星に願いを込めて
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心というものは、軽々と語るにはあまりにも重く、しかし細々と語るにはあまりにも不確かな概念だ。
前提からして、厳密に言えば心なんてものは存在しない。人間の脳とは極限まで掘り込めば「Aと入力されたらBを出力する」単調なシステムでしかなく、出力される結果だけを統計的に集めてしまえば、大抵その動きを予測できる。そこに"心"という概念はないが、この予測を行う学問は「行動心理学」と呼ばれる。"心"の"理"を明かすものだと、心を否定する学問が呼ばれる。
つまり、まあ。それでも心という概念が有り続けるのは、人がそれを在ると定義し続けるからで。「っべー、泣きそう」だの「フラれた死にたい」だの宣うのも、全部種族単位で見ればただの自業自得なわけであって。
そういう意味では、心理学者やカウンセラーは人と戦う仕事なのかもしれない 。
「と、俺はまぁ思うんだけど、そういう話であってる?」
平日、朝。出会い頭に挨拶もせずに「心ってなんだと思いますか?」なんて宣ったのが目の前の同僚、真北 向まきた むかう。別にこいつが突然変なこと言うのは今に始まったわけでないし、と軽く一般論を返したのが俺、飯尾 唯いいお ゆい。そして平日朝にこんな話をしている職場は、俺と真北が所属している"対話部門"。主にカウンセリングなどのメンタルケアを専門にする部門だ。
- portal:5526847 ( 09 Aug 2019 13:25 )

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