青き焔のスシブレード

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アンドロイドの世界に置いて、初めてスシを回したとされる者が退役してから幾星霜、世界は現在の戦いの主流となっているスシブレードに適応進化したスシブレーダー型ナノマシンに包まれていた。各地の人類復興を目指す財団やGoIは利害の一致から団結した。これによる技術結集とそれに伴うスシの機械化、汎用化によってスシとスシブレーダーとの魂の繋がりによるスシの強さの最適化1や人工的なスシブレーダーの魂の注入2などが可能になっていた。この技術を使用することで、この物も言わぬ異形のスシブレーダー達にナノマシン適応型量産スシブレード3で立ち向かっていた。アンドロイド達はスシブレーダーの魂から手に入る強さからもたらされる効率的、かつ純粋な勝利とそこから来る人類復興を求めていた!

ニッポン。ネオ・ツキジ。かつてのスシブレーダーの聖地はもう見る影もない。跋扈するスシブレーダー型ナノマシンは通常とは異なる適応進化4をしており、その性質や強さからニッポン古来に伝わっていたとされる妖の異名を取っていた。そのため、街は正に前時代の言う"地獄"とも形容できる程の特級危険地帯であった。当然、危険地帯でのナノマシン狩りには研究価値の高さから特例としてそれ相応の報酬が用意されており、それらを求めるバウンティハンターユニット、通称"BHU"という命知らず、もといブラックボックス知らずが激闘を繰り広げていた。特に、ネオ・ツキジではそういう妖を滅することから"破魔寿司はまずし"
と呼ばれているアンドロイドも居た。

これはその破魔寿司のうちの一機であるBHU-65783333トレジャーのボディが溶ける程のアツいアツい戦いの記録である!!!


「今回の任務はAクラススシブレーダー型ナノマシン"カシャ"の本体コアの奪取及び新型ナノマシン適応型スシブレード"マグマ・レジスタンスRX"の実証実験です。対象の座標を送信します。」


輸送トラックから無機質に降ろされたトレジャーはこの自動音声を了承した。新しいスシブレードを堂々と使えるチャンスなので試し斬りしたかったのだ。指定された座標の位置はここから100メートルの位置を示している。

事前の情報によると、通常のカシャの特徴は最大2000度にまで達する炎を撒き散らしながらの接近戦とのことであった。だがこちらには新型ナノマシン適応型スシブレードでありアンダーソン・ロボティクス試作の新型超耐熱スシブレード"マグマ・レジスタンスRX"がある。これが試し斬りの理由であるのだがもう1つ。この戦いで得られるデータとネオ・ツキジのカシャ本体のコアをアンダーソン側に戦いの見返りとして売りさばくのだ。このスシでネオ・ツキジのカシャを倒すことができれば箔が付き相当のクレジットの報酬が約束される。例外的な高額報酬を勝ち取る、BHUの言わばお家芸である。

「カシャヲ発見。試シ斬リノ時間ダ…。」


トレジャーはカシャを発見するなり少し機械的に笑いながら呟いた。カシャ本体がトレジャーのシャリ・オーラに気づく。身体から燃え盛るオーラを放ちながらスシを回す間合いに徐々に、少しづつ強者の貫禄をプンプンに匂わせながら近付いてくる。さあ、舞台は整った。お互いのオーラとオーラがひしひしとぶつかり合い、お馴染みのワードで決戦の火蓋はザッと切って落とされる!!

「3」

「2」

「1」

「ヘイ、ラッシャイ!!」


両者のスシは無機物ながらもまるで前時代の生きているスシかのように有機的に回り始めた!カシャが名前の由来の如く凄まじい爆炎をバーナーから巻き上げながらフィールドで紅く舞う!それに対しマグマ・レジスタンスRXも負けていない!近づいてきたカシャの火力に耐えながらカウンタータイプのスシブレードの特徴である確実なカウンター攻撃を仕掛けている!当然、カシャの回転力はマグマ・レジスタンスRXよりも遥かに早く落ちてきている!

「ドウシタ…コノスシノ前デハマダマダ温イゾ…。モット足掻ケ…。コノママデハクレジットニモナランゾ…?」


トレジャーがかつての人間の悪知恵の表面のみを真似たかのような露骨な挑発をした時であった!ある種の生命の危機のようなものを感じ、シャリの側面部分に隠されていたバーナー4つがガシャリと音を立てながら展開された!これによって、カシャは再び烈火の如き回転力を取り戻す!そして圧倒的な業炎を発し、回転による炎と共に天へと舞い上がる!同時に、全てを燃やし尽くすかのようなオーラを纏い怒涛の猛攻を開始している!この時点でのカシャから放出される炎の温度は約10000度。通常のカシャのそれと比べて約5倍!当然、この異次元の超高温で辺りの空気の水分は即座にジュッと蒸発し、フィールドは地獄さながらの焦土と化している!その形相は正にかつてのニッポンに伝えられていたとされる妖"火車"そのものであった!!

さて、この状態になってからが本番だ!お互いのスシブレードのどちらがより早く回転を止め、舞い散ってしまうかの勝負である!言わば最強の矛と最強の盾がぶつかり合うようなそれは、ネオ・ツキジでしか見られない光景であるが、それと共に日常的な光景でもあった!

「コレデナクテハ面白クナイ…。サア、再開ト行コウ…。」


それと共にマグマ・レジスタンスRXもアンダーソンの新技術のひとつである隠されていた盾を展開し耐熱モードの構えを取る!どちらが先に溶けきるかは最早時間の問題だ!盾の展開から10秒後、既にカシャのスシの髄であるネタに位置するバーナーも溶け始めている!同時にマグマ・レジスタンスRXも盾の八割が既に溶けて地面に真紅のドロドロとした金属として崩れ落ちていた!!

「ククク…コレダ…コレガ俺ノスシブレーダートシテノ魂ヲヨリ熱ク燃ヤス…!!」


2秒後、マグマ・レジスタンスRXの盾がトレジャーのアンドロイド特有の狂気とリンクするかのように全てがドロドロに溶けた!残っているのは前半戦で傷ついた本体部分のみである!だがカシャの回転も既に限界を迎えていた!シミュレートの結果あと2秒。あと僅か2秒耐えればトレジャーの勝利である!彼はナノマシンには持ちえないスシブレーダーとしての魂をアツく、よりアツく今にも燃え尽きそうなほどに燃やした!ここで1秒経過。トレジャーとマグマ・レジスタンスRXは魂の焔で呼応し合い、カシャとは正反対の青白い、トレジャーの魂を具現化したかのような焔が顕現する!ここで1.7秒経過。マグマ・レジスタンスはカシャをその魂のスシの焔で0.3秒だけはね飛ばした!シミュレート結果である2秒が経過!カシャは自らの扱い切れない程の超高温に耐えきれなくなり完全にネタが溶解し、回転を止め、ドーン!!という轟音と共に爆発四散した!一方、マグマ・レジスタンスRXの方は青白い焔を轟々と上げながら、辛うじてその場で舞うのを止めなかった!これにより勝ちが確定する!トレジャーの勝利であった!!!

「俺ノ勝チダ…。コアヲ渡セ…。」


トレジャーは本体コア奪取専用スシブレードを背中を向けるカシャの本体の胴体に機械の無慈悲さに任せてシュートした。カシャ本体が司令部であるコアを失いドっと倒れる。トレジャーは無線に向けて帰投の旨を伝える。

「コチラBHU-65783333。カシャノコアノ奪取二成功。コレヨリ帰投スル。」


この仕事のあと、アンダーソン・ロボティクスはこの戦いで使用されたマグマ・レジスタンスRX及びトレジャーから得られた動画と各情報を解析した。その結果、マグマ・レジスタンスRXはトレジャーの魂のフィードバックを基に実用化され、僅か数年でカシャを含む数種類の炎系スシブレーダー型ナノマシンを急速な絶滅に追い込んだ。

一方、その功労者であるトレジャーはここで入った大量のクレジットをアンドロイド最高の娯楽である三重水素水に使い果たしていた。

「アア…生活費ガ足リナイ…。コレデハ何モ買エナイ…。家計ガ火ノ車ダ…。」


どうやら、スシブレーダーの魂に生き続けている火の車カシャの絶滅にはまだまだ時間がかかりそうだ。

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ページ情報

執筆者: TOLPO
文字数: 4474
リビジョン数: 54
批評コメント: 1

最終更新: 04 Jun 2020 21:28
最終コメント: 17 Apr 2020 06:29 by kyougoku08

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