怪人70億面相(本記事)

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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-81██の低危険度物品収容ロッカーに収容されます。事例XXXX-1より担当職員が1年ごとに入れ替わるように人事命令が出されます¹。現在、SCP-XXXX-JPに関する実験は凍結されています。

説明: SCP-XXXX-JPは異常性を持つマネキン人形です。株式会社████の同型のマネキン人形が確認されていますが同社はSCP-XXXX-JPの製造に関与していないことが確認されています。
SCP-XXXX-JPは特定の人物の名前をSCP-XXXX-JPに告げることでその人物の人格との対話を実現することが可能です。SCP-XXXX-JPのこの異常性は人間(以下、対象)がSCP-XXXX-JPと会話を試みることで発揮されます。SCP-XXXX-JPは通常時非活性状態にありますがこれをトリガーに活性状態に移行します。SCP-XXXX-JPは対象に会話を行いたい人物の名前を告げるよう促します。対象が人物の氏名を告げるとSCP-XXXX-JPの外見はその人物へと変形し、対話が開始されます。変形後のSCP-XXXX-JP(SCP-XXXX-JP-A)は基となった人物と同一の人格を有すると考えられており、対象からの質問の回答には正直に回答を行うことが確認されています。SCP-XXXX-JP-A側が対話を打ち切るまたは対象が会話を打ち切るまで対話は続けられ、対話終了後にSCP-XXXX-JP-Aは通常形態へと移行し非活性状態となります。
SCP-XXXX-JPがSCP-XXXX-JP-A時に保有する人格は対話開始時のものであり、SCP-XXXX-JPがどうやって人格を複製しているかは不明です。実験記録から推測するにSCP-XXXX-JPまたはSCP-XXXX-JPの製造元は全人類の人格データを保有・更新していると考えられており、SCP-XXXX-JPの起源について現在調査が進行中です。

補遺: 実験記録XXXX-JP
実験記録XXXX-1 - 日付19██/██/██

担当者 笹原研究員

対象: D-26478

実施方法: D-26478をSCP-XXXX-JP-Aと対話させ、経歴を含む簡単な質問を行わせる。SCP-XXXX-JP-Aの人格元はD-38928にし、D-38928にも同じ質問を行うことで回答の整合性を確かめる。

結果: SCP-XXXX-JP-Aの回答とD-38928の回答は一致した。

分析: 本当に正直な回答を行うかはまだ確証が得られないため同様の実験を複数回行う必要がある。SCP-XXXX-JP-Aの振る舞いは完全にD-38928と同一であり、完全な人格のコピーが行えると思われる。

実験記録XXXX-9 - 日付19██/██/██

担当者 笹原研究員

対象: D-37599、D-47593

実施方法: D-37599に中島敦「山月記」の一文を教え、D-47593から人格元をD-37599にしたSCP-XXXX-JP-A(SCP-XXXX-A-1)に先ほど教えた一文を覚えているかの確認を行うよう指示を行う。SCP-XXXX-JP-A-1との対話後D-37599にAクラス記憶処理を施し、同様の確認をD-47593を介して行う。

結果: SCP-XXXX-JP-A-1は正しい文を答えることができたが記憶処理後には忘却していた。

分析: SCP-XXXX-JP-Aは対話時点での人格をその都度複製していると思われる。

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1. portal:5436018 (26 Jun 2019 15:33)

Footnotes

1. 担当職員には財団忠誠度評価テストで高いスコアを記録した者が宛てがわれます。