SCP-XXX-JP - A GuARdIan Of The tUmulus
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

古墳

現在のSCP-XXX-JP-B

特別収容プロトコル(緊急改訂版): 現在SCP-XXX-JP-Aは未収容状態にあり、現在捜索が実施されています。

説明: SCP-XXX-JP-Aは10代後半の少女の外見を有する人型実体です。巫女服に類似した衣服を着用し、全長96.5cm1の鞘がない刀(以下、SCP-XXX-JP-A-1と呼称。詳細は後述)を携行しています。SCP-XXX-JP-Aは人間に対して強い嫌悪感を抱いており、SCP-XXX-JP-A自身及び後述のSCP-XXX-JP-Bに接近を試みた人物(以下、対象と呼称)にSCP-XXX-JP-A-1を用いて攻撃を行います。SCP-XXX-JP-Bに近づく対象の認識手段の解明は達成されておらず、調査が続けられています。また、SCP-XXX-JP-AとSCP-XXX-JP-A-1の間には未知の引力が生じており、30cm以上隔離させる試みは全て失敗しています。

SCP-XXX-JP-A-1は金属製であると推測されますが、先述の異常性によりその組成は判明していません。SCP-XXX-JP-A-1によって付けられた傷はいかなる手段を用いても治癒することは不可能である事が確認されています。その結果、対象は出血性ショック、あるいは傷口に細菌が侵入するなどの要因で多くの場合死亡します。しかし、SCP-XXX-JP-A-1は人間以外に損傷を与えることは不可能であると推測されています2

SCP-XXX-JP-Bは██県██市に存在する古墳です。ドローンによるSCP-XXX-JP-Bの調査の結果、石室の構造から築造時期は7世紀、墳丘が一部崩落していたものの直径11mの円墳3であると推測されています。SCP-XXX-JP-Bの異常性は墳丘及び石室4の保存状態に応じてSCP-XXX-JP-Aの身体が負傷する点です。

SCP-XXX-JP-A、SCP-XXX-JP-Bは蒐集院の資料整理の際に「人殺シノ塚アリ。民、之ヲ忌ミ嫌イ入山セズ」との記述を発見し、20██/8/16に現地に派遣されたエージェント・東によって発見されました。SCP-XXX-JP-Aはエージェント・東に対して攻撃を試みましたが、左腕前腕部、右脚下腿部が損失していたために転倒、直ちに確保されました。また、SCP-XXX-JP-Bに関してSCP-XXX-JP-Aは「これは私の墓だ」、「これ以上人間の手に触れさせない」などと発言していることが記録されています。

補遺1: 以下は確保後初めて行われたインタビュー記録です。

インタビュー記録XXX-JP-1

インタビュアー: 深澤博士

<記録開始, 20██/8/31>

深澤博士: SCP-XXX-JP-A、これよりインタビューを――。

SCP-XXX-JP-A: [遮って]お前は誰だ!そしてどこだここは!いや、今はそんなことはどうでもいい!早く私を元の場所に戻せ![激しく扉を叩く]

深澤博士: [小声で]酷い興奮状態ですね。噴霧タイプの鎮静剤を使用してください。

[鎮静剤が散布される。4分後、SCP-XXX-JP-Aが落ち着き始める]

SCP-XXX-JP-A: な、何をした。力が入らない。

深澤博士: 鎮静剤です。おとなしくインタビューをさせて頂ければこれ以上の手荒な真似はしません。

SCP-XXX-JP-A: [6秒間沈黙]分かった。応じる。全く、これだから人間は[以後不明瞭な呟き声]

深澤博士: ご協力ありがとうございます。さて、先日あなたを確保した際にSCP-XXX-JP-Bの事を「自分の墓だ」とおっしゃっていましたが、あれはどういうことでしょうか?

SCP-XXX-JP-A: どういうことも何も、言葉そのまんまだよ。あそこは私の墓、私は元々埋葬者って訳。あとその呼び方なんとかならないか?えす、なんとかってやつ。

深澤博士: 生憎、記録として残す以上そのようなことは出来ません。

SCP-XXX-JP-A: [舌打ち]分かった。

深澤博士: 話を戻します。埋葬者ということはあなたは既に亡くなっているということですよね。何故現在そのような形で存在しているのでしょうか?

SCP-XXX-JP-A: 私は昔、といってもかなり昔だがあのあたり5を支配する豪族の長を務めていた。若い女がそのような役目を務めるのは当時としては異端だったがそれでも皆が付いてきてくれた。だが原因不明の病に倒れてな、気がつけば私は空の上。あの世界をなんと呼べば良いのかは分からんが、あそこから私の部下達が悲しんでいる姿、捧げ物をする姿、とにかく私の死を惜しむ人たちの姿がよく見えた。私は嬉しかった。でも、それから長い年月が経って私の墓の埋葬品を狙う輩が現れたんだ。見ていて気分は最悪だった。あの埋葬品は私のことを思って残してくれたものなのに、それを宝物か何かと勘違いした阿呆共が無残にもかっ攫っていく。耐えかねた私はあの世界にいたカミサマと名乗る人に直談判した。なんとかして私の墓を守りたい、もう一度この世界に戻してくれ、と。そうしたらカミサマは条件付きで私を戻してくれたんだ。この刀も私が元々持っていた刀を基にして作ってくれた特注品だ。

深澤博士: なるほど。ちなみに条件というのは?

SCP-XXX-JP-A: 私の墓の状況に応じて私の身体も傷つくというものだ。守るならそれぐらいの覚悟を持てと言われたよ。この腕と足の欠損もそれが原因だ。

深澤博士: それは先程言っていたような人たちによるものですか?

SCP-XXX-JP-A: いや、墓を荒らされる前に一人残らず殺したからそんなことはない。

深澤博士: ではどうしてでしょうか?

SCP-XXX-JP-A: 単なる土砂崩れだよ。カミサマの野郎、自然の振る舞いまでは考慮してくれなかったよ。

深澤博士: 治癒を試みたことは?

SCP-XXX-JP-A: 方法がわかんねえからやったことがない。カミサマが言ったことの裏を返せば出来るのかもしれないがそんなことは神のみぞ知るだな。[ため息]なあ、もういいだろう?話すことは話した。さっさと戻してくれ。

深澤博士: 残念ながら現段階ではそれは出来ません。あなたが確実に安全な存在であると確認されるまでこの状況が続くでしょう。

SCP-XXX-JP-A: [小声で]畜生。自分さえ良ければそれで良しかよ。だから人間は嫌いなんだ。

深澤博士: インタビューを終了します。

<記録終了>

追記: SCP-XXX-JP-Aが言及する”カミサマ”の存在に関する調査は宙山博士によって引き継がれています。

補遺2: 20██/9/14、SCP-XXX-JP-Aの胸部より下が損失し、意識不明の状態に陥りました(インシデントXXX-JP-1に指定)。翌日エージェント・東をSCP-XXX-JP-Bに派遣したところ、土砂崩れによって墳丘が崩壊した姿で発見されました6


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