道は必ずどこかに繋がり、未来は常に輝き拓けている。これは原則であり鉄則だ。事実がどうであるかは別にして、少なくとも人はそう信じている。そう認めることで一歩を進める。
この街では特にそうだ。
「見物料は取ってねえぞ」
突き付けられた祝詛銃ガルガンの筒先に委任招聘状を投げ返す。視界を占領する左腦ヅオナオの読解強制文書に警官のII神経インプラントが圧迫されている間に、俺は規制線を踏み越えた。急拵えの嗅節結界は吐き気がするほどの甘ったるさを感じさせ、俗霊のみならず住人も払っている。青く染まった路地の行き詰まりで、警部が黙念と俺を待っていた。
「死体はこの奥だ。15分だけ待つ」
「正式な委任事件だろ?」
「霊柩者デッドレッカーの縄張りだ。業者を待たせると高くつく」
創建以来、市警の予算が足りていた試しはない。俺は頷いて彼の脇に立つ。警部が腕を振るう動作に追随して、呪埋蒼膜ブルーシールの霊的被覆が解除され、脱色された本来の路地が現れる。
それはまるで切り倒された灌木だ。萎びた年輪のように皺だらけの全身を酷く焼け爛れさせている。曲がりくねった四肢と寸詰まりの胴。眼球の隅で黒い火花が散り、脊髄に鈍い痛みが走る。VIII神経に刺さる警告音。機密保持警告と資格認証。つんと鼻に付く刺激臭に、不快な懐かしさすら込み上げる。
警部が俺の顔色を伺う。「どうだ?」
「そこらの民間回葬社デコンポーザーじゃ手に余る。ニッソ系列の府契企業を呼べ」
「やはり本物か」
警部の嘆息は聞き慣れている。これからの手順を考えながら、俺はかつての同類に黙祷する。
「間違いない。こいつはニューロだ」
*
「メガロ企業連が動き出した。」
ヘキサド六頭体制のどの頭が関与しているかは明確ではない
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:5060201 (15 Jan 2019 17:15)
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