めも
森
化け物がうろついている
真ん中には家がある
そこには村から匿われていた魔女がいたよォ。
もし主は発明した機会によって自分の脳を取り込み、自ら拷問
私は自害します。私は私の仲間を裏切るなんてことはできませんし、私が生きていると、私を匿って下さった皆様の邪魔になるでしょうから。
SCP-XXXX-JP
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの周辺を柵で取り囲んでください。
説明: SCP-XXXX-JPは[平原]に存在する森です。SCP-XXXX-JPは[渦]によって飲み込まれていますが、植生はその影響を受けていないのようにみえ、[平原]の一般的な植生です。
補遺1: SCP-XXXX-JPに関する情報収集時のログ
近隣住民へのインタビュー
研究員: あの森についていくつか質問をします。住民: 分かりました。
研究員: まず、あの森は昔からあのように霧に覆われていたのですか?住民: いえ、昔はあんな霧なんてなくて、私達は良く狩りに出かけたり木材を取りに行ったりするくらいには普通の森でした。
研究員: なるほど。それでは次に、あの森に変化が訪れたのはいつでしたか?
住民: 確か、あれは[渦]が空に広がってから10年後ほどがたった頃だと思います。森から叫び声が聞こえたんです。そうしたら空の[渦]があの森に吸われていって……。
研究員: あのようになったと。
住民: ええ。
研究員: ふむ、なるほど。それでは最後に、他になにかあの森に着いて知っていらっしゃることはありますか?
住民: そういえば、あの森があのようになる5年ほど前に魔導師らしき人物があの森に入って行きました。
研究員: 魔道士が……。それではあのようになったのは魔道士のせいだと思われているのですか?
住民: [沈黙]
研究員: ████さん?
住民: ああ、すいません。ぼうっとしてしまいまして。
研究員: いえいえ、大丈夫ですよ。それではもう一度言いますね、あの森の変化にその魔道士が関与していたと考えていますか?
住民: [沈黙] 正直言うと分からないです。
研究員: 分かりました。
研究員: インタビューは以上です、ありがとうございました。
住民: お疲れ様でした。
記録終了
補足: SCP-XXXX-JPの由来に関係すると思われる"魔道士"はSCP-XXXX-JP-1と指定されました。
補遺2: SCP-XXXX-JP内のドローンによる探索
ドローン探索録-XXXX-JP
以下は財団製ドローンによって行われたSCP-XXXX-JP内の探索録です。
[0:00] ドローンが起動し、SCP-XXXX-JP内へと移動し始める。[0:20] ドローンがSCP-XXXX-JPへ突入する。SCP-XXXX-JP内は[渦]によって霧がかかっているように思われる。
[1:12] ドローンは木々の間を飛ぶ。ここで映像にノイズが走り始める。
[1:50] 小道のような、植物が局所的に生えていない場所が見つかる。ドローンは"小道"に沿って飛ぶ。
[2:53] 霧が濃くなっていくように見える。映像が歪み出す。
[4:07] 木製の看板が出現する。詳細な文字は劣化のため見えない。
[4:50] 映像がさらに歪み出す。また、マイクが人の叫び声に似た音を検出する。
[7:01] 映像が極度に歪み出す。叫び声はさらに鮮明にき声出す。
[7:50] ドローンからの映像が以下の構造物を移した段階でフリーズする。これ以上の探索は不可能であるとされた。構造物はSCP-XXXX-JP-2と指定された。
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キャプション
記録終了
補遺3: SCP-XXXX-JP内探索
機動部隊による探査録-XXXX-JP
日付: ██/██/████
探索部隊: 機動部隊も-7 ("ロビンフッド")
オペレーター: ██研究員
なんか軽減する装備をつけてます。(要相談)
隊長: マスク装着、安定装置起動。隊員01: 01完了
隊員02: 02完了
隊員03: 03完了
隊員04: 04完了隊長: それより突入する。
██研究員: 了解です。まだ未解明の現象の発生も確認されていますのでお気をつけて。
隊長: 了解。
██研究員: それでは小道に沿ってSCP-XXXX-JP-2を目指してください。
隊長: 突入した。パラメーターは外部と変化はないが、やはり視認性は低いようだ。
記録終了
お元気でしょうか。村に安全は取り戻されたでしょうか。それならば私は幸せです。
私がこの村に来たのは6年ほど前ですね。私は帝国の追手に追われ、この村に迷い込みました。へとへとになった私は倒れて、目が覚めると、ベッドに寝させて貰っていました。体を起こして周囲を見回すと、部屋にいた男性(きっと見張り番だったのでしょう)は外に飛び出していきました。人々が話し合うような声がぼうっと聞こえていました。私は状況を掴みかねていると、老けた男性が幾人かをつれ、私の前に現れました。そしてこう訪ねました。
「旅の者よ。ゆっくり休めましたか。」
私は少しずつ状況を理解しながら頷きました。
「ええ、久しぶりによく眠れました。」
老人の後ろにいる方々がすこし騒がしくなりましたが、老人はこうおっしゃいました。
「それは良かった旅の者。随分と疲れていたものですから、我々も心配していました。」
「それはそれは、心配をお掛けしてすいません。」
「いえいえ……」
部屋は静かになりました。私はその静けさに少し不安を覚えました。
「どうかしたのでしょうか。」
老人は後ろの人々と顔を見合わせた後、申し訳なさそうに言いました。
「実は貴方が倒れた時、貴方の鞄に入っていた荷物が散乱しまして、それを整理しようとしたら……」
私の不安は的中していました。次の瞬間、私は頭を垂れていました。
「すいません、見逃してください!」
私は私の身元を帝国側に渡されることを心の底から恐れていました。死にたくありませんでした、私は何も悪くないのに。
私は叫びました。
「本当にお願いです。見逃していただけませんでしょうか!」
逃げようと思っても、私は疲れすぎてしまっていました。
すると、老人は私を慰めるように声をかけました。
「落ち着いてください。私達は貴方を彼らに引き渡そうなど、一切考えておりません。」
私は顔を上げました。
「な、何故ですか。」
あの頃は魔道士の首に高い賞金がかかっていたばかりか、[あの災害(渦の発生)]のせいで、村の方々にも被害が発生したはずだったからです。私は憎まれ者だったのです。
老人は優しく語りかけてきました。
「貴方のノート、僭越ながら拝読せていただきました。」
ノートといえば私が研究を纏めていたあのノートです。
「ノートには、あの空の禍々しい渦について、研究や考察が書いてありました。詳しくは分かりませんが、私には、貴方があの渦の消滅を心の底から望む貴方の決意が伝わってきました。私は貴方のその心に惹かれました。」
私は唖然として聞いていました。私は、これまで、恨まれて、嫌われて、迫害される運命にあったからです。
「私達は貴方をこの村に匿うことにしました。貴方が欲しいものはなんでも仰ってください。私達は貴方を全力で手伝います。あなたには本当に頑張って欲しい。」
私は震える声で聞きました。
「ほ、本気ですか……」
「ええ、本気です。貴女にはそれほど惹かれたのです。」
私は感無量でした。夢でも見ているようでした。しかし、老人の次の言葉で現実に引き戻されました。
「しかし、ただとは言いません。一つだけ条件を飲んでもらいます。」
「え」
頭の中がぐちゃぐいゃになりました。もしかしたら、彼らは、彼らは
「貴女はあのノートに人を癒す方法を模索していることを書き記していましたよね。」
「は、はい」
彼らは、彼らは、彼らは、彼らは、彼らは、彼らは、彼らは老人がニヤッと、いや、ニコッと笑いました。
「私の肩もみをして欲しいのです。」
「え?」
今度は、不安は的中しませんでした。私はその素っ頓狂な返事に唖然としました。
「……」
扉からは村の方々が顔を覗かせ、子供は窓からこちらを覗き、皆が笑っていました。
そのあとは何も聞こえませんでした。
彼らは、貴方方は、本当にいい人たちなんだな、と心の底から感じました。
「ひっ、あぐっ」
自然と涙が出てきました。良かった、良かった、良かった。そのあとはもう覚えていません。ただ暖かかったのだけは覚えています。
そのあとも皆様には感謝することばかりでした。村に帝国の追手が来た時には、村総出で、私を匿うために彼らを欺いてくださいましたし、私が村に馴染めるように、村の女性方は私を家事や洗濯の輪に入れて下さって、やり方を手取り足取り教えて下さったり、他愛もない話で盛り上がる面白さを教えてくださいましたし、子供は良く私の元に来て、私の話を面白そうに聞いてくださったり、一緒に食事を食べたのは楽しい思い出の数々です。
だからこそ、私はここ最近、[渦]の強大化によって、貴方方が苦しんでいるのを看過できませんでした。未熟な私には出来ることはほとんどありませんでした。1つを除けけば。
私は今から最終兵器として、私は自分自身を殺めます。私が生きていると、私を匿って下さった皆様に危害が及ぶでしょうし、私は私の仲間を裏切るなんてことは私の心が拒みます。何よりも、貴方がたとの約束を裏切ることになってしまう、そんなことは絶対にできません。だから私は自分自身を殺すのです。私なりの恩返しです。
私は貴方がたのために死ねて幸せです。
最後に、一つだけお願いをここに記します。もしこの森の霧が晴れているのなら、そこにある装置を破壊してはくれないでしょうか。最後まで手間を掛けさせてしまってすいません。
貴方方助けになれたのなら光栄です。さようなら。
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- portal:4957671 (31 May 2019 23:39)