パンジャンドラムのすゝめ

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはUSBメモリに保存された状態で低脅威度物品収容ロッカーに保管されます。無許可のUSBメモリの持ち出し及び動画の再生は禁止されています。回収されたSCP-XXX-JP-Pはそれぞれ収容可能な収容室に保管または処理、終了されます。また、SCP-XXX-JPを視聴した人物を特定し、記憶処理が施します。また、SCP-XXX-JP-Aの近隣住民には適したカバーストーリーを流布します。

財団ウェブクローラ (“Farewell”) が動画投稿サイトを常時監視し、SCP-XXX-JPと推測される動画は保存した後、該当サイトから削除します。異常性拡散を防ぐため、記録した動画は二分し、それぞれ別の記録媒体で保管します。

SCP-XXX-JP-Pの内、一般的な技術の範囲内で製作されたものは、即時処分されます。一般的な技術の水準を超えているSCP-XXX-JP-Pは、性能を調査した後、処分・終了またはそれぞれ適した形で収容されます。また、収容が必要なSCP-XXX-JP-PのSCP-XXX-JP-Aには製作方法に関してインタビューを行います。

説明: SCP-XXX-JPは不定期に動画投稿サイトに投稿される動画です。SCP-XXX-JPはタイトルを「パンジャンドラムのすゝめ」として投稿される動画で、その内容は概ねパンジャンドラム1に関するものであり、異常性のないパンジャンドラムの歴史、用途、製作方法等を30分程度にまとめたものです。含まれる情報には一部軍関係者のみ知り得るものもあり、機密情報漏洩の危険性が示唆されています。動画に使用される素材は、ダウンロード可能なものと投稿者が作成したと思われるものであり、音声は音声合成ソフトが使用されています。SCP-XXX-JPを投稿している人物の捜索が続けられていますが、現在まで発見には至っていません。また、SCP-XXX-JP内の映像等に対し、視聴者が通報した記録が無く、認識災害の異常性が動画に含まれていると考えられています。現在までに確認されたSCP-XXX-JPは18種です。

いずれかのSCP-XXX-JPを全て2視聴した人物(SCP-XXX-JP-Aと呼称)は、パンジャンドラムの製作を始めます。再生途中で一時停止した場合や再生したまま再生機器を離れた場合は除かれます。SCP-XXX-JP内で紹介される製作方法は簡略化されているにもかかわらずSCP-XXX-JP-Aは製作を行うことが可能になります。SCP-XXX-JP-Aにより製作されるパンジャンドラムはそれぞれ異なりますが、「車体の両端に2輪の車輪がついている」「自爆機能を持っている」の2つの条件は全てに備えられています便宜上備えられています。SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JPの情報を基に製作を行いますが、使用される技術はその限りではありません。また、SCP-XXX-JP-Aはパンジャンドラム製作のために新しい技術の習得・開発を行う傾向にあり、さらにSCP-XXX-JP-Aとなる以前に比べ、格段に高い習得・開発能力を発揮し、一般的な技術を越えた水準に達する場合も確認されています。また、製作のための材料・設備等の調達を幾らか優先的・協力的に行うようになります。この異常性はSCP-XXX-JP視聴時の記憶を除去することで消失し,SCP-XXX-JP-A時に新たに得た製作能力も失われます。SCP-XXX-JP-Aは通常パンジャンドラムの製作を行っていることを隠匿することはないため、SCP-XXX-JP-Aの確認は比較的容易ですが、製作の中断に対し抵抗することが確認されています。

SCP-XXX-JP-Aによって製作されたパンジャンドラム(SCP-XXX-JP-Pと呼称)は、全て破棄・回収が出来ていると考えられています。SCP-XXX-JP-Pの内、一般的な技術の水準を超えたものは現在までに32種回収されています。これらに使用されている技術は財団が既に利用しているもの、再現可能なもの、再現不可能なものが含まれています。回収されたSCP-XXX-JP-Pは"回収記録SCP-XXX-JP-P"に記録されています。

SCP-XXX-JPの投稿者の捜索は現在まで続けられていますが、発見には至っていません。また、SCP-XXX-JP内で使用されている投稿者が製作したと思われるSCP-XXX-JP-P及びそれらが使用された痕跡も発見されていません。しかし、確認される爆発規模・試行回数から発見できないとは考えにくく、実際には爆破等を行っておらず、異常性により動画が生み出されているという仮説が立てられています。

20██/██/██に起きた██県██市での工場の爆発事故がSCP-XXX-JPの発見につながりました。被害は大規模ではないものの、通常起こりえない規模であったことが財団の注意を惹き、調査が行われました。調査により、工場長である尾根 秋人氏がSCP-XXX-JP-Aとなっており、SCP-XXX-JP-Pの製作のため爆薬を扱っていたこと、工作機械の一部を材料としていたことが原因と確認されました。その後、SCP-XXX-JP-Pの処分と尾根氏のインタビュー及び記憶処理を行いました。当工場の近隣住民にはカバーストーリー「機械の誤作動」を流布しました。

動画記録XXX-JP-1
SCP-XXX-JPの発見後、財団の調査により初めて投稿されたと考えられている動画である。動画時間は29:31。動画投稿から3か月後の発見となり、視聴回数は████回であったが、その後の調査により最後まで視聴した人物はそれほど多くなく、SCP-XXX-JP-Aの特定、記憶処理は全て完了している。以下はその動画の概要である。

動画タイトル: 【爆発は】パンジャンドラムのすゝめ【芸術だ】

<再生開始>

[簡易なパンジャンドラムのアニメーションとタイトルが映し出される]

音声: こんにちパンジャンドラム!この動画ではパンジャンドラムのありとあらゆる情報をお届けするよ。視聴者のみんなはパンジャンドラムって知ってる?私はみんなにパンジャンドラムの魅力を知って欲しいんだ。まずはパンジャンドラムって何ってお話から。

[~4:21 パンジャンドラムの解説が行われる。]

音声:これがパンジャンドラム。みんなわかったかな?簡単に言えば「転がって爆破する」ってこと。それがパンジャンドラムの全てだよ。じゃあ次はパンジャンドラムの歴史だよ。この浪漫兵器にはどんな過去があるのか教えましょう。

[~11:21 パンジャンドラムの歴史について解説が行われる。一部情報に軍事機密が含まれている。]

音声:歴史はここまで。詳しくは次回の動画で。いやー、まさか██████が開発に関わっていたとはねぇ。びっくり!██のが主流だけどやっぱりパンジャンドラムは████最強説あるからね!でもこれならどうかな?

[SCP-XXX-JP-Pと思われるパンジャンドラムの写真がファンファーレ音とともに複数映し出される。背景等から車輪直径は1.5m程度と予測される。]

音声: これは私がこの前作ったパンジャンドラムの写真。こいつは結構気に入ってて、カスタマイズを重ねているよ。結構かっこよくできたと思います。

[前述のパンジャンドラムの走行及び自爆の映像が映し出される。場所は████の軍事施設内の演習場と予測される。爆破は同サイズの通常のパンジャンドラムと同等の規模である。]

音声: どう?すごくない?作りたくなってきた?じゃあ次はお待ちかねのパンジャンドラムの作り方を解説していきます。

[~27:54 パンジャンドラムの製作方法の説明が行われる。使用されている技術は異常ではないものの、一部研究施設等クラスの装置を要求するものが含まれている。]

音声: こんな感じで完成です。まあいきなり完璧なパンジャンドラムは作れないかもだけど、そこは頑張ろう!君だけのパンジャンドラムを作ってみよう!ってなわけで今回の動画はここまで。初めての動画投稿で慣れてないけどパンジャンドラムに興味を持ってもらえたら嬉しいです。コメント欄に質問とか書いてくれたら次回の動画で答えるかも。それじゃあまた見てパンジャンドラム!

[簡易なパンジャンドラムのアニメーションが映し出される]

<再生終了>

補遺: SCP-XXX-JPは動画ごとに内容が進展し、特にパンジャンドラム製作が顕著に洗練されてきています。初回では鋼材など通常のものでの製作であったが、別動画では不明な技術により木材・折り紙・氷・気体などを用いて製作が行われています。視聴したSCP-XXX-JPによってSCP-XXX-JP-Aの製作技術の向上に差があるとの予測もあり、実験が行われていますが確証は得られていません。

回収記録XXX-JP-Pより抜粋
SCP-XXX-JP-Pの性能
SCP-XXX-JP-P-1 初めて回収されたSCP-XXX-JP-P。車輪直径1.3 m。構造上出し得ない初速度で走行できる。構造の解明が行われたが原理は不明である。材料に異常性は確認されなかった。爆破威力に関しては異常性の観点から未検証。
SCP-XXX-JP-P-2 水陸両用化が目的と思われるSCP-XXX-JP-P。車輪直径2.1 m。外見は通常のパンジャンドラムと相違ない。水底でも地上と変わらない速度で走行可能であるが、原理は不明である。
SCP-XXX-JP-P-7 車輪直径0.3 m。製作者であるSCP-XXX-JP-Aは家庭内にあるもののみを用いてこれを作成したと主張しているが、鋼鉄や爆薬等明らかに調達不可能なものが含まれている。発見時、製作者はSCP-XXX-JP-P-7の走行を自宅内で行った際に誤爆したSCP-XXX-JP-P-7により負傷していた。
SCP-XXX-JP-P-13 ガラス製のSCP-XXX-JP-P。車輪直径0.8 m。回収時は未完成であった。同時に回収された設計資料から自爆時にガラス片による威力増大を見込んで製作されたものと確認された。使用されているガラスはソーダ石灰ガラスの様であるが強度は鉄と同程度であることが確認された。
SCP-XXX-JP-P-15 AIが搭載されたSCP-XXX-JP-P。車輪直径は0.2 m。製作したSCP-XXX-JP-Aは製作後にSCP-XXX-JP-P-15に追われ、その後自爆に巻き込まれ重体となった。回収時、SCP-XXX-JP-P-15は破損により走行が不可能となっていた。回収後、SCP-XXX-JP-P-15は製作したSCP-XXX-JP-Aを爆破させるよう要求している。
SCP-XXX-JP-P-17 外見は通常のパンジャンドラムと相違ない。車輪直径0.5 m。不明な原理により、通常予想される進行方向とは垂直に走行する。
SCP-XXX-JP-P-18 SCP-XXX-JP-P-17と同じSCP-XXX-JP-Aにより製作され、外見は通常のパンジャンドラムと相違ない。車輪直径0.5 m。不明な原理により鉛直上方向に射出される。
SCP-XXX-JP-P-23 分子モーターを利用したと思われるSCP-XXX-JP-P。車輪直径は2 µm程度。製作したSCP-XXX-JP-Aは医療用パンジャンドラムであると発言しているが、効果・運用方法は共に未知である。回収時に一部SCP-XXX-JP-P-23が誤爆し、保存していた試験管が破損し、およそ3割を損失した。
SCP-XXX-JP-P-25 人体を素材としたSCP-XXX-JP-P。車輪直径0.3 m。走行はできないものの蠢いており、動作原理は不明である。調査後、終了された。使用されたと思われる█人の内、██ ██のみ特定に成功している。製作したSCP-XXX-JP-Aは現在財団内で調査のため勾留されている。
SCP-XXX-JP-P-28 走行音が男性の声で発せられるSCP-XXX-JP-P。車輪直径3 m。走行時に「ブーン」「シュー」等と聞こえる声でSCP-XXX-JP-P-28から発せられる音が全て置き換えられる。解析の結果、声はネビル・シュート氏のものと一致した。
SCP-XXX-JP-P-30 非実体のSCP-XXX-JP-Pと考えられている。車輪直径0.8 m。形状は通常のパンジャンドラムだが透けており、地面や壁には準拠した挙動であるが、物理的接触は不可能である。まれに爆発したような様相を呈し、消失するが、SCP-XXX-JP-P-30は24時間後にその場に再出現する。
SCP-XXX-JP-P-31 パンジャンドラム型の氷を作ることができる製氷皿。車輪直径0.03 m。作られたパンジャンドラムは自発的に走行し、駆体の3割が溶けると爆散し、全て異常性のない液体の水となる。
SCP-XXX-JP-P-32 コンピュータウイルス型SCP-XXX-JP-Pと考えられている。車輪直径は不明。感染したコンピュータ内のデータを破損させることが可能である。パンジャンドラム的要素は無いが被害を受けたコンピュータを見た人物がパンジャンドラムによる被害と認識することから、何らかの認識・ミーム的異常性を持つと思われる。

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