飯落の提言:神格実体

現在このページの批評は中断しています。

評価: 0+x
blank.png
padlock.png

注記: あなたが閲覧しているのは該当ファイルのアーカイブ版です。

当ファイルは現行文書の過去のバージョンです。そのためロックされ、アーカイブされています。内部に含まれる情報は不正確であるか、最近の利用可能なデータを反映していない可能性があります。

このファイルはSCP-001-JPに関連する歴史的資料としてのみ掲載されています。この文書の最新版を閲覧する際は、セキュリティクリアランス適合確認をクリアした上で最新版のファイルにアクセスしてください。

— 日本支部理事“鵺”

5/001-JP-EX LEVEL 5/001-JP-EX

CLASSIFIED

classified-lv5.png

Item #: SCP-001-JP-EX

Object Class: Explained/Keter

特別収容プロトコル: SCP-001-JP-EXは非異常ですが、収容は行われます。

SCP-001-JP-EX-Aにより民間へ被害が発生した場合、派遣された機動部隊ガンマ-ゑ-5(“無神論者”)が民間への記憶処理とカバーストーリー「神の祟り」の流布を行います。民間への記憶処理後も周囲への被害が継続する場合は、通常の現実改変実体と同様に収容・無力化を行なってください。

SCP-001-JP-EXの特別収容プロトコルの閲覧はレベル-4/001JPクリアランスを所持する、機動部隊ガンマ-ゑ-5隊員のみに許可されています。機動部隊員には、任務の終了毎にクラスA記憶処理を行います。報告書の全文の閲覧と編集はレベル-5/001JPクリアランスを所持する職員のみに許可されています。現在このクリアランスを所持しているのは、O5-3、O5-4、日本支部理事“稲妻”、日本支部理事“鵺”、機動部隊ガンマ-ゑ-5隊長、の5名です。

(1997/██/██追記): 現在、SCP-001-JP-EX-A保護の為プロトコル・イースターを継続中です。詳細は補填1、補填2を参照してください。

[レベル-5/001JPクリアランス認証済み]

説明: SCP-001-JP-EXは人類の集合意識により、通常「神」と定義される1現実改変物質または能力者が発生する現象です。

物体もしくは生命体(以下、“実体”)が、50人以上の人類に「人類より上位の存在である」と明確に認識された場合、SCP-001-JP-EXが発現します。認識された実体(以下“SCP-001-JP-EX-A”)は、SCP-001-JP-EX-Aを上位存在と認識している人間(以下“信仰者”)の人数に概ね比例した強度の現実改変性を獲得します。この現実改変には信仰者の認識との合致がみられます。一例として、信仰者が対象を「地域の守神である」と認識している場合、SCP-001-JP-EX-Aの現実改変は地域内に限定して行使されます。人類などの知性体がSCP-001-JP-EX-Aに変化した場合、実体は意識的に現実改変能力を行使することが可能となります。

SCP-001-JP-EX-Aは実体を「人類より上位の存在ではない」と認識している人類(以下”否定者”)が信仰者数を上回ることで消失します。SCP-001-JP-EX-Aに付随する宗教的行動や、信仰者は消失しません。SCP-001-JP-EX-A消失時、周囲に信仰者数に比例した規模の破壊的な現実改変が発生します。殆どの場合、SCP-001-JP-EX-Aは特定の集落や集団が信仰者として機能する事で発生・存在するため、この現実改変は信仰者を中心とした民間人に被害を齎します。

以下の表はSCP-001-JP-EX-A消失時に齎される被害の目安です。

信仰者数 被害
100人 SCP-001-JP-EX-Aを中心とした半径500m圏内の物質の移動及び破壊。信仰者に被害が齎される。
500人 SCP-001-JP-EX-Aを中心とした半径2500m圏内の物体の移動及び破壊。その現実改変の跡はしばしば「竜巻が通ったような」と形容される。信仰者を中心とした集落に被害が齎される。
1000人 SCP-001-JP-EX-Aを中心とした半径5000m圏内の物体の移動・破壊・未知の物体への変質。500m以上離れた場所でも、500m圏内から飛来する物質による被害が発生する。
10000人 SCP-001-JP-EX-Aを中心とした半径50000m圏内の物体の移動・破壊・未知の物体への変質。これらによる活火山の噴火やプレートの移動による地震が発生した例も過去に存在する。被害は信仰者を中心とした集落や集団のみに留まらず、無関係の民間人にも被害が齎される。
100000人 SCP-001-JP-EX-Aを中心とした半径500000m圏内の物体の移動・破壊・未知の物体への変質。大規模な地殻変動・異常気象を伴い、連鎖的に他のSCP-001-JP-EX-Aを消失させる恐れがある。

否定者の増加以外の要因によりSCP-001-JP-EX-Aが消失した例など、上記の異常性には例外が見られますが、異常性の詳細な調査が行われる前にSCP-001-JP-EX-Aに関連する全ての実験を中止したため、異常性の詳細は現在も明らかになっていません。

財団が現在確認可能なSCP-001-JP-EX-Aに限定した場合においても、実体の総数は80000以上になります。実体の内98%は宗教の信仰対象として存在し、信仰者によって構成される特定の集団を維持・発展するために現実改変を行なっているにもかかわらず、民間人の殆どはSCP-001-JP-EX-Aを異常として認識せず、非異常のオカルト・宗教であるとして無視しています。これは認識災害等の異常性によるものではなく、多くの民間人に異常と認識されたSCP-001-JP-EX-Aは、信仰者を上回る否定者の増加により消失するためであると推測されています。
その他の2%はオブジェクトとして財団が収容しているか、要注意団体が秘密裏に所持しています。これらのオブジェクトは信仰者が減少しているにも関わらず消失がみられないため、収容中のSCP-001-JP-EX-Aに向けた詳細が検討されています。
実験は未収容のSCP-001-JP-EX-Aの消失を引き起こす恐れがあるため、凍結されました。

現在民間に流布されている、三大宗教などの信仰者数5000000を超える大規模な宗教は、過去既にSCP-001-JP-EXを発現させた後、SCP-001-JP-EX-Aが消失していることが判明しています。現在これらの宗教の中心となっている存在は、信仰者がSCP-001-JP-EX-A消失後に創作したものです。創作の際に信仰者間でSCP-001-JP-EX-Aへの認識に齟齬が生じたことによる2妥当性の著しい低下が実体を上位存在として認識することを困難にするため、SCP-001-JP-EX-Aが1度消失した宗教が再度SCP-001-JP-EXを発現させることは原則ありません。しかし副次的な問題として、実体の消失後も信仰されている宗教がSCP-001-JP-EX-Aの存在を「神」として世界中に認知させています。

宗教や信仰という概念の普遍性のために、SCP-001-JP-EXは長期に渡って財団に発見されず、発生したSCP-001-JP-EX-A群が個別の異常存在・現実改変能力者として収容・無力化されていました。しかし、SCP財団日本支部の設立時に蒐集院と合同で行われたSCP-████-JPへの調査からSCP-001-JP-EXが発見され、対策のためO5評議会-日本支部理事会合同会議が開かれました。会議の結果、報告書の作成と、SCP-001-JP-EXへの対応を専門とする「機動部隊ガンマ-ゑ-5(“無神論者”)」の結成が行われました。その後セキュリティクリアランスを持たないO5評議会メンバー、日本支部理事には記憶処理を行いました。

SCP-001-JP-EXは収容する必要はなく、オブジェクトは一般社会に非異常であるものとされるまで流布されたものとして現在Explainedクラスに分類されました。その理由は以下の4点です。

  • 現在SCP-001-JP-EX-Aの総数及び現実改変の規模が不明であり、収容の試みは民間へ世界規模の影響を与える危険性がある。
  • 財団がSCP-001-JP-EX-A全てを収容・無力化することは、80000という総数から極めて困難である。
  • 収容にはオブジェクトを「収容可能である」存在と認識することが必要であり、SCP-001-JP-EX-Aを上位存在として認識しつつ確保・収容することは不可能である。よって、SCP-001-JP-EX-Aを収容する試みは実体が消失する危険を伴う。
  • SCP-001-JP-EX-Aは「神」という形で民間に認知されており、異常と認識されていない。

SCP-001-JP-EXは人類の意識により発生する性質上、一般社会と密接に関係しています。そのため、SCP-001-JP-EX-Aの消失は現実改変能力により保護されている地域へのダメージや崩壊、信仰者の宗教観の崩壊による精神影響など、社会に多くの影響を引き起こします。全SCP-001-JP-EX-Aが同時に消失した場合において、SCP-001-JP-EX-Aが発生させる現実改変は、170の国家が存続不能な状態に陥ることによるXK-クラス:世界終焉シナリオを齎します。

補填1: プロトコル・イースター

1995/1/17、科学技術の発展に伴う無神論者の増加から、81地域ブロックに存在していた信仰者数14000のSCP-001-JP-EX-Aが消失し、周囲に破壊的現実改変を齎しました。被害が周囲のSCP-001-JP-EX-A及びその信仰者にも齎されたことから、連鎖的にSCP-001-JP-EX-Aの消失、またそれによる現実改変が発生し、最終的に11県2府に被害が出るインシデントを引き起こしました。財団はカバーストーリー「神の祟り」及び「震災」を適用しましたが、この事案が原因となり民間人に神格への不信感が伝播、否定者の増加に伴いSCP-001-JP-EX-Aの消失数が増加しています。過去のデータから、現状の特別収容プロトコルを維持した場合2015年には全てのSCP-001-JP-EX-Aが消失、XK-クラス:世界終焉シナリオが発生すると予測されます。
これを受けO5-3は、SCP-001-JP-EX-Aのこれ以上の消失を防ぐためのプロトコルである「プロトコル・イースター」をレベル-5/001JPクリアランス職員に提言しました。

提案 #001-81α プロトコル・イースター

発案者: O5-3

手順概要: 財団フロント出版社でSCP-001-JP-EX-Aに関連する書物を出版する、対象宗教への金銭的支援を行うなどして、神格を否定する人類を減少させます。信仰者数が10000を超えるSCP-001-JP-EX-Aは常時機動部隊ガンマ-ゑ-5(“無神論者”)によって監視され、対象SCP-001-JP-EX-Aの否定者が増加したのを確認した場合、否定者へ記憶処理措置を敢行します。


賛成意見: 3名

このプロトコルのデメリットとして、信仰者数の増加によるSCP-001-JP-EX-Aの現実改変能力の強化が挙げられる。しかし実行しなければ、世界の終焉が待っている。
財団は不要なリスクは許容せず、必要なリスクのみを許容する。「神」という古来から存在する概念の崩壊は前者である。

-O5-3

プロトコルを全面的に支持する。SCP-001-JP-EXが万が一危機となった場合も、記憶処理などで対処し易い。ひとまずは保護しておくべきだろう。

-日本支部理事“稲妻”

SCP-001-JP-EX-A群をこのまま放置しておけば、実体の消失によるK-クラスシナリオが発生するという見通しがある以上、取れる選択肢はこのプロトコルの実行以外に無い。

-O5-4


反対意見: 1名

SCP-001-JP-EX-Aの危険度が現状よりも高くなった場合、現状の機動部隊の人員では対処しきれない可能性が高い。

-機動部隊ガンマ-ゑ-5(“無神論者”)隊長


多忙による棄権: 1名

-日本支部理事”鵺”

SCP-001-JP-EXとは無関係である事案の対処を行っていました。プロトコルは緊急の措置であることから、回答を待たず棄権とします。

賛成意見多数により、プロトコル・イースターが発令されました。また、それに伴い現在10枚からなる機動部隊ガンマ-ゑ-5の人員を10名増員し、総勢20名にプロトコルを遂行させます。

補填2: 関連資料

“ラング-スクラントン安定機”試運転データ より転載

(関連しない情報であるため前略)

現実性の固定、それに伴う現実改変の無力化の実践での機能性を確認するため、複数の収容チームにLSS3を装備させた。
携帯性、耐久性共に、実戦投入でもテスト通りの結果を発揮した。しかし操作性の悪さ、現実性を一定数値で固定する際の精度のブレなどの課題も見つかる結果となった。
また、本来意図した効果ではなかったがSCP-███を含む複数の神格実体の収容にLSSが効果を発揮した。これを受け、現実性と神格実体の関連性の調査を申請する。

追記: 機動部隊ガンマ-ゑ-5が神格実体への実験を行った収容チームと研究員に記憶処理を行いました。この資料は神格実体に関する項目のみを検閲されました。

以上の文書で判明した、SCP-001-JP-Aと現実性の関連性については現在調査中です。また、世界オカルト連合などの財団以外の団体が神格実体のヒューム値の変動を察知するのを防ぐため、今後機動部隊ガンマ-ゑ-5は要注意団体の監視も新たに行います。

補填3: 緊急提言
1999/██/██、レベル-5/001JP職員へ以下の提言がありました。

1999年現在、SCP-001-JP-EX-Aの総数の多さと、実体とヒューム値の関連性をカオス・インサージェンシーを中心とした他団体が確認できることの2点から、SCP-001-JP-EXの隠蔽が困難になっています。現状のプロトコルではもはやSCP-001-JP-EXの秘匿は不可能ですが、これ以上人員をSCP-001-JP-EXに割くことは、否定者の増加、即ち実体の消失に繋がります。
対策を講じる必要があります。しかし、我々にそのアイデアは現在ありません。

-機動部隊ガンマ-ゑ-5(“無神論者”)隊長

この提言を受け、レベル-5/001JP職員による会議が4回に渡って開かれましたが、現在に至るまでSCP-001-JP-EXに対する有効な保護プロトコルは考案されていません。そのため、現状のプロトコル・イースターは一切の変更がないまま継続されており、結果として2010年にはSCP-001-JP-EX消失によるK-クラスシナリオが発生すると考えられています。
SCP-001-JP-EXを、現状では回避不可能なK-クラスシナリオを引き起こすオブジェクトとしてApollyonクラスに分類することが検討されています。

注記: あなたはSCP-001-JP報告書の旧リビジョン (2005/10/01) のアーカイブを閲覧しています。現在適用されているリビジョンはこちらから閲覧してください。


予定タグ: scp-jp 001提言 esoteric-class saphir ttt社 K-クラスシナリオ 宗教 現実改変

僕の一作目になります。よろしくお願いします。

(先日批評を受けた物に幾つか追記した作品です。ページがごちゃついたのと、ふるくて砂箱Ⅲの底に埋まるので作り直しました。)


ページコンソール

批評ステータス

カテゴリ

SCP-JP

本投稿の際にscpタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。

GoIF-JP

本投稿の際にgoi-formatタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。

Tale-JP

本投稿の際にtaleタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。

翻訳

翻訳作品の下書きが該当します。

その他

他のカテゴリタグのいずれにも当て嵌まらない下書きが該当します。

コンテンツマーカー

ジョーク

本投稿の際にジョークタグを付与する下書きが該当します。

アダルト

本投稿の際にアダルトタグを付与する下書きが該当します。

既存記事改稿

本投稿済みの下書きが該当します。

イベント

イベント参加予定の下書きが該当します。

フィーチャー

短編

構文を除き数千字以下の短編・掌編の下書きが該当します。

中編

短編にも長編にも満たない中編の下書きが該当します。

長編

構文を除き数万字以上の長編の下書きが該当します。

事前知識不要

特定の事前知識を求めない下書きが該当します。

フォーマットスクリュー

SCPやGoIFなどのフォーマットが一定の記事種でフォーマットを崩している下書きが該当します。


シリーズ-JP所属

JPのカノンや連作に所属しているか、JPの特定記事の続編の下書きが該当します。

シリーズ-Other所属

JPではないカノンや連作に所属しているか、JPではない特定記事の続編の下書きが該当します。

世界観用語-JP登場

JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。

世界観用語-Other登場

JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。

ジャンル

アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史

任意

任意A任意B任意C

ERROR

The meshiochislash's portal does not exist.


エラー: meshiochislashのportalページが存在しません。利用ガイドを参照し、portalページを作成してください。


利用ガイド

  1. portal:5526847 (09 Aug 2019 13:25)
特に明記しない限り、このページのコンテンツは次のライセンスの下にあります: Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License