SCP-2000-JP-B-1

 

警告
 
 
本文書はSCP-2000-JP-B個体に関する情報であり、重要機密文書2000-JPに指定されています。
 
O5評議会に所属する4名以上の職員の許可を得ていない閲覧者は即刻終了対象です。


 
ようこそ日本支部職員。貴方は真実を知る必要があります。
 
アイテム番号: SCP-2000-JP-B-1
 
オブジェクトクラス: Euclid
 
特別収容プロトコル: SCP-2000-JP-B-1は現在疑似的な自己収容状態にあり、現在不干渉体制が敷かれています。実働部隊は人種が日本人以外で財団日本支部での勤務経験がない人員のみで構成され、有事の際に交戦あるいは諜報任務に就きます。SCP-2000-JP-B-1の動向に関しては監視が継続され、財団にとって不利益な行動を起こそうとする動きがあった場合投入可能なリソース全てを用いてでもそれを阻止してください。
 
説明: SCP-2000-JP-B-1は"日本支部理事会"または"日本支部理事"の概念的実体と目される存在です。現在同様の名義の団体が財団日本支部の監督権及び指揮権を保持しており、書類の名義上にもその名称が散見されています。SCP-2000-JP-B-1はレベル5相当のセキュリティクリアランスを保持していると考えられており、レベル5/XXXX-JPで管理されている文書も存在することが確認されています。該当文書へのアクセスの試みは職員を失うリスクが存在することから行われていません。
 
財団による外見、異常能力等の観測はSCP-2000-JP-B-1の持つ高度な権限からできていません。SCP-2000-JP-B-1の情報に関しては不明な点が多く、判明している情報も不確かな点が多く指摘されています。しかし、一致している情報として81地域ブロック(日本支部)を統括・運営している、理事会は7人の理事("獅子"・"升"・"千鳥"・"稲妻"・"鳳林"・"若山"・"鵺")で構成されている、O5相当/以下の権限を保持しているといった点は多くの証言で共通していることが確認されています。
 
SCP-2000-JP-B-1はその名称、概念等の情報自体にSCP-2000-JP-B-1の実在を妄信させるミーム的作用を含み、この効果は財団日本支部の職員にのみ及びます。この作用は即効性であり、"日本支部理事会"という概念及びその役職に関する知識の理解に至った瞬間に作用します。特筆すべき点として日本支部に派遣された職員もこの効果の影響を受けることが確認されており、日本支部の職員として登録されることがSCP-2000-JP-B-1の異常性が発揮される条件であることが判明しています。このミームの伝播により、現在日本支部に所属する職員の9割以上がSCP-2000-JP-B-1を実在する自身の上司として扱っており、収容業務に関するSCP-2000-JP-B-1への要請が行われた件数は少なくありません。
 
SCP-2000-JP-B-1が行う日本支部の運営は今のところ円滑に進行しており、反乱等の危険な兆候は見つかっていません。しかし、日本支部の管理するオブジェクトの数の膨大さから無用な干渉は思わぬKクラスシナリオを引き起こす危険性があります。
 
現在、SCP-2000-JP-B-1の殺害を含めた対処プロトコルの策定作業は情報の不足から遅々として進んでいません。策定への動きとして諜報部隊を用いた位置の特定作業が進行中です。
 
 

まずは謝罪をさせてほしい。我々は君達を長きに渡り騙していた。気づいた時にはそれは我々の権限を利用し、あろうことか収容業務の代行まで行っていた。それの行う業務に問題点はなかったが、我々の理念としてこのような状態は許されないことだった。SCP-2000-JP-B-1は奇妙なオブジェクトだ。異常でありながら異常の収容に力を尽くす。しかし、自身が異常であることは隠蔽する。

しかし皮肉なことだ。オブジェクトを管理する団体がオブジェクトに管理されているのだ。我々はその状態を70年以上に渡って維持してきた。その間に得られた情報は、基本的なものと広範囲のミーム汚染が進行中であるという事実だけだった。我々は対応を間違えた。70年の間にSCP-2000-JP-B-1が管理する財団は発展を続けたというのに我々は70年前から何も進んではいなかったのだ。

SCP-2000-JP-B-1の報告書を見て君は何を感じただろうか。暗部を覗き見た恐怖だろうか。それとも我々の管理能力に対する失望だろうか。あるいはオブジェクトの対抗策が未だにないことへの絶望か。他の感情を抱くこともあるだろうがその感情が収容業務に関連するものであれば今回の実験は成功と言えるだろう。

SCP-2000-JP-1そのものの対抗策は未だ存在しないがSCP-2000-JP-B-1の異常性への対抗策は存在する。2年前、日本支部より派遣された職員を対象に記憶処理等によるミームの消失を目的とした実験を行った。その説明のためにSCP-2000-JP及びSCP-2000-JP-B-1の報告書を閲覧させたところ、対象はSCP-2000-JP-B-1の存在に対して懐疑的になった。それどころかミームの影響を再度受けることなくSCP-2000-JP-B-1がオブジェクトであるという事実を信じたのだ。このことから我々は"SCP-2000-JP-B-1はオブジェクトである"という情報自体がSCP-2000-JP-B-1のミーム作用への対抗ミームとなり得るという仮説を立て、別の時期に実験を行うこととした。

その実験は今行われている。君は対抗ミームの摂取に関する実験対象として選ばれたのだ。君のおかげで報告書という形式が対抗ミームを摂取するうえで最も効果的であることも判明した。本当に感謝している。

そうだ。君自身が体験したように財団は未だ諦めてなどいない。我々は異常を収容する組織だ。決して異常に管理される組織ではない。実験は成功した。我々の抵抗は始まったばかりなのだ。

もうすぐ君の所に機動部隊が到着する。君はこれから本部の職員として扱われ、日本支部からの異動処理がなされるだろう。強硬な手段ではあるがSCP-2000-JP-B-1の影響を受けない職員は貴重なのだ。協力してくれることを願っている。

メッセージはこれで終了だ。まずはようこそ財団へ。君の活躍を願っている。

  O5-1


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