公安第6課『普通課』へようこそ!

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「初めまして 私は異常性保持物品回収用アンドロイド HSA-02」

HSA-02は、形式通りの挨拶を、部屋に入ると同時にした。粗末な蛍光灯で青白く照らされた、物置にしたって狭すぎるぐらいの小部屋には、二人の男女が座っていた。
一人の男は、もう八十は超えていそうな容貌である。目は虚ろで、手足がブルブル震えており、机の上には錠剤のシートが乱雑に落ちている。
もう一方の、白衣の女が挨拶に気づき、HSAに目を向ける。茶色い髪に、明らかにサイズがあっていない、袖がダボついた白衣。本を山積みにしたデスクに足を乗っけて、女は片手に柿ピーの箱を持ち、柿ピーをボリボリ齧りながら、返事をする。

「おお、いらっしゃい。ようこそ財団の地の果て、流罪に処された者の溜まり場へ」
「?」

HSAは女の比喩が理解できず、首を傾げる。その様子を見て、柿ピーを再び掬い上げ、言葉を続ける。
曰く、この場所は『財団諜報機関第6課』通称『普通課』。
異常性のあるものを取り扱う財団にしては『普通』というワードはむしろ異質であるが、そこにこの6課の本質が隠されている。

つまり、ここは『無能』の溜まり場である、ということである。

「ほら、見ろ。あの奥の方にちっさく座ってんの。うちの課の課長な。可哀想になあ。アイツ、1998年よりも前から勤めてたんだよ。『当時は良かった』ってうわ言みてえにいつも繰り返してやがる」
「当時は良かった……」
「ほらな、言っただろ? 今じゃ財団は超超超メジャー組織、人知れず人類を守ってきた正義の味方集団だろ? でもアイツが頑張ってた頃は、財団は秘密結社みたいな感じだったんだってさ。けど今じゃ……ま、私やらアイツやらが残っちまう、嫌な制度が根付いてる。ま、しゃあねえな、一般人から採用募集し始めちゃあな。今までエリートばっかだったのに、無能も紛れて入ってきちまう」

女はそうまくし立てると、「あ」と何かに気づいたようにこう言った。

「私の名前が使徒留蓮子。『しと』に『とどめる』でしとどめって読むんだ。蓮子でいいけどな! それから課長が……」

蓮子が課長の紹介をしようとした時、急に今まで虚ろだった課長の目の焦点が合った。
そして、プルプルと震える腕で杖を手に取ろうとして、慌てて蓮子が杖を握らせる。そして蓮子の助けでなんとか立ち上がり、HSAの方を見た。

「おお、君が、かい……今日配属になった……」
「HSA-02です。よろしくお願いします」
「何も、ないところだけれどねえ……えーっと……」
「私は蓮子です」
「そうそう、れんこんちゃんと一緒に柿ピーでも食べてねえ。特に仕事が回ってきたことはないからねえ……ゆっくりしておいき……」
「名前を教えては?」
「それがのお……忘れてしまったのじゃよ……なんだったかな、『た』から始まることは確かじゃが……」
「佐原秀治様でしょうか?」

HSAが、課長席に置いてあった名札を見て名前を読み上げると、佐原は「そうそう、それじゃよ」と言って、蓮子の手を借りつつ席に着いた。
蓮子は一連の流れに肩を竦めつつ、「ま、これからよろしくな、粗大ゴミ」と言った。

「……粗大ゴミ?」
「あら? 怒っちゃった?」
「いえ、そうではありませんが。発言の意図を尋ねています」
「お前もどーせ、無能だからここに流れ着いたんだろ? ちげえのか?」
「……はい、私が課されたミッションで達成できたものは全体の0.02%です」
「ほらやっぱな。粗大ゴミめ」


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