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「████、なんでウチらこんな仲ええんやろな」
何気なく聞いてみる。ウチと████…██研究員はサイト-8148にウチが収容されとる時代に出会った。ウチが咬冴 舞波として財団に雇用された後も、タケナギほどやないけど話しとった。
でもなんでか知らんけど████といると安心するのは確かや。████からの返事はなかったけど、繋ぐ手が温かくなった。
「えへへ、何も言わんでも伝わるもんやな」
そう、信じてた。
何かが、弾ける音がした。
いつものパトロールから戻ってサイト-8148をふらついとったら、████が他の職員さんと話しとるのが見えた。いつもやったら何気なく会話に入れたんやろう。でもその日は違った。
「████、なんで他の職員と話しとんの…?」
自分でも意味わからんかった。なんでウチはこんなこと言っとるんや?
「なんで、なんで、ウチのこと捨てたんか?████はウチのこと大事にしてくれとるよな?なんで、なんで、ウチから離れたら…ウチは!ウチは!」
「咬冴隊員、落ち着いてください。別に██研究員は貴女のこと捨てませ……」
「黙っててくれ、ウチは████と話しとんねん」
なんでウチはこんな怒っとるんや?なんでや?
嫉妬、焦り、色んな感情が頭ん中ぐるぐるして気持ち悪い。
あ、あかん。
「咬冴!!」
「咬冴隊員!?」
暗くなっていく世界に、████と他の職員の声が響いた。
目が覚めたら、ウチは医務室におった。どうやらあの後倒れたらしい。
「あ……」
声のする方に目を向けた。████の心配そうな顔が安堵の顔に変わった。
「すまない、咬冴。私が悪かった」
「あ、████。ごめんな、さっき凄い怒鳴ってもうた、なんでやろな……」
ようやく起き上がった鮫肌の体を、████は優しく包み込んでくれた。
それは温かかったし、ウチの心に安らぎを与えてくれた。
「咬冴、お前悩んでるなら俺にでも相談してくれ。何か悪いところがあったら直すから。」
自然と涙が浮かんだ。今まで思ってたことが全部吐き出された。
「ウチ、ウチ、もう████に他の人と話してほしくない、ウチだけと話して、ウチだけを見て」
████は何も言わんかったけど、ただ頷いていた。
医務室に、すすり泣く声と嗚咽が漏れた。
それからというもの、ウチと████は前より仲が良くなった。暇さえあれば████の部屋に行くし、████も私と話してる時も嬉しそうや。
でもその反動で一人になると、どうしようもない不安感に駆られる。
もし、████がサイト-8148からおらんなったら
もし、████が研究中になんかのSCPが収容違反を起こしたら。
もし、████が死んでもうたら。
震えが止まらん、あかん。考えんようにしよう。
そう考えても悪い考えが頭を埋め尽くす。
自分の部屋に戻ることすら億劫になるほどウチは不安やった。
さすがのウチを心配したのか、タケナギがウチの横にしゃがみこんだ。
「なあ咬冴、アンタなんか悩み事抱え込んでるやろ。どんなちっちゃいことでもええから話してみ?」
それで相談できるならよかった。でも████との関係が崩れるかもしれん。
いやや。████との関係は崩さん。
「大丈夫や、タケナギ。ウチがそんな悩み事して相談せえへんことないやろ?」
自分でも笑顔が引きつってるのが分かる。
タケナギは怪訝な顔でこっちを見てたけど、立ち上がってからふいとそっぽを向いて呟いた。
「アンタがそう言うんやったらそうなんやろう。ただ、これ以上ウチの目に留まるようやったら知らんからな」
それは警告ともとれた。いやや、ウチは████に捨てられたくないし、████を捨てたくもない。
なんとかして、████を説得せな。
タケナギの後ろ姿は、どこか物悲しそうだった。
タケナギの警告をうけて、ウチは████と距離を取るようにした。
今までは████に執着しすぎだった、と現状を見て思う。
そんなことを考えながらいつものパトロールに行こうとした。
「咬冴!」
████が切羽詰まっった様子で駆け寄ってきた。
「咬冴!お前、まさか俺を捨てる気か!?俺は、俺はお前を捨てなかったのに!なんで!なんでだよ!」
ああ、やめてくれ。今までなんとか関係を保てたのになんで今来るんや。
このままやと████がウチから離れてしまう、そんなん絶対いやや!
「あ、落ち着き?ウチは████のこと捨てへんよ、捨てるわけないやん。」
「でも!お前は俺に接しなくなった!お前のいない世の中なんていらない!」
「え?ごめん、違うねん!捨てるわけじゃないって!████、もっとウチを信じてよ、なんでそんなこと言うん?」
████は疑いの目を向けている。
「ごめんな、もうこんなことせんから。許して、な?」
████を腕で包み込む。
まだ濡れてないはずの水着に冷たい感触がある。
「もっとウチを頼ってええんやで。」
そしてウチはまたあの生活に戻った。
また何かが弾ける音がした。
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- portal:5484903 (08 Jul 2019 11:17)
はじめに: 咬冴隊員でTaleを書いていただきありがとうございます。
内容の程読ませていただきました。その上で、いくつか指摘したい点がありましたので、その点を説明していきたいと思います。
voteするとしたら: 現状では申し訳ないのですがDVです。理由は次の通りです。
1. 内容が薄味過ぎる
共依存をテーマにした記事であることは読み取れましたが、「████」という黒塗りのモブ職員との関係性として描いている以上、もっとボリュームは欲しかったです。モブ職員であるということは、既存のキャラクターとは違い、より緻密かつ詳細にキャラクターの説得力を持たせなければそれだけで凡庸になりがちになります。
2. 咬冴隊員の精神表現が薄味過ぎる
このTaleにおいては、咬冴隊員が咬冴隊員であることを如実に表す要素が不足しているように見えます。このタイプの記事であれば、咬冴隊員の精神性はあったほうが面白さは増すような気がします。
例えば、████に依存するようになった理由に「SPCには絶対に勝てない」という事実を突きつけられて絶望の淵に立たされていたところに手を差し伸べてきたからとか、そういった感じの理由付けがあると、Taleへの没入感もグッと増すと思います。
3. 関西弁がいくつか間違えている
これは直接修正すれば解決する場所なので、以下にミスを列挙します。
誤)
正)
誤)
正)
誤)
正)
誤)
正)
いそやん / 一条创弥
批評ありがとうございます。現状DVなことは非常に残念ですが、ブレスト等を行い、内容をもっと緻密なものにしようと思います。
咬冴隊員の精神表現ですが、これも批評やブレスト等で要素を増やし、改善します。
関西弁の表現についてですが、ここまで関西弁にしても良いのかと迷ってしまった結果です。改善します。
最後になりますが、批評頂きありがとうございました。