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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス:Euclid Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-JP-14のスクラントン現実錨を設置した収容室に安置し、断続的な監視と収容室内のヒューム値の計測を行うようにしてください。SCP-XXXX-JP-1への立ち入りは現在禁止されています。収容室内のヒューム値の大きな増減や内部からのアノマリーの出現が起こった際は、直ちに機動部隊の招集を要請してください。
現在は当該オブジェクトの異常性は消失したと思われます。それに伴いオブジェクトクラスはEuclidからNeutralizedに変更されました。下記の説明文はオブジェクトクラス変更前の物です。現在は無力化されているということに留意して下さい。
説明: SCP-XXXX-JPは長辺230cm、短辺120cm、高さ110cmの凝灰岩らしき岩石で構成された家形石棺で、後期古墳時代に作成されたものであるとの推測がされています。SCP-XXXX-JPの内部には高ヒュームの三次元的空間が形成されています(以下SCP-XXXX-JP-1と表記)。SCP-XXXX-JP-1は草原と晴れた青空の広がる空間ですが、昼夜や天気、気圧などのあらゆる変化が失われており、太陽は方位角237℃、高度角42℃の地点から変化がありません。気温は22.5℃を永続的に保ち続けています。内部空間の探索は現在50km四方程度の距離まで終了していますが、未だ空間の端には到達していません。また、侵入した場所から正面の方向へ2km程離れた地点に二階建の屋敷が存在しており、そこにはクラスⅨ現実改変能力を持つ青年男性の人型実体が居住しています(以下SCP-XXXX-JP-2と表記)。この人型実体は自分がSCP-XXXX-JP内部にSCP-XXXX-JP-1を作り出したと主張しています。SCP-XXXX-JP-2は基本的に財団に対して協力的であり、職員が屋敷を訪れると改変能力を使用して我々をもてなそうとします。
補遺01-発見経緯:
SCP-XXXX-JPは2021年8月に奈良県某所で行われた発掘調査の際に発見され、駐在していたエージェントによって確保されました。
補遺02-音声ログ01:
以下のログはSCP-XXXX-JP-1内部の探索に参加したD-7194が初めてSCP-XXXX-JP-2と接触した際の音声記録です。
探索音声ログの書き起こし
日付: 2021/09/18
探索者: D-7194
責任者: レベル3上席研究員 寺崎博士
対象: SCP-XXXX-JP-1
録音開始
D-7194: …あー、どうだ?聞こえるか?
寺崎博士: 通信は問題無さそうです。その空間の中に存在するものについて説明して下さい。
D-7194:なんと言うか、凄く殺風景だな。一面緑と青───芝生と青空なんだが、まるで自然さが無いというか、フリー画像を貼り付けたような機械的な美しさと言うか。
寺崎博士:続けて下さい。
D-7194:芝生には雑草一つ生えていない。空は雲が全くない快晴の空だ。そのくせ丘陵もない。真っ平らな草原だ…段々頭がおかしくなって来そうだな。
寺崎博士:周囲には何も確認出来ませんか?
D-7194:ちょっと待ってくれ、今確認する……正面方向に小さく建物のようなものが見えるな。それも結構デカい。豪邸だな。
寺崎博士:行って調査を行いましょうか。
D-7194:了解。
[30分間弱芝生を踏む足音が続く。]
D-7194:着いたぞ… [不明なノイズに混じってD-7194の驚くような声が入る]
寺崎博士:どうしました?大丈夫ですか、D-7194?
D-7194:…えっと、後ろに突然人が…こいつは博士がよこしたのか?
寺崎博士:いえ、そのような事は指示していません。その人型実体と対話を図れそうですか?
[聞き取りが困難な男性の独り言。SCP-XXXX-JP-2の発声だと思われる]
D-7194:ん?なんて言ったんだ、今……おい博士、具体的に何を聞けばいいんだよ、教えてくれ。今のところ攻撃とかはされてないぞ。
寺崎博士:そうですね、まずは
SCP-XXXX-JP-2:[遮るように]よく来てくれた、と言ったんだ。
D-7194:すまない、おそらく俺も博士も状況が掴めていない。まずアンタが何なのかから教えてくれないか?
SCP-XXXX-JP-2:何と言われると難しい…ここに住んでいる人間だよ。特に気にする事はない。歓迎するよ──立ち話も何だ、中に入ってお茶でもしていかないか?
寺崎博士:D-7194、カント計数機の計測値を見るに相手は現実改変能力者である可能性が非常に高い。細心の注意を払って会話を続けて下さい。勝手な行動は控えてください。
SCP-XXXX-JP-2: [沈黙] この鉄の塊、喋れるのか?これが君の言っている博士か。服装を見るに、外の世界の技術は相当に進歩したらしい、であればなおさら話がしたい。危害を加えるつもりも本当にないんだ。
寺崎博士:改変能力者の方。現在機動部隊を要請しています。万が一私達を攻撃するのなら我々は持てる限りの武力を持ってあなたを攻撃します。留意して下さい。
SCP-XXXX-JP-2:私が何もしなければ、攻撃はして来ないんだな。
寺崎博士:ええ、まあ。する理由がないですからね。
SCP-XXXX-JP-2:私はただ、少し聞きたいことがあるだけだ……もうタイムリミットが近いのだ。ただ、その為にはお互い信頼関係を築く必要がありそうだな。
[屋敷の扉が開く音]
SCP-XXXX-JP-2:君達はおおよそ100数十年ぶりの来訪者だ。少し不便に感じるかもしれないが、ゆっくりしていっておくれよ。
[以下、D-7194とSCP-XXXX-JPとの雑談が続く。内容は主に現代社会や我々のことについてであり、我々の質問には回答しなかった。重要な情報は得られなかったため割愛。]
<録音終了, [2021/09/18]>
追記:2022年4月24日、SCP-XXXX-JPが破裂を起こし破壊されるというインシデントが発生しました。その直前に起ったヒューム値の揺れや破片の形状から、内部から破壊された可能性が高いとされています。また、それに伴ってSCP-XXXX-JPの異常性は消失しました。
以上の内容はO5評議会により検閲されています。より詳細な情報にアクセスするためには権限[SCP-XXXX-JP]もしくはクリアランスレベル5を所持している必要があります。
いかなる不正アクセスも処罰・終了処分の事由になります。
付与予定タグ: SCP-JP 中編 シリーズ-JP所属 シリアス 人間ドラマ/恋愛
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:5531906 (04 Nov 2019 14:45)
批評に関係の無いテキストだったため、スタッフの方に連絡した上で再編集しました。
ご了承下さい。
こちらも同様です。
Euclidとコロンの間に半角スペースがありません。
摂氏度ではなく、角度としての度(°)ではないでしょうか。
これ以降の発言について、コロンと台詞の間に半角スペースがありません。
また、「フリー画像を貼り付けたような機械的な美しさ」があまりピンと来ない気もしました。「機械的な美しさ」というと緻密な歯車やネジが所せましと並んで組み合わさり、金属光沢と相まって精密なディテールを提示する……といった工学的な美しさが想起されるように思いました。フリー画像の不自然な情景、天然っぽくない美しさを表現するなら、言葉を変えるのが良いかなあと思いました。
これらのタグは本サイトには存在しません。タグリストをご確認ください。
現状NV、積極的にVoteするならばDVかなと思いました。まず、物語としては破綻なく進行していると思います。SCP-2718との繋がりについても、「死の正体」に関する議論の部分で十分に察することのできるものであると思います。
その一方で、設定と物語にややありがちな印象を感じました。愛する者を失うことや死への恐怖といったものは創作物でよく描かれるものではありますし、現実改変者も石棺もそれほど財団世界やその他の創作物において珍しいものではなく、没個性であるように感じます。古墳時代という設定を活かすなら、古墳時代の哲学や文化風習の具体的描写を伴えば本作独自の強みとして映え、独特の魅力を醸成できるのかなあと思いました。私の処女作にSCP-1227-JPがありますが、これは平凡なストーリーながら、先カンブリア時代の具体的な描写や検討を入れることによって独自の雰囲気を帯びることに成功し、作品として生存したように思います。
またストーリーや設定の大部分をインタビューで語ってしまっている点も芸術点を下げる要因になっているように感じました。大昔の神やそれに近い存在と喋るというのはあまり新鮮なものではありませんし、その回顧録を聞かされるのもままあることです。SCP報告書はあくまで報告書っぽく話を展開することに魅力があるわけですので、財団から見た客観的視座での展開を入れる方が報告書としてのウケは良いでしょうし、またインタビューで語り尽くすだけではマンネリしてしまう部分も補えるように感じました。
纏めます。現状で到底残らないクオリティというわけではありませんが、パンチの不足を感じます。ストレートに会話劇だけで説明しきってしまっていること、また独自性の面で弱いことが課題として挙げられるのではないかなと思いました。財団の報告書というフォーマットを活かし、表現に独自性を加えて雰囲気づくりに努めると良いのではないかと感じます。
批評頂きありがとうございます!
こちらの不手際で色々とお手数をお掛けしてしまったのにも関わらず批評していただけて感謝感激です…!
いただいた意見を元に改稿に着手しようと思います、ありがとうございました。