BY THE ORDER OF THE OVERSEER COUNCIL
監督評議会命令
下記のファイルはレベル4/XXXX-JPの機密事項に指定されています。不正なアクセスは禁じられています。
XXXX-JP
4/XXXX-JP LEVEL 4/XXXX-JP
CLASSIFIED
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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
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特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはセクター-8120の低脅威用ロッカーに収容されます。実験を行う場合は、セキュリティクリアランスが3以上の職員からの許可を2人以上から受け、実験の様子をカメラで撮影するようにしてください。
SCP-XXXX-JPはサイト-8129の高脅威用ロッカーに緩衝剤と共に収容されます。セクター-8120は未だSCP-XXXX-JPの影響下にあるため、セクター-8120から半径50メートル以内は機動部隊り-6("リズム天国")によって警備され、立ち入りは禁止されています。セクター-8120の周囲は外部から視認できないように覆われ、工事現場として偽装される予定です。完成次第オブジェクトクラスはEuclidへと再分類されます。
SCP-XXXX-JPを修理する試みは継続中です。
説明: SCP-XXXX-JPは高さ20cm、横幅12cmの██社製の機械式メトロノームです。物理的性質としては、中を開けることが不可能であることと動力を必要としないことを除き、異常性のないメトロノームとの差異はありません。SCP-XXXX-JPの異常性は電源を入れることで発現します。
SCP-XXXX-JPは射程内の、一定の周期を持つ存在を対象とした異常性を示します。SCP-XXXX-JPに電源を入れてから5~7秒経過すると、SCP-XXXX-JPは半径10m内にある一定の周期を持つ存在の内の1種類に無作為に干渉し(SCP-XXXX-JP-Aと指定)、SCP-XXXX-JP-Aに自身の遊錘が示す数値(以降単純に”数値”とします)に基づく周期を60BPMを基準として付与します。遊錘を動かすことで対象の周期を変更することができます。例えば時計が秒を刻む周期がSCP-XXXX-JP-Aに指定されている時に120BPMに合わせた場合、速さは2倍になり、その時計は1分間に120回秒を刻む様になります。テンポは40BPMから208BPMの間で変更可能です。電源を切ってもSCP-XXXX-JPによるリズムの変更は取り消されません。
SCP-XXXX-JPは2███/11/05に██県██市███のアパートを借りていたエージェント・███が、自室の周りで起きた不可解な現象を調べた結果、趣味で買ったメトロノームが現象の原因だったと判明したことにより回収されました。この際に実験に米目博士が割り当てられました。回収当時はSafeクラスとして扱われていましたが、事案XXXX-JPの後にKeterクラスへと再分類されました。
付録: 以下はSCP-XXXX-JP実験記録を一部抜粋したものです。
実験記録XXXX-JP-1 - 日付2███/11/08
被験者: D-1233
開始時のテンポ: 80BPM
実験結果: 近くの時計が約1.33倍秒を速く刻むようになった。テンポを60BPMにすると元に戻った。
推測されるSCP-XXXX-JP-A: 時計が秒を刻む周期
実験記録XXXX-JP-5 - 日付2███/11/14
被験者: D-1233
開始時のテンポ: 80BPM
実験結果: 目立った事象がなかったため、テンポを200BPMまで上げたところ、D-1233の声が極端に高くなった。テンポを60BPMにすると元に戻った。
推測されるSCP-XXXX-JP-A: D-1233の声の振動周期
実験記録XXXX-JP-7 - 日付2███/11/14
被験者: D-1233
開始時のテンポ: 80BPM
実験結果: -1の時に対象となった時計が再び秒を早く刻むようになった。同じ事象が2度起こることもあると推測。-16、-28でも同様の現象が起きている。また、実験-28の時にSCP-XXXX-JP-Aに指定された当の時計は80BPMのまま電源を切られ、別のものと取り替えられた。SCP-XXXX-JP-A-28として米目博士の研究室にて研究される予定である。
推測されるSCP-XXXX-JP-A: 時計が秒を刻む周期
実験記録XXXX-JP-10 - 日付2███/11/19
被験者: D-1233
開始時のテンポ: 80BPM
実験結果: 目立った事象がなかったため、テンポを200BPMまで上げたところ、照明が急激に暗い紫色へと変化した。スペクトル分析を行った結果、ブラックライトのものと酷似していた。テンポを60BPMにすると元に戻った。
推測されるSCP-XXXX-JP-A: 照明から出る、可視光線を含む光線全体
実験記録XXXX-JP-21 - 日付2███/11/27
被験者: D-1233
開始時のテンポ: 80BPM
実験結果: 目立った事象がなかったため、テンポを200BPMまで上げたところ、D-1233と米目博士の双方が原因不明の心臓の動悸を報告した。テンポを60BPMに戻すと動悸も収まった。同じ事象であれば複数の同期が可能と推定。
推測されるSCP-XXXX-JP-A: D-1233と米目博士の心臓の拍動
事案XXXX-JP: 2███/12/02に行われる予定だった実験XXXX-JP-29のためにSCP-XXXX-JPを起動した直後、震度5強の地震が発生しました。その際にSCP-XXXX-JPは故障し、SCP-XXXX-JPを中心としてセクター-8120に時空間異常が発生しました。以下の記録は当時のSCP-XXXX-JPの撮影記録です。
[記録開始]
[00:00] 米目博士が遠くからD-1233に合図を送る。
[00:05] D-1233がSCP-XXXX-JPを起動する。
[00:06] カメラの映像が揺れ始める。
[00:09] 突如揺れが収まる。
[00:11] D-1233 なんだ?一回止めておいた方が―
[00:13] より激しい揺れが起きる。
[00:14] 米目博士 D-1233、1度SCP-XXXX-JPを止めてください。(この時点でSCP-XXXX-JPは地震によって何度も机の上で跳ねている。)
[00:15] D-1233 揺れが酷くて捕まえるのも無理です!
[00:18] SCP-XXXX-JPが机の上から落下し、文字盤を下に向けながら地面に叩きつけられる。SCP-XXXX-JPの遊錘がずれて184BPMを指す。地震は激しさを増し、SCP-XXXX-JPを何度も地面に叩きつける。
[00:32] 地震が突然止む。SCP-XXXX-JPの振り子の腕が不規則に動いているのが確認できる。
[00:35] D-1233 もしかしてこの地震と同期しやがったのか?
[00:39] SCP-XXXX-JPから衝撃波が発生する。衝撃波を受けた空間が歪むのが確認できる。悲鳴が所々から聞こえる。
[00:41] 衝撃波がカメラに直撃する。映像が途絶する。
[記録終了]
事案XXXX-JPにより、セクター-8120にいた職員██名は体の全部位の体内時計の不調による酔いを、特にSCP-XXXX-JP付近にいたD-1233、及び米目博士は複数の体内臓器の著しい不調を訴えました。同年12/06にセクター-8120に投入された無人操作機10台によってSCP-XXXX-JPを含む全██種類のオブジェクトが回収されました。SCP-XXXX-JPを除くサイト内の全てのオブジェクトが長期的な時空間婉曲により変形していましたが、セクター-8120から回収した際に元の形状に戻りました。また、幾つかのオブジェクトは長期間時空間異常へ曝露していたことによる異常性の不調を示しています。
SCP-XXXX-JPは遊錘による周期の調整と電源操作が効かない状態になっており、現在も不規則な振り子運動を続けています。X線検査により、SCP-XXXX-JPの内部に衝撃によるものと見られる損傷が確認されました。SCP-XXXX-JPを修理する試みは外層の破壊耐性により失敗しています。
セクター-8120の1階廊下。時空間異常が比較的軽度な場所であることに注目。
(撮影日時: 2███/12/06 02:18AM)
セクター-8120及びその周辺約██mはSCP-1647-JPによって時間周期を歪な形で改変されており、相対性理論の観点から空間も歪められていると考えられています。これらは総括してSCP-XXXX-JP-1に指定されています。SCP-XXXX-JP-1内では時間の進行が約0.8-3.4倍の速さになっています。
以下の実験記録は事案XXXX-JP後にSCP-XXXX-JP-1に対して行われたものです。
実験記録XXXX-JP-30 - 日付2███/12/08
被験者: D-1481
詳細: ボールをSCP-XXXX-JP-1に向けて遠方まで投げる。
結果: ボールは変形しながら進んでいった。ボールの速度は激しい増減を繰り返していた。床への到達までに5.23秒を記録。SCP-XXXX-JP-1からボールを取り出すとボールは元の形状に戻った。
実験記録XXXX-JP-31 - 日付2███/12/08
被験者: N/A(無人操作機)
詳細: デジタル時計をSCP-XXXX-JP-1の各所に配置し、24時間を経た後に時間経過を調べる。
結果:
1階入り口: 18時間24分経過していた。
1階ロビー: 34時間9分経過していた。
1階低脅威用ロッカー室: N/A(時計が故障した。)
2階トイレ: 76時間11分経過していた。
2階廊下: N/A(時計が故障した。)
2階ロッカー室: 22時間39分経過していた。
実験記録XXXX-JP-32 - 日付2███/12/08
被験者: N/A(無人操作機)
詳細: カント計測器を実験記録XXXX-JP-31の時計と共に設置し、ヒューム値の変動を計測する。
結果: いずれの箇所においてもヒューム値は正常範囲内だった。
実験記録XXXX-JP-40 - 日付2███/01/12
被験者: D-1481
詳細: D-1481にピッケル等の採取器具やデジタル時計、ビデオカメラを持たせ、セクター-8120の壁等を採取させる。
結果: ビデオカメラ等からの照合か。同じ場所においても時間の流れの速さによって強度が変化していた。具体的に、時間が本来より速く進んでいる場合は採取が容易だったが、時間が遅く進んでいる場合は傷をつけることすら困難で、ピッケル等複数の器具の損傷が確認された。採取されたサンプルに異常性はなかった。
また、以下の提言群はSCP-XXXX-JP-1の収容/無力化案として出されたもの、及び日本支部理事会による会議結果です。
提言1 - 日付2███/12/05
提唱者: 米目博士
内容: SCP-XXXX-JPを修理し、操作することでSCP-XXXX-JP-1の時空間異常を無力化する。
会議結果: 承認(6-1)
実行結果: サイト-8129にて修理が試されたが、SCP-XXXX-JPの表面の破壊耐性により失敗。
提言2 - 日付2███/12/06
提唱者: 田邑研究員
内容: SCP-XXXX-JPに強い衝撃を与え、内部機構を破壊することでSCP-XXXX-JPをSCP-XXXX-JP-1ごと無力化する。
会議結果: 却下(0-7)
コメント: SCP-XXXX-JPの破壊が必ずSCP-XXXX-JP-1の無力化に繋がるとは到底考えられない。むしろSCP-XXXX-JP-1を無力化するチャンスを失う危険性がある。 - 「稲妻」
提言3 - 日付2███/12/07
提唱者: 真晴博士
内容: SCP-XXXX-JP-1の周辺にスクラントン現実錨を多数配置し、SCP-XXXX-JP-1の異常性を収容、もしくは無力化する。
会議結果: 承認(5-2)
実行結果: 確認のため行われた実験XXXX-JP-32より、スクラントン現実錨による収容/無力化は不可能と判断、実行に至らなかった。
提言4 - 日付2███/01/15
提唱者: 沙原上級研究員
内容: SCP-XXXX-JP-1はセクター-8120自体に起因するものと考え、セクター-8120を解体して無力化する。
会議結果: 承認(4-3)
実行結果: 確認のため行われた実験XXXX-JP-40より、セクター-8120自体に異常性はないと推測され、中断された。
提言5 - 日付2███/01/24
提唱者: 四星管理官
内容: 最低限一般社会に感知されないようにするため、SCP-XXXX-JP-1全体を覆う臨時サイトを建設する。完成次第オブジェクトクラスはEuclidへと変更される。
会議結果: 承認(6-1)
実行結果: 現在実行中。
定期報告2███/02/02: 機動部隊り-6の報告より、SCP-XXXX-JP-1の影響範囲が僅かながらも拡大していることが判明しました。具体的な調査は後日行われる予定です。
タグ: keter scp-jp 時間 時空間 機械 物理法則 現実改変
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The Karathh's portal does not exist.
エラー: |
Karathhのportalページが存在しません。利用ガイドを参照し、portalページを作成してください。 |
利用ガイド
画像↓
https://visualhunt.com/photo/111273/
https://search.creativecommons.org/photos/58121d07-e704-40b6-8b3d-4f45524417dc
>現在は少なくとも地球は
地球全土、全域などとするといいかもしれません
>SCP-XXX-JP-B-1,-2は
>、SCP-745-JP収容房内の時計と共にSCP-XXX-JP-B-1,-2に再指定されました。
「,」ではなく「、」のほうがいいかもしれません
>データベースがシャンク/アナスタサコス恒常時間溝によって守られてい
守るではなく、防護などのほうがいいかもしれません
>の許可を2人以上からもらい、
許可を受け としたほうがいいかもしれません
>実験の様子をカメラで撮影するようにしてください。
実験の際は としたほうがいいかもしれません
>付録: 以下はSCP-XXX-JP実験記録を一部抜粋したものです。
上、一行あけたほうがいいかもしれません
>実験記録
文末に「。」
>恒久的停止
恒久的な禁止 としたほうがいいかもしれません
>[記録開始][記録終了]
太文字のほうがいいかもしれません
>どういうわけかSCP-XXX-JPの影響を受けた、
「、」ではなく「。」のほうがいいかもしれません
>更なる過去改変の危険性のため、提案は棄却されました。(9-4)
9-4とはなんですか?O5でしょうか?
ありがとうございます。直しました。
パラグラフ分けをする際、1行開けたほうがいいと思います。
被験者、開始時のテンポ、実験結果、推測されるSCP-XXX-JP-Aがそれぞれ1行開いていません。
異常性が明らかになっていないオブジェクトの近くに博士がいて実験をするとは思えません。
ここはDクラスでもいい気がします。
実験記録XXX-JP-15が二つあります。
今後は使わなければ安定して収容することが可能であるためこのオブジェクト自体のクラスはSafeでもいい気がします。
不用意に実験をして実は危険なオブジェクトだったというのは割とありがちなのでもう一段オチがあると更に面白くなるかなと思いました。
御批評ありがとうございます。間違い等は直したり、辻褄を合わせたりしました。
下書きはすでに投稿されているようなので、この下書きのステータスを「批評終了」にしました。
下書きはすでに投稿されているようなので、この下書きのステータスを「批評終了」にしました。
「動力を必要としない」の方が良いかもしれません。電池式なら電池を抜いてしまえば簡単に収容出来てしまうのでは?
「インタビュアー」の方が良いかもしれません。
こういう事をするのは初めてなので、頓珍漢で的外れなアドバイスとなっていたらごめんなさい。
拝読いたしました。
現状ですと「全てがバグってる空間の元凶」という風に見えますので、「今なおいくつかのThaumielオブジェクトのデータベースが過去改編による歴史の日付変動によってパーになっている」という部分はもう少し表に出してもいいかもしれません。正直「どうしてこれにクリアランスが4も必要なんだろう」と思いました。
あとは表現の話とかです。
通して読むと、「一定の周期を持つ存在(周期的な運動をする存在?)」がどこまでを範囲としているのかがちょっと不明です。これを拡大解釈して「時間の流れがゆがんでいる」にするならもう少し間にいろいろ説明を挟んだ方がいいかもしれません。
また、「周期を完全に消失させます」の意味がよくわかりませんでした。この部分は報告書の流れにそこまで重要であるようにも見えなかったので、削ってしまってもいいのではないでしょうか。
最後にこれは細かいことなんですが、60 BPMおよび200 BPMはどちらも4 Hz以下なので、出てくるのはかなりの超長波(また、リズムを揃えるならスペクトルは単色光になるのでは?)で、どっちにしても何も見えないんじゃないかなと思います。
ありがとうございます。その様に直しました。
まあ、そういうわけなので、周期は60BPMを基準にしました。
オチ自体が微妙に何が起きているのかが曖昧かつ、財団側の具体的な方針も分からず「嫌なことをが起きてるかも」で終わっているので全体的に不明瞭に思えました。逆を言えば財団がどういった行動をしていくつもりなのかを書くことにより、報告書らしさと明瞭な内容を実現できるかと思います。