SCP-7749 - "ペスト"医師

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SCP-7749

発見時のSCP-7749

アイテム番号: SCP-7749

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-7749はサイト-17の標準安全人型収容セルに収容されます。移動の際、SCP-7749はクラスⅡ人型制限ハーネスの中に固定する必要があります。

SCP-7749は財団職員に対して協力的ですが、鬱病の一般的な症状を示しているため、サイト内セラピストによる週に一度のカウンセリングが行われます。

SCP-7749-2実例は全てサイト-Q51に収容されます。

説明: SCP-7749は中世のペスト医師(Plague doctor)の外観を呈した身長1.80mの人型の実体です。SCP-7749はその職業を示す厚手のローブとセラミックマスクを着用しているように見えますが、実際には肉体の一部である様です2。X線による骨格構造の調査は失敗しています。

SCP-7749は直接皮膚接触することによって生命体の全ての生物学的機能を停止させる能力があります。当該実体がこの能力を行使した際、その後自身のローブ3の中に入っている道具群を使用することによって対象に手術を行おうとします。

SCP-7749-2はSCP-7749によって手術されて蘇生した死体です。これらは自身が以前有していた記憶・精神機能のいずれも保持していますが、脱力感の主張や人格の変化が確認されています。

SCP-7749はこの世界が「病 (Disease)」と呼んでいるものの存在に直面していると考えており、それは当該アノマリーにとって計り知れないほど大きな関心事であるようです。SCP-7749は自身が「病」に致命的に冒されていると見なした個人に対して敵対的になり、能力の行使を試みます。

補遺7749.1: 発見

SCP-7749はアメリカ合衆国のネバダ州において発生していた連続失踪事件、並びに住民の性格の不自然な変化の調査中に発見されました。民家が強制捜査された際に、捜査官らがSCP-7749と複数のSCP-7749-2実例4を発見しました。後に当アノマリーは自ら進んで財団の管理下へと入りました。

収容初期において、以下のインタビューが実施されました。

インタビュー記録7749-01

日付: 2022/12/10

質問者: Dr. デズモンド・ベーコン

回答者: SCP-7749


[記録開始]

Dr. ベーコン: こんにちは、私はドクター・デズモンド・ベーコンという者だ。本来なら君は番号で呼ばれることになっているが、まだ慣れないだろうから今は名前で呼ぼう。何と呼べば良いかな?

SCP-7749: その番号とやらで構わない。それは些細な問題だ。……ふむ。ドクターか。貴方の専門分野は何だ?

Dr. ベーコン: 異常医学だが。

SCP-7749: 医学!(笑い声を上げる)それは朗報だ。危ない組織に拐われたのかと不安になっていたのでね!まあ、危ないものを取り扱うという意味ではあっているけどもな。となると、今私がいるのは何らかの研究施設か。それならば「病」が少ないことにも納得がいく。

Dr. ベーコン: その「病」ってのは何だ?

SCP-7749: 地球の怒り、或いは神の罰!これまで数え切れないほど多くの人を倒し、そしてこれからもっと多くの人が倒れ続けるであろうもの。……で、名前なんだが、そんなものはついていなくてね。私以外誰も存在を信じてくれなかったんだ。だから単に「病」と呼んでいる。

SCP-7749: それは昔から地球に存在していて、今もこの壁の外の世界に溢れ返っているものだよ。そして重要なこととして、それは人々を生まれたときから蝕む。まあ、ほとんどの輩は別の要因で死んだりするのだが……。それでも、ここ100年はそうも安心できなくなったのだよ。更なる罰を下されることになったのだろうか、各地で爆発と共に発生しだしたのだよ。私はあそこから150年以上は動いてないのだが、それでも世界各地で起こるパンデミックを感じとりざるを得なかった。

SCP-7749: しかし、この恐怖の支配にも終焉が訪れようとしている。(椅子から立つ)私は完璧な治療法の開発に非常に近い所にいる。世界からこの病を無くす事こそが私の生涯の義務であり、そして義務は今果たされ始めようとしている!

Dr. ベーコン: ふむ、なるほど。……もう少しその「病」について話せるかい?例えば……種類とか。あるならば。

SCP-7749: 実に良い着眼点だ!この「病」は少なくとも4種類あることが分かっている。その内2つは強力だが防ぎやすく、場合によっては紙1枚で防ぐことができる。問題は他の2つでね。こいつらはしぶとく、逃れることは難しい、幽霊の様に。特に片方は禍々しく、簡単に人々を蝕む。種類こそあれど、やることはどれも同じだ。私は長年の研究の末、これ以上の「病」の侵食を食い止める治療をほぼ完成させたのだ。そして自らにも手術を行い、ほぼ「病」に蝕まれることの無い体にしたのだ。

Dr. ベーコン: なるほどな……もしかすると……。(スタッフを呼び、物品を複数注文する)

SCP-7749: 何か問題が?

Dr. ベーコン: いや、ちょっと心当たりがあってね。確認のためにいくつか物を頼んだ。

SCP-7749: おお!もしかしたらここでも研究が行われているのかもしれないな。だとしたら私も心強い。

Dr. ベーコン: まだ確証は無いがな。だが、私の推測が正しければ、今頼んだ物が「病」の源であるだろう。

SCP-7749: 源と?それが本当なら研究は大きく進むかもしれない。

Dr. ベーコン: 確かにそうかもしれないが──

スタッフ: ドクター、頼まれた物を持ってきました。

Dr. ベーコン: ありがとう。ここに置いておいてくれ。

(机にアメリシウム製α線源、テクネチウムを含む骨イメージング剤、ウラン鉱石が置かれる。)

SCP-7749: これは……!まさしく「病」の源!何とも禍々しいものだ。どれも勢い良く出している。一体どこでこれを?

Dr. ベーコン: あー……。

SCP-7749: ドクター?

Dr. ベーコン: いや、その……。我々はそれを実に良く知っている。

SCP-7749: 本当か!なら─

Dr. ベーコン: まあ待て。……そして、それが本当の意味での「病」では無いことを我々は知っている。

SCP-7749: ……なんと?

Dr. ベーコン: 我々はそれを「放射線」と呼んでいる……高エネルギーを持った粒子や電磁波の総称だ。菌でもウイルスでも無い。

SCP-7749: ほうしゃ……え?

Dr. ベーコン: 「放射線」だ。「強いエネルギーを持った、ホコリよりも小さい物や光の一種」と言えば分かりやすいだろうか。確かに、これらは癌を招く有害性を持つが、有益な一面もある。我々はコイツらの制御にある程度成功し、利用している。

SCP-7749: 「病」を利用……?

Dr. ベーコン: 例えば、このウラン鉱石は発電に使えるんだ。あと有名なのはX線だな。これで骨がくっきり見える。お前にX線が通らなかった理由もよく分かったよ。

[省略]

Dr. ベーコン: まあ放射線も今や我々の生活を支えてるってことだな。まだ問題自体は山ほどあるけども、拒絶するものではないな。

SCP-7749: (絶句)

Dr. ベーコン: 後で関連する本を送るから、詳しいことはそれを読んでおいてくれ。……7749?

SCP-7749: (震える)私の……今までの研究は……。

Dr. ベーコン: ……あー、その、今まで新聞読んだりテレビ見たりとかで情報を仕入れたりは……?

SCP-7749: 研究の、邪魔だと思って……。ずっと籠りきりで……。

Dr. ベーコン: ……ま、まだ人生諦めたものじゃないぞ。他のことに使えるかもしれないし。

SCP-7749: 今までが……全部無意──(失神)

Dr. ベーコン: おい!しっかりしろ!誰か、担架を持ってきてくれ!

[記録終了]

補遺7749.2: 更なる調査と現状

検証の結果、SCP-7749とSCP-7749-2実例は主な放射線に対して99%以上の反射率を持つことが判明しました。

現在、SCP-7749は鬱病の一般的な症状を示し、無気力になり、そして「病」について話すことを好まなくなっているのが観察されています。

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