SCP-XXXX - 二鷹みいの - イミテーション

財団記録・情報保安管理局より通達

参照性とアクセスの観点から、旧版と最新版の報告書を両方表示しています。また、当報告書を安全に閲覧するため、事前に対抗ミーム"延喜"を接種する必要があります。

FILE 1/2


アイテム番号: XXXX
レベル3
収容クラス:
keter
副次クラス:
none
撹乱クラス:
vlam
リスククラス:
warning


Miino_Koko_Disguise

『恋する爆弾ガール』より「恋心」のSCP-XXXX-A実例。パソコン上に表示されたところを対象の浜塚氏によって撮影。

特別収容プロトコル: SCP-XXXXの収容は対象となってる人物の対処に焦点が当てられています。SCP-XXXXに1~2回のみ遭遇している対象はクラスC記憶処理後に対抗ミーム"延喜"を接種させ、解放後は3ヶ月感の経過観察が行われます。SCP-XXXXに複数回遭遇している対象はサイト-06-3、-59、-174、-330、-8124、-8171、-81HM、-81VCに収容されます。

エージェント・海桜 藤奈 (Miou Fujina)は当オブジェクトに関連する最重要人物としてマークされます。更なる根本的な収容が現在研究されています。

説明: SCP-XXXXは日本アニメ風とされるスタイルで描画されたフィクションキャラクターが自律的に行動する現象です。記録された事件を分析すると、当該現象は特定の個人(以下、対象とする)に向けて発生していることが判明しています。各キャラクター(SCP-XXXX-Aと定義)はそれぞれ対象者に対して特定の好意を示している他、各事件において1体しか存在しません。

SCP-XXXX-Aはディスプレイ画面や紙などの記録媒体を通して現実世界を認識することができ、夢や幻覚を通して対象と交流・対話することが可能です。この結果として、対象はSCP-XXXX-Aへの理解・好意をそれまで以上に高めます。これらの行動によるSCP-XXXX-Aが所属していた物語・作品への影響はありません。SCP-XXXX-Aに対する直接的なインタビューや実際の活動の観測には失敗しています。

発見: SCP-XXXXは2023年頃より日本のインターネット上において「二次元キャラクターが語りかけてくる現象」として経験者がSNSやウェブサイト上に報告していました。当初は報告数の少なさから幻覚や思い込み、錯覚と言った非異常的な要因によるものと考えられていましたが、次第に映像記録や共通要素が多数確認されたことから総括してSCP-XXXXとして指定されました。以下はSCP-XXXXの対象となった人物の内、一般人に対するインタビュー記録2つ、財団職員に対するインタビュー記録1つを抜粋したものです。

インタビュー記録XXXX-3

インタビュアー: 晴明 心灯博士

インタビュー対象: 浜塚 颯也

インタビュー場所: サイト-8171

備考: インタビューは日本語で行われた。


[記録開始]

Koko_8000

恋心 (画像は『恋する爆弾ガール』公式サイトより抜粋)

[記録終了]



インタビュー記録XXXX-15

インタビュアー: 晴明 心灯博士

インタビュー対象: 大蔵 裕紀

インタビュー場所: サイト-8124

備考: インタビューは日本語で行われた。


[記録開始]

晴明博士: これまでの記録から、特定のキャラクターが夢に出てくるということですね?

大蔵 裕紀: はい!夢の中だけでなく、特に会社でも幻覚を見ているようです。そのキャラクターは【キャラクター名】です。簡単に似顔絵も描いてみました。

晴明博士: ああ、[番組名]の?

大蔵 裕紀: そうです。

晴明博士: 最近の夢の出会いについて、詳しく教えていただけますか?

大蔵 裕紀: うーん、正確なことは覚えていないんですが、職場の休憩室で起きたことは覚えています。一緒に食事をしていました…朝食か昼食だったと思います。数日前のことです。

晴明博士: 食事中に何か会話はありましたか?そのキャラクターとどんな話をしましたか?

大蔵 裕紀: 大まかなことしか覚えていません。私は自分の仕事ぶりや提出物の遅れなどに不満を持っていました。私の能力を再確認してくれて、かなり応援してくれて……。覚えているのはそれだけです。

晴明博士: では、幻覚についてはどうですか?最近見た幻覚について説明してもらえますか?

大蔵 裕紀: ああ!一番新しいのが昨日だったから、今日診てもらおうと思ったんだ。机に向かって書類を書いていたら、突然右側に何か動きがあったんです。番組名]のフォトカードがアニメーションになっていたんです!

晴明博士: これはカードの視覚的なホログラフィック効果だけではないのですか?

大蔵 裕紀: 断言できますが、このカードはホログラフィックではありません。普通の写真用紙でできているだけです。ただ、その動きがあまりにもアニメーション的で、【キャラクター名】が実際に手を振ってフレーム内を動き回っているんです。彼らが私に向かって歓声を口にしているのも見える。

晴明博士: この出会いの中で、何か声は聞こえましたか?

大蔵 裕紀: うーん、聞こえたと思います。でも彼らの声だったのは確かです。カードから聞こえていたのか、それとも頭の中だけだったのかはわかりませんが。

晴明博士: もう一度ここに来て、さらに検査する必要があるかもしれません。フォトカードも持ってきていただけますか?

大蔵 裕紀: うーん、そうですね。ただ、私に何が起こっているのか知りたいだけなんです!

[記録終了]



インタビュー記録XXXX-27

インタビュアー: 晴明 心灯博士

インタビュー対象: エージェント・海桜 藤奈

インタビュー場所: サイト-8120

備考: インタビューは日本語で行われた。


[記録開始]

晴明博士: では、まず最初に貴方が遭遇したキャラクターの説明をお願いします。

Agt. 海桜: はい、わたしのはマギプリ……失礼、『マギア☆プリズム』ってアニメの主人公の「マギアブロッサム」でした。えーと、この子は「春風智恵理」って少女が「マギアプリズム」というアイテムで変身するキャラクターで、他のマギアウィザードと一緒に3人戦うって感じですね。これくらい話せば良いでしょうか?

MagiaBlossom

マギアブロッサム (画像は『マギア☆プリズム』公式サイトより抜粋)

晴明博士: ありがとうございます。一先ずはそれくらいで十分です。では、SCP-XXXX-Aとの接触について伺っても?

Agt. 海桜: そうですね……、3日前の夢の中だったんですけど、気がついたら公園?か原っぱにいて、隣にブロッサムがいて。一緒に歩いてました。それで一緒にお喋りしたり、寝転んだりで……今思えば楽しかったです。名前も呼んでくれたりして。内容は全部を覚えてるわけじゃないんですけど、たわいもない話とかしてました。最初の遭遇はそんな感じでした。とても嬉しかったですよ。智恵理が夢に出てきたことは何回かありましたけど、あそこまで近かったのは初めてでした。

晴明博士: なるほど。それで、2回目の遭遇はどんな感じでしたか?

Agt. 海桜: 2回目は、はい、昨日のことだったんですけども、活動報告書を書いてて、辛いなーって大きいため息をした時に智恵理の声で「がんばれー」って聞こえて。声のする方向を向いたら、リュックに付けてたブロッサムのストラップが手を振ってました。混乱とかはしましたよ。でも見直してもニコニコしながら動いてる。それで頑張るかってなって、そのあとも少し応援されながら書きました。それで、終わったら「お疲れ様」と言ってくれて。その後また夢に出てきてで色々と話したり、赤い目キラキラさせながら……あー、あれは……可愛かった。はい。

晴明博士: (間を置いて)ふむ。ストラップの方は今は?

Agt. 海桜: 少し目を離した隙に動かなくなってました。でもあれをただの幻覚というにはなんだかおかしくて。

晴明博士: そのストラップを見せていただいても?

Agt. 海桜: ええ、どうぞ。(ストラップをリュックサックから外し、晴明博士に渡す。)

晴明博士: (受け取ったストラップを調べる。)随分長く使われてるようですね?

Agt. 海桜: 小学校の頃から使ってました。昔から大好きで、マギプリを見て自分も世界平和とかできるヒーローになりたいと思ってました。シリーズ展開が一時的にストップしてた時も憧れで。多分、これが今の仕事にも繋がってるかなって。

晴明博士: なるほどなるほど。……一旦検査に出させていただきますね。問題なければ多分お返しできますので。

Agt. 海桜: まぁ、はい。財団職員としてここは冷静に。

晴明博士: 冷静であることは大切ですが、ここまで落ち着いてるのは貴方くらいですね。

Agt. 海桜: そうでしょうか?

晴明博士: 私はこの件で同じような現象に遭遇してる財団職員を何人か既に調べてるんですけど、みんな興奮してたり、嬉しそうにしてたり、パニックになってたり。表面上はそれなりに取り繕ってましたけどね。

Agt. 海桜: はあ。

晴明博士: でも、貴方は落ち着いてながらもどこか心に引っ掛かりを覚えているみたいでして……。何か気がかりなことが?

Agt. 海桜: えー、あー、そうですね、ありますね。違和感が。

晴明博士: 違和感?

Agt. 海桜: 彼女と話してたりする時、ずっと違和感があったんですよ。目の前にいたり喋ったりしてるのは、姿も性格もマギアブロッサムなのに、どこか違うというか、心がそれを疑問に思ってるというか。

晴明博士: それは初耳ですね。既に何十人かに聞き込みはしてますが、そのような意見は他の財団職員含めても初めてです。

Agt. 海桜: 気のせいですかね。

晴明博士: 貴方だけたまたまそう感じただけかもしれませんが、少し調べる必要がありそうですね。

[記録終了]


終了報告: エージェント・海桜から回収されたストラップに異常は確認されなかった。

現在、SCP-XXXXにおいて繰り返し対象となっている一般人は財団において経過観察中ですが、大きな変化は現在確認されていません。 補遺XXXX.1参照。


補遺XXXX.1: 対象の変化


当補遺執筆時点において、SCP-XXXXの長期間対象者のSCP-XXXX-Aに対する重度の依存など、精神面における容態の悪化が確認されています。以下はインタビュー記録XXXX-3にてインタビューを行った、同様に精神面の異常が見られる浜塚氏に対して再度インタビューを試みた際の記録です。

インタビュー記録XXXX-320

インタビュアー: 晴明 心灯博士

インタビュー対象: 浜塚 颯也

インタビュー場所: サイト-8171

備考: インタビューは日本語で行われた。


[記録開始]

[記録終了]

特記事項として、この様な状態にある対象に出現するSCP-XXXX-Aの容姿が特定の特徴を持つように変化しています。詳細としては赤い目、光輪、羽の出現が挙げられます。

尚、一部の対象は精神状態の悪化が確認されず、好意を持っていたSCP-XXXX-Aの容姿にも変化や描画の際の相違がありません。以下は長期間対象であったにも関わらず精神状態に変化がなかった内の一人であるエージェント・海桜の書留です。

あれから何回かSCP-XXXX-Aとは遭遇しているが、わたしの中の疑心は強くなる一方だ。他の対象者にも聞いて情報を得たいが、今のわたしは彼らと意志疎通するべきではないだろう。アノマリーの影響を受けた以上、自分が正気であるという可能性は考えるべきではない。この懐疑の心さえも何かに操られて生まれたものかもしれない。正気なのは彼らかもしれない。最悪のケースを考えるべきだ。全員正気じゃないと考えよう。手元にある情報で判断する必要がある。

わたしは報告書やそれぞれのインタビュー記録を見比べた。それぞれのインタビュー記録にも何か違和感があったが、自分のインタビュー記録を見返した時、発言に心が引っかかった。わたしが彼女の目を赤いと言っていた。わたしはあれを赤と言うだろうか?ブロッサムの瞳は水色とピンクだ。他の記録における画像も見た。写された瞳はどれも赤かった。たまに黄色も混ざっているが、明確に赤くなっていた。明らかに目が違っている。まるで誰かが皮を被って別人になりきっているみたいで悪寒がする。

Miino_Koko_Comparison

SCP-XXXX-A実例と実際のキャラクターの比較。目に注目。

もう1度人々のインタビュー記録を読み返す。それは人々を騙そうとしている。心に入り込もうとしている。そして、わたしを見て焦燥している。心を掴めないことに焦っているようだが、これは演技なのだろうか?そして一体何故?

許可が出たら、SCP-XXXX-Aを問い詰めたいと思う。これができるのはわたしだけだ。

わたしが会っているのは誰?

エージェント・海桜の証言を元に再調査を行った結果、本来のキャラクターと差異がある部分に微弱なミーム災害が確認されました。この結果を元に対抗ミーム"延喜"が開発されましたが、現時点ではミーム汚染の予防としてのみ機能しており、既に対象となっている人物からのミームの除去は未だ成功していません。エージェント・海桜を始めとする、精神状態の変化が確認されない対象が認識災害に耐性を持つことも確認されましたが、因果関係は明らかになっていません。

現在、SCP-XXXXの長期的影響下にある財団職員15人の内、精神の重篤な悪化が確認されていないのはエージェント・海桜のみです。当該人物を用いたSCP-XXXX-Aへの接触・確保が計画されています。 補遺XXXX.2参照。


補遺XXXX.2: インシデントXXXX-1



2024/02/19、エージェント・海桜がSCP-XXXX-Aと接触した際に当該実体や他のSCP-XXXX対象者からの加害行為が確認されました。以下は該当する記録です。

接触記録XXXX-143

接触者: エージェント・海桜 藤奈

接触対象: SCP-XXXX-A-57 (マギアブロッサムの姿をしたSCP-XXXX-A実例)

接触場所: サイト-8120


[記録開始]

(Agt. 海桜がオフィスでPCを用いて作業をしている。)

(Agt. 海桜がコピー機に向かい、印刷した文書を取って机に戻る。)

Agt. 海桜: (小声で)よし、ログアウトログアウト……。

(Agt. 海桜のコンピューターがネットワークからログアウトする。)

(Agt. 海桜がコンピューターをシャットダウンしようとしたところ、コンピューターの画面が明るく白色発光する。)

Agt. 海桜: うわ!?(飛び退く)

(コンピューターの画面にSCP-XXXX-A-57が出現する。)

Agt. 海桜: ……ブロッサムちゃん。

SCP-XXXX-A-57: ふーじーなさん!

Agt. 海桜: (明るく)どうしたのこんな時間に?

SCP-XXXX-A-57: いやぁ、なーんかまた疲れてるんじゃないかなって。今何してるの?

Agt. 海桜: あー、ちょっと必要な文書とかの印刷をね。

SCP-XXXX-A-57: どんなのどんなの?

Agt. 海桜: ちょっと秘密なもの。

SCP-XXXX-A-57: ふーん。

(沈黙)

Agt. 海桜: ブロッサム?

SCP-XXXX-A-57: 秘密ね、秘密ねー。

Agt. 海桜: うん?

SCP-XXXX-A-57: 他にも隠してるでしょ。わたしに知られたくないこと。

Agt. 海桜: それは……。

SCP-XXXX-A-57: なーにかやましいことでもあるの?わたしに?昔から知ってるわたしに?

Agt. 海桜: それなんだけど……。

SCP-XXXX-A-57: うん?

Agt. 海桜: あなた、本当にマギアブロッサム?わたしにはそうは思えない。

SCP-XXXX-A-57: (無言)

Agt. 海桜: 最初はどこか違和感があった程度だった。でも会うたびにあなたは性格も本物のマギアブロッサムと違っていった。あなたも何か隠してるように思える。それにその目。ブロッサムはそんな目じゃない。

SCP-XXXX-A-57: (無言)

Agt. 海桜: 質問させてください。あなたは一体何者ですか?わたしから何を得ようとしているのですか?

(沈黙)

SCP-XXXX-A-57: 気になっていた。

Agt. 海桜: はい?

SCP-XXXX-A-57: なんで様子がおかしいのか。なんで隠すのか。そういうことだったんだ。

Agt. 海桜: どういうことですか?

SCP-XXXX-A-57: 俺には気づいてたってわけね。なんでだろうね。

Agt. 海桜: あの。

SCP-XXXX-A-57: 何故気づいた?何故騙されなかった?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?

Agt. 海桜: それはこちらにも分かりません。

SCP-XXXX-A-57: (叫ぶ)馬鹿にしてんのか!?

Agt. 海桜: (無言)

SCP-XXXX-A-57: ……ふーん。「財団」ってとこで働いてるのか。他の人もみーんなここに閉じ込められた。お前らが閉じ込めたのか。

(財団職員2人がオフィスに入室する。それぞれごみ捨て場から回収されたと見られる鉄パイプと鉄板を持っている。2人は無言である。)

Agt. 海桜: え、何?

SCP-XXXX-A-57: おかしいと思った。おかしいと思ったんだ。黙らせておいて正解だった。

Agt. 海桜: これはどういうことですか、2人とも一体?

SCP-XXXX-A-57: 殴って気絶させれば拉致れるかな?一旦くたばれ。

(財団職員2人がそれぞれの持ち物を武器として構えてAgt. 海桜に向かう。)

Agt. 海桜: ちょちょちょちょちょちょ!

SCP-XXXX-A-57: (叫ぶ)クソがよ!!

(コンピューターの電源が切れる。)

(Agt. 海桜が2人の財団職員に向けて椅子を投げ、その隙にオフィスから出る。)

Agt. 海桜: (叫ぶ)誰か!収容違反です!

(財団職員2人が彼女を追って部屋を出る。)

[記録終了]


終了報告: 精神分析からAgt. 海桜を襲撃した財団職員2人はSCP-XXXXの対象にされていたことが明らかになった。当事件において、2人はエージェント・海桜の当時の所在について情報を一切提供されておらず、SCP-XXXX-Aを通して接触を秘匿したと共に何らかの情報が提供、あるいは行動が教唆されたとして調査中である。

SCP-XXXX-A、あるいはSCP-XXXXの発生源とされる存在は現在、不明な方法で財団を把握しており、今後大規模な敵対的な行動をとることが予測されています。この実体の分析、並びにそれに伴う報告書の更新が予定されています。





FILE 2/2


アイテム番号: XXXX
レベル4
収容クラス:
tiamat
副次クラス:
{$secondary-class}
撹乱クラス:
amida
リスククラス:
danger


NitakaMiino

推測されるSCP-XXXXの容姿。

特別収容プロトコル: 現時点においてSCP-XXXXは収容不可能です。財団職員を始めとした全人類への対抗ミーム"延喜"の接種の試みが現在進行中です。

UnderArea-85Insignia

アンダーエリア-85の紀章

SCP-XXXX-Bは捕捉され次第機動部隊イータ-79("縛られた手")、イータ-80("錆使い")、よ-5("落胆宣告者")によって確保され、最寄りの専用施設に収容されます。SCP-XXXXの容姿が記載されている等、当該アノマリーに関連する物品やデータも全て回収され、研究用のもの以外は焼却処分されます。その他、インターネット上などにおけるSCP-XXXXによる改変や影響は確認され次第、対応した方法による修正が試みられます。

アンダーエリア-85はSCP-XXXXの収容方法に関する研究を進行させるとともに、SCP-XXXXの顕現イベントが発生した際に必要となる物資を配備しています。当該エリアは東京ビッグサイトの地下に存在する高機密のセキュリティ施設であり、東京ビッグサイトで開催されるイベントやサブカルチャーから派生した異常存在への対応を行っています。その活動に伴って信仰や宗教に関連したアノマリーの取り扱いが多いこと(補遺XXXX.2参照)、特に機密性が高いことを理由に、SCP-XXXXに関する活動はアンダーエリア-85を中心に行うことが決定されました。

Above85

アンダーエリア-85上に立地する東京ビッグサイト

SCP-XXXXの現実世界への顕現が確認された場合、機動部隊イータ-77("球中球")とよ-4("ニーチェ先生")が鎮圧・収容を担当します。必要に応じて他の機動部隊も加担します。

説明: SCP-XXXXは「二鷹みいの(Nitaka Miino)」という名前の、日本アニメ風とされるスタイルで姿が描画されたフィクションキャラクターです。SCP-XXXXは少なくともレベル7以上のピスティファージ実体1であり、自身に対して強い好感を示すファンの数に比例して現実世界に対する干渉が強化されます。

SCP-XXXXは自身の容姿に微弱なミーム性を保有しています。当実体は姿を変化させて対象となる人物(SCP-XXXX-Bに指定)がその時点で最も好感を持つキャラクターに擬態し、ディスプレイ画面や紙面等の記録媒体、夢、幻覚を通してSCP-XXXX-Bに接触します。擬態した状態のSCP-XXXXはSCP-XXXX-Aに指定されます。この際、擬態先となるキャラクターは当該アノマリーと同様に日本アニメ風に姿が描画されている必要があると見られている他、完全な擬態を行わずに目など一部に自身の容姿を混入させることで自身のミーム災害を行使することを可能にします。SCP-XXXX-Bはこの差異を認識しません。以上のプロセスを繰り返してミーム災害を何度も暴露させるとともに、SCP-XXXX-Aの身体的特徴を徐々に自身のものに置換することで対象を自身に執着・依存させます。精神の悪化段階が進行するにつれてSCP-XXXX-Bは以下の特性を示します。

  • 財団への敵対性
  • SCP-XXXXからの意識の操作
  • SCP-XXXXの流布への積極性
  • 日本サブカルチャーにおける新しい作品への強い忌避
  • 日本サブカルチャーにおいて昔好意を持っていた作品への好意の微弱な活性化

これらの影響を記憶処理によって除去することは現時点で不可能です。ただし、一部の人物は精神状態の悪化やSCP-XXXX-Bへの変質が発生しません。この原因は現在調査中です。

SCP-XXXXは人類に対して敵対的であり、「復讐する天狗の神」の名の元に人類の支配(HK-クラス神的征服シナリオ)を目的として活動しています。特に、自身の活動を明確に阻害する財団を優先的に排除すべき障害として見ているようです。また、SCP-XXXXは非擬態時、その言動において時折パニック状態にある傾向があります。

SCP-XXXXは当初、日本におけるキャラクターの自律行動現象であると考えられていましたが、キャラクターにおける一部の特徴の逸脱やその共通点における再調査とインシデントXXXX-1での接触の結果、現象の発生源となる実体が発見され、番号が再指定されました。SCP-XXXXの起源は不明です。

Miino_Shizuki_Disguise

SCP-XXXX-2223-19。目がSCP-XXXXのものに置換されている。

インシデントXXXX-1後、SCP-XXXXはSCP-2223(少女の様なキャラクターであるSCP-2223-Aを描画した一連のデジタル画像群。検索アルゴリズムを操作することで、無関係なキーワードやフレーズの入力に対して自身を検索結果の上位にランク付けさせる。)、あるいはその発信源を何らかの手段で掌握し、SCP-2223-Aに擬態したSCP-XXXX-Aを描画した画像(SCP-XXXX-2223に指定)の発信手段としています。一部のSCP-2223実例に備わっていた画像の共有欲求の増加特性とSCP-XXXXのミーム特性に利用された結果、閲覧者はSCP-XXXXに対する潜在的な好意が増幅されます。一部の身体的特徴の差異からSCP-2223の収容に使用されているプロトコル56-アッカーマンは当初機能せず、結果的に全世界への画像のアウトブレイクが発生しました。現在はプロトコル56-アッカーマンに対抗ミーム"延喜"を適用しつつ改良したプロトコル269-アッカーマンの使用によって発現が妨害されています。プロトコル269-アッカーマンはSCP-XXXXの妨害によって使用不可能です。更なる改良が現在行われています。

現在、SCP-XXXXによる異常な影響や財団への敵対的行動の報告が日本を中心として全世界で確認されています。

以上の現状において、SCP-XXXXの人類と財団への敵対性とSCP-2223を用いた自身の拡散力を考慮し、オブジェクトクラスはTiamat2に変更されました。

アンダーエリア-85報告


内容: 秋葉原においてSCP-XXXXの姿が描写されている広告が105実例、池袋において69実例確認される。全て撤去済。


内容:


内容:


補遺XXXX.1: インシデントXXXX-2



(SCP-2223-6の位置情報からサイト-15が襲撃、多数の職員がSCP-2223-Bに変化)

(サイト-15が完全に隔離される)

(SCP-6224影響下のサイト-026におけるエヴァンゲリオン関連物品がSCP-XXXX関連に変化する。わずかにエヴァンゲリオンの古いアニメのバージョンのものがある)

(SCP-5726の姿が15秒間のみSCP-XXXXのものに変化する)

アンダーエリア-85報告


内容: 財団が補足した情報によると、GoI-093 ("アニメキャラクターと結婚するための研究計画局"、"PAMWAC"とも略される、日本のサブカルチャーへの超常的なアプローチや超常的存在自体への専門的アプローチを試みる人物によって構成された集団)の掲示板においてSCP-XXXXを崇拝する内容の書き込みが大量に発生した他、一時的に掲示板のロゴマークがSCP-XXXXの姿を描写したものに変化したとされている。ほとんど復旧済だが、僅かながら書き込みを防ぎきれていない模様。


内容: ロサンゼルスにおいてSCP-XXXXの姿が描写されている広告が158実例、タイムズスクエアにおいて16実例確認される。全て撤去済。


内容: アメリカン・コミックスのキャラクターへのSCP-XXXXの擬態が確認される。


補遺XXXX.2: SCP-XXXXの顕現の予測



インシデントXXXX-2における事態の分析とSCP-XXXXに関する議論のため、アンダーエリア-85において会議が行われました。以下は会議の記録です。

会議記録XXXX-10


[記録開始]

(アンダーエリア-85が選ばれた理由)

(データの整理)

(SCP-XXXXが顕現するだろう場所)

(お台場はビッグサイトから2kmしかない)

(ここの機密性は保証できそうだ。)

[記録終了]

アンダーエリア-85報告


内容: バーチャルYouTuber3を運営する会社3社の所属バーチャルYouTuberの姿が全員SCP-XXXXの姿に置換される。視聴者はそれに気づく様子がない。


内容: 現実世界の日本人アイドルへのSCP-XXXXの擬態が確認される。


内容: 対抗ミーム"延喜"が無効化される事例が確認される。


補遺XXXX.3: 顕現イベントの発生



2024/04/17深夜、未確認のSCP-XXXX-Bと思われる群衆が江東区青海に集合しました。SCP-XXXX収容チームはこれをSCP-XXXXの顕現イベントの予兆であると捉え、機動部隊を複数個派遣しましたが、結果的にSCP-XXXXは現実世界に顕現し、機動部隊と交戦することとなりました。以下は機動部隊員や周辺の財団職員に付随していた記録媒体、並びに監視カメラの映像を元に再構成された戦闘記録です。

戦闘ログXXXX-196

日付: 2024/04/17

鎮圧部隊: 機動部隊イータ-80("錆使い")、機動部隊よ-5("落胆宣告者")、機動部隊よ-4("ニーチェ先生")

対象: SCP-XXXX-B群、SCP-XXXX

部隊長: クラーク ログストーン(η80-アリエス)、本宮 礼(よ5-アルファ)、国東 隆司(よ4-ダイヤ)

部隊員: η80-レオ、η80-ヴィルゴ、η80-リブラ、η80-ジェミニ、η80-ピスケス、よ5-ベータ、よ5-ガンマ、よ5-デルタ、よ5-イプシロン、よ5-ゼータ、よ4-トパーズ、よ4-オニキス、よ4-サファイア、よ4-アメジスト、よ4-ルビー、Agt. 海桜(よ4-ラブラ)


[記録開始]

(η-80とよ-5がSCP-XXXX-Bの群衆をガスなどで鎮静化させつつ、よ-4がSCP-XXXX-Bの向かう先に行く。)

//(よ-4がステージが建てられていて周囲でSCP-XXXX-BがSCP-XXXXのグッズを大量に設置している。

(機動部隊がグッズを破壊していくもSCP-XXXX-Bによる供給に追い付けず、大量のグッズが1つに混ざりあってSCP-XXXXが実体化する。)

[記録終了]


補遺XXXX.4: 交戦報告



SCP-XXXXとの交戦後、全てのSCP-XXXX-B、並びにSCP-XXXX-Bへの変貌段階に至ってないSCP-XXXX対象者は皆一時的な失神、或いは意識の混濁に陥りました。一部に対するインタビューの結果、該当する人物群はSCP-XXXXに関する記憶や知識の大半を喪失していました。これらの内捕捉された者は記憶処理によってSCP-XXXXによるミーム汚染の除去に成功しました。エージェント・海桜含む、SCP-XXXXのミーム災害に耐性を持つ人物は失神や意識の混濁を発祥せず、SCP-XXXXに関する記憶や知識も喪失しませんでした。耐性保持者の内、財団関係者以外は記憶処理の後に解放されました。SCP-XXXXの一連の行動による死亡者は未だ確認されていません。

SCP-XXXXの現実世界・インターネットに対する影響は全て無力化しており、インターネットからSCP-XXXXに関する画像は自動的に消失し、被害を受けた領域は前の状態に復旧しました。SCP-2223も元の性質に復元されため、再度プロトコル56-アッカーマンによって適切な収容状態に復帰しました。現実世界におけるSCP-XXXXが記録された物理媒体は全て回収され、保存用を残して焼却処分されました。

SCP-XXXXの現在の状態は不明です。容姿に付随していたミーム特性の喪失から異常性を喪失したとする見解がありますが、SCP-XXXXが未だ「生存」している可能性が否定できないため、Neutralized分類は保留されています。SCP-XXXXの捜索は引き続き行われています。

以下はエージェント・海桜へのインタビュー記録です。

インタビュー記録XXXX-436

インタビュアー: 晴明 心灯博士

インタビュー対象: エージェント・海桜 藤奈

インタビュー場所: アンダーエリア-85

備考: インタビューは日本語で行われた。


[記録開始]

[記録終了]

エージェント・海桜の発言を元に他のミーム汚染耐性者に対しても同様のインタビューを行ったところ、全員に少なくとも7年以上突出して好感を持ち続けているキャラクター・作品が存在することが判明しました。具体的な因果関係は現在も調査中です。

MagiaBlossom_Drawing

マギアブロッサムのイラスト、小学校時代のエージェント海桜により描画

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利用ガイド

  1. portal:5018858 (05 Jun 2019 10:46)
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