アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Keter Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPが印刷されたペットボトルラベルが、サイト-81██のAnomalousアイテム保管用ロッカーに収容されています。実験はセキュリティクリアランスレベル3以上の職員の許可を得た上で行ってください。追って通知があるまで、SCP-XXX-JPの視認は可能な限りDクラス職員のみに限定してください。
現在、機動部隊さ-21("カテキン中毒")、機動部隊ろ-12("魔窟住まい")、機動部隊あ-5("サラリーマン")、機動部隊ユプシロン-4 ("糖衣錠")、機動部隊ガンマ-5 ("燻製ニシンの虚偽")、及び複数の財団、世界オカルト連合の戦力が共同してSCP-XXX-JPの収容違反に対処しています。SCP-XXX-JPが転移した株式会社███製[編集済]のペットボトルラベルの回収、破壊を優先しつつ、財団の収用下にないすべてのSCP-XXX-JPを除去してください。SCP-XXX-JPを収容している場所と収容方法は担当職員以外には秘匿されています。収容室への入室はO5権限で禁止されています。SCP-XXX-JPを用いたすべての実験は凍結されています。
SCP-XXX-JPが印刷されたペットボトルラベルが、保管エリア-81██の光が入らないように設計された収容室内の非生物オブジェクト保管用ロッカーに不透明な容器に入れられた状態で収容されています。収容室への入室はセキュリティクリアランスレベル4以上の職員にのみ許可され、入退室に際して担当警備員による身体検査を受けることが義務付けられます。SCP-XXX-JPを収容室外へ持ち出す行為、SCP-XXX-JPを視認する行為、写真や映像に残す行為は禁止されています。SCP-XXX-JPを用いたすべての実験はもはや許可されません。
説明: SCP-XXX-JPは反ミームに類似した特性を持つ17文字の日本語の文字列です。株式会社███が販売している[編集済]のペットボトルラベルの「第██回███新俳句大賞」と書かれた欄に印刷されています。このペットボトルラベルに他の異常性は確認されていません。
SCP-XXX-JPに関する全ての記憶や記録は転移します。観察の最中の被験者はSCP-XXX-JPを紙に書き写したり、その内容を言葉によって説明することができますが、観察を中止するとすぐにSCP-XXX-JPの内容を忘れ、被験者がSCP-XXX-JPを書き写した紙は何も書かれていない状態に戻ります。被験者から説明を受けた他の被験者も同様にその内容を忘れます。
この時、SCP-XXX-JPに関する二次情報は即座に、ランダムな座標の他の媒体に転移します。例えば、被験者が記憶したSCP-XXX-JPは地球上の他の人物に転移し、その人物は「どこかで[編集済]のペットボトルラベルに印刷されたSCP-XXX-JPを視認した」という記憶を持つことになります。SCP-XXX-JPが紙に書き写された場合、SCP-XXX-JPは地球上のどこかの日本語で文章が記述された紙に、違和感のないフォントで紛れ込むことになります。例外を除いて、すべての転移したSCP-XXX-JPは異常性を喪失し、記憶や記録の保存が可能となります。
例外はSCP-XXX-JPが株式会社███製[編集済]のペットボトルラベルに転移した場合です。このペットボトルラベルに転移したSCP-XXX-JPをSCP-XXX-JP-1と呼称します。この時、SCP-XXX-JPの異常性の喪失は発生せず、SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPと同様の「二次情報の転移」という特性を保持します。この特性はSCP-XXX-JPの収容違反の拡大を招き、適切でない収容下で放置すれば最短█日ほどで全世界の約██%の人口と、日本語で記述された文書の約██%が影響を受けることになると予測されています。
補遺: 収容当初SCP-XXX-JPは「記憶することも記録することもできない川柳」としてAnomalousアイテムに指定されていました。
説明:株式会社███製の[編集済]のペットボトルラベルに印刷された記憶することも記録することもできない川柳。
回収日:20██-01-27
回収場所:サイト-81██の休憩室にてペットボトルに貼り付けられた状態で発見。
現状:Anomalousアイテム保管用ロッカーに収容。ペットボトルには異常性が確認されなかったため内容物を消費した上で破棄した。同商品のパッケージには、通常は俳句が印刷されている点に注意。
20██/02/01に███研究員及び複数の職員により、上述の「情報の喪失にも拘らず不明な理由により川柳であると確信する」特性と、「文字列の内容を特定したくなる微弱な精神影響」が存在する可能性が指摘され、数回の初期実験の後、現在のアイテム番号とオブジェクトクラスへ暫定的に指定されました。特性については初期実験では十分な検証結果が得られず、現在も正確な異常性の確認の試みが進行中です。収容違反XXX-JPの発生により、前者の特性については「"SCP-XXX-JPが川柳である"という情報のみSCP-XXX-JPの反ミーム的性質を無視する」というものであることが確定されました。後者の特性については、実験が中途で凍結されたことにより正確には不明ですが、現在ではSCP-XXX-JPの異常性によるものではなかったと判断されています。
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