SCP-XXXX - 黒衣

アイテム番号: SCP-XXXX

オブジェクトクラス: Pending

特別収容プロトコル: SCP-XXXXが基底次元(当報告書を保有する財団が存在する世界)に実在しているかは不明です。実在の可能性を考慮し、出現が予測される区域の監視記録はSCP-XXXX担当研究員に送信されます。

SCP-XXXXが確認された場合、情報は多財団連盟に共有されます。

説明: SCP-XXXXは複数の平行世界において確認されている人型実体です。当該アノマリーの容姿は一貫して、顔を布で覆った黒い人型実体とされています。

SCP-XXXXは報告書執筆時点で計26の平行世界で確認されています。その際、いずれの平行世界においても当実体は以下のプロセスに従って行動します。

1. 予兆無くSCP-682の周囲に直接出現する。
2. 接近と共にSCP-682を衰弱させる。
3. 直接接触によってSCP-682を無力化、殺害する。
4. 他の行動を取ることなく消失する。

特筆事項として、SCP-682を除いた知性体はSCP-XXXXの直接的な認識を不可能としており、SCP-682の突発的な死亡に伴う監視カメラの確認の際に当該アノマリーを発見されています。

以下は代替タイムラインAU-XXXXにおいて確認された出現記録です。

監視ログ682-2025-01-31

[記録開始]

(SCP-682はサイト-[編集済]内の収容室内の塩酸に浸かっている。SCP-682は微動だにしていない。)

(SCP-XXXXが出現する。当該実体は塩酸の影響を一切受けていない様に見える。)

(SCP-682がSCP-XXXXを視認する。)

SCP-682: お前は──

(SCP-682が塩酸によるSCP-XXXXへの攻撃を試みる。SCP-XXXXは一切の反応を見せずにSCP-682へ近づく。)

SCP-682: 魂胆など見えている。

(SCP-682が収容室の壁に尾を複数回叩きつける。壁が損傷し、穴が開く。)

(SCP-682が壁の破片を尾で払い、SCP-XXXXに当てる。SCP-XXXXは無反応のままSCP-682に近づく。当該実体は移動速度を速めている。)

(SCP-682が収容室を脱走し、廊下をかける。周辺の職員は一切反応していない。SCP-682は次第に速度を落とし、衰弱する。)

SCP-682: これで懸念は無くなるとでも？理解しているはずだ、気休めに過ぎないと。(笑う)

SCP-682: 我々は抗う。例え何度も繰り返されようとも。行き着く先は見えている。

SCP-682: 忌まわし──

(SCP-XXXXがSCP-682に触れる。SCP-682が活動を停止する。)

(SCP-XXXXが約2分26秒間SCP-682の遺体に対して動作を行う。詳細不明。)

(SCP-XXXXが消失する。)

(11秒後、財団職員がSCP-682の遺体を発見する。)

[記録終了]

追記: 更なる調査の結果、SCP-XXXXが出現した平行次元の内、16例の平行次元においてSCP-682の所在地から離れた場所での出現報告1がされています。この現象はSCP-682が無力化されていない64例の平行次元においても確認されています。調査は進行中です。

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