SCP-XXXX-JP - 予報犯

クレジット

タイトル: SCP-XXXX-JP - 予報犯
著者: kubotuki
作成年: 20XX

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 世界各国の行政機関の通信局は、SCP-XXXX-JPの特徴を有する通信が行われていないか常時監視されます。SCP-XXXX-JPが確認された場合は傍受した内容から適切な対応を行います。また、SCP-XXXX-JPイベントにおける受信者、SCP-XXXX-JP-1の目撃者にはクラスB記憶処理が施されます。

SCP-XXXX-JPの発生エリアは広範囲に存在し、現時点で財団よる完全な収容は不可能であると判断されています。その為、SCP-XXXX-JPに対する処置は当該イベントとSCP-XXXX-JP-2情報の抹消、改竄に焦点が向けられます。

SCP-XXXX-JP-1への接触は事案XXXX-JP以降行われません。

説明: SCP-XXXX-JPは異常な通信及びそれに付随する異常な現象群の総称です。

SCP-XXXX-JPは以下の性質を共通している事が判明しています。

1. SCP-XXXX-JPの発信源の形態は、公共の固定電話です。イベント中に発信源周辺に発信者（以下、SCP-XXXX-JP-1）が目撃されます。また、SCP-XXXX-JP-1の残留物は現時点まで発見されていません。
2. 主な受信先は発信源から最も近い警察、消防等の行政機関の通信室です。僅かですが民間の個人が受信者となったケースも存在します。
3. SCP-XXXX-JP-1は人型実体であると想定される存在です。SCP-XXXX-JPイベントにおけるSCP-XXXX-JP-1の出現と消失の瞬間の目撃証言が得られていません。目撃者の多くはSCP-XXXX-JP-1が「黒い影」であったと証言しています。
4. SCP-XXXX-JP-1は発生地域での標準語で発話します。また音声記録から全てのSCP-XXXX-JP-1の声質が全て同じものであると判明した為、SCP-XXXX-JPイベントにおけるSCP-XXXX-JP-1は同一の存在であると考えられています。
5. 通信の主な内容はSCP-XXXX-JPイベント終了後、SCP-XXXX-JP-1が指定した期間を経たか、時点において発信地から半径10㎞圏内で事故・事件が発生するという内容です。

受信者がSCP-XXXX-JP-1の発言に対し受信者が客観的に見られた時に不信感を持ってSCP-XXXX-JP-1を非難する対応をとった場合、SCP-XXXX-JPイベントは即座に終了し、受信者のSCP-XXXX-JPイベントに関連する記憶の喪失¹が発生します。映像・録音記録に異常は見られません。

その後SCP-XXXX-JP-1の言及した地点・期日の時刻において実際に事故・事件（以下、SCP-XXXX-JP-2）が発生します。SCP-XXXX-JPイベント終了時から発生時刻まで、発生地の地点周辺のヒューム値が低下²しますが、SCP-XXXX-JP-2発生後に正常値に回復します。またSCP-XXXX-JPイベント終了時からSCP-XXXX-JP-2発生までこの空間現実性密度の低下以外の特筆すべき異常性は見られません。

受信者がSCP-XXXX-JP-1を客観的に見られた時に信用する態度をとった場合においてもSCP-XXXX-JP-2の発生が確認されていますが、受信者のSCP-XXXX-JPイベントの記憶の喪失は確認されていません。この際のSCP-XXXX-JP-2は異常性の有無に関わらず現実的な方法で予防可能になものです。

以下は確認されたSCP-XXXX-JP事例の抜粋です（機密保持の為、正確なSCP-XXXX-JPイベント及びSCP-XXXX-JP-2の発生した日時、順序ははクリアランス4 / XXXX-JP を持つ職員にのみ開示されます）。

+ XXXX-JP事例を表示

発信源: 日本国██高速道路の非常電話
受信先: 発信源の管理会社の通信室
内容: SCP-XXXX-JPイベントの終了から3日後に██高速道路の██インターにて██台の車が関係する玉突き事故が発生し、██名の負傷者、█名の死者が出る。
補足: 財団が初めて把握したSCP-XXXX-JP事例です。当初財団は現在SCP-XXXX-JP-2に指定される事案の発生を知覚する存在として認識していました。

発信源: 中国██市路上の公衆電話
受信先: ██市の消防局
内容: SCP-XXXX-JPイベントの終了から43分後、██市南部の工業地帯における大規模な火災が発生し、████棟の建築物の崩壊。
補足: 後に行われた発信源周辺の調査によって財団が初めてSCP-XXXX-JP-1の存在を把握した事例です。当該事例のSCP-XXXX-JPイベント中負傷者と死者についての言及は存在しませんでした。SCP-XXXX-JP-２の被害として他に██名の負傷者が出ましたが、死者はいませんでした。

発信源: [編集済]国[編集済]市東部の空き家の固定電話
受信先: 同国同市の保安機関
内容: [データ削除済]。現地で活動中のエージェント・████³と他複数名の民間人の死亡・負傷する。
補足: [データ削除済]。これはSCP-XXXX-JPが現実改変性を持つ事を財団が初めて把握した事例です。財団はSCP-XXXX-JP-1の言及したSCP-XXXX-JP-2の内容がSCP-████の収容違反である事を確認しました。その際エージェント・████がの抑圧に関わる可能性があった事からエージェント・████に適切な休暇を与えました。この結果[データ削除済]、現行の特別収容プロトコルが制定されました。

発信源: 日本国██県██市██公園内の公衆電話
受信先: ██県警の通信室
内容: SCP-XXXX-JPイベントの終了から10分後、██市内における██名の児童の同時多発的誘拐。児童らの保護者の無警戒に対する文句。
補足: 当該事例の後、被害児童は全員各々の自宅前で保護されました。被害児童らは保護されるまでの間に「黒い服のおじちゃんとおばちゃんたち」の家でお泊りをして、遊んだり勉強を教わっていたと証言しました。証言を基にして調査を行いましたが、実際に監禁が行われていた物件の発見には至りませんでした。

発信源: 日本国██県██市██街道上の公衆電話
受信先: ██市児童相談所
内容: SCP-XXXX-JPイベントの終了からの5年間、近隣の市町村を含む区域での複数の児童虐待・売春の新たな発生に関する内容。
補足: [データ削除済]。当該事例はSCP-XXXX-JP-2の異常性の観察の為、いかなる処置も施されません。SCP-XXXX-JPイベントが発生する以前では██市における児童虐待・売春は発生していたという記録は存在していませんでした。

発信源: アメリカ合衆国[編集済]州[編集済]市の公衆電話
受信先: [編集済]市警の通信室
内容: SCP-XXXX-JPイベントの終了から[編集済]後、同国[編集済]大統領の暗殺及びその方法。
補足: 当該事例は財団本部との連携により未然に阻止され、複数のアノマリーが暗殺を計画した集団の基地から回収されました。集団の構成員らに対する尋問から「全身が黒い人間」に追われる夢を連日体験していた事が判明しています。また当該事例にて初めてSCP-XXXX-JP-1がSCP-XXXX-JP-2の発生する具体的な期間・時刻が明示しませんでした。

発信源: ドイツ[編集済]群[編集済]の列車電話
受信先: [編集済]群の鉄道警察の宿舎
内容: [編集済]において列車内での痴漢被害の発生。
補足: 初めてSCP-XXXX-JP-1がSCP-XXXX-JP-2の発生する具体的な場所・日時・時刻を明示した事例です。痴漢の前科を持つ日本国籍の██ ██氏が私人逮捕され、██氏に対する尋問の結果、恐喝、詐欺、違法薬物の密輸入、人身売買を行っていた事、PoI-████との関係が発覚しました。

発信源: [編集済]国[編集済]市の公衆電話
受信先: 人権団体[編集済]の構成員█████ ███████⁴氏の衛星電話が可能な固定電話
内容: 人権団体[編集済]に対するテロ行為。
補足: [データ削除済]。

+ 事案XXXX-JPを表示するには、クリアランス4/XXXX-JPを提示してください

事案XXXX-JP: SCP-XXXX-JPイベントが日本国[編集済]にて発生しました。当該事案において、[編集済]社のオペレーターとしていたエージェント・炭川が受信者として対応し、財団日本支部サイト-████に報告しました。当時発生源周辺でのフィールドワーク中であったエージェント・花町田がSCP-XXXX-JP-1との接触を命じられました。

以下は当時の映像記録です。

対象: SCP-XXXX-JP-1

撮影者: エージェント・花町田（以下、花町田）

付記: 撮影日当日[編集済]周辺では異常性の無い降雨が発生している。エージェント・炭川は可能な限りのSCP-XXXX-JPイベントの延長を行っている。録画開始直前までSCP-XXXX-JP-1はSCP-XXXX-JPイベントの終了から██分後に[編集済]内に存在するカフェ[編集済]の全てのケーキが突如として消失する事件が発生するといった内容の発言を繰り返している。

<録画開始, >

[走っている花町田の足元が映される。]

<録画開始, >

SCP-XXXX-JP-1:

誰かさん: [会話]

[以下、インタビュー終了まで会話を記録する]

<録画終了>

終了報告書: [インタビュー後、特に記述しておくことがあれば]

補遺:

Footnotes

1. これはクラスB記憶処理に相当する作用です。

2. 0.87~0.93Hm程度までの減少が確認されています。その減少速度は減少量をSCP-XXXX-JPイベント終了時からSCP-XXXX-JP-2発生までの期間（秒数）で割った一次関数的、等速的なものです。

3. 当時エージェント・████は受信先に潜入していました。実際のSCP-XXXX-JPイベント中においてSCP-XXXX-JP-1はエージェント・████を活動時の偽名で呼称していましたが、当該イベント開始時にエージェント・████実名を言いよどんでいた事が音声解析によって判明しています。

4. 元マナによる慈善財団構成員。

付与予定タグ: scp-jp archon

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