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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはSCP-XXXX-JP-A群の総意によって、現在財団に対し協力的であり特別収容サイトXXXX-JPにて自己収容状態にあります。
特別収容サイトXXXX-JPの収容区画周辺は常に3名以上の警備職員による巡回が行われます。同区画の破損が確認された場合は速やかに補修された後、SCP-XXXX-JPの影響範囲の調査が行われます。
SCP-XXXX-JPが人間に直接接触する必要が生じるのは、クリアランスレベル4/XXXX-JPを持つ職員と当該オブジェクト間の協議が行われた後に手順/XXXX-JPが取り行われる時のみです。その他の接触は原則禁止されています。
説明: SCP-XXXX-JPは解離性同一性障害の様相を有するレベルⅣ神格存在です。当該オブジェクトは“██████”呪具によって覆われています。しかしSCP-XXXX-JP周辺の現実性密度は平常値よりも約0.24~0.26Hm程高く、また当該オブジェクトが自身の第六生命エネルギー(Elan-Vital Energy)を消費する際のアスペクト放射(Aspect Radiation)に対する奇跡再吸収・還元プロセスが通常の神格存在同様に発生します。この事から“██████”呪具はその本来の効果を喪失しているものと推察されていますが、SCP-XXXX-JPが特別収容サイトXXXX-JPからの移動を妨害する要素が同施設そのものに存在しない事から、当該呪具には神身的行動阻害性質が付加されていると考えられています。この異常性は呪術学上、本来の“██████”呪具に付与されるものでは無い為、当該オブジェクトを初期に封じ込めた存在が術式の上書きをした結果、元来の性質が変化した可能性があります。
SCP-XXXX-JPの主な性質は当該オブジェクトを中心とした半径814km圏内での奇跡の発現及び“呪い”作用の減衰・無力化です。“呪い”作用の詳細については信仰管理部門による見解を参照してください。この異常性の影響力及びその影響範囲はSCP-XXXX-JPの収容当時から増大・拡大している事が判明していますが、後述する手順/XXXX-JPによって縮小する事が可能です。その際、当該オブジェクトは“呪い”作用によって不安定な状態となり、特別収容サイトXXXX-JPに物理的損害が生じる可能性に留意してください。
SCP-XXXX-JPにおいて明確に判明している“人格”はSCP-XXXX-JP-Aに指定されており、当該オブジェクトに現れる頻度順にSCP-XXXX-JP-A-1~███に分類されています。SCP-XXXX-JP-Aの詳細なリストの閲覧は、クリアランスレベル4/XXXX-JPを持つ職員にのみ可能です。また新たなSCP-XXXX-JP-A実例が、SCP-XXXX-JPの影響範囲が拡大する際に確認される事があります。
SCP-XXXX-JP-A-1は自身の神格としての性質を十分に理解しており、当該“人格”がSCP-XXXX-JPに現れている間にのみ、前述した奇跡の発現及び“呪い”作用の減衰・無力化が確認されています。また他のSCP-XXXX-JP-A群の統率をしており、実験の結果他のSCP-XXXX-JP-Aが奇跡の発現を行使出来無かった事から“主人格”である可能性が示唆されています。時折他の“人格”によってSCP-XXXX-JPの支配権を失いますが、それは“眠って”いるからであると推察されています。他の“人格”はおおむねSCP-XXXX-JP-A-1に従順であり、SCP-XXXX-JP運用の補助をしている様です。
信仰管理部門による“呪い”の見解
現在“呪い”は実現しなかった願いにおける奇跡論的不和であると考えられています。その大きさは本来の願いに作用したEVEの値の任意の定数sad(数値としては0.0~8.4の範囲)乗に比例すると仮定されており、比例定数は情状定数jに指定されています。
“呪い”の主な発生要因は祈った人物が祈りの遂行存在(主に神格)を誤る事です。例として学業成就を祈る際に安産祈願のみを信仰利益とする神格に祈った場合、祈った人物が努力をして自己解決の形で実際に叶ったとしても神格側には祈りに対しての奇跡不履行が生じます。多くの場合、奇跡不履行が発生した時点で願望伝達は不可能となり、他の適切な信仰利益を持つ神格による奇跡に行使は行われません。また適切な社等の神域での“祈り直し”は神罰の対象になります。この事によって奇跡を必要とする願望としての祈りの言葉のみが一人歩きをして、基底現実に干渉しそこから実現化しようとします。しかしいかなる存在にも知覚されていない念は独立自我を持つ概念では無い為、本来の内容から非常に捻じ曲がった形で実現される事が多い事が判明しています。つまる所、細胞に対するプリオンやウイルスの様な存在である訳です。この一連の事象が“呪い”作用です。
“呪い”作用は基本的に願った人物に発生します。例えば、人を呪わば穴二つ、とよく言いますがこの場合の呪いは本来の“呪い”作用を逆手に取った利用の結果生じたものになります。
まず我々信仰管理部門は俗に言う呪いを能動的“呪い”と呼称し、対象である術者が呪う相手に感情を持ち、その相手に呪術的な影響を与える方法と定義しています。その内容としては大きく分けて2種類あります。
1つは最初から遂行する神格存在のいない願望(この場合は相手に危害を与える事)を願って、呪い返し等を用いて術者自身及びその他縁のある人物に影響を与えない、というものです。これが先述した“呪い”を逆手に取った方法です。
もう1つは悪魔等の所謂人間の欲望の実現に協力的な、自立不可能な神ならざる超常存在に遂行させる、させられる方法です。させられる、というのは祈りの横取りをするピスティファージ存在が自身に信仰心を寄せさせる為に“呪い”化する前の、前者同様の不適切な祈りに対して不適切な量のEVEを行使して、多少の健康被害で済む様な“呪い”を祈った人物が死亡する程までに変異させる様な事を指します。結果としてこれらの存在は信者を失う為夢散するケースが多いです。悪魔や外来神等の場合は設定した利益の対価としての人間の精神的生成物で“楽しむ”事が目的であり、またそれらについての詳細は戦術神学部門による説明を参照してください。
前者は適当にするだけで一族郎党皆殺しにするには有効ですが術具が残りやすく跳ね返った際に術者は死亡するケースが多い事で知られています。後者は確実に相手だけを確実に不幸に出来ますが、契約によっては即日地獄等の所謂“あの世”からも立ち入り禁止になりかねません。
また崇徳院等の人物が行ったとされる方法は呪いよりも怨霊化及び擬似神格化による願いの自己遂行である為、定義により“呪い”から除外されています。これについては信仰管理部門による平将門の研究報告を参照してください。
“呪い”やその要因、影響痕である“穢れ”を解消する方法としてはその作用を完全に機能させて自然消滅するか、その対象以外の物品に縁を作り身代わりにするのが効果的です。しかし“呪い”そのものとの縁は切りにくい為、願った人物が死亡するまでその影響は残ります。神格存在が呪われた状態である場合は何らかの理由で“呪い”を用いて生かされている為、その神格周辺が“呪い”の影響を受ける事になります。低級神格の場合だと格落ちが発生し、妖怪として分類されます。
また“穢れ”は神体とその神格の不適合によっても発生します。つまり木霊といった精霊だったものが金属製の銅鏡等に移された際に、神格存在そのもののそうあれかしと願う形が能動的“呪い”がこの場合奇跡として発現する事はない為受動的“呪い”となって神体に現れます。そういった状態の神格は本来あるべき姿を保てなくなります。結果として神性は失われ保持していた状態が瓦解し周辺の空間・元信者に奇跡崩壊を引き起こします。
収容経緯: SCP-XXXX-JPは現在特別収容サイトXXXX-JPに指定されている███神社と共に、蒐集院から財団へ管理が引き継がれました。その当初は「自身に対する民衆の信仰が失われた結果、性格が変質した神」として見なされており、Anomalousアイテムに分類されていました。しかし、その後にSCP-XXXX-JPへ行われたインタビュー、███神社に残されていた文献・記録の再調査とその近隣住民に対する聞き込み調査からSCP-XXXX-JP-Aの存在及びSCP-XXXX-JP本来の異常性が発覚し、ナンバリングされました。
追記20██/██/██: 以下はSCP-XXXX-JP-A-1に対するインタビュー記録です。
対象: SCP-XXXX-JP-A-1(以降、対象と略記します)
インタビュアー: 稲垣研究員
付記: 対象への6回目のインタビューです。収容区画に取り付けられたカメラの前に対象は坐していました。稲垣研究員は敵対的なSCP-XXXX-JP-Aの出現に備え、対抗奇跡的防護処置を施された交信室内にいます。
<録音開始, >
稲垣: こんにちは。SCP-XXXX-JP-A-1。気分は良いでしょうか?
対象: こんにちは稲垣さん。今日もすっきりとしています。今日のインタビューは私の出自についてでしたよね? [不明瞭な音声1] あらごめんなさい。
稲垣: いえ気にしていませんよ。ではお願いします。
対象: まず私が初めに憶えている風景は、貧しい農村です。カラスがガアガア鳴く声。地に伏せて呻く村人達。麻でできた彼らの服装は擦れボロボロでした。田畑に実りは無く、海も山も恵みを産み出せていませんでした。後の世で養和の大飢饉として知られる出来事です。その時私は泣く男の人に謝られながら食べられました。
稲垣: …どの様な事を言われたのですか?
対象: 「ゆうせ、よね」です。私自身それ以前の事を憶えていないので正体が未だに理解出来ませんが、よねというのが恐らく私本来の名前だと思います。結局男の人は私で空腹を満たせず死んでしまいました。しかし私は彼の亡骸の内に留まっていたのです。しばらく経ってから上人が彼を他の遺体と一緒の場所に集め出したのです。
稲垣: 上人はどの様な方だったのですか?
対象: 行脚をしていたお坊様、とだけ憶えています。上人は丁寧に彼ら荼毘に付し、塔を立てたのです。
稲垣: 後にその塔は地域信仰に結び付いたのですね?
対象: はい、そうです。塔を中心にして社が建立しました。
稲垣: それから我々が接触するまでの間に起きた出来事についても教えてください。
対象: 社が完成してから村は大きくなって町になりました。私はただずっとぼうっとしていました。まだ当時は幽霊だとかの言葉は在りませんでしたが、はっきり言えるのは既に今の私が出来上がったのはそのぐらいからという事です。
稲垣: つまり、██████の名で祀られだした事によって神性を得たのですね?
対象: 恥ずかしながらそういった経緯で、かつて地域にいた存在の立場を私は知らず知らずのうちに奪ってしまったのです。それは消え去ってしまった様です。悪い事です。
稲垣: 現在のあなたの状態になったのは何時頃からでしょうか?
対象: それは正嘉の頃です。当時既に私は土地神としての力は弱くなっていました。理由は単純で私が以前から神として、仏としても信仰の対象にされた為です。信者の数は最も多かったと思いますが、身が裂かれる様な感覚になったのもその頃からです。飢饉や戦乱等の災いが起こる度に信者が集まって私に祈りを捧げました。ですが私が神だとしても万能では無いので…[沈黙]
稲垣: 心苦しくなる質問をしてしまいました。申し訳ありません。
対象: いえ大丈夫です。心配しなくても良いですから。それで享保の世になった時にはもうほとんど信者は残っていませんでしたし、社を管理する者もいなくなっていました。その頃から様々な視点が見える様になったのです。
稲垣: …様々な視点というのはどの様なもののですか?
対象: 今思えば、死にゆく人々の目と人に望まれなかったものらの目を借りて見ていたのでしょうか。その時からでしょうか。私に私の仏でもないこころが生まれたのは。その土地に長く居て初めての経験でした。
稲垣: 人に望まれなかったものというのは?対象: すみません、説明していませんでしたね。俗に妖怪だとかに呼ばれている存在です。目を通じている時はその目の持ち主の考えが手に取るように分かるのです。最近もたまにそうなります。そして私の頭がいかれたのか彼らがこの世から去ると考えが似る様になり、今で言う二重人格だとかに完全になったのは天保の頃です。明治に入ってからは財団の方々が知っている通りだと思います。
稲垣: 説明ありがとうございます。対象: いえいえ。こちらこそ話を聞いてくださってありがとうございました。
稲垣: インタビューはこれで終了しますが何か質問等はありますか?対象: ああ…話していて、思い出した事が整理出来てきたので話しても良いですか?
稲垣: 何でしょうか。どうぞ。
対象: [口調が変わる]私は元々ニエだった筈なのですよ。なのに何故人に食べられていたのでしょう? そういえば誰でしょう貴方は?[困惑]
稲垣: …インタビューを終了します。<録音終了, >
終了報告書: その後の調査によって、周辺の寺社による記録からSCP-XXXX-JPは██████の名で女神として民間信仰の対象とされていた事が判明しています。しかしその名で実際に呼称されていた神格は████事件2の際に自己無力化しており、当該実体がその名を継いだ事に関する正式な記録が存在していません。その為SCP-XXXX-JP-A-1が“敵対的名継”を行った可能性も示唆されています。どうやらただストレス下にあった為に“人格”が生じた訳では無い様です。というのもインタビュー中にサイトの周辺の監視対象だった神格が消失したという報告がありました。それは生贄が神になったというかなり珍しいケースでしたので… - 稲垣研究員
このインタビューを行った稲垣研究員からSCP-XXXX-JPに対する再検査の申請が許可され、それは本日完了しました。結論としてSCP-XXXX-JPはSCP-XXXX-JP-A-1を核、SCP-XXXX-JPを神体とする、蒐集院によって作成された神格等複合体である事が判明しました。同団体が当該オブジェクトの異常性を用いて“呪い”作用の管理を行っていた事を示唆する文書も発見されました。
神格等複合体はその名が示す通り、神格存在が複数単一の器等の神体に宿った存在です。以前から肉体に神格を人為的に宿す神降し、取り憑きや憑依などは確認されていましたが神格存在そのものに他の神格・霊体等が宿るケースは初めてであり慎重な対応策が講じられています。
現在までに確認されたSCP-XXXX-JP-AはSCP-XXXX-JP-A-1を除いてそのほとんどが以前信仰の対象あるいは畏怖の象徴であった可能性が示唆されています。SCP-XXXX-JP-Aが発生する要因はそれらを知覚するコミュニティー、ひいては直接的な接触をする人間が存在しなくなる事です。近年世界的に地域信仰等の規模が縮小している事から、SCP-XXXX-JP-A群は増加する傾向にあります。
SCP-XXXX-JP-Aの多くは先述した通りSCP-XXXX-JP-A-1に協力的ですが、
その絶対数の増加はSCP-XXXX-JP-A-1の精神的負担を増大させ、SCP-XXXX-JP内部におけるコントロールを失う事による奇跡バランスの完全な崩壊が懸念されています。そういった事態に陥った場合、当該オブジェクトの破壊、複数の神格存在の実体化、局所的な空間・奇跡崩壊及び現実不全が発生する可能性があります。これらの懸念によりSCP-XXXX-JPにおけるオブジェクトクラスの再分類が検討されています。
手順/XXXX-JP: 手順/XXXX-JPは蒐集院が行っていた“雛流し”儀式を財団がより儀礼化したものです。
“雛流し”は“穢れ”を解消する儀式の1つです。手順としては形代と呼称される依代を用いて“穢れ”た部分を擦り付け、“穢れ”の移った形代を川等の水流に流したり、檜の枝材のみを燃料とする炎に焚べて焼失させます。これにより“穢れ”ひいてはその原因である“呪い”を祓えます。ですがSCP-XXXX-JPはその異常性から“穢れ”た状態からの完全な回復が見込めず、形代の材質による儀式の効率面と経済面、また本儀式において形代からの“神産み”現象による新たな神格存在の出現が問題となっていました。そしてこれらの情報は[削除済み]事件の際に失われており、蒐集院本部も把握していなかったものと推測されています。SCP-XXXX-JP-A群もこの状況を理解していませんでした。
手順/XXXX-JPでは“雛流し”の原型での細かく裁断された人体を形代として利用し、強力な神格存在の出現を予防しています。詳細は[現在編集中です…]
勿論、我々職員はこれらがいかに容易であっても個人的に祈る事で“呪い”や奇跡を実行する事はは認められていませんし、SCP-XXXX-JPの負荷を軽減する為であれ財団がその方針を変える事は有り得ません。 - 稲垣研究員
付与予定タグ: scp jp Euclid 知性 蒐集院
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任意A任意B任意C- portal:5466261 (17 Jan 2020 07:00)
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