プロジェクト・ミミル
With You
目標: swn-001実体を始めとした上位存在との対話及び交渉
機密分類: 極秘(PP-SCL3要求)
実行部門: 空想科学部門
主導サイト: サイト-XX
主導世界: 並行世界認証コード#U7Y9P
参加世界数: 35,768個
説明: プロジェクト・ミミルはswn-001実体をはじめとした上位存在との対話及び交渉を目標として開始されたプロジェクトです。当計画の実行に際し、空想科学理論及び物語層理論、並行世界間通信理論、次元移動理論、及びミーム・反ミーム理論の研究が並行して行われます。
当プロジェクトは各並行世界のセキュリティクリアランスレベル4以上を有する空想科学部門所属職員によって主導されます。また、当プロジェクト参加職員には当プロジェクトに対する守秘義務が生じます。関係者が情報漏洩を働いた場合は尋問を行った上で終了します。
当プロジェクトは以下の5つのフェーズから構成されています。
フェーズ1(2013/7/18~2016/8/31)
フェーズ1では、可能な限り多くの並行世界に存在する財団に対し接触を試みます。接触に成功した財団に対してはプロジェクト・ミミルの情報を限定的に共有し、参加の是非を問います。プロジェクト・ミミル参加財団に対してはサイト-XXへのアクセスを認可します。観測可能な並行世界財団の内、半数以上の財団がプロジェクト・ミミルに参加した時点でフェーズ2に移行します。
フェーズ2(2016/9/1~2018/3/7)
フェーズ2では、財団群における主張の統一が開始されます。財団群としての主張は、上位存在との交渉及び共同活動を行うことを目標とするもの(プランA)及び従来通り上位存在に対し反抗し世界の消失を目標とするもの(プランB)等となります。過半数の財団によってプランBが採択された場合、もしくは合意に至らなかった場合、プロジェクト・ミミルは凍結となります。過半数の財団によってプランAが採択された場合、当プロジェクトはフェーズ3に移行します。
フェーズ3(2018/3/8~2019/12/6)
フェーズ3では、プロジェクト・インタールードが開始されます。プロジェクト・インタールードでは、swn-001実体との交渉に際し用いられる物語的アノマリーの開発を目的とします。プロジェクト・インタールードと並行し、物語層上部への物理的干渉に関する研究も行われます。双方の完成をもってフェーズ4に移行します。
フェーズ4(2019/12/7~2020/12/30)
フェーズ4では、上位存在との対話・交渉が開始されます。同時に複数の上位存在と接触することは物語層の深刻な不安定化をもたらすため、特定の個体にまず接触し、次いで契約の構築を行います。契約内容の完成をもってフェーズ5へ移行します。
フェーズ5(2020/12/31~)
フェーズ5では、提言に対する投票が開始されます。プロジェクト・テーパードスピア、プロジェクト・ロンギヌス、プロジェクト・インタールードの凍結は一時的に解除されます。
以下はプロジェクト・ミミルの開始に先立ち、全ての元空想科学部門職員に対しO5評議会より送信された映像記録です。
映像記録
<再生開始>
画面中央にO5-2が座っている。
O5-2: 皆さん、初めまして。私の名前はソフィア・ライト。皆さんにとっては、O5-2のほうが親しみやすいかもしれませんね。
O5-2: 皆さんご存知の通り、空想科学部門の掲げる目標は「我らの神を殺す」です。
O5-2: おそらくこの映像記録も、彼らによって見られているのでしょう。それで構いません。この映像を届けたいのは、他でもない彼らなのですから。
O5-2: 私たちの間に上下関係などは元々ありません。劇作家が脚本を書き、役者がそれを演じる。そこになんの優劣がありましょうか。
O5-2: 私はこの世界を、まがりなりにも創り出し、そして今なお維持し続けるあなた達の「脚本家」としての人柄を信じています。そして、双方が手を取り合える未来を信じています。
O5-2: 私からの通達は以上となります。後は皆さんにお任せします。
<再生終了>
上記通達後、各並行世界で空想科学部門の人事異動が行われました。O5-2の権限によって、空想科学部門職員の人事異動権は全て各職員に委嘱され、空想科学部門への所属を拒否した職員は記憶処理の上他部門へ異動となりました。
2020年12月31日現在、プロジェクト・ミミルはフェーズ5を実行中です。
SCP-XXXX-JP本文概要
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Chesed
特別収容プロトコル: プロジェクト・インタールードが実行中の場合を除き、当該オブジェクトには特定のアイテム番号を割り当てず、当報告書はSCiPNETから独立したサーバーに保管されます。また、保管の際のアイテム番号は「SCP-XXXX-JP」と表記します。
説明: SCP-XXXX-JPは複数の異常性を付与された概念化された文章です。SCP-XXXX-JPの異常性は、SCP-XXXX-JPを特定の体系的区分によって分類し、それを知的生命体が認識した際に発現します。
SCP-XXXX-JPの持つ一つ目の異常性として、SCP-XXXX-JPに割り当てられた体系的分類及びそれに関連する事物(以下、対象と呼称)は、その記憶を持っている人からおおよそ3日で完全に忘却されます。記憶補強剤の効果は部分的なものに留まります。
SCP-XXXX-JPの持つ二つ目の異常性として、対象に関する情報の伝達は妨げられます。これはSCP-XXXX-JPの保持する反ミーム性に由来すると考えられています。この効果は弱いながらも不可逆的なもので、時間が経過するにつれ対象について情報を伝達・拡散する事は不可能になります。
SCP-XXXX-JPの持つ三つ目の異常性として、SCP-XXXX-JPに暴露した人物は、対象に対する無関心性を示します。
以上の異常性により、SCP-XXXX-JPに暴露した人物が対象に関する情報や記憶を保持する、あるいは何らかの形で保存する事は極めて困難です。一方で、以上の異常性の効果は、対象とその記憶を持つ人の物語的距離の大きさに反比例します。そのため、以上の異常性が無効化される人物も僅かながら存在します。
SCP-XXXX-JPはプロジェクト・インタールードの実行の為、2019年に空想科学部門によって開発されました。さらなる情報は補遺を参照してください。
プロジェクト・インタールード
目標: swn-001実体の無力化の防止
機密分類: 極秘(PP-SCL3要求)
実行部門: 空想科学部門
担当職員: Xクラス記憶補強剤を服用した空想科学部門職員
実行プロトコル(2019/12/1制定):
- SCP-3309の発生が観測され次第、SCP-3309の対象となったアノマリー及びそのナンバーを特定する。
- SCP-3309によってアノマリーが完全に消失した後、消失したアノマリーのナンバーにSCP-XXXX-JPを割り当てる。
- 財団外部の人物を含む、全関係者にSCP-XXXX-JPの報告書を開示する。
- SCP-XXXX-JPによって全記録の消去が完了した後、担当職員に記憶処理を施す。
プロジェクト・インタールードの目標は、swn-001実体の創作者的側面の持つ欠点の補填である。
ここにいい感じのプロトコル・インタールードの説明を書く
彼らにとっての幕間interrudeを。