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アイテム番号: SCP-500-JP-EX
オブジェクトクラス: Explained / Gevurah1
特別収容プロトコル: SCP-500-JP-EXは本質的に非異常性ですが、財団の活動にとって脅威となりうるため収容されます。
研究施設に所属しているエージェントは、SCP-500-JP-EXが一般の研究施設で開発された場合、適切なカバーストーリーを適用することでSCP-500-JP-EXが一般に流布されるのを防いでください。また、SCP-500-JP-EXに指定されると考えられる技術及び物質が発明された場合、セキュリティクリアランス3/500-JP-EX以上を持つ職員に連絡を行い、指示を仰いでください。
説明: SCP-500-JP-EXは、財団の今後の活動に致命的な悪影響を及ぼすと考えられる技術及び物質群です。現在、SCP-500-JP-EXには1件のオブジェクトが指定されています。
SCP-500-JP-EX-1は非異常性の乳児用ワクチンです2。SCP-500-JP-EX-1の作用は現代医学で説明可能であり、非異常性の機器及び技術のみで精製を行うことができます。
SCP-500-JP-EX-1は財団のフロント企業であるSakura Conscientious Pharmaceutical Inc.により発見されました。当初はその性質上財団の目を引くことはありませんでしたが、SCP-500-JP-EX-1が一般に普及した際に予想される影響は財団が看過できるものではないとして、O5評議会でSCP-500-JP-EX-1について議論されました。議論の結果、場合によっては半永久的な収容措置が必要である点、通常撹乱手順により対処できる範囲を逸脱している点、一般に情報が公開された際にSCP-500-JP-EX-1の使用を求める世論を抑えることが困難であることが予想される点などを考慮し、ExplainedクラスのSCPオブジェクトとして登録されました。
財団の試算によれば、SCP-500-JP-EX-1が世界的に普及した場合、後発開発途上国の幼児における細菌やウイルスなどを起因とする死亡率を██%～85%減少させることが可能です。そのため、SCP-500-JP-EX-1が全世界に普及した場合、マナによる慈善財団3を筆頭とする慈善団体の活動を最大限に評価すると、早ければ25年以内に全世界の後発開発途上国が現在の先進国と同水準の社会環境が形成されると見られており、SCP-500-JP-EX-1が普及していない場合と比べて約30年早く発展が進むことが見込まれています。また、社会環境が整うにあたり5年以内に現在予想されている人口変位を上回る人口増加を招くと考えられています。なお、人口増加が発生することによる一般社会への致命的な悪影響は起こらないと考えられています。
上述した人口増加が発生した場合の財団の活動上における懸念点は複数挙げられていますが、最も重大な問題点として、人口が13█.█億人4を超過し、かつ現在と同じようにアノマリーが発生すると仮定した場合、人口密度が増えることにより初期収容以前に異常存在に暴露する人数が爆発的に増加すると考えられます。それにより、生産可能な記憶処理薬の量5をアノマリーの収容及び実験に必要な記憶処理薬の量が上回ると試算されており、一般人に使用可能な記憶処理薬の不足からLV-Zero"捲られたヴェール"シナリオを引き起こす可能性が非常に高いということが挙げられています。
今後新たに要件を満たす技術及び物質が発見された場合、SCP-500-JP-EXに指定されます。また、SCP-500-JP-EXに指定されているオブジェクトについて憂慮されている点がすべて解決された場合、そのオブジェクトは収容する必要が無くなったと解釈し、Gevurah指定を取り消され、収容措置はすべて撤回されます。
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- portal:5585175 (02 Feb 2020 16:56)
・EX記事として成立するか
・薄い記事になっていないか
・その他、誤字脱字等はないか
を批評していただきたいです。
宜しくお願いします。
拝読させていただきました
＞SCP-XXX-JP-EXが全国的に普及した場合
「発展途上国の幼児における」とあるので、全世界的に普及した場合、の方が良いかもしれません。
＞"捲られたヴェール"シナリオを引き起こす可能性が非常に高いということが挙げられています。
収容理由（の一つ）が記憶処理剤不測の予想によるというのが多少引っかかるというか、人口密度の上昇と一般人の異常物への曝露の頻度、及び財団の隠蔽工作の増加が今一つ結びつかない印象を受けました。
いっそのこと収容理由を「人口増加による人類文明の破綻」に全振りして、財団の理念と人類存続を天秤にかける財団上層部の苦悩、みたいなのを示すオチにしてみても良いかもしれないです。
このオブジェクトは人類を病から救済する非異常物であり、財団の思想としては人民に流布されるべき知識だが、それによる人口増加を鑑みると収容するしかない、という矛盾にこそ焦点を当てると良いかもしれません。最終的な判断はお任せします。
上記の点における財団世界への問題提起として非常に面白い記事だと思います。
＞SCP-XXX-JP-EXが全国的に普及した場合
「発展途上国の幼児における」とあるので、全世界的に普及した場合、の方が良いかもしれません。
修正しました。
頻度というより暴露する人数の問題ですね。
人口密度が増えれば初期収容以前に異常存在に暴露する人数が増えるため、必要になる記憶処理剤も増えて、一般人に回せる記憶処理剤の絶対量を超過してしまう…というのがこちらの想定していた問題点です。
逆に、「人口増加による人類文明の破綻」という理由は想定していません。個人のヘッカもあると思いますが、人類文明が破綻する事はあくまで「正常」であり、財団が介入する事柄では無いからです。
ここで問題としているのは、「財団の活動が困難になる可能性が高い」としているからなんですね。
もし関連性が薄いために意図が伝わらなかったとするのであれば、こちらの文章力の不足が原因です。問題点の補強などの修正をしようと思います。
ご執筆お疲れ様でした。以下感想と気になった点を列記します。
感想としては、何というか余白が広そうな記事だなと思いました。筆者様の「人類文明が破綻する事はあくまで「正常」であり、財団が介入する事柄では無い」という意見には全面的に同意なのですが、それに付随して財団の機能に支障が発生するからといって非異常性の事物をオブジェクト指定するのはいささか不条理だと思いました。ただ、アイデアとしては財団の「人類を守る」という理念とともう一つの理念を対立させジレンマを起こさせるという、発想は安易でも形にするのは相当に難しいテーマの記事だと思いますので、かなり化けそうではあると思いました。改稿案としてはExplainedという側面ををいっそ無くしてしまって、上記のジレンマ的な苦悩が浮かんでくるような記事にしてみると良いかもしれないと思いました。
参考資料: SCP-XXX-JP-EXに効能が書かれているはずであり、記述を省いたのですが確かに読者視点だと違和感を覚えるような内容になっていたかもしれません。どちらの視点でも問題ない記述を考えてみます。
修正しました。
SCP-XXX-JP-EXを定義することでとりあえず修正しました。
他の方々にもオブジェクトクラスについての指摘をいただいており、現に自分でもまだExplainedクラスをつけるべきなのか迷っている点もあります。しかし、この記事は「新しい切り口でExplainedの記事を書く」というコンセプトの元書いた記事なので、今のところはExplainedクラスを変えるというアプローチではなく、Explainedクラスをつける理由付けを足して補強する方針で改稿を進めていきたいと思います。
改稿案も参考にさせていただきます。ありがとうございました。
総論
人口問題とかあまり詳しくないのですが、違和感を覚えました。
発展途上国で人口爆発しても、戦争・食料不足・経済的困窮で自然淘汰（下手な言い方ですが）されるのではないか、ということです。財団が心配するほど増えるものでしょうか?
しかし面白いですし、EX記事として、当方はすんなり受け入れられました。「こういうEXもあるのか」と。
各論
「仮に」は不要です。
上層部とは具体的に何か、「倫理委員会」「O5評議会」などと示しても良いと思います。
世論を抑えるとは、人口爆発を招くとしても、SCP-XXX-JP-EXを使用するべきという世論を財団が抑えるという意味でしょうか?もう少し具体的に示しても良いと思います。
薬剤は使用・服用するとはいいますが、適用するという表現は不自然だと思います。
既に別の技術・物質の存在を仮定して特別収容プロトコルに組み入れていますから、最初から人口爆発を起こす技術・物質群全体をオブジェクト指定して、桜良心製薬が見つけた物は-1に指定しても良いかもしれません。
修正しました。
発明に変更しました。
とりあえず記述をなくしました。
O5評議会に変更しました。
より詳細に記述しました。
修正しました。
使用可能に変更しました。
全体的に改稿しました。
自分の想定では、一般社会としてはまだ許容可能な数値ではあるが、財団が活動するには難しい。という記述を増やしましたが、自分でも少し違和感はあるのでより良い表現方法を探したいと思います。
また、人口が急激に増えるという印象を持たせる人口爆発といった単語を本文中から消去しました。
大変興味深い記事で、自然な「人口増加」が「収容対処」になるという点が面白い着眼点であると思います。
しかし、いくつか気になる点がありましたので参考にしていただけると幸いです。
ご指摘はもっともだと思います。
財団世界をこの世界と区別するような記述か他に納得できる要素を付け足す形で改稿を進めていきたいと思います。
一旦批評を停止します。
改稿したため再開しました。
あまり見ないアプローチですが、Explained指定にはそこまで強い違和感は覚えませんでした。
ただ意見の分かれる所ではあると思います。もしExplainedに疑問を感じる声が多いようであれば独自クラスを切り出しても良いかもしれませんね。
全体的にサクッと読めて、なおかつ特別である理由付けもなされているので個人的には好みです。
一番最後のパラグラフですが、
に、
などの逆の例も出しておくと、不穏さと、最悪の事態を常に考慮する財団の一面が出せて良い感じになるかな と少し思いました。
オブジェクトの性質上、解禁してすぐに人口の釣り合いをとるというのは難しそうですが、確かに不穏さは出せそうですね。
違和感のない表現方法があれば挿入してみようと思います。
拝読いたしました。
先程サイト外部にて、WJSの提言との類似性について言及させていただきました。どちらも、定義上正常であるものに対しての収容の是非を問うものでした。提言ではO5会議内にて議論が完結していますが、この記事中においては読者に議論を促すもので、そういった性質の記事をExplainedとして示すことに大変な意欲を感じ取りました。
全体のボリュームは少ないものの、シンプルに良くまとまっており却ってこれ以上の情報量は不要に思います。
拙い感想ではありますがお役に立てば幸いです。
そうですね。WJSの提言は確かに被っている点は見られるかもしれません。私はあちらは「正常か異常かを判断する」のに対し、こちらは「正常だと分かった上で収容する」という点で差別化出来ていると考えています。
既視感が拭えないという意見が多いようではあれば、シンプルさを損なわない範囲内で上記の点を強調してみようと思います。