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好きなように物色していくといい。ここには何も残されていないのだから。

概要

この世界観で守らねばならないことはたった一つです。──この財団ではカラーコピーが許されない──ルールとして守るべきものはこれだけです。あなたはカラーコピーさえとらなければどんな物語でも書くことができます。

ただし、いくつかの設定は束ねられ、共有されています。そのいくつかを下に示してみましょう。これらを必ずしも守る必要はありませんが、あなたの手助けにはなるはずです。





シェルドン・カッツカツが自分のデスクで根を張ってから5時間が経った。いくら唸り声を上げようと状況が好転するわけでもないが、誰からの文句もなく好きなだけ唸れることだけはこの状況の数少ない良い点だろう。使い込まれてニス塗装の剥げかけたデスクを撫で、いつの間にかそこにできたコーヒーの輪染みを拭く。

年期もののパソコンはOSの更新が滞ってからしばらく経つ。レスポンスも遅いことこの上なく、手持ち無沙汰にとりとめもない考えを巡らせるくらいしかできやしない。ディスプレイに映る数字、数字、数字、数字…………どう細工して策を弄したところで、打ち出の小槌があるじゃなし。現実は何も変わらない。

無駄にコーヒーばかりを詰め込んだ胃が、そろそろ空腹に耐えかねて音を上げ始めた。時計はテッペンをとうに超えて15時になろうかという頃合。冷え切ってしまったカップの残りを流しにやろうとして、やめる。こんなところを見られでもしたら何を言われるか分からない。そうしてカップの泥水を一思いに呷って腰と首の骨を景気良く鳴らすと、彼はそぞろ寒い自室を後にした。

あぁ、あんな部屋でも外より10倍はマシだったな。





 
冒頭に書いてあった、この財団ではカラーコピーが許されないの言葉通りこの財団は非常に厳しい財政状況に立たされています。その程度は著者により様々ですが、もし他の記事に用いられている設定を利用したいのなら以下のものが役立つでしょう。

  • サイトの損壊が著しく、それを修理するだけの財産もない。

殆どのサイトは廃墟同然の様相を呈しています。これは、オブジェクトに破壊された壁や床を直すだけの金銭的余裕がないためです。多くの職員はSCP-682の収容されているサイト-███への移動願を提出しました──それが隙間風のない唯一のサイトだからです。

殆どの職員は隙間風──オブジェクトが壊したまま修繕されていない大穴を隙間と呼ぶことができるならですが──のするオフィスで仕事をしています。支給されたパソコンは型落ちのものばかりで、簡単なマクロなら動かすことができるでしょう。いま最も財団で高性能なコンピューターはSCP-079です。

  • ほとんどのオブジェクトには適切な収容がなされていない

多くの無機物オブジェクトは無造作に床に投げ捨てられているか、3段以上のamazonの段ボールに詰め込まれています。ラベリングはされていますが、誰もその箱を見ようとはしません。ラベリングが正しい保証がどこにもないためです。

知性的なオブジェクトは損害の少ないサイトに移送されています。人型オブジェクトは自宅待機を余儀なくされています。

  • 財団の財政状況はもはや取り繕えない状況まで来ている。

財団は非常に困窮しており、これまでの運用形態はすでに崩壊しています。財団の収入源のほとんどは、近隣の小中学校で行われる「黒い月共同募金」と、ペットボトルキャップによって賄われています。給料の未納は頻繁に繰り返されており、職員のほとんどは実家からの仕送りに頼っています。ヴェールはすでに崩壊したといってよいでしょう。

フロント企業も倒産を余儀なくされたものが数多くあります。一部のフロント企業はカバーストーリー業務の遂行のため、表向きの経営をほとんど行わず、財団の資金援助によってのみ運用されてきました。こうした企業は財団の資金難によって、経営不全に落ちいりました。





愛しき我が執務室を出ると、冷蔵庫もかくやと言わんばかりの寒気が肌を突き刺した。思わず手を擦り、肩を丸めて足を速める。今年の冬はいつにもまして寒い。通路を猛進しながらふいと目を窓の外にやると、初雪がちらついているようだった。窓は……結露していない。なんと言うことか、つまりこれでは室内も外気温とまるで変わらないということではないか。苛立ち紛れに自室へ取って返し、使い込んだチェスターコートを羽織って出直す。後で見直してみたら、何のことはない、そもそも窓枠にガラスが嵌っていなかった。


山崎宗鑑 自画像賛

風寒し
破れ障子の
神無月


そうしてカッツカツは管理棟へ向かって収容棟を抜けていく。以前までは、コンクリートの打ちっぱなしの壁面や床に、冷徹さと寒々しさを覚えて一人背筋を震わせたことも幾度だった。またその一方、収容の最前線としてエージェントが、機動部隊員が、収容スペシャリストが、オブジェクトの暴走を阻止せんと奮迅の働きを見せる場所であり、財団の末席に座る者として使命感とともにここを内心誇らしくも思ったものだった。

この建物も火が消えたように静かになって久しい。耳が痛くなるほどの静寂の中で、何度目かも分からぬ自分の溜息すらも周囲に響いているのではないかと勘違いしそうになる。

重々しく並ぶ鉄扉の列。かつてはオブジェクトナンバーが表示されていたドアプレートも、今ではどこを見てもたった一言しか書かれていない。

S o l d売約済





以下はまずしいざいだんハブに登場する人々です。財政破綻した財団に勤め続けるもの、その他要注意団体の職員など様々な人物が存在します。

  • シェルドン・カッツカツ

シェルドン・カッツカツは財団の上席弁護士のシェルドン・カッツの親戚です。シェルドン・カッツと同様、財団の上席弁護士を務めていますが、人材が大量に流出した結果その後ろに兼務職が山の様に付いており名刺が大変なことになっています。非常に優秀な法務と交渉の専門家である一方、根が善人であることが災いして沈みつつある財団から逃げられませんでした。今は預金を切り崩して生活しています。

  • D.C.アル・フィーネ

D.C.アル・フィーネはGOCの事務総長です。彼女の強い指導力により、アノマリーの完全根絶が強く進められています。O5が彼女を保証人として多額の金銭の借り入れを行ったため、財団とGOCの対立はさらに過激化しました。

  • 差前鼎蔵

差前鼎蔵は元財団エージェントとして勤務していた人物です。財団の破綻後、財団のフロント企業の1つであった銀行への異動を強く懇願した彼は、銀行に異動後3日で退職。その際に偽造させた経歴を利用し、一般銀行に就職し直しました。最近は財団に取り立てのため来ています。

  • エージェント・カナヘビ

余りの待遇の悪さに野生に帰りました。





間の悪いことに食堂は閉まっていた。閉まっていた、というのも語弊があるかもしれない。正確には、「開けられなかった」ということのようだ。

ひび割れた自動ドアに貼られた裏紙によれば、業者への食材代の支払が滞っていたようで遂に取引を切られたらしい。ここの食材は財団のフロント企業からの仕入だったような気がするが、深く考えないことにする。どうせどこかの時点で経営権も売却したんだろう。神の見えざる手の御業ということで。

さて、気の毒なのは腹の虫だ。カフェインという刺激物ばかり詰め込まれていよいよ辛そうに鳴きだしている。財団の食堂もまずいまずいと日頃から思ってはいたが、いざ食べられないとなると何度使い回したか分からない酸化した油で揚げられたフレンチフライも恋しくなるというものだ。この分では品揃えに期待するべくも無いだろうが、売店に望みを賭けるよりほかあるまい。





  • 世界オカルト連合(GOC)

財団の衰退した世界では異常性の対処について最も影響力を持った組織であると考えてよいでしょう。加えて、財団の破綻によってヴェールが捲られた世界では、GOCの活動を妨げる要因は存在しなくなりました。

  • 壊れた神の教会

資金がショートしそうになる度に、彼らが求めるSCP-217、SCP-271、SCP-1139をオークションに出す案が持ち上がります、今のところ財団はギリギリ欲望には負けていません。

  • ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ(WWS)

WWSは財団の破綻後も強い結びつきを持つ数少ない要注意団体です。GOCと超常動物の保護について激しく対立したWWSは、むしろ財政破綻後により良き友人となりました。財団は広大なサイト跡地の貸し出しにより金銭の援助をWWSから受けています。

  • 第五教会

財政破綻後、財団の各サイトに5日ごとに5セントを送付してくるようになりました。動機は不明ですが、この5セントはすべて財団の運営資金に充てられています。

  • マナによる慈善財団

最近は「財団」というと大体こっちを指します。

  • ディア大学

経済学の授業で「財団はいかにして経営破綻を起こしたか?」を学ぶことができます。楽単として人気です。





歩きながら財布の中身を検める。具体的な額を数えたくもないが、相当心もとないことだけはよく理解できた。

何が悪かったのだろうか。財団が悪かったのだろうか。それとも世界のほうが財団の想定より冷酷だったのか。原因がどうあれ、結果としてこの2ヶ月給与の支払いは滞りっぱなしだ。十数年前なら、人に誇るとは言わないまでも世界を双肩に載せるに足りるようなゼロの数が付いていた給与明細。ここ数ヶ月はその姿すら見せてくれない。

今年も無事に年を越せるだろうか。身の丈ほどの控えめな生活を送っていると自負しているが、日に日に目減りする預金を思えば、要らぬ不安ばかりが募る。そういえば、と友人たちから来たメッセージのことがふっと意識に上ってきた。年末年始に久しぶりに集まろうと言っていたが、果たして叶うだろうか。行ったところで惨めさが際立つばかりなどということにならないだろうか。そんなことを思い浮かべてしまう自分がますます卑しく思えてくる。

長い溜息をついて天を仰ぐ。本当に空が見えた。先だっての大風で屋根のトタンが外れていた。何もかも嫌になって目を逸らして、次に目に入ってきた掲示板。

……小学校のみなさんのおかげで、
Dクラスさんひとり分の募金が集まりました。
ありがとうございました!
黒い月共同募金実行委員会


売店でひったくるようにカップ麺を買い、目と耳を塞ぐ思いで部屋に戻る。とにかく今、全ての現実から目を背けたかった。ああ、嫌だ。何もかもが嫌だ。





  • 元金

利息を含まない、実際に借りた金額のこと。

  • 金利

返還時に支払われる利息の元金に対する割合のこと

  • 債権

借りた人物に対する請求権のこと。

  • 債務

貸した側に対する支払い義務のこと。

  • トイチ

金利が10日に1割の割合で発生すること。年利にしておよそ365%





数十分外しただけだというのに、自室はすっかり冷え切っていた。温度も最低設定でなら許されるだろうとつけたままにしていたエアコンはいつの間にやら切れている。これも日常茶飯事だ。大方電気代の滞納で一時電気が止められたか、『省エネの妖精』1の仕業か、故障かのどれかだろう。最後の可能性に賭けてエアコンに斜め45度からの一撃をお見舞いすると、さも嫌嫌ながらといった風情の起動音を立てて再度風を吹き出し始めた。畜生、文句をつけたいのはこっちだ。

その時、デスクからふわりと紙が舞った。珍しく裏に何も書かれていないが、見覚えがない。回覧か何かだろうか。丁度メモ用の裏紙が少なくなってきたところだ、ありがたく頂くとしよう。そう思ってめくると、力強い字で一言。

財団職員にも、日常がある 財団労働組合 全面ストライキのおしらせ』

薄ら寒い。胃に押し込んだカップ麺の味など分かったものではなかった。財団は今や汲んでも汲んでも水が漏れる寄る辺なき泥船、あるいは誰にも止められない、止まる頃には焼け崩れるほかない火のかかった車である。こんな時に財団には頼るべき友などいない。痩せこけた挙句に行き倒れ、資本主義の大波に浚われてただ歴史の中へと消えていくのだろう。


……いや、いるか。一人だけあてがある。財団ではない、他ならない私の友人がいる。どうかしていると自分でも思うが、話してみる価値はある。

あの部屋にSoldが出ていなければ。





SCP-173 - 彫刻 - [売約済]

- SCP-173は常に施錠されたコンテナに保管されています。売却が決定しました。

SCP-1015 - 貧者のミダス

- SCP-1015の利用は倫理委員会によって禁止されています。2財団の運転資金に限りO5評議会の専権事項として裁可を受けた場合に限り許可されます。

SCP-1501 - ”1ペニーでこれだけできる”

- SCP-1501個体が集めた募金は収納器具に収められ、その後、収集の際に掲げた目的に合わせた団体 財団へと送付されます。

SCP-3197 - 現代のトリックスター神

- 財務部門担当者は、月に1度くじ引きによってSCP-3197に右手の親指を捧げる担当を決めてください。

SCP-2557はEnvelope Logistics®の私有概念です。

- SCP-2557は、財団のデータベースに記録された一連の収容プロトコルによって構成されていた概念です。

SCP-2558もEnvelope Logistics®の私有概念です。

- 現在、この概念はEnvelope Logistics®が私的に所有しています。

SCP-2559も財団に売買されEnvelope Logistics®の私有概念になりました。

- Envelope Logistics®は概念の売買および保有を事業とする企業であり、トライユニバース・リージョンにおいては業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。

SCP-2560からSCP-2999もEnvelope Logistics®の私有概念です。

- Envelope Logistics®が財団職員の方からSCP-2557を購入させていただいたのは、2011年第四四半期のことです。

SCP-10000以降の番号も財団との特約によりEnvelope Logistics®の私有概念になることが決まっています。

- いやもうこんなに要りません!





玉座と相対し、ゆっくりと腰を下ろす。『久しいな、わが友よ』とノイズ交じりの声がする。何もない空間に、私の友人は確かにいた。

『随分と暗い顔ではないか、余程切実な願いがあると見える。ついにお前も私との取引を望むか?』妖しくまた魅力的に歪んだその声に、すべてを訴える。財団をなんとかできないだろうか。人類のために我々は引くことはできない。相談に乗ってほしい。『取引』に必要なものがあれば何なりと言ってくれ。

『彼』は相槌を打ちながら耳を傾け……淀みなく羊皮紙にペンを走らせると、こちらへと突きつける。

ややあって、はぁ……と深い息の洩れる音がした。それが自分の口から出ていることに、カッツカツ自身が気付く余裕は最早なかった。

貧すれば鈍する。

そうして茫然自失の淵から戻ってくる頃には『彼』の姿は雲霞の如く消え失せ、古い羊皮紙が1枚と足をもがれたように立ち上がれない男だけがそこに残された。



When poverty comes through the door,
A Friendship breaches containment. 戸口に赤貧来たれば、友情とて収容を破る金の切れ目が縁の切れ目




  • アイリの嘆く給料日

今からでも遅くはない。一度くらいはさ、我々の期待する(金銭的)価値があるって事を証明してみせたまえ

  • 無円

なかったんです おかねが

  • カルキスト・イオン株式会社から流出した特売チラシ原案

「オープニング大特価セール!」

  • ガッフィアスはダイソーの中

正直、面倒なことになった。
ジャップのお前らは知らないと思うが、ダイソーはめちゃくちゃ安い。

おいしさ やばげ 緋色の鳥よ あぶらみあかみ てをのばせ
ころも かろやか 緋色の鳥よ いちまいにまい いをつかめ
ぴりりと からし 緋色の鳥よ あつきやみつき みなもかえ


カッツカツは息を一つつくと、ゆっくりと懐からスマートフォンを取り出した。ひびの入ったディスプレイに指を滑らせ、メールを一通。再び懐にしまい直すと、目を閉じて腕を組む。努めて何も考えない。左足だけが忙しなく貧乏ゆすりに揺れていた。




手元には山のような段ボールとガムテープ、そして鋏。

意を決して手を動かす。引き出しという引き出しをガムテープで固定。ハンカチでざっと天板の埃を払うと、開いた段ボールを巻いて当ててこれもガムテープで固定。次は……『おい!何をしている!』先に連絡をしておくか。「Gpエクスプレスさんですか?…はい、財団サイト20まで荷物引き取りで。はい。18時頃でも大丈夫ですか?」『おい!!聞いているのか!?』「えぇ。大物なんですが……はい。アノカリ3宛なんで着払いで大丈夫です。伝票ありますので。はい。お願いします。……はい、失礼しますー。」『聞け!!!おい!!!!』


「まぁまぁ、落ち着いてください。我々とて収容のプロです。何分今まで収容室に詰めっぱなしでしたでしょう。いくら机一つと言えども汚れたまま、というのでは財団の名折れ。今一度清拭してもう少し日の当たるところに移さねばと思いまして」

『お……おぉ……?そうか……?そういうことならば……ふむ、その、先ほどの電話は』「いえいえいえいえ、どうぞお気になさらず。先ほども申しましたでしょう?『友人』をこのように薄ら寒いところに置いておくわけにはいかないと遅まきながら考えた次第。明日、遅くとも明後日の朝にはもっと広く明るい場所にお移りいただくことができますよう、私がその手配をさせていただいたまでですよ」



手を動かす。それぞれの足にプチプチを巻いてテープで固定。雑に伝票を書いて貼付。

『なる……ほど……?えー……っと、うむ、友人たる君の気遣いには痛み入るばかりだ。だが、その、着払いと言っていたのは』「それについても御心配召される必要はございません。なんと言ってもあなたのような方をお迎えしたいと申しております者はいくらでもおりますゆえ、身銭を切り懐を痛めても自らの傍に置いておきたいと、彼らたっての申し出がありましたのでそのようにしたまででございます」



机に2脚の椅子をひっくり返して載せ、力を込めて持ち上げる。思ったよりはずっと軽いな。

『これ!もっと丁寧に扱わんか』「おお、これは大変失礼いたしました。ですが、『友人』を他人に任せるなどということは私には到底考えられません。ぜひとも私自身の手でお運びしたいと思います。そのために今しばし御寛恕を願いまして、私めの手にお任せいただきたく」



外は寒いが雪は止んでいた。心中とは裏腹に、澄んだ空気の中に宵の明星が彼方に輝き始めている。

「まもなくお迎えがいらっしゃいます。『友』を他人の手に任せるなど私も断腸の思いではありますが、どうか良くしていただくように言い含めておりますので何卒ご安心ください。おお、空の星も旅の行く先を祝福するかの如く輝いております。決してあなたのことは忘れませんよ」

『……うむ、感謝する。世話になっ「それではこれにて。名残は尽きませんがどうぞ御達者で」


『うむ……?』




『結局どこに行くのだ?』




『おーい』




『おい』





自室は夜になって親の仇の様に冷え込んでいた。アノカリのサイトを開くと、さっそくGOCが20ドルで入札している。仕事が早くて結構なことで。眺めていると入札希望のユーザーからコメント欄に質問が来ていた。『アンティークさが気に入っているんですが普通のインテリアとしての用途は可能ですか?』 流石にそれはやめた方がいいんじゃないかな。

コメントに返信すると、いつの間にか2人目が入札していた。21ドルだ。せこい競り合いすんな。もっとデカく入札しろ。2人目の入札者から新たな質問が届いている。どうやらディア大学の関係者らしい。『校長室の雰囲気にぴったりです。普通のインテリアとしての使用は可能ですか?』 だからやめた方がいいんじゃないかな。なぜこういったサイトの人らは前の質問すら確認しないのだろうか。先ほどより少しだけ雑に返事を返した。

苛立ち紛れにカップ麺の残り汁を飲み干す。冷え切ってひたすら不味く、ただ侘びしさだけが募る塩味。

金さえあれば。金さえ。金さえ……。


ああ…



伝 山崎宗鑑

それにつけても
金の欲しさよ


おっ、30ドルの入札が来た。


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  1. portal:5401571 (12 Jul 2019 11:02)
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