揺れて、動いて、見抜かれる。

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きっかけは偶然だった。

  エージェント・飯沼宛の一通の封筒が、たまたま同じサイトにいて、たまたま飯沼より手紙を受け取る機会の多い、たまたま苗字が似ていた飯尾博士に間違えて送られてしまった、それだけ。本来なら飯尾博士がその封筒の中身を見て自分のものでないと気がつき、送り返すだけで終わりだ。

  その手紙を受け取る筈だった人間が、爆弾級の秘密を抱えていて。

  その手紙を受け取った人間が、たまたま人を見ることに特化していた。

そんな奇跡が起こったことで、その取り違えは致命的なものとなってしまった悲劇。いや……側から見れば、喜劇なのかもしれないが。

だが、俺から見たら最悪の取り違えなのは間違いない。俺の隣に座って笑う低身長の悪魔を睨む。飯尾博士悪魔は後ろで束ねた長髪を揺らして、ただ笑っていた。なんなら爆笑していた。

ああ、本当に。どうにかしてこの現在を回避できなかったのか。俺は現実逃避にも似た回想を始める  


コードネーム"トレバー"。世界オカルト連合工作員、財団に潜り込んだスパイ。これが、かつての俺の肩書き。だが、今は違う。

エージェント・飯沼。クリアランスレベル2、比較的新人、フィールドエージェント。それが今の俺の名前と肩書き。

左手首、オレンジのリストバンドが揺れる。ちゃっちい造りに見えるこれが、いつでも自分を殺せる財団からの枷。もう違和感にもならないほど、その色と重さに慣れ切ってしまった。そもそも俺はもう裏切る気はない、だからこれが動くこともない。つまり、現状こいつにダサい飾り以上の意味はないのだ。

財団の雰囲気は居心地が良い。そして何より、自室が割り振られているのは大きい。部屋の隅の監視カメラを見て見ぬふりすれば、いやしなくても好待遇と言って良い。そんなわけで、久々の休日に俺は、自分の部屋で1人くつろいでいた。

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  1. portal:5526847 ( 09 Aug 2019 13:25 )
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