幻想遺物に擬す・其二並びに序

去年の春、余1中書捨人李公に随いて神禾原に游ぶ、時に申酉交はり、旦暮れて帰り難く、遂に香積寺に宿る。夜寂しく天清く、煙消え気明らかなり。台鏡月暉に映え、庭草新茸に滋す。大星斗の如く有り、天市、太微の間を出る、其の光明滅して定まる無く、其の魄九変して未だ凝さず2

李公之を観て、長太息して曰く「噫吁戲、此の物既に出づ、萬國の無寧を主し、百年後を恐る、社稷将に傾く」と。

余甚だ惶惑し、之を再三問ふ、公乃ち釈して曰く「昔帝堯の世、有柳、張に赤旗聚りて有り、旬月に散ぜず、帝其の故を解さず、乃ち懽兜に命じて許由に道を問ふ、許由曰く、『此れ乃ち蚩尤の旗、亦の名を幻星、主異変の叢生を主とし、天下離亂す』と。百年の後、遂に禹、啓家有りて天下の事とす。漢の武帝の太始二年、赤星天を貫きて有り、帝之を曼倩3に問ふ、方朔答へて曰く、『此れ大不祥なり、恐れるに言の罪を獲る』と。帝勉めて再び之を有りとし、曼倩曰く、『此れ幻惑の星なり、羅睺計都の母と為り、聞くに其の九百年に一出づ、出づるに則ち天下に恐有り、異類蔓生し、江山固まらず、吾其の形を観るに、百年の後,或いは異姓有りて漢の危うきを簒奪す』と。」

余求穰星,公曰:此天數也,人力時有窮,焉能穰之,君子明哲,或以身免而已。

余徹夜難寐,觀雲空異物,嘆百代離亂,遂與李公聯句以為記。

李公者,表字雲夢,異學之玉衡也,余居長安數載,所見公卿大臣,不可勝數,或能守官奉職,無過失而已;未見有赤心事上,憂國如家,如李公者也。




元和丙申の年三月丁卯、雲剪天を突き、飛廉蘆を揺らす、諧律たり黃鐘。

朝暾一輪海蓬を出づ 初日煒煒として碧空斜めなり

閶闔既に開く八佾舞 流寒交貫す煜曈曨

長鯨萬丈天湄に隠れ 青冥熹微或いは攏くべし

圓蒼蘼朧混三鰩,八雁行北靄迷蹤。

浩然逸天沏紫漢,始皇赤怒聵九幽。

華壑佁儗賁虛泓,湮燚炳煥皞天東。

頑流大荒苦影煢,灰霂滯幽一燈曚。

明鋒豁茫清翳分,霞旦凌淵波欲渾。

淵幕寒紫爍冷眸,玄牝雮華蒸氛氳。

軒轅靈晷浮日月,伏羲珠文晦朔循。

泠焜晃晃耀北森,腐龍槁槁誕星輪。

巨瀑萬淙東天沈,雖欲躡雲焉可捫。

yixuehui.jpg

格異 治學 融會

ERROR

The ash_huihui's portal does not exist.


エラー: ash_huihuiのportalページが存在しません。利用ガイドを参照し、portalページを作成してください。


利用ガイド

  1. portal:5347848 ( 16 Aug 2019 00:08 )
layoutsupporter.png
Unless otherwise stated, the content of this page is licensed under Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License