<微高評価>tale 青い、青い常識

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「色」とは光の反射であり、実際には物はモノクロである。そんな説が定着したのはいつからなのだろう。

説とはいっても今ではほとんど常識のようなものであり、普通の成人ならば知らないということはまずない。
空は青い。木々は緑色だ。そんなことは五歳児でも知っている。そしてそれが何故なのかを大人たちは知っている。
・・・そのすべてが間違いであることを、我々は知っている。

正確に言えば、SCP-8900…今ではExplainedのあれの事を知っている。
そんな「我々」の一人である私は、だからこそこの「常識」に興味がある。

「色」とはSCP-8900-EXそのものであり、実際には物はモノクロである。
こうして文章にしてみるとわかりやすいかもしれない。
文後半の、物質の本当の姿…つまり、まごうことなき「真実」の認識が、一般の常識と一致しているのだ。
いや、私が思うに、これは多分、一般の常識の方が「真実」と一致しているのだ。

「実際には物はモノクロである。」口に出してみると、これは私の主観に過ぎないのだが、なにか奇妙な安心感を覚えるような気がする。

実家、というものがある。
自分が生まれ、育った家、という意味で、これはもちろん常識である。
私にも実家はある。もう二度と帰ることはないと思っているが、エージェントの里帰り休暇後の様子を見るに、とても安心できる場所なのだろうと思う。

それだ。
…少々文章が前後してしまったが、それなのだ、「奇妙な安心感」というのは。
あるべき場所へ帰ったような。
然るべき居場所に、自分の存在が認められたような。
そんな安心感なのだ。
俗に言う、「実家のような安心感」である。

アンニュイ・プロトコルによって、我々の常識は書き換えられている。
しかしこれは、飽くまで財団が把握している範囲での話だ。

脳なんてレベルではない。そんなものはとっくに財団の手の平の上だ。
遺伝子よりも、デオキシリボ核酸よりも奥深く。
多くの職員は一笑に付すだろうが、あえてこう呼ぶ。
魂、と。
人間の中で最も原始的で、かつ最も未解明なその記録媒体に。
かつての「色」について、何かが残っていて…それが引き継がれていて。
我々人類の根本の部分に、「本当の色」の記憶が存在するのなら。
果たして、アンニュイ・プロトコルに、意味はあったのだろうか?


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