SCP下書き「最後のひととき」

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クレジット

タイトル: SCP-XXXX-JP – 最後のひととき
著者: ©︎nagmo does not match any existing user name
作成年: 2019

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

SCP-XXXX-JPの出現の一例

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは現在収容されていません。SCP-XXXX-JP発生条件を満たす山地が発生した場合、財団エージェントは即座に当該地域に出動しSCP-XXXX-JP出現の兆候を確認し、SCP-XXXX-JP内に人間の存在が確認された場合はすぐに救出してください。その後、SCP-XXXX-JPは破壊してください。

説明: SCP-XXXX-JPはプレハブ工法で建造されている321 cm×225 cm×289 cmの小屋です。SCP-XXXX-JPは全て非異常性の建材で建築されていますが、物理法則に反して風速50m/s以上の暴風下においても破壊されないことが判明しています。重火器を用いてSCP-XXXX-JPを破壊することは可能ですが、破壊後即座に残骸はその場所から消失します。

SCP-XXXX-JPは日本各地の山地、主に急な悪天候が発生した際に出現します。SCP-XXXX-JPの出現パターンには法則性がありません。建物内に人間(以下対象と表記)が入るとその異常性が発揮されます。前述の異常性から、SCP-XXXX-JP内に侵入しようとする人間は予想外の遭難などで衰弱し、休息するために建物内に入ります。SCP-XXXX-JP内部では、対象はさらなる体力の消耗及び衰弱の様子が確認されます。しかしこの時点で対象の幸福度は著しく上昇し始めます。

最終的に、対象はSCP-XXXX-JP内から消滅し、続いて建物も消失します。この時点でオブジェクトは不活性化します。それと同時に、日本の山林地帯に位置している保養機関¹にクラスⅡ霊的実体が出現します。後の調査で、霊的実体が出現した建物は、以前対象が頻繁に通っていた場所であるということが判明しました。SCP-XXXX-JPはおよそ1か月周期に再出現することが確認されています。

補遺: SCP-XXXX-JPは2017/11/26に北海道███町██山中で、遭難した██氏の捜索活動中に発見されました。発見当初SCP-XXXX-JP内部には██氏のものとみられる携帯機器のみが残され、██氏の姿は確認されませんでした。今現在も██氏の安否は不明です。

以下は回収された██氏の携帯機器から得られた、遺書と覚しき音声データ内のSCP-XXXX-JPに関する記述と、当日に出現したクラスⅡ霊的実体の記録です。

SCP-XXXX-JPに関する音声記録[2017/11/26]

+ 調査ログ

音声記録

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日付: 2017/11/26

注記: ██氏はこの時左大腿部を負傷しており、出血多量だったと推定。SCP-XXXX-JP付近にて██氏のものと思しき血痕、携帯からは足の負傷の写真が発見。

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[録音開始]

聞こえてるか。██、██²。こんなことになってごめんな。お父さん、もう動けなさそうだ。これが██に届いてるころには、俺はもうこの世にいないと思う。本当に、ごめん。
本当はお前とやりたかったことがいっぱいあった。やっと家族で旅行に行ったとき██が「また行きたい」って言ってた「やすらぎの湯³」、連れてってやれなくてごめんな。せめてもう一度お前たちと行きたかった。[涙を流す]クッソ。悔しいなあ。もう一回行きたかったなあ。

[雷鳴、暴風、戸が風に揺れる音]

お父さんはこの世にいないかもしれないけど、これだけは覚えといてくれ。██、██ずっとお前達のことを愛してた。これだけは忘れないでくれ。あと██、お母さんをしっかり支えるんだぞ。俺はいなくなる。お母さんはお前に託すぞ。母さんのお手伝い、しっかりするんだぞ。

[号泣する]

ああ、お前達ともう1回旅行したかったなあ。[笑顔]もう無理か。ハッ。[泣き笑い]

[雨音が強まる]

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[録音終了]

SCP-XXXX-JPに関する追加記録 2017/11/26

前書: 当日午後17時31分、クラスⅡ霊的実体が██県の旅館「やすらぎの湯」に現れたとの連絡が入る。

調査員: 古谷研究員

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調査報告: ██氏とみられる霊的実体が出現。霊的実体は全く我々の存在に気付く様子が無く、ただひたすら涙を流していた。その後、霊的実体は建物内部の「男湯」に現れた。「入浴」しているようである。その1時間後、建物から霊的実体の反応が消失した。滞在時間はおよそ1時間50分だった。

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考察: SCP-XXXX-JPは人間の死の間際に、本人の最も思い出の深い場所に転送する異常性があることが判明した。これからも実験を重ねる。

補遺: SCP-XXXX-JPの詳細な異常性を確認するため、大規模実験が行われました。以下を参照してください。

+ 実験記録

実験SCP-XXXX-JP 2018/██/██

対象: SCP-XXXX-JP

実施方法: Ⅾ‐18172をSCP-XXXX-JP内に侵入させる。その後、霊的実体の出現状況を記録。

前書: Ⅾ‐18172は「親しみ深い場所」として「██海水浴場」を挙げた。これはSCP-XXXX-JPが転送する先の「山地」という状況には一致しない。また、2番目には、キャンプ場を挙げた。こちらはSCP-XXXX-JP転送先の状況に一致する。

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結果: クラスⅡ霊的実体はⅮ‐18172の2番目の欲求通り██県のキャンプ場に出現した。霊的実体は軽い微笑みを見せた直後、消失した。滞在時間は12分だった。

分析: SCP-XXXX-JPの異常性には制限があるようだ。必ず山地に限られているとの見解が強い。

クラスⅡ霊的実体の出現した壁

対象: SCP-XXXX-JP

実施方法: 前回と同様。Ⅾ‐18525を用いる。

前書: Ⅾ‐18525は「親しみ深い場所」として、██県██山脈に位置する銭湯「山乃湯」を挙げた。SCP-XXXX-JP転送先の状況に一致するが、現在は廃業している。

結果: 「山乃湯」が位置していた廃屋の壁の中からクラスⅡ霊的実体が出現した。霊的実体は壁から移動することが不可能な状態だったと観測された。すぐに消失。滞在時間は2分だった。

分析: 山の「絵」に取り込まれたのだと推測。

補遺2(2018/██/██): Ⅾ‐18525を用いて行われた実験の1日後、廃屋の壁の付近に突如約29㎏の正体不明の肉塊と大量の血液が出現しました。遺伝子検査の結果、これらは全てⅮ‐18525の成分で構成されていると判明しました。以前にこのような異常性は確認されておらず、SCP-XXXX-JPとの因果関係が調査されています。

タグ予定

scp‐jp euclid 瞬間移動 場所 地球外 捕食

+ 批評

全体的に曖昧な表記、エビデンスから読み取れる以上のことを記載されている箇所が多いような気がします。

例えば、幸福度とはどのような数値でどのように測るかがわかりません。観測可能な数値を上げて、落ち着いていると推察される、等の記載に変えた方がいいです。その他、財団職員のコメントは「その時点で財団職員の観測出来たデータだけで類推可能か」をもう一度考えた方が良いと思います。

全体として:
上述の曖昧さが原因であまり楽しめませんでした。山での遭難者が死ぬ間際に思い出深い箇所に送るオブジェクトということで、居て困ることや面白みのあることは起きない為、感情が動きづらいと思います。(困ることは死体が消えるぐらいで、霊も普通は観測不可能なので放置しても与えるインパクトが小さく、遭遇する時には既に遭難しかけのため遭遇したくないとも思わないです)

最後の肉片の部分は、逆に意味がわからずとても不気味で好きです。死にかけの遭難者を親しみのあった場所にすごい力で擦り付ける不条理なオブジェクトであれば、気持ち悪さが強く、良いかもしれません。

いずれにせよ、全体を通して読者にどう感じさせたいかを明確にし、再考する余地があると思います。

Footnotes

1. 現在確認されたものでホテル、旅館、岩盤浴です。

2. ██氏の妻、息子の名前。

3. ██県██市██山脈の中ほどに位置する温泉旅館。

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  批評コメント批評コメント

  
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  (account deleted) 20 Jul 2019 05:14

  宜しくお願いします。

  aisurakuto 25 Jul 2019 12:34

  最期の願いを叶えるというコンセプトではSCP-4999がちらつきます。直接的な被りではありませんが、最期を看取るタイプのオブジェクトは多く、印象的な特異性が必要でしょう。
  また、タグから捕食性を察するには「任意の場所に幽体を転移させる」という部分が回りくどく、オブジェクト側がそうする理由が特に見えません。
  「遭難者を捕食するプレハブ」であるなら、「最後に思い浮かべた光景を記憶から抽出して壁面に投射して留まらせ、消化に気付かせないようにする」などの特異性の方がが自然だと思います。

  (account deleted) 27 Jul 2019 07:17

  ＞破壊後即座に残骸はその場所から消失します。
  オブジェクトの残骸　などとしたほうがいいかもしれません

  ＞SCP-XXXX-JPは日本各地の山地、主に急な悪天候が発生した際に出現します。SCP-XXXX-JPの出現パターンには法則性がありません。
  矛盾している文章のようにおもわれました

  ＞SCP-XXXX-JPに関する音声記録[2017/11/26]
  下線はいらないかもしれません

  ＞SCP-XXXX-JPに関する追加記録 2017/11/26
  日付に[]がないようです
  統一したほうがいいかもしれません
  下線はいらないかもしれません

  ＞補遺2(2018/██/██): Ⅾ‐18525を用いて行われた実験の1日後、
  補遺2 2018/██/██、Ⅾ‐18525を用いて行われた実験の1日後、　としたほうがいいかもしれません

  Ｄが全角のようです

  同じスレッドが二カ所あるようです
  ひとつにしぼってくださるとさいわいです

  (account deleted) 27 Jul 2019 12:08

  批評ありがとうございます。スレッドについては財団のフォーラムの受付を停止したと書いたのですが…
  こちらの批評をいったん中止にさせていただきたいと思います。

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