アイテム番号: SCP-8934
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-8934は当アノマリーの目に該当する部分を不透明な布で遮蔽した状態で、サイト-8154の収容室の中心に位置する小型ロッカー内に収容されます。監視カメラや床の圧力センサーによって実体の動向は随時監視され、ロッカーからの脱走が確認された場合は職員によって手動で再収容されます。収容室に入室する際は必ず2人以上の職員が必要であり、最低1人が内側からドアのハンドルに手をかけて固定することが求められます。
実験時を除き、収容室及びその周囲に目として形容・知覚されうる構造や図形を保持する物品を配置することは禁止されています。
説明: SCP-8934は高さ約27cmの布人形です。非破壊検査により、内部には綿の他、人骨が複数組み込まれていることが判明しています。特筆要素として、当人形の頭部には目に似た特徴が無数にあります。
SCP-8934を中心として半径約10m以内、あるいは同一空間内に存在する人物は実体から無数の視線を感じます。また、この影響範囲内に「目」であると認識可能な要素を含む物品が存在する場合、周囲の人物は影響範囲外であってもそれらの物品に恐怖を覚え、破壊を最優先で試みます。この時、個別の物品への影響の有無は、観察者が対象から「目」を見出す事ができるか否かに依存します。1具体的な論理の説明には失敗しています。また、該当人物はSCP-8934自体にも恐怖を感じるものの、破壊を拒否します。
また、SCP-8934が人間に直接視認されていない時、不明な原理による自律的行動、あるいはそうと思われる現象が発生します。これらの行動をカメラなどに記録する試みは全て失敗しています。以下はロッカー内に録音機器を設置した際に記録された、SCP-8934がロッカーの扉に体当たりしているものと考えられる音です。
録音記録8934-3
SCP-8934は2024/05/18に"わたひと"として知られるオカルト専門ライター端間 孝之(Hashima Takayuki)氏のX (旧Twitter)における不自然な投稿履歴を財団が調査した際に発見されました。発見当時、同氏は極度の興奮、せん妄、妄想型統合失調症の症状を示していました。当該異常物品は端間氏が居住していたアパートの中心部で発見されました。同部屋には端間氏が収集していた人形やフィギュア、ポスターなどのグッズが大量に装飾されていましたが、それらの何割かの「目」が重点的に破壊されていました。また、SCP-8934含む破壊されていない物品の内複数は直前まで移動していたかのような形跡がありました。現在も端間氏の容態は回復しておらず、財団による定期観察が行われています。
以下のは端間氏のXにおける最新の投稿6つを時系列順に並べたものです。端間氏がSCP-8934に接触したと思われる時期以降の全ての記録を閲覧する場合は記録8934-A061を参照してください。
投稿日時: 2024/05/17 20:01
最近また曰く付きの人形を手に入れたのですが、ちょっとこれはマジでヤバいやつっぽいので自宅に保管しつつお祓いしようと思います
今度の記事にご期待ください✨
投稿日時: 2024/05/18 00:46
これ見てる知り合いいたら部屋来てくれ頼む狙われ寝府2
投稿日時: 2022/05/18 00:47
例の人気まょう3が
投稿日時: 2024/05/18 00:48
でぐちやつらにふさがれたまどもむり
投稿日時: 2024/05/18 00:49
みんなみてる
投稿日時: 2024/05/18 00:49
にげられないたすけて
これらの投稿時の状況は現在分析中です。
以下は収容初期において当オブジェクトを担当した五時研究員の陳述です。
インタビュー記録8934-3
インタビュー対象: 五時 陽太郎(Itsudoki Yotaro)研究員
記録日: 2024/05/25
備考: インタビューは日本語で行われた。
[記録開始]
さて、どこから話そうか……。とりあえず最初から話しますか。
あの人形は昨日、確保チームから「この人形の撮影や測定をして欲しい」と言われて渡されたものなんです。で、必要な機器とかも渡してきたんです。元々箱に入れられて渡されたんですけど、その時から何というか……禍々しい雰囲気を出してて、正直開けたくなかったです、はい。はっきり言って逃げ出したかった。でもそんなんじゃ仕事にならないんで、開けました。そしたら箱の中から何かがこっち見た気がして、全身がもう身震いして。内心泣いてた。
それでいったん自分を落ち着かせた後に撮影に入ろうとした時なんですけど、カメラを人形に向けた時にカメラが「ジジッ」って鳴ったんです。その時も変には思ったんですけど、カメラはまだ問題無さそうだったのでそれで写真を何枚か撮ってました。で、あと数枚で撮り終わるところで突然「ピーーー」って。画面もぶっ壊れて、真っ暗になって。一瞬何か映った気もするけどよく見えなかったなぁ……。あー、とにかく、カメラが故障しました。
まあ、霊的なものらしいんで、こういうのは起こるだろうなっては事前に想像ついてましたね。実体のない霊にとって、同じく実体のないデータの類は弄くりやすいんで。でもまさかカメラぶっ壊すとは思わなかったなぁ。買ったばかりのヤツだったのに……。
で、「霊的存在が関連する可能性が高いからモリス値を詳しく調べておくように」と言われてたんでそれも調べたんですけど……あ、「モリス値」ってのは霊的な粒子の濃度らしいんですけど……霊子(Spiriton)だったかな……あー、で、こういうのを測る専用の機器があって。
よいしょ……。(複数の機材を机に置く)
こっちが霊的なものを写すハルトマン霊体撮影機、こっちがモリス値とかも測る晴明観測機って言うんですけど、これらの機械じゃなんの反応もなかったんです。
霊体撮影機は何も写さなかったし、観測機は正常値を出すばかりだし。そもそも、あの人形が事件を引き起こしたって発覚したのは何故かってのは、「モリス値が高かったから」って聞いてるんです。普通は100モリス(Mrr)くらいが正常値なんですけどそれが2000とか3000とかいったっぽくて。
あの人形といったら何よりも特徴的なのがあの目なんですけど、やはりというか測定中も撮影中もずっと見てる気がして。色々終えた後にじっくり見てみたんです。
あの目、虫の目みたいで。よく見たらいくつかの小さな目がたくさん集まってるように見えて不気味なモンで。そんなことしてたら急に後ろで「ドン」って音がして。振り返ったら照明スタンドが倒れてたんです。それでまさか人形がって考え始めた時、ビービーと音鳴らしながら観測機の値が少しずつ上がり始めたんです。それにビビッてパニックになってたら値が200、300、400って急にぐんぐん上がる様になって。一旦ダッシュで部屋出ようとしたら今度はドアが中々開かなくなって余計に焦りました。あれ鍵がかかってるっていうより、誰かが抑えてる感じでして……。扉に体当りしてなんとか逃げられたから良かったけど後ろからただならぬ気配がして振り返れなかった。
あとで機材取りに部屋戻った時は、特に何も起こりませんでした、モリス値も普通のままで。何だったんですかねあれは。もう関わりたくないです。
[記録終了]
以下はSCP-8934に対する実験記録です。
実験記録8934-1
使用資源: D-10223
実験内容: D-10223をSCP-8934の収容室で24時間生活させる。SCP-8934は固定されたガラスケース内に配置する。生活に必要な物品は実験室内に用意されている。
結果: D-10223は常時SCP-8934からの無数の視線を報告し、実験中は常に恐怖を覚えていた。実験開始から6時間後には時折収容室の扉を叩いて外部に助けを求めていた。それ以外の影響は確認されていない。これは生活時間を72時間まで延長させた場合でも同様である。
実験記録8934-4
使用資源: D-10230
実験内容: 実験記録8934-1と同様。ただし、SCP-8934は小型ロッカーに封じ込められている。
結果: D-10230は視線の感覚を知覚しなかった。しかし、ロッカー周囲に対して若干の忌避感を感じ、接近しないように生活していた。加えて、D-10230はロッカー内部からの音を報告しており、それによる若干のパラノイアの兆候を示した。これは生活時間を72時間まで延長させた場合でも同様である。
実験記録8934-7
使用資源: D-10254、簡易的な人形(てるてる坊主4)
実験内容: 人形をD-10254に持たせ、SCP-8934の収容室に入れる。この際、SCP-8934はロッカー内に収容された状態である。
結果: D-10254はロッカー周辺に対して若干の忌避感を感じており、人形を可能な限りロッカーから遠ざけようとした。
実験記録8934-8
使用資源: D-10254、簡易的な人形(てるてる坊主)
実験内容: 実験8934-7の直後、研究員がロッカーからSCP-8934を取り出し、周辺に配置する。
結果: ロッカーを解放した瞬間、D-10254と研究員はSCP-8934を確認して焦燥する要素を見せた。研究員はD-10254が焦燥している隙に収容室から脱出した。その後、D-10254は人形をSCP-8934から可能な限り隔離することを試みていたが、最終的に頭部を引き裂いて破壊した。
備考: 研究員はロッカーを解放させた瞬間にロッカー内部からの強い視線を報告している。
実験記録8934-10
使用資源: D-10259、高強度の人形
実験内容: ロッカーを解放した状態で周辺に人形を設置し、24時間後にD-10259を収容室内に入れる。
結果: D-10259は常時SCP-8934、人形の双方からの視線を報告し、実験中は常に恐怖を覚えていた。特筆事項として、D-10259が人形から感じた視線はSCP-8934のものとは異なり、単一であることが判明している。
実験記録8934-12
使用資源: D-10259、実験記録8934-10で使用した高強度の人形
実験内容: D-10259に人形を破壊させる。
結果: D-10259が人形の破壊に否定的な反応を示したため、強行を指示した結果、頭部を引きちぎろうとする直前に収容室を中心とした区画が停電した。
研究員が所持していた懐中電灯により、停電から15秒後には視界が確保されたが、その間はD-10259の悲鳴と当該人物が格闘する音、加えて不明な呻き声が響いていた。研究員が人形の両目にペンを突き刺すと、呻き声は止まった。
D-10259は人形の自律的な攻撃を主張しているが、それを捉えた記録は現在まで存在しない。
補遺1: 端間氏のスマートフォンから回収された写真から、当該人物がSCP-8934を回収した場所が██県に存在していた尾葛(Otsura)神社であることが判明しました。当該神社はかつて人形供養事業を行っていたことが知られています。現在、尾葛神社は該当箇所から移転済であり、人形供養事業を一時的に休止しています。
伝聞や文献等によると、尾葛神社の人形供養は日本の他施設における人形供養とは異なった手順が存在することが判明しています。
特筆事項として、当該供養は写真撮影や様子の詳細な模写が一切禁止されており、資料はほとんど現存していません。ただし、口頭での説明によって儀式の詳細は代々の神職によって最低限引き継がれていたとのことです。
加えて、供養対象となる人形は、「目」に該当する部位を持つ必要がある一方で、その条件を満たせば他の物品も供養可能であるとされています。
以下は尾葛神社の人形供養の大まかな手順に関する情報です。
1. 人形の清掃
人形を清めるための手順の第一段階にあたります。当段階において特別な工程は存在しません。
2. 塩の散布
人形を清めるための手順の第ニ段階にあたります。人形に対して様々な方向から天然の塩をかけます。塩を浄化力をもつ神聖なものとして取り扱う日本においてこの行動はごく自然で、通常の供養にも存在する手順です。
3. 祝詞奏上
神職が人形に対して神社固有の祝詞を読み上げます。この供養において使用される祝詞の書き起こし、読み、現代語訳は以下の通りです。
祝詞書き起こし
此に坐せる万の御魂はや。
久しく蒼人草と相住み、其れ等を扶けける事、謝し奉る。
此度は汝を天へ遷し奉る事とは成りぬ。
願はくは其の眼を憩へ、安く鎮む事を胸より祈り白す。
送る諸諸の思ひと共に火の導きを以ちて、大神の元へ遷り出づるを願ひ白す事、穏に聞き給へと白す。
読み
こにませるよろづのみたまはや。
ひさしくあおひとくさとあいすみ、それらをたすけけること、しゃしたいまつる。
こたびはなんじをあまへうつしたいまつることとはなりぬ。
ねがはくはそのまなこをいこへ、やすくしづむことをむなよりいのりもうす。
おくるもろもろのおもひとともにひのみちびきをもちて、おおかみのもとへうつりいづるをねがひもうすこと、おだにききたまへともうす。
現代語訳
ここにいらっしゃる多くの魂へ。
今まで長い間人々と共に暮らし、彼らを支えてきたこと、感謝申し上げます。
このたびは貴方達を天へ遷すこととなりました。
どうかその目を休ませて、心穏やかに鎮まりますよう、心より祈り申し上げます。
貴方達を送る人々の思いと共に火の天への導きによって神の所へお遷りになるのを願い申し上げることを、穏やかにお聞きくださいと申し上げます。
以上の祝詞は最低でも3回は読み上げられますが、必要に応じてその回数は変更されます。特に、不自然な現象が発生した場合は、安全と判断されるまで祝詞の奏上が繰り返されます。この際、供養の全参加者は該当する現象に気づかない素振りをすることが求められます。具体的な現象の内容については文献に記されていません。
この手順の終了後からは神職を除く人物の参加が基本的には許可されていません。当該神社内に存在する過去の文献によると、この規制は遅くとも明治時代から危険性を理由として施行されています。何らかの必要によって一般人が参加する場合、当該人物は以降儀式の終わりまで目を閉じ、なるべく動かないことが強要されます。
4. 魂抜き
祝詞を奏上した人形に対し、対応する道具等を用いて目に該当する部位を破壊・穿孔します。この段階に置いても神職は周囲の状況を無視し、作業に集中することが求められますが、具体的な発生現象の内容は不明です。
5. 塩の散布 (2回目)
魂を抜き終わった人形に対して、再度様々な方向から天然の塩をかけます。特に、目が存在していた箇所には重点的な散布が行われます。
なお、儀式において2回に渡って塩におるお清めを行うことは珍しい部類に当たります。
6. お焚き上げ
人形を山に在する専用の焼却炉に入れ、焼却処分します。この工程は場合5に応じて取り消しが可能です。
過去の文献によるとかつては山の平原でそのまま焼却していた記録がありますが、人形内の塩に起因する塩害を防ぐため、1960年に焼却炉が建設されたことが判明しています。
以下の記録は尾葛神社の宮司だった手又 直弼(Temata Naosuke)の息子である手又 直和(Temata Naoyuki)へのインタビュー記録です。
インタビュー記録8934-6
インタビュー対象: 手又 直和
記録日: 2024/10/05
備考: インタビューは日本語で行われた。
[記録開始]
移転前の神社ですか?あそこは私の父がかつて宮司として働いてた所でして。ただ去年ちょっと事情がありまして移転を。
そこが気になりますか?それはちょっとプライベートな部分でして……。
……分かりました、一から説明しますね。
ああ、人形供養の話もですか?分かりました。そちらから話しましょう。
神道じゃなくて仏教の話になってしまうんですけど、開眼供養の話は知っていますでしょうか?仏像は最後に目を彫られることで完成するんです。これは目を入れることで仏像に霊験が宿る、つまり魂が入るということを意味しているのです。これを「点睛」と言います。「画竜点睛6」の四字熟語でお馴染みでしょうか、あちらの逸話でも、龍の絵に目が入れられたことで魂が宿っていますね。
うちの神社ではそれを延長したような考え方になっています。「人形にも魂が宿る」と言いますでしょう?ここいらでは「目があることで人形に命が宿る。逆にそこから目を取り除けば魂を抜くことができる」という風に考えているんですね。なので、尾葛神社ではお焚き上げの前に目を抜くことで魂を抜いています。そうすれば、魂が再度人形に入ることも無くなる、というわけです。
何故仏教の考えが神社に根付いてるのかに関しては、そうですね……。昔なりの緩さとでも言いましょうか。
で、この供養で写真がダメな理由もここから来ていると思うんですよ、確証は無いんですけども。写真に写る人形の姿見にも魂が宿ってしまうという解釈もできます。
これに関してはもう1つ解釈があるんですよ。写真技術が日本に導入されたばかりの明治時代、写真というのは魂を抜き取るという迷信があったんですよね。これが転じて、写真に撮られることで魂が写される、という考え方がされるようになったのではないのかと私は考えています。詳細はよく分からないのですけど、過去……明治から昭和の間のいつだかに写真で何かあったらしくて。
……ああ、具体的な現象とかは知らなくて。何回か供養に同席したり自分でやることもあったりしますが、そういうのは大抵安全なものばかりでして。父も教えてくれなかったんです。
まあ、そうやって長い間人形供養をさせて貰った訳ですが、建物の老朽化が無視できない状況になりましてね。父はなんとか直そうとしてたんですけど、次第に間に合わなくなってきて。しかも交通の便も悪いから利用客も減ってきてしまいまして。良くお参りに来てくださる方も歳か疲れが目立つようになってしまったもので、そろそろ移転時かなぁとか思ってたんですよ。といっても、本当はそんな直ぐに引っ越す予定なんてありませんでした。時間はあるからゆっくりやっていきましょうか、と父も言ってましたし。
しかもここからが少し複雑になってくるんですけども、それから間もなくして当の父が亡くなってしまいまして。こうなっちゃ移転のことは後回しでして。それからしばらくはゴタゴタしてましたよ。ほら、遺産の相続とか葬式とか云々で。あまり神社にいることはできませんでしたね。
で、しばらくしてから神社の方の整理を一旦することになったんですけど、その時久々に、供養をしていたお堂に入ったんですよ。その時から何かが変でした。まず、階段に入れた時から悪寒がして、恐る恐る中を確認したら、中が荒らされた様になってました。といっても、誰か人が荒らしたというよりは、まるで嵐が中で起きていたかの様でした。その時期はひどい天気とかは一切無かった筈なんですけどね。全部を確実に見回ることはできなかったとはいえ、ほぼ毎日神社にはいるようにしてましたから、奇怪でしたよ。
先ほど、神社の手入れが間に合わなくなったと言ったでしょう?その時にロボット掃除機を幾つか買いまして、その内の1機をそのお堂に設置してたんですけど、それが棚の上で動かなくなってたのも不気味でしたよ。どうやってそこに登ったのかも分かりませんし。それでロボット掃除機を下に下ろそうと手を触れたときに、何かが後ろから自分に突き刺している気がしました。今思えば、そこで気のせいだと気に留めなければ良かったかもしれません。ですがそれはあまりにも現実的過ぎて。あの視線……、そう思った瞬間、急に沢山の人の気配が私の後ろからしました。全員が私を見ている、私を見つめている。何千、何万の目が、全て私に。私も少しパニックになって後ろを振り返ったんですけど、その時には気配は消えていました。その時に掃除機が少しだけ熱くなった気がするのは今でも覚えています。ここにいてはいけないと直感的に感じましたね、その時に。
それからは父のことを済ませると同時並行で、移転作業も急いで行いました。はっきり言って辛かったですが、「休んだら死ぬ」というのが頭の中で渦巻き続けて休んでいられませんでした。神社を立ち入り禁止にして、家の事は妻に任せて、神社のあちこちに盛り塩を置いて、全部の建物を高圧洗浄機で洗って、その時に残ってた人形を急いで供養して……。それらの最中に時々聞こえた笑い声やヒソヒソ声は本当に恐ろしかった。必要なものを全部運び出して、全ての人形が神社から失くなったことを確認して、やること終わってやっと安心できました。
あれから、前の神社には戻ってません。本当は早く業者に連絡すべきなのは分かってるんですけど、兎に角関わるのが嫌で。あれについて考えるのも怖いです。少しでも気にしてしまえば思う壷でしょうから。
私から話せるのはこれくらいです。これ以上話せば私も貴方も無事ではないでしょう。
きっとあれは……いえ、話さないでおきましょう。
[記録終了]
補遺2: 2024/10/30、世界各地において財団職員がコンピュータ、タブレットなどの電子端末上でSCP-8000~8999の報告書を閲覧した際に、掲載されている画像がSCP-8934のものに置換される、あるいはSCP-8934の画像が出現するという報告が多数確認されました。これを受けてIT部門によるバグの修正が試みられました。最終的に財団データベースにからSCP-8934に関連する画像を全て削除することで該当する現象の発生は停止しましたが、依然として具体的な因果関係は不明です。
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:5018858 (05 Jun 2019 10:46)
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