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タイトル: SCP-XXXX-JP - 「No.9、九るしめ!!」
著者: Wrong umbrella
作成年: 20XX
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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト████に存在する専用収容室にD-XXXX1〜8と共に収容されています。D-XXXX1〜8以外の職員の収容室ヘの入室を禁じられています。SCP-XXXX-JPが収容室を出る際、必ずD-XXXX1〜8を先に退出させるようにしてください。SCP-XXXX-JPが収容室に入室する際、必ずD-XXXX1〜8を専用収容室に一番近い位置に立たせてください。
SCP-XXXX-JPには一週間に1回、又はSCP-XXXX-JPの希望時に専門医師によるカウセリングが許可されています。
説明: SCP-XXXX-JPは御堂文音という、201█年の収容時点で14歳の日本人女性です。
SCP-XXXX-JPの異常性はSCP-XXXX-JPが室内(他空間との遮断率が90%以上)に入室する際に発生します。SCP-XXXX-JPが室内に入室しようとする際、対象の部屋に近い人物から順に8名が選出され、必ずSCP-XXXX-JPより先に対象の部屋に入室します。選ばれた8名は選出された際に、対象の部屋に入室しようという使命感を抱くことがわかっています。この現象はAクラス記憶処理にて解消できますが、選出対象となった場合、再び部屋ヘ入室しようとします。物理的な妨害では解消されませんでした。
補遺1: SCP-XXXX-JPは██県に存在する███市立██中学校の生徒でした。██月██日にSCP-XXXX-JPの異常性が発現したと思われます。SCP-XXXX-JPの異常性の発現について、当時のSCP-XXXX-JPの同級生██ヘのインタビューの最中、有益な証言が得られました。
対象: SCP-XXXX-JPの同級生██
インタビュアー: エージェント・アオハル
<録音開始>
エージェント・アオハル: 「SCP-XXXX-JP、あー、御堂文音さんが「あんなこと」になってしまった原因を知っているとのことですが、詳しく教えてくれますか?██さん」
██: 「はい。えっと、御堂さんは呪われたんだと思うんです」
エージェント・アオハル: 「呪い、ですか」
██: 「うちの学校で流行ってたんです。怖い占い本に載ってたものなんですけど」
エージェント・アオハル: 「何故その呪いだと思うのですか?」
██: 「本に「呪われた相手は9番目になる」って書いてあったんです。御堂さんがあんなことになってしまった日の朝、いつも教室に1番にいる御堂さんが9番目に入ってきたんです。たまたまかもしれないですけど」
エージェント・アオハル: 「いえ、私達にはどんな情報も必要ですから。ありがとうございます。それで、呪いということは、御堂さんを呪った人がいると思うのですが、なにか心当たりはありますか?」
██: がうつむいて黙り込む。
エージェント・アオハル: 「酷なことを聞きましたね。では――」
██: 「███さんだと思います」
エージェント・アオハル: 「詳しく教えてくれますか?」
██: 「はい。御堂さん、すごく可愛いんですよね。███さんも勿論可愛いんですけど、御堂さんは美人というか、同じ中学生とは思えないくらい魅力的なんです。だから、███さんは御堂さんのことが嫌いだったんです」
エージェント・アオハル: 「嫌いという理由で、███さんが御堂さんを呪ったということですか?」
██: 「はい。でも、たぶん、あの日のことがきっかけだったんだと思います」
エージェント・アオハル: 「詳しく教えてくれますか?」
██: 「…あの日、期末テストが終わって、いつもより早く学校が終わった日に、ある男子が御堂さんに告白したんです。その男子も凄く人気の子で、同じ学年の女子はもちろん、後輩や先輩にもあの男子のことを好きな子がいたくらいなんです。それで、███さんもその男子のことが好きだったんです」
エージェント・アオハル: 「では、御堂さんに対する嫉妬だと?」
██: 「ええ。でも、███さんにとっては、その後が問題だったと思うんです」
エージェント・アオハル: 「教えてくれますか?」
██: 「御堂さん、その男子のことをその場で振ったんです。「ごめんなさい」って一言だけで。男子は「そうか」とだけ言って、そうやって二人はそれぞれ帰ったんです。その時の御堂さんの態度が、███さんにとっては、凄く、嫌だったんじゃないかと思うんです」
エージェント・アオハル: は黙っている。
██: 「だって、あの子、本当に人気なんですよ?!御堂さんと同じくらい、中学生ぽくないというか、大人な感じで、優しくて。そんな子を、御堂さんは普通に、特別な感じもなく振ったんです!御堂さんは告白され慣れてるでしょうけれど、でも、あんまりじゃ無いですか?私達なんて、告白されたことなんて一度もないのに」
エージェント・アオハル: 「███さんもそう思ったと考えているのですね?」
「はい。███さん、よく「2番目」って言われてたんです。もちろん、1番目は御堂さんです。私達からしたらすごく羨ましいですけど、でも、目の前であんなの見せられたら、いくら2番目って呼ばれてても、耐えられないと思います」
エージェント・アオハル: 「インタビューを終えましょう。██さん、温かい飲み物を用意しますね」
<録音終了>
██が証言した呪いをDクラス職員1000名に実行しましたが、SCP-XXXX-JPと同じ異常は発現しませんでした。
実際に実行した呪いの詳細について、███に対してインタビューをしました。
エージェント「それでは███さん。御堂さんにかけた呪いについて教えてくれますか?」
███は黙っている。
エージェント「もう一度言いますね。███さん、御堂さんにかけた呪いについて――」
███「誰が言ったんですか?」
エージェント「誰が、とは?」
███「誰が、私が御堂さんを呪ったなんて言ったんですか?」
エージェントが数秒考える。
エージェント「██さんですね」
███が舌打ちをする。
エージェント「それで、呪いについてですが、実際に実行した内容について教えてくれますか?」
███「██が言ったんじゃないんですか?」
エージェント「ええ。しかし確認のためにも、もう一度教えてくれますか?」
███が呪いの方法について說明するが、その内容は██が証言した内容と一致しました。。
エージェント「ありがとうございます」
███「██は。私がなんで御堂さんを呪ったか言ってました?」
エージェント「ええ。かなりデリケートな話でしたが」
███「デリケートなんかじゃ無いですよ。ただ、あの傲慢な御堂さんに腹がたっただけです」
エージェント「傲慢ですか。それは、男子を振ったことですか?」
███「そうですよ。御堂さんにとってはあれくらいの事、当たり前なんでしょうけれど、それが私達にとっては全く当たり前なんかじゃないことを、御堂さんは知ってるはずなんです。無駄に頭が良いですから、解っているはずなんですよ。だから御堂さんは、それを解っててあんな振り方をしたんですよ。まるで私達に見せつけるように。そういうところが嫌いだったんです。あの子もきっとそうですよ」
エージェント「あの子?」
███「██さんですよ。あの日の放課後、皆で御堂さんを呪ったんです」
███が笑顔になる。
エージェント「皆とは?」
███「私と██さん、他にもあれを見ていた30人くらいで集まって、教室で御堂さんを呪ったんです。こんなこと、██は言っていなかったでしょう?」
エージェント「ええ。初めて聞きました」
███は静かに笑っている。
███「あの子はそういう子なんです。卑怯で姑息で、まるでネズミみたいに私達の足元を走り回る。最初に私の事を2番目なんて言い出したのもあの子だったわ」
エージェント「…インタビューを終えましょう」
SCP-XXXX-JPの希望で、親族、███市立██中学校関係者に記憶処理を施し、SCP-XXXX-JPに関する記憶を抹消しました。また、SCP-XXXX-JPに関する公的資料は全て財団にて保管されています。
補遺2: SCP-XXXX-JPは███市にある公衆電話ボックスの前で昏睡状態で発見されました。発見当時、公衆電話ボックスの内部は8人分の血液、肉片等で埋め尽くされていました。
SCP-XXXX-JPヘの定期カウセリングにて、当時の状況の詳細が説明されました。
SCP-XXXX-JP「あの日のことを話したいんです」
医師「無理をしなくていいですよ?」
SCP-XXXX-JP「聞いてほしいんです。誰かに言わないと、今日も夢で見てしまいそうなんです。聞いてくれませんか?」
医師「聞きますよ。でも、無理をしないでくださいね」
SCP-XXXX-JP「ありがとうございます」
SCP-XXXX-JPが深呼吸をする。
「あの日は朝から少しおかしかったんです。いつもと同じ時間に学校についたのに、教室にはもう8人もいたんです。その時はたまたま皆が早起きだったのだろうと思ってたのですが、移動教室だったりトイレに行ったときに、こう、無理やり、何人にも割り込まれることがあったのです。そういう嫌がらせじみたことは以前からもあったのです。私、嫌われてしまうことが多かったから、そういうのに慣れてるつもりだったのですけど、でも、その日は別のクラスの知らない子や先生までもがそういう事をしてきたのです。しかも、悪意じみたものではなくて、割り込む人は本当にたまたまだという感じに。前の日に、生まれて初めて告白されて、少し混乱してるのだと思っていたのです。けど」
SCP-XXXX-JPが2秒黙る。
SCP-XXXX-JP「家に帰るときには、いつも決まった公衆電話で家に連絡をしていたのです。「これから帰ります」って、お母さん、厳しかったから。電話を忘れるとすごく怒られるので。だから、その日も電話ボックスに行こうとしたんです。そした、そしたら、」
SCP-XXXX-JPが泣き出す。
医師「大丈夫ですか?無理しないで」
SCP-XXXX-JPが静かに頷く。
SCP-XXXX-JP「電話ボックスが見えてきて、お財布から十円玉を取り出したとき、大人の人が電話ボックスに入ったのです。大人の人は皆携帯電話を持っていると思っていたから、珍しいと思っていたのです。そしたら他の人も電話ボックスに入って、もう一人入って行って、もう中はぎゅうぎゅうなのに、またもう一人って、そしたら、グチャって音がして、ガラスが赤くなって、またグチャって、私、行きたくないのに、逃げたかったのに、ずっと、電話の、ボックスに、進んで、止まらなくて!」
SCP-XXXX-JPがその場に倒れ込む。
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任意A任意B任意C- portal:4765549 (05 Dec 2022 07:58)
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