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私は決断した。何ができるかはわからないが、ここまで積み立ててきたもの全てを投じて、この異常現象を止めてみせる。
募集されたプロジェクトには真っ先に名乗りをあげ、同僚の誰よりも熱心に取り組んだ。それもこれも、世界を守りたいという思いがあるからこそだ。
財団は常に人員不足なのだし、他に為すべき研究があるのではないか。現状では異常性も大したことはない。確かに収容は困難かもしれないが、当初の研究員によって解決されることだろう。今更私が何をするというのだ。
しかし結局、プロジェクトは始まり、私はその代表を務めることになった。いまだに納得はいっていない。しかし致し方ない。やるからには最善を尽くそうと思う。
正直、こんなことに人員を割いていいのか未だに確信が持てていないのだが。財団は常に人員不足なのだし、他に為すべき研究があるのではないか。
私は迷っている。これからどうすればいいのか。
自分にできることは全て試した。ありとあらゆる可能性を上げ、対抗策を調べ尽くした。
それでも、未だに何の成果も出せていない。このままでは、同僚、プロジェクトリーダー、何より守ると決めた家族に顔向けができない。
しかしどうすればこの感染は止められるのか。財団職員たるもの、あきらめるわけにはいかない。
事態は考えていたより遥かに深刻だ。感染の原因は病原体ではないことが判明した。すなわちワクチンの開発など不可能であり、従来の手法では対策が取れるはずがないのだ。
また、その感染力も問題だ。僅かな接触によっても感染するのだから、感染拡大はどうしても避けられない。これでは、いくら人員を割いたところで収容などできるはずがない。
収容を早々にあきらめ、間に合ううちに最後の手段を取るべきか。
私は力の限りを尽くした。みんながそうだった。
しかし、世界は止まってくれなかった。
私達はあきらめるしかない。もう何もできない。
ああ、ついに私も…
私はもう迷わない。
あきらめて、このあきらめEnui-5を使う。
次の者が迷わずにあきらめられるように、メモを残して。
記事ここまで
アンニュイプロトコルに携わった二人が抱えたであろう苦悩を描いたものです。
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:5608384 (19 Oct 2019 02:22)
拝読いたしました。
演出がとても良いですね。作品の内容も、個人的な財団像にマッチしていてすんなり共感できました。
ただ、一つのアイデアともう一つの指摘したい点(作品の内容にはそこまで関係ない)があります。
アイデアとしては、文字に使われている青色をもう少し空色に近づけることです。現在使われているのは原色の青で、自然ではない印象を受けるかもしれません。もちろんこれはアドバイスなので無視していただいても結構です。
指摘したい点としては、
下線部です。元の記事にはO5-8が登場するのみで、O5-8が元O5とはどこにも記述がありません。また同様に、O5-8が化合物ENUI-5を作ったとも書かれてはいません。これらの部分は記事の内容とはそこまで関係がありませんが、ディスカッションで突っ込まれる可能性があるので、作者としての回答を考えておいた方がいいかと思います。
批評ありがとうございます。
空色のコードがあるのですね。そちらを採用しようとおもいます。
元O5についてですが、彼(彼女)がEnui-5を作った功績で昇進し、使う立場になっていたとしたら興味深いのではないかと考えたので、明確な根拠付けは難しいと考えてます。
既存記事改稿であるようなので「既存記事改稿」ステータスを付与しました。