SCP-XXXX-JP - 夢遊覧船バタフライ

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1998年ハブ

SCP-XXXX-JP
夢遊覧船バタフライ。夢界を精神的な健康を保ちながら観光する為に企業Aが開発した形而上の船。概念的な船であり、夢の環境によって姿を自在に変える(飛行機、車、馬、宇宙船など)
SCP-XXXX-JP-a
夢遊覧船バタフライの動力源。夢界内の不明なエネルギーを回収する事で恒久的に動く事が可能だが、汚染物質(-b)を発生させる。
SCP-XXXX-JP-b
汚染物質。企業Aが演出用に偽装する為にチョウの形をしている。
企業A
夢遊覧船バタフライを製造・販売した企業。裏で医療機関と繋がっており、特効薬が早い段階で開発されたのはマッチポンプである。

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは機動部隊む-3 ”夢追い人”による捜索と、医療機関を利用した民間からの通報による捜索が並行して行われています。発見されたオブジェクトは速やかに破壊処理されます。

情報-XXXX-JPは財団情報検閲AIによるあらゆるメディアからの自動的な検出と削除が行われます。情報の発信源である個人・団体は特定され、資料の完全な破棄とクラスA記憶処理が施されます。

説明: SCP-XXXX-JPは2038年にプロメテウス・ラボによって製造・販売されていた夢遊覧船バタフライとその完璧な複製です。

SCP-XXXX-JPの動力には形而上トロドリムエンジンが使用されています。形而上トロドリムエンジンが動作した際に排出する汚染物質は、夢界が汚染される事による軽度の躁鬱病等を発症させます。長期間の暴露は生活が困難になるような更に重篤な精神障害を発症し、最終的には異常な程の精神的負荷による脳死に到ります。

形而上トロドリムエンジンは夢界内での恒久的な稼働を目的に2028年に夢見テクノロジーによって開発されましたが、燃料として消費されるトロドリムに詳細不明な点が多く、動作した際に排出される物質による夢界の深刻な汚染と健康被害を理由に、2029年にジョルマント条約による使用禁止パラテックに分類されました。

SCP-XXXX-JPは形状的に不安定な夢界を安全に移動する為に、"安全な船"という概念を付与されています。この概念的性質により、前述の夢界汚染によって不安定になった夢界から他の夢界へと避難するように行動するため、新たな知的存在の夢界汚染を引き起こします。

上記の機能が連鎖作用し、SCP-XXXX-JPは形而上トロドリムエンジンの効果により夢界を完全に汚染するまで稼働し続け、安全な船という概念的性質から汚染後は付近の夢界へ避難する、という動作を繰り返します。この一連の工程は夢感染性精神障害、俗にバタフライ症候群と呼ばれています。

情報-XXXX-JPはSCP-XXXX-JPを無制限に生産する事のできる概念的工場に関する情報です。情報-XXXX-JPを理解した知的存在は自身の夢界内に概念的工場を建造・使用する事が可能になります。

補遺: タイムライン

・神奈川県横浜市プロメテウスラボ支社から「正体不明のミーム災害が起きている」という旨の通報が入る
・エージェントが到着。プロメテウス・ラボの従業員の一部が脳死状態に陥っており、残る従業員と広範な領域の民間人数十名が重度の精神的不調を訴えていたが、ミーム災害の兆候は確認できず。
・精神的不調を訴えていた者を確保しようと試みるが、現地での警察機関や医療機関との交渉により遅れが生じる。
・精神不調的不調を訴えていた者が次々と脳死状態になる。それと同時にその場にいた他の人物も精神的不調を感じ始める。
・司令部はレベルⅤミームハザードを宣言。警察機関との協力により周辺一帯が隔離される。
・隔離地域内にてエージェントによる調査が行われたが、ミーム災害のトリガーになりうる異常存在は見つからなかった。
・エージェントを含めた隔離地域内の人物全員の死亡を確認。いずれも脳死状態であった。
・隔離地域外の人物が軽度の精神的不調を訴える。多くの民間人がパニックに陥り暴露者と非暴露者の区別が困難になる。
・形而上トロドリムエンジンによる夢界汚染によって発症する症状と暴露者の症状の類似性が提言され、暫定的に収容プロトコルが組まれる。これにより、機動部隊"境なき医師団"が派遣される。
・夢界を経由し到着した機動部隊がSCP-XXXX-JPを発見、破壊を試みるも、オブジェクトの性質から一定以上の損傷を与えると他夢界へ移動してしまう為に作業は難航する。
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