書を捨てよ、ペットボトルに入れよう。

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序章 ~理解~


皆さんはボトルシップ・ハブというカノンハブを知っているだろうか?知らない人も多いだろう。このカノンハブ、作品が初めて翻訳されたのは2019年の11月とかなり新しいからだ。しかし、作品が翻訳される以前から一部の認知度は高かったのである。理由を説明する前に、このカノンハブのルールを引用してみよう。

これは たのしいざいだん ではなく、問題のペットボトルは非異常である。異常現象や、それに類するものでも無い。ボトルディックの主たる目的はユーモアではなく(二番目の目的ではあるが)、財団職員について見過ごされがちなある一点を指摘することにある:彼らは人間だ。人間は時にどうしようもなく愚かである。ボトルディックは人の本質について語るカノンだ。

なるほど。読み取る限り、ペットボトルが出てくるのだろう。しかも異常性が無いという。異常に溢れている財団にしては珍しいのではないか。しかし、このディックとはなんだろう。初めての方へに書かれているDon't be a dick.のdickのことだろうか?とりあえず、次に向かおう。

クレフとコンドラキは交際しているか、過去に交際していたものとする。これはカノンの存在をどうしても、どうしても許せない一人(1人)のホモフォビア野郎への当てつけである。表現として露骨である必要はないが、言及しておこう。

ふむ。本家の財団で著名なクレフ博士とコンドラキ博士が交際している世界線の話らしい。まあ、今現在の世界では同性愛など珍しくもない。LGBTを異常とあげつらうようなことをするはずがない。つまり言いたいのは、これだけではカノンハブを作るには要素が足りないということだ。やはり、このカノンハブの一番大事な部分はまだ隠されているらしい。次に行こう。

コンドラキはAquafinaラベルのペットボトルにペニスを突っ込んで抜けなくなった過去があるものとする。コンドラキは大変理知的な男であると同時に、後先を考えないアホだからだ。彼の残した伝説はこのカノンの核である。

ほらやっぱり。カノンの核って書いて……あった……。気のせいだろうか。なにやらペニスがどうのと書かれていたような……。
いやいや。ここは財団。そんなことがあるはずないだろう。もう一度見てみよう。

コンドラキはAquafinaラベルのペットボトルにペニスを突っ込んで抜けなくなった過去があるものとする。

見間違いではなかった。見間違いではなかった。そう、このカノンハブ、要約すると、『ペットボトルにペニスを突っ込んで抜けなくなった経験のあるコンドラキとクレフが付き合っている時空のお話』なのである。……要約しようとしたがうまくいかなかった。とにかく、そういうことだ。一定層の認知度が高い理由が分かっていただけたら幸いだ。

私、0v0_0v0はこれを知るまでボトルシップ・ハブというのはもっとかっこいいものだと思っていた。ボトルシップ、という名前からもうかっこいい。いつか読んでみたい。……しかし、その気持ちをSNS上に投稿すると、すぐに真実が伝わってきた。
「チンをインするハブである」
「ペットボトルにアレをアレする」
「端折って説明するとちんこ」
こんなこと言われたら調べるしかない。私は先送りにしていたボトルシップ・ハブ閲覧の予定を繰り上げてルールを見始めていた。


第二章 ~疑問~


しかしルールを見ていて私の中にある疑問が生まれてきた。
「ペットボトルの中にペニスが入るのか?」
今、読んでいるあなたの近くにペットボトルがあったら飲み口を見てほしい。小さいのである。ただでさえ大きい人が多いアメリカだ。日本人のペニスが入らないとそもそもの設定が崩れるのではないか?
また、もう1つ気になるところがある。
「ボトルシップ・ハブの作品を書いている人は、ペニスをペットボトルに入れたことがあるのだろうか?」
経験というのはリアリティを出すのにとても大切な要素だ。告白して振られた経験のある人は失恋シーンを詳細に書くことができるし、特殊な仕事をしている人は、その仕事関係の描写がとてもうまい。これは、このボトルシップ・ハブにも言えるのではないか?入れたことの無い人はペニスを入れるときの気持ちを知っているのか。抜けなくなった時の気持ちを知っているのか。それだけで面白さは違うのではないか?こう思うのは自然の摂理だろう。しかし、やったことがある人を見つけれない。がっかりしてパソコンの画面からすっと目を離すと、パソコンの横に天然水の空ペットボトルがあるのを見つけた。見つけてしまった。そして、思ってしまった。
やったことないのなら、私がやろうと。

第三章 ~実践~


ここから注意してほしいことがある。
これは決して卑猥な内容ではない。私は、創作のためにしているだけで、快感を求めようとか、そんな下品な理由でしているわけではないのである。そこだけは注意してほしい。

早速ペットボトルを温い水で洗う。改めて飲み口をのぞく。やはり小さい。心配だが、やるしかない。私はズボンを下ろし、あてがった。ギリギリだ。やはりストローを差し込むように簡単には入らない。力加減で言えば、風船の口を結ぶような、多少の無理は必要なぐらいのサイズだ。頑張って入れる。……入った。ぶら下がっている。私の股間からペットボトルが。入ることには入るようだ。しかし、これは普通のペットボトルを使っているからだと推察できる。Aquafinaラベルのペットボトルの画像を見たところ、普通のペットボトルより飲み口が大きいことが分かる。しかも、私の家にあった天然水のペットボトルを見たところ、やはり大きかった。つまり、今よりも多少容易に入れれるということだ。これで分かった。ボトルシップ・ハブの設定は多少難しいができないわけではない。設定が崩れることはなかった。よかった。安心だ。

次に、入れた感想だが、虚無である。そりゃ入ったときは多少うれしかった。努力が実になるとうれしいのはその努力の行き先が多少歪んでいても変わらない。しかしどうだろう。入れ終わった後にあるのは、多少の圧迫感、ペットボトル内の微妙なぬるい空気感。そして、間抜けな私の姿だけだ。ここまで不毛なことがあるだろうか。時刻は深夜12時。多分世界中どこを探しても深夜にペットボトルを股間からぶら下げている人は私ぐらいだろう。……そう考えると、悪い気がしないでもない。そんな馬鹿なことを考えていると、あることに気が付いた。
ぶら下がっているのである。
普通、隙間があれば、ペットボトルは落ちるはずである。缶を手で握って少し力を緩めると落ちる。それが当たり前である。しかし、私の股間からペットボトルは落ちていない。これが、何を表すか。

私が、コンドラキ博士と同じような状況に陥っていることの証明に他ならなかった。


第四章 ~焦燥~


私のペニスがポリエチレンテレフタラート製のストールを巻き付けている現実を理解した瞬間、私は冷汗を背中に垂らしていた。このまま私のペニスがここから抜け出せなかったら?ボトルシップハブの作品の中にこんな言葉が登場している。「ペニスの窒息死」。私の墓にこの死因が彫られるのも時間の問題だという事を理解し冷汗は数を増していく。
しかし焦りながらも頭の奥では冷静に判断を繰り返していた。油、洗剤、切除、熱膨張など外し方は沢山ある。きっとうまくいくだろうと楽観的思考でくるしい現実を緩和していたのである。そうなると、まずは手始めに油を持ってこないといけない。一緒に住んでいる家族が寝ている時でよかったと不運の中の微かな幸運をかみしめながらガニ股でキャノーラ油を小皿に垂らし速攻で部屋に隠れた。ついでに洗剤も取ってきて小さなオペを開始した。ペニスに油を垂らす。焦りからか、生理的なものか、熱を持っていたペニスは油の冷たさを目ざとく感知し体が跳ねた。私は何を書いているのだろう。官能小説みたいな文章で。頭がおかしいのか?おかしいに決まっている。おかしくなければこんなことはしないのだから。
程よいぬめりを与えたところで思いっきりペットボトルを引っ張る。

引っ張る。

抜けない。

洗剤にも助けてもらう。

引っ張る。

引っ張る。

引っ張る。

抜けない。

大きなカブのような過程を通った結果生まれたのはペニスの窒息死へのリアルな焦燥と初めて119を使うかもしれないという悲しみともいえる緊張だった。


第五章 ~真理~

ここで私は頭をさらに活性化させていた。どこまでも可能性を目ざとく探していたのである。Yahoo!の検索欄のサジェストに「ちんちん 詰まる 対処」「ちんちん 抜く 専門家」といった無意味な文章が積み重なっていき、そのたびに私は風俗のホームページに行きついていた。
絶望のさなか、私の頭は思考方向をUターンさせていた。
どう抜くか、ではない。なぜ抜けないかが大切だ。」
末尾に生没年を付けた方がいいほどの名言を生み出した私の頭はいいのか悪いのか全く分からない。とにかく、1つの答えにたどり着いたのだからきっとそこまで悪くはないのだろう。そう。私のペニスが抜けない原因は膨張によりペットボトルの口よりも大きくなってしまったから。季節は冬。いつもより小さく縮こまってたからこそ生まれてしまった悲しい事故だったのである。

ここまでくればやることはただ一つ。ペニスの興奮を抑えることだ。

そこで私が行ったのはウォークマンの準備だった。「おいおい、さらに興奮するため催眠音声を聴こうとしてるのかい?」と思ったそこのあなたは半分正しい。私は音声を聴こうとしていた。しかし催眠ではない。私は両手を合わせて神に祈った後、音声の再生ボタンを押した。

仏説魔訶般若波羅蜜多心経

般若心経の音声だ。これがもっとも心を落ち着けるのに最適な音声だろう。何故ウォークマンに入れていたかと言うのはここでは重要ではないため割愛するがこの効果は素晴らしかった。私の心は澄みきり、オアシスでも湧き出てきそうな環境になっていた。次第に私の思考は客観的になり、自身の愚かさを鋭く突き付けられた。

今、私は、股間にペットボトルを垂らしながら般若心経を聴き、悟りに近づいている。誰もが到達したことの無い境地に私は存在しているのだ。

からん、という音が部屋に響いた。畳にぶつかった衝撃がペットボトルの空洞に反響した音である。簡潔に言うならばペットボトルが取れた音だ。私は紅潮した頬に冷たい何かが垂れているのに気が付いた。静かにその液体を人差し指でこそいで舐める。遠くの方で塩味を感じ取れる液体。涙だった。それはペットボトルが取れたことによる喜びの涙か、自身の愚かさを嘆いた悲しみの涙か、はたまた、自嘲の涙かもしれない。

しかし私は、ある真理にたどり着いたことによる感激の涙だったのだろうと考察した。どんな真理だったのか、皆さんにはペニスの周りに着いた痣という代償無しで教えてあげよう。

ペットボトルにペニスを突っ込んではいけない。


最終章 ~提案~


ここまで読んでこう思った人がいるだろう。「これは何のために書かれているんだろう。」自分自身でも思っている。しかしこれには大切な伝えるべきことが詰まっているのである。ボトルディックだけに。それは
  • この文章を参考にボトルシップハブのTaleでリアリティのあるペニス挿入部分を書くことができる。

ということである。誤解されていそうだが、筆者はボトルシップの作品は好きである。気を付けないとジョークになりそうな作品を絶妙なバランスで良いTaleに仕立て上げる他著者の方の腕には舌を巻いているし設定は言わずもがな独特で面白い。こんな素晴らしいカノンの作品が今まで日本でなかなか作品ができなかったわけ。それはきっと、「ペニスをペットボトルに入れたことがないからリアリティを出せるか不安」だからだろう。まあ、誰もがペニスの窒息死による自殺を選ぶ世界だとすればこの世界はすでに崩壊しているだろうし、入れたことがないのは当たり前なのである。しかしボトルシップには必要不可欠な経験であるという二律背反に挟まれ泣く泣く理性が勝利していた人ばかりだったからこそ手を出せなかったのだろう。

しかしこのエッセイを見ればもう安心である。理性が敗北した人間が実践したからである。

この独白を見ればよりリアリティのあるボトルシップのTaleが書けることは請け合いだろう。詰めた時の焦りや詰めた後のむなしさは自分で言うのもなんだがよく書けているはずだ。これをコンドラキに当てはめればもう主役の完成である。また、クレフの方を書くのも実に簡単である。クレフは奇行を見た被害者である。その焦りはそう。まさにこの作品を見たあなたの感情を書き写せばいいのである。おそらくは困惑、嘆き、憐れみ、蔑み、空疎など様々なマイナス感情に包まれたはずである。自身の体験したことを書くととても作品として厚みが出る。この作品は主要なキャラである2人の行動や感情を書く時のエッセイとして最適なのだ。

最後に、この作品のタイトルである「書を捨てよ、ペットボトルに入れよう。」というのは決してペニスの窒息死を応援しているわけではない。私はあなたにボトルシップの作品を書いてみようと提案しているのである。あなたはこう思ったことは無いだろうか?「海外カノンは難解で手を出しにくいなあ……」と。これに関しては筆者も良く分かる。第三法則などは自身も理解できていない。しかしボトルシップはどうだろう。大切なのはざっくりと言えば、コンドラキがペットボトルにペニスを入れたことがある、クレフとコンドラキは付き合っている、ペットボトルは非異常性。たったこれだけを守るだけで書けるのである。こんな簡単で楽しいカノンがあるだろうか、いや、ない。

では、今この作品を見ているあなたを誘うことで〆とさせていただこう。

書を捨てよ、ペットボトルに入れよう。


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