踊り字を知ろう!

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踊り字を知ろう!

私たちは、日常生活でしばしば踊り字という、世界でも稀でアグレッシブな文字形態を用いています。これらは時々、日本人である我々ですら使い方を誤ってしまうものです。なので、まずその種類や使用例などを参照しながら理解していきましょう。


始めは、「ノ」と「マ」をくっつけたような「々」です。
これは、普段の生活でもよく使われるため皆さんもご存じでしょうがお付き合いください。
「々」は、漢字の繰り返しに使われる踊り字で2文字目以降の文字の代用として用いられます。
以下はその例です。

  • 時時 → 時々
  • 刻刻 → 刻々
  • 明明白白 → 明々白々
  • 赤裸裸 → 赤裸々
  • 代代木 → 代々木
  • 複複複線 → 複々々線(ふくふくふくせん)
  • 小小小支川 → 小々々支川(しょうしょうしょうしせん)

また、「公演会々場」のように使われることもあります。特に、結婚や葬式に関しては、同じ漢字を直接繰り返すことは、再婚や不幸の繰り返しを連想させ縁起が悪いため、「結婚式々場」、「告別式々場」と表記することが多いです。

さらに、二字以上の熟語を重ねるときにも使うこともあります。

  • 部分部分 → 部分々々
  • 後手後手 → 後手々々
  • 一歩一歩 → 一歩々々
  • 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏 → 南無阿弥陀仏々々々々々々

原稿用紙などで語の途中で改行するときは用いません。例えば「散々」が2行に分かれるなら「散散」と書きます。従って、行の先頭に「々」が来ることはありません。但し、例外として、人名の「佐々」が2行に分かれるなら「佐々」というように、固有名詞の場合は「々」のままにしなければなりません。

また、「湯湯婆」(ゆたんぽ)のように同じ漢字を重ねても読みが異なる場合には普通用いませんが、「明々後日」のような熟字訓や「酒々井」のような固有名詞はの場合は使用します。

「々」は漢字ではありませんが、大修館書店発行の漢和辞典には読者の便宜上、収録されています。また、中国語に同様の文字はなく、日本語の固有名詞を書き表す際にはそのまま同じ文字を並べて表記します(例:代々木→代代木)。


次は、「ゝ」と「ヽ」(一の字点)です。
「学問のすゝめ」でも有名な踊り字です。これは、いくつか種類があります。

踊り字 名称
平仮名繰返し記号
片仮名繰返し記号
平仮名繰返し記号(濁点)
片仮名繰返し記号(濁点)

平仮名を2字重ねるとき「ゝ・ゞ」を片仮名を2字重ねるとき「ヽ・ヾ」を使用します。主要な新聞では、固有名詞以外は使用しないことをガイドラインに決められているなど、昨今の文章では使用例が珍しくなってきています。

  • ここ → こゝ
  • バナナ → バナヽ
  • くっつける → くつゝける(促音を大書きした場合)

ただし、固有名詞や商標・社名では使われる。

  • 学問のすすめ → 学問のすゝめ
  • こころ → こゝろ
  • ああ上野駅 → あゝ上野駅
  • いすず自動車 → いすゞ自動車
  • みすず飴 → みすゞ飴

1字目に濁点がつく場合は、「ゝ」は濁点のない仮名を重ね、「ゞ」は濁点のつく仮名をそのまま重ねます。

  • づつ → づゝ
  • ぶぶ漬け → ぶゞ漬け

次の踊り字は、「〻」(二の字点)です。

いんから使われている小さい「」の字を崩した記号である。揺すり点とも呼ばれ、主に縦書きの文章に用いられていますが現代では目にする機会は極端に少ないと思われます。理由として現在は「々」で代用されることがほとんどだからです。
漢字の後に書かれますが、上字を繰り返すのではなく、上字の訓読みが繰り返し語であることを意味します。

この例では、「各」「屡」はそれぞれ1字で「おのおの」「しばしば」と読むのであって、「おの」「しば」などという訓読みはしません。これらは「各各」「屡屡」の略記ではなく、の字点を使わない表記は「各」「屡」です。なお、現代では「〻」は「々」と置き換えられ、「各々」「屡々」と書かれています。

書くときは、行の中央ではなく前の字の右下に添えるように書きます。なお横書きにおける一般的な表記法は確立していませんが、公式文書の例としては、日本国憲法原本で各〻が6か所存在しますが、電子政府ではすべて各々の表記とされています。

文章を繰り返す際に使う「〃」は、「ノノ点」・「ノノ字点」と呼ばれ、二の字点とは別のものです。


最後の踊り字は、「〱」 (くの字点)です。
平仮名の「く」の字を延ばしたように書き、縦書きの文章のみに用います。横書き時に同様の表記を行う場合には、二倍ダッシュやその上に濁点を付けた約物が使用されることが多いですが、「へ」の字を横に伸ばした字形や、くの字点を左90度回転させた形で使用することもあります。

2字以上の仮名、もしくは漢字と仮名を繰り返す場合に用います。


古くは、仮名で2音読む漢字1字の繰り返しにも使われていました。この場合、初期は上字に重ねて書かれたものが、時代と共に下方へと移動してきたとされています。

繰り返し部分が連濁する場合は、濁点付きの「くの字点」を用います。


濁点の付く文字を繰り返す場合は、濁点の付いていない「くの字点」を用いる場合と、濁点の付いている「くの字点」を用いる場合の二通りがあります。


濁点の付く文字を繰り返しますが、繰り返し箇所に濁点がつかない場合は、濁点の付いていない「くの字点」を用います(擬音などでは少ないが児童向け文学などで漢字を仮名表記する場合に用いられる)。

3回の繰り返しの場合は「くの字点」を2回繰り返しますが、4回繰り返す場合は2回目の繰り返しと4回目の繰り返しにのみ「くの字点」を用います。


番外編
ここでは、例のみになっています。
くの字点(別題:への字点)

くるんくるんと回る

ひさびさに会う

ぷよぷよのオブジェクト

宮沢賢治 『狼森オイノもり笊森ざるもり盗森ぬすともり』より
急いでそつちへ行つて見ますと、すきとほつたばら色の火がどんどん燃えてゐて、オイノ九疋くひき、くるくるくる、火のまはりを踊つてかけ歩いてゐるのでした。
【原文ママ】



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