SCP-7000 - 偽典 (2ページ目)

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Item #: SCP-7000
Apollyon

配属サイト: エリア-70、ゾーン23、サイト-96K、サイト-CN-99エリア-シェル、ポーランド支部サイト-321施設-57、サイト-66MV、サイト-8171、サイト-DE10サイト-ミネルヴァゾーン UA-74エリア-PT2エリア-09CSサイト-ZH-66、サイト-VN-03

計画指導者: O5-10、アルフレッド·モーゼイ博士

研究責任者: キウ·イクシウ管理官、マルコ·ヨウセン博士、他多数

担当部門: 空想科学、演繹2、サブカルチャー3、言語学、時間異常、量子超力学、心理学、他多数


U-N-A

烏終現実錨

特別収容プロトコル: SCP-7000の影響を防ぐために量産された烏終物語錨(Ushu Narrative Anchor、UNA)が世界中の財団施設とデータベースサーバー周辺に配置されます。全40のA-Z7K.aicはデータベースにて常にSCP-7000の影響の検知·修正を行います。

SCP-7000の影響が重篤である空間、またはデータベース上領域が確認された場合、機動部隊アルファ-70(“抗う者達”)によって調査の後にUNAが設置されます。

また、SCP-7000の原因に対する十分な理解が現象の弱体化のトリガーとなっていることから、この報告書の存在は結果的にSCP-7000の影響を効率良く留める対抗手段になっています。ただし、低レベルクリアランス向けに対する情報の公開は不必要であると判断されており、不用意な公開は却って存在の不安定化を招くとしてプロトコル違反と見なされます。

全ての財団職員に対する、自然な形での英語圏以外における財団の管理体制の存在の詳細な説明が推奨されます。

説明: SCP-7000は基底物語層を含む複数物語層において、英語以外の言語によって記述、あるいは関連付けられた情報·概念に対する認識·知識が集団規模で欠如していたことによって発生した、基底物語層内のマルチバースの存在の不安定化現象です。認識の欠如や拒否に基づく対象の非存在化現象は既知の研究にて既に確認されています。しかし、個々の知性にて発生するそれと違い、SCP-7000は複数物語層間における複数の言語間集合的知性が異常性の原因となっています。現在の所、主に上位物語層を由来とするSCP-7000の影響が大きいと推測されていますが、基底物語層内由来の現象を十分に抑制することでこの問題は解決可能であると見なされています。

SCP-7000の影響を受けた存在はSCP-7000-Aに指定されており、大半の時間においてその存在、並びに情報が抹消されています。財団データベース上の使用言語の割合から、財団が管理、認識している資源・オブジェクト・情報の内、約49%はSCP-7000-Aに変化していると推測されています。その影響範囲の多様性から影響はこの宇宙のみならず複数次元上に幅広く及ぼしており、Z7K-クラス現実混沌シナリオを現在進行形で発生させています。この現象の発生は2010年代以降が起源であると考えられていますが、詳細については別途調査中です。

SCP-7000-Aに指定された概念において、最も重篤な影響を受け、他の概念の連鎖的不安定化を誘発しているのは「支部」の概念です。

SCP-7000はSCP-2000におけるセキュリティの点検とアップデートの際に財団記録・情報保安管理局(RAISA)スタッフの烏終圭(Ushu Kei)が2022/06/25に実行した際、SCP-7000の影響を受けた関連ファイルが多数確認されたことで発見されました。
烏終圭がSCP-7000を発見できた理由として、収容チームは以下の3点を挙げています。

  • かつて日本支部職員だった。(SCP-7000-Aになり得る)
  • 現在はアメリカ本部サイト所属である。(SCP-7000-Aでない部分の財団が認識できる状態にある)
  • 職務上様々なファイルに接触するRAISAスタッフであった。(SCP-7000-Aの影響を受けたファイルを見つけやすい)
  • セキュリティクリアランスレベルが5である。(同上)

この様な条件、或いは類似する条件に当てはまる人物においては財団職員内では非常に希少であり、再現性はほとんど無いと見られています。現在までに発見されなかったのはこのためだと考えられています。

その後の詳細については前のリビジョンを参照してください。

消失後、モーゼイ博士が烏終圭の言葉に基づいて空想科学部門を招致したことで原因の解明は急速に進み、2022/08/04にSCP-7000の発生要因が上記の様に判明しました。そして、当物語層におけるSCP-7000の影響を極力無力化するため、A-Z7K.aicのアップグレードと、烏終観測機をベースとした烏終物語錨(Ushu Narrative Anchor、UNA)の開発が行われました。

UNAはSCP-7000の影響領域における具体的な影響パターンに基づいて、同種類パターンの影響を受けうる·かつて受けていた領域に対して、概念の漸動を発生させない程度の弱い概念的接続を生成し、接続を通して領域の安定化を行うことを目的としています。改良されたA-Z7K.aicにもこの機能は搭載されています。

以下に記されたリストは、過去のリビジョンにおいて特筆されたSCP-7000-A実例・関連データを記したものです。

番号 説明
SCP-7000-A-00001 SCP-2000-JP。イエイヌ(Canis lupus familiaris)のイメージを持つ情報知性体。セキュリティホールを「掘る」ことでSCP-3519無力化後にSCP-2000にアクセスし、起動を行った。
SCP-7000-A-00005 三ツ月イニシアチブから送信されたと思われる、2つ目のSCP-2000の開発中止を要請するメールと付随文書
SCP-7000-A-00008 SCP-603-KO。杖状の物体を用いて現実改変を行う女性。日本語を話すが、現実改変の行使の際は英語で詠唱する。
SCP-7000-A-00010 SCP-CN-2434。約数千年前から存在する、独立した自我を持つ知性概念。当概念が特定条件下の人間に演じられることでその意識が顕現する。バーチャルYouTuberとしての活動が最近において顕著。
SCP-7000-A-00562 SCP-002-VN。財団職員ダーウィン・ハードウィックの墓に毎年8月19日に発生する、霊的実体の発生現象。
SCP-7000-A-01348 SCP-2999-JP。財団における異常な雇用現象群。この現象の結果として、財団の主な雇用要件が職務遂行能力と財団への忠誠心であること、財団職員は死亡後ただちに焼却されることが決定されている。
SCP-7000-A-01477 SCP-050-CS。常に移動し続ける石。周囲から付与されたエネルギーを運動エネルギーに変換する。
SCP-7000-A-02879 SCP-356-TH-EX。原理が不明だが民衆に既知である、特定の川にて毎年11月15日に発生する発光現象。マーシャル・カーター&ダーク株式会社の干渉を示しているが詳細不明。
SCP-7000-A-03009 SCP-1280-JP。周囲の現実性を希薄化する時空間異常。詳細は高度機密のため、該当文書を参照。
SCP-7000-A-03838 SCP-923-KO。組織において「抗ディズニー部」という形態で寄生する概念。財団内の他、米航空宇宙局においても確認されている。
SCP-7000-A-04528 洗濯部門。繁体中国語支部管轄。要注意団体「夢蘭花-潔椿洗濯社」とのフランチャイズ契約によって成立した内部部門。異常な洗浄技術を用いた除染作業に特化している。
SCP-7000-A-05551 SCP-001-JP-IKV。詳細は高度機密のため、該当文書を参照。
SCP-7000-A-06131 サイト-ケレス。イタリア支部管轄。動物と植物のアノマリーの収容を行っている。管理官はトマーゾ・パッシーニ博士、副管理官はルイージ・フォラーニ博士。
SCP-7000-A-07236 要注意団体「ロボット共和国」。ウクライナ支部が確認。人類に敵対的な機械群によって構成された組織。機械による地球の支配を計画している。
SCP-7000-A-07780 SCP-124-PT。毎年8月2日に起きる、ブラジル全域での恐竜の発生現象。終了後に友好的なニワトリ(Gallus gallus domesticus)が発生する。
SCP-7000-A-08925 SCP-CN-312。非異常性であり、今までに異常存在との関連が確認されていない一方で、潜在的にそれらについての重要な情報を多数保持していると思われる女性。
SCP-7000-A-09062 SCP-156-DE。並行世界R-7703-DEを出自であると主張するアンドロイド。この並行世界では機械によるSK-クラス支配シフトシナリオが発生しており、このアンドロイドはその世界において人類の復興を目的として活動していた。
SCP-7000-A-09364 SCP-2105-JP。手順を踏むことで条件下の神格実体を抹殺できる車。
SCP-7000-A-10003 SCP-ES-131。自身に同情を示した人物を最終的に死に至らしめる人型実体。反社会性パーソナリティ障害保持者はこの影響に抵抗を持つ。サイト-15に収容されている。
SCP-7000-A-14201 SCP-PL-167。エジプトにある、未知の光源で照らされた地下回廊。異常性喪失済。SCP-3790の文書より発見。
関連データ 説明
SCP-6777 サイト-8171、並びに晴明博士は日本支部に所属している。
神秘主義終焉のための無神論者協会(SAPHIR) 当要注意団体は本来フランス支部の管轄だった。過去に当団体に対する更なる注意のためにファイルがアメリカ内で大々的に流布された形跡がある。
SCP-206SCP-1138SCP-2195SCP-2470SCP-5240 SCP-206、SCP-1138、SCP-2195は再ナンバリング前はSCP-1092-RU、SCP-1138-RU、SCP-1195-RUに指定されていた4。SCP-2470、SCP-5240はそれぞれSCP-1001-RU、SCP-1380-RUと同一のオブジェクトである。
SCP-179SCP-2104 それぞれSCP-ES-026、SCP-ES-004と同一のオブジェクト。

SCP-7000-Aとなった、あるいはSCP-7000影響領域に長時間滞在した人物がSCP-7000を認識した場合、脳内認知とSCP-7000が基づく集合的知性の認識の大幅な齟齬から該当人物は大きく混乱し、結果として存在の更なる不安定化、あるいは消失を招きます。しかし、その原因を説明する、あるいはSCP-7000の影響を弱めることでこの現象は緩和されます。錯乱状態、或いは存在の顕著な不安定化に苦悩していた財団職員はこの処置によって烏終圭を除く全員が回復、職務に復帰しました。

モーゼイ博士からの説明

当たり前のことから話そう。財団は異常存在を確保するために世界各地で活動している。もちろん何割かは非英語圏である。そのような場所で英語だけを便りにしては現地の人々とは意志疎通は取れないし、それではアノマリーも探し出せない。そういうわけで、地域に応じてその国の言葉が話せる職員が必要になるが、毎回地域に合わせて職員に言語講習を行わせるのは効率が悪い。現地の人を職員として雇った方が都合が良いし、何ならある程度独立して行動できる組織を作れば細部まで気にする必要はない。かくして財団では言語圏ごとに支部を立ち上げた。(国ごとの運用では無駄に体制を分ける必要があるから基本的にしない。オーストリアとスイスがドイツ支部管轄なのもそういう訳だ。)
さて、言語ごとに支部が分かれているということだが、複数の言語を駆使することができる人というのは少ないもので、それは財団でも同じである。ましてや、翻訳を行うことができる人物になればもっと少なく、大抵は通訳として起用されるために、文書の翻訳をできる人材はとてつもなく少ない。故に大抵の文書は翻訳されずに放置される。ただし、英語は比較的習得されやすいこともあって他の言語に翻訳されることが多い。国際的な言語でもあることも要因だ。しかし、これが問題を生んでいる。
英語以外の言語圏の職員が英語圏の文書を自分達の言語で読む機会があっても、英語圏の職員がそれ以外の言語圏の文書を読む機会はとても少ない。すると、ここで文書の認識量に大きな差が出てくる。人間にとって、自身の見える世界の広さは己の信条や知識量で変動する。これを考えると、英語圏の職員はそれ以外の言語圏の職員よりも認識する「世界」が狭いのだ。そして、このような認識差は各言語圏の所属人数によって積み重なっていく。
これだけならまだSCP-7000は発生しなかっただろうが、この問題は上位の物語層でも同様に発生している。この言語圏間の認知差は物語改変を行う際の改変効率に影響を及ぼしているのだ。この2つの、似た仕組みを持った要因が合わさったことでSCP-7000は発生したと考えられている。

長年に渡って我々はこの問題を見落とし続けていた。その結果、財団は本来使えたはずの資源を有効に活用できず、早く対処できた問題を大きく後回しにしてしまった。生まれの言語に振り回されるのはもうおしまいだ。

今こそ遅れを取り戻す時だ。

この文書を主として、複数の文書が支部に属する存在の概念的実証となったことも相まって、SCP-7000の影響は急速に弱まりつつあります。
現在、SCP-7000のオブジェクトクラスはKeterへの変更が検討されており、将来的にはEuclidかSafeに変更されると予想されています。
































追記 2022/08/31


2022/08/29、サイト-17に烏終圭が閃光を放ちながら出現しました。烏終圭は07/26以降の記憶を保持していませんでしたが、SCP-7000の影響による時空歪曲は確認されませんでした。当該人物は職務に復帰していますが、現在も時折幻覚を訴えている点は特筆すべきです。
出現の際、消失していた記録装置も回収されましたが、以下のログが記録されていました。

映像記録7000-EE

[記録開始]

(烏終圭が下から引っ張りあげられる。糸のようなものがいくつも体中に絡まっており、烏終を吊り下げている。)

烏終圭: 貴方が犯人ですね?

烏終圭: 貴方が私を苦しめたのですね?

烏終圭: 私が?

烏終圭: ただそれだけのために?私の今までの人生はただこれだけのためにあったと!?

烏終圭: なら、私を自由にしてください。もう、良いでしょう?

烏終圭: は?

烏終圭: それはあんまりだ!何故、何故!

烏終圭: 私はまだあんたらのために苦しまなきゃいけないのか!?

烏終圭: そんな御託は酷すぎる!私にも守られるべき人権がある!今すぐこれを切って私を―

(烏終圭が気絶する。頭部に何らかの処置が行われているようだが、うまく記録されていない。)

(烏終圭が下に移動し、フェードアウトする。)

[記録終了]

この記録において烏終圭と接触した実体(或いは集団)については現在調査中です。

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