柔よく剛を制し、映える

現在このページの批評は中断しています。


アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe Euclid

特別収容プロトコル: 毎月25日、講道館にカバーストーリー"定期メンテナンス"を流布し、道場への一般人の立ち入りを禁止します。SCP-XXX-JPによる指導はカメラで撮影を行い、アーカイブ化したものを保存してください。この際、志願した職員がSCP-XXX-JPの指導を受けることが許可されています。 現在、SCP-XXX-JPの指導の撮影および受講は禁止されています。SNS上にてSCP-XXX-JP-Aが確認された場合、管理会社に潜伏している財団エージェントに連絡し、直ちに対象を削除してください。

説明: SCP-XXX-JPは毎月25日に講道館に出現するクラスΔ霊体1です。SCP-XXX-JPの外見は講堂館柔道創始者である嘉納治五郎氏の50代の頃に酷似しており、SCP-XXX-JP自身も自分は嘉納治五郎であると自称しています。これまでに行われたSCP-XXX-JPを収容サイトへ移送する試みは、講道館を出た直後に対象が消失するという形で終了しています。

SCP-XXX-JPは出現から3時間の間、その場にいる人物に対して柔道の指導を行います。この指導は技術的なものだけでなく、柔道の目的や相手を敬う心などの精神的指導も含めて行われます。SCP-XXX-JPの指導を受けた人物は柔道の飛躍的な技術向上および日常生活における礼節の改善、緊急時における状況判断能力の向上が確認されています。これはSCP-XXX-JPの指導を受けた回数に応じて、改善/上達することが確認されています。また、1度でもSCP-XXX-JPの指導を受けた人物は対象に対して深い尊敬の念を抱き、対象を先生と呼称します。

以下は、SCP-XXX-JP発見初期に行われたインタビューの記録です。

インタビュー記録/XXX-JP

対象: SCP-XXX-JP
現場指示: 橋本研究員
実施日時: 2017年4月25日


<記録開始>

SCP-XXX-JP: おや、今日の生徒は一人だけか。

橋本研究員: 申し訳ありませんが、私は生徒としてここに来たのではありません。SCP-XXX-JP、本日はあなたにいくつか聞きたいことが…。

SCP-XXX-JP: [言葉を遮り] すまないが、そのSC…なんとかという名前で私の呼ぶのはよしてくれないかね。あまりその名前が好きではなくてね。できれば本名で呼んでいただきたい。

橋本研究員: わかりました。ではまず一つ。あなたは本当に加納治五郎本人なのですか?

SCP-XXX-JP: [笑い声] いやいや、まさか私そのものから疑われていたとは、落ちたものだ。

橋本研究員: 疑うのも我々の仕事でして、ご容赦ください。

SCP-XXX-JP: では逆に聞くが、君には私が何に見えているのかね?

橋本研究員: 私には、貴方が生前50代の頃の加納治五郎氏に見えます。

SCP-XXX-JP: ならばそれで良いのだろう。目に見えているものを事実としてみなければ、それ以上の本質を見抜くことはできないぞ。

橋本研究員: ご高説ありがとうございます。ては次に、貴方はなぜここ、講道館に出現するようになったのですか?

SCP-XXX-JP: 私が死んだ後、国は大戦に敗れ、世界中の国と交流するようになっていった。それによって他国の文化が入ってくると同時に、我が国の文化は世界中に広まっていった。今では人種性別生まれを問わず、様々な人が柔道に興味を持ち、学ぶようになった。これは大変すばらしいことだ。…だが、彼らは柔道を学ぶ上で大事な部分を忘れかけてしまっている。

橋本研究員: 大事なこと、と言いますと?

SCP-XXX-JP: 彼らが武道の精神を学び、それ会得しているのは確かだ。しかし、それを社会に還元するということが疎かになってしまっている。

橋本研究員: 社会への還元、ですか。

SCP-XXX-JP: 柔道の最終目的は、精神身体を鍛錬し、その道の真髄を体得し、是によって己を完成し、世を補益することだ。だがこの時代の柔道は己に打ち勝ち、互いに高めあうという競技としての面ばかり強く出ている。

橋本研究員: つまりあなたは、柔道で学んだことを社会の役に立てることの重要さを教えるためにここに現れている、ということですかね?

SCP-XXX-JP: そうだ。まぁ最初は皆私を見て驚くがな「幽霊が出た!」とな 。[笑い声]

<記録終了>
——
終了報告: 今回のインタビューから、SCP-XXX-JPはこちらに対して敵対的な意思を持っていないと推測されます。また、これまでの被験者の経過を鑑みるに、Dクラス職員や機動部隊員にSCP-XXX-JPの指導を受けさせることで、勤務効率、緊急時における冷静な判断能力などの向上が見込めると思われます。

後にDクラス職員にSCP-XXX-JPの指導を受けさせる実験では、指導を受けた職員の勤務態度、財団への忠誠度の上昇が確認され、問題行動を起こす頻度の減少が報告されました。このため現在、志願した機動部隊員や職員がSCP-XXX-JPの指導を受けることが理事会によって承認されています。


補遺: SCP-XXX-JPが2019年5月25日に出現した際、通常とは異なる行動をとりました。以下は、その際の映像記録です。

映像記録/XXX-JP

対象: SCP-XXX-JP
受講者: 財団エージェント16名
付記: この指導に参加したエージェントは、全員が過去に最低1回はSCP-XXX-JPからの指導を受けています。


<記録開始>

[記録開始、道場中央部にエージェントが2列で整列している。10秒後、SCP-XXX-JPが出現する]

SCP-XXX-JP: おはよう諸君。

エージェント一同: おはようございます!先生!

SCP-XXX-JP: 今日は始める前に、話しておきたいことがあるんだ。実は、新しい試みを試してみようと思うのだ。

エージェント・山成: 新しい試み、というとなんでしょうか。

SCP-XXX-JP: ここで指導をし始めて早2年、思ったことがあってな。私が生きていたころに比べて、日本人は柔道に興味をなくしてしまっている。ほかの国の選手のほうが熱心なくらいだ。そこでだ、もっと若い世代に興味を持ってもらう必要があると考えた。ならばどうすればいいかと考えた結果、若者がかっこいいと思う技があればいいと思いつき、2週間ほど試行錯誤して、投げ技と足技を一つずつ編み出した。

エージェント・内山: 素晴らしいじゃないですか!いったいどんな技なのですか?

SCP-XXX-JP: 今からそれを披露しようと思う。そうだなぁ…よし、三上君。前に出てきてもらえるかね?

エージェント・三上: わかりました!

[エージェント・三上がSCP-XXX-JP前に立つ]

[以降29秒間、認識災害を含む映像である為音声のみ再生]

エージェント・時富: 素晴らしい技じゃないですか!今までの柔道の技にはない鋭さと優雅さを併せ持っていて、とても美しい技だと思うます!

SCP-XXX-JP: そうかそうか。でだな、この2つの技の名前も決めてきたのだが、皆の意見を聞きたい。

エージェント・長嶋: どんな名前にしたのですか?

SCP-XXX-JP: 最近の若者の流行を調べてだな、「令和投げ」と「卍刈り」という名前にしようと思うのだが、どうだ?

[4秒の沈黙の後、エージェント達が一斉に歓声を上げる]

エージェント・上重: とてもいい名前じゃないですか!この技でこの名前なら、きっと大勢の人が柔道に興味を持ちますよ!

SCP-XXX-JP: そうか。今を生きる君たちがそういうのだから、間違いないのだろう。

エージェント・三上: そうだ!どうせなら、SNSでこの技を宣伝しましょうよ!

SCP-XXX-JP: SNS…確かこの時代で最も使われる情報交換の手段、だったか?

エージェント・三上: そうですそうです。SNSにもいろいろありますけど、一番拡散力の強いTwitterでアカウントを作って、先ほどの技2つの動画を公開しましょうよ!そうしたら多くの人の目について一気に宣伝できますよ!

SCP-XXX-JP: なるほど。本当に便利な世の中になったのだな。では早速、そのTwitter?とやらの使い方を教えてもらえるかな?

エージェント・三上: わかりました!先生はスマホをお持ちでないと思いますので、まずはその使い方から説明しますね。
[この後約1時間の間、エージェント達はスマートフォン及び複数のSNSの使用方法を説明した]

<記録終了>


指導終了後、参加したエージェントは全員拘束し、インタビューを行った後記憶処理が行われました。


この日以降、複数のSNSにて「Jigorou_Kanou」という所有者不明のアカウント(SCP-XXX-JP-Aに指定)が出現し、映像記録にて確認された2種類の投げ技、足技(SCP-XXX-JP-B、SCP-XXX-JP-Cに指定)が撮影された動画を投稿していることが確認されています。SCP-XXX-JP-A、SCP-XXX-JP-Bを視認した人物は柔道を学びたいという強い衝動に駆られることが確認されています。この衝動は記憶処理を行うことで除去されていることが確認されています。

翌月25日、SCP-XXX-JPに対してSCP-XXX-JP-Aに関するインタビューを行いましたが、対象は明確な返事を行うことなく、即座に焼失しました。以降、SCP-XXX-JP-A出現頻度の上昇が確認されたため、特別収容プロトコルの改定が行われました。

ERROR

The momiji_CoC's portal does not exist.


エラー: momiji_CoCのportalページが存在しません。利用ガイドを参照し、portalページを作成してください。


利用ガイド

  1. portal:5268615 ( 20 Jul 2019 13:38 )
layoutsupporter.png
Unless otherwise stated, the content of this page is licensed under Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License