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■二頭虫[にとうちゅう]
▽解説
この虫は、形は毛虫に似ていて蚣[むかで]ではないが、体の前後に頭がある異様な姿をしているとされる。
「見るところの異物」
二頭虫は、姫国山海録[きこくせんがいろく]という、江戸時代に書かれた各地の奇怪な虫類を紹介する書に記載がある。ただし、著者とされている南谷先生[なんこくせんせい]にとっても情報が少ない存在であり、他の項目では記されている産地や大きさ等の情報が一切存在しない。まさに、謎に包まれた虫と言うわけだ。
でも、これを聞いた時、頭の中で鮮明に思い浮かんだ映像があった。
自分はこれを見た事がある。双子の兄と一緒に見た事がある。
『家に来てほしい、頼む』
仕事で精神を病み、引きこもりがちになっていた兄からのメッセージに気付いたのは、残業終わりの真夜中だった。住所も載っていた。兄が一人暮らししているアパートは職場から車で30分ほどかかる所だった。確実に日付は越えるだろう。でも、込められた不穏なものに嫌な想像がよぎって、自分は直行する事にした。
部屋の前に到着し、チャイムを鳴らしたが反応は無い。合い鍵を取り出したが、それを差し込む前に内側からカチャンという音が聞こえた気がして、試しにノブを回すと扉は開いてしまった。
紐を引っ張り電気を付ける。膨れたゴミ袋、積みあがった食器、紙くずと食品の空箱、そして虫の卵と蛹。それらが見えた瞬間、刺すような酸っぱい匂いがして、ヴヴヴヴッと無数の大きい蝿が羽音を鳴らして外に出ていった。
「来たぞ、おーい。遅くなったー。」
窓を開けつつ、呼び掛けるも返事は無かった。ただ、寝室からガサッという音が聞こえて振り向くと、立っている人影が見えた。それと同時に寝室の戸が勢いよくバンッと閉まる。良かった、起き上がる気力はあるんだなと思った。ノック、入るよーと断りを入れて戸を開ける。暗い。
紐を引っ張り電気を付けた。
……兄が居た。冷たくなって部屋の奥、布団の上で内側から溶けて流れて噴いていた。今まで無かったはずなのに、突然強烈な臭いが現れて体が重たくなる。あぁ、でも考えてはいた、想定してはいた。自分が思う以上に、兄はそうだったのか。疑問は残るが、諦めがつくような気持ちだった。腹が割れているとしか言いようの無い兄の姿は見るに堪えなく、思わず顔を背けていた自分が居た。
あぁぁ、おぁい。 — —呼ばれた。兄の声がする。まさか、思わず駆け寄った。
その時、その虫は現れた。兄の喉の薄皮一枚枚内側を這い、口から出てきたそれは、真っ白く、黄色い産毛の生えた芋虫のように見えた。蛆虫にしては大きく、しかし蚯蚓ほど太くはない。
それは「長く」なった。短く見えたそれは縮み潜んでいただけで、するすると兄の顔の何倍もの長さまで伸び、うねりながら自分の方に向かってきている。それでも尚、もう一端は見えない。
自分の足元に来て止まると、それは「短く」なった。質量保存の法則を無視しながら、プチャプチャと部屋にある蛆虫の蛹にぶつかりながら収まっていく。薬指くらいの長さになった所で、ようやくもう一端も頭部であること、つまり虫が二つの頭を持つことが分かった。
その後、虫は何をするわけでもなく兄の体に戻っていった。片方の端が首筋をくるりと見せつけるように巻きながら、自分を差し置いて破けた唇を通って兄の体の中に入っていく。もう一端は下半身の方へと伸びていく。
何故か、ずるいと思った。双頭の虫に対して、自分は嫉妬していた。
■死恐怖症[しきょうふしょう]
▽解説
死に至る過程や、存在することが止まることについて考えるときに認識され、心配になるという死の感覚。
「死ぬのは怖い」
人はいつか必ず死に至る。でも、それを意識しながら生きていくのは難しい。大半の人は死から目を背け日常を過ごしている。でも、兄は違った。
死を恐れ何か行動できるのは、死を遠くに見ている間だけ。何十年後だろうと、数日後だろうと、数秒後だろうと、死と向き合う余裕があるから出来る。死を受け入れられるのは、何処か他人事だから。何かを信仰して楽になったり、科学的に考えて無になるだけなんだよと淡々と考え続けたり。
それらが出来る人々が羨ましいと、学生の頃から兄は布団の中で語っていた。だから、精神を病んだ時も自分から死んだりはしないだろうと勝手に思っていた。それこそ他人事だから、兄の気持ちは本人にしか分からないけれど。でも、あの虫を見てから考え続けている事がある。
あの虫は、兄にとって何だったのか。あんな、見せつけるみたいに。
兄の死因は不明。怪死だった。
正確な死因を特定しようと思えば出来たのかもしれないが、自分の両親は解剖を望まなかった。警察も事件性は無いと判断した。自分が知らなかっただけで、自殺未遂をしていたという事も発覚して、適当とは言わないが「そういう感じだろう」という事で処理されたのだろうと認識している。
自分以外の誰も、あの虫とは遭遇していないようだった。一応、兄の部屋を清掃した業者にも聞いてみたが、見ていないという。まぁ、そうだろうなと感じた。あれは自分を呼んでいた。自分だけを呼んでいたのだから。
兄は死後、数日は経っていたという。それなのに、玄関を開けてくれたのは誰だったのか。あの人影と声は何だったのか。他にも兄の死体を見るまで腐敗臭がしなかったりと、考えれば明らかにおかしい事は幾つもある。見間違いや幻覚だろうという考えを、今も履歴に残るメッセージが否定した。
そもそも、あの虫は何なのか?
自分なりに様々調べてみたが結果は芳しくなかった。ピンと来るものは無く、超常現象的な所まで考えてみて、一番近そうなのが妖怪「二頭虫」というあやふやで情報が少ない存在と言う始末。
多頭の動物「種」は存在しない。ただ、双子の亜種である結合双生児や奇形による双頭生物が生まれるケースは多く確認されている。しかし生物としては、必要な器官の欠如などで基本的に弱い。虚弱で、そのまま死んでしまうケースも少なくない。
2018年、2つの頭を持つ小鹿が話題になった。小鹿は結合双生児で、枝分かれした"1本"の脊髄を共有していたという。さらに鹿は2つの心臓と消化器官をもっていた。ただし、片方の消化器官は閉ざされていた。小鹿は生まれてすぐ、もしくは生まれる前に死亡したと考えられている。
プラナリアという生物が存在する。高い再生能力を持ち、頭に切れ込みを入れれば2つの頭を持つプラナリアに再生する。なお、例えば前後に2つに切った時、再生は尾部側から頭部が、頭部側から尾部が生える。必ず正しい方向で秩序正しく行われる。小さい状態で再構築する。頭部の切り口から新しく2つ目の頭部が生えてくる事は基本的には無い。余談だが、尾部から再生させた個体に切断前の記憶が残存している可能性を示す実験結果が報告されている。
だが、一つ思った事がある。妖怪「二頭虫」は実在したんだろうなと言う事だ。妖怪「二頭虫」に関する情報は少ない。それでも廃れず現代まで伝わったのは、そういう目撃情報が本当にあったからじゃないだろうか。
何かの概念に形を与えた存在でない、何の想いも背景も無く「ただ単にそこに居た」だけの虫。何も与えられていないから、誰かの想い次第で何にでもなれる虫。突然変異で生まれた、長く生きられない二匹で一匹。
でも、だからこそ羨ましいと思った。自分達みたいなのに、あの虫は完成している。
自分達は完成していない。不完全だと思った。
この虫は、完全なのかもしれない。冷蔵庫の下から出てきたこの虫は頭が二つある。やけにしぶとく、死なない。俺がこんなに何回も何回も死のうとしてるっていうのに。生きているのを見せつけてくるように。
試しに叩き潰して外に放り捨ててみたが、期待通り死ななかった。何事もなく元に戻ってくる。何度も色んな方法で殺してみたが、全部自分の想像通りになった。不思議だ。とても不思議だ。
試しに開いてみると驚いた。赤い。綿みたいな筋肉と、汁が赤い。その中には白くて細い神経が巡っていて、白いぴょろぴょろした沢山の細い管と、黄色い何かで満たされた半透明の太い管が詰まっている。でも、何よりも驚いたのは繋がっていた事だ。頭から伸びてきた管は、もう一つの頭にそのまま繋がっていた。この虫が糧としたものは何処にも行かず、永遠に残り続ける。始まりだけで終わりが無いから、この虫は死なないんじゃないか。
本当に荒唐無稽で、頭がおかしいと思う。自分自身どうしてこの虫にこんなに執着しているのか、想像しているのか、考え続けているのか分からない。でも、一つだけ感じた事がある。この虫は自分に甘えるように寄り添うに、自分を肯定し続けてくれる。自分に何度も酷い事をされ、中も開かれたのにも関わらず想って居てくれる。
まるで、
79 名無し 2023/07/29(土) ██:██:██. ID:██████
俺は自殺じゃなくトリップ目的で非定型で吊った事あるんだけど、グエグエして苦しかった。首吊りは楽に死ねるって触れ込みだけど、やっぱ嘘なんじゃない?
80 名無し 2023/07/29(土) ██:██:██. ID:██████
出来れば今日中、親が帰ってくる前に逝きたいんですけど、何かアドバイスありますか?
81 名無し 2023/07/29(土) ██:██:██. ID:██████
»79 一応、医学的には根拠ある。やった事ないから分からないけど。定型でやれば?
82 名無し 2023/07/29(土) ██:██:██. ID:██████
準備終わったー!後はやってみるわ。皆昨日からアドバイスありがと。遺書もばっちり。
じゃあね。失敗したらまた来る。
83 名無し 2023/07/29(土) ██:██:██. ID:██████
»82 乙。
84 名無し 2023/07/29(土) ██:██:██. ID:██████
»82 さよなら。俺も明日やろ。
85 名無し 2023/07/29(土) ██:██:██. ID:██████
俺は自殺したいわけじゃないけど、このスレに居る。俺は自殺を肯定する気はない。ここに居る奴ら、皆死んでほしくない。自殺なんて、死ぬという事を考えないようにしてる奴か、他人事みたいに感じている奴しかやらないと思ってる。でも、実際何を言ってもどうにもならない位、気持ち固めてる奴が居るんだよと。重たく決心して、気軽にやってしまう。ここに居る奴らは、本人と周囲の人間が出来るだけ苦しまない方法を見つけてほしいと思ってみたいな詭弁で、自殺を推奨したり教唆したりする。俺は違う。
死ぬな。皆生きろ。何があったかは知らないが、死ぬことは無いじゃないか。
86 名無し 2023/07/29(土) ██:██:██. ID:██████
»85 少し前に死んだ兄が少しだけ近い事を言ってて、何となく気持ちが軽くなりました。ありがとうございます。
兄のパソコンには遺書が残されていた。
内容は自分が先に逝く事への謝罪、自身を追い詰めた会社の人間への恨み、脈絡のない文章、凄まじい文量で自分が死とどう向き合ったか。そして最後の最後、あの時の事に対しての、自分への謝罪が残されていた。謝罪を見て、自分は単純に悲しかった。そして兄の気持ちを理解せず、ただただ一人で舞い上がっていた自分が恨めしかった。
自分達は一卵性の双子なのに、同じ胎から産まれたのに違っていた。体が大人に近づくにつれて明確になってきた違いが、自分は気持ち悪かった。だからあの時、ようやく向いている方向が一つに重なったようで嬉しかった。自分は兄に受け入れられたと、打ち明けて良かったんだと安堵している最中、兄は自分に対して乱暴してしまったと後悔していたのだ。兄は普通の人だから、それが当然なのに。気付くべきだった。あぁ……、だから兄は自分と距離を取っていたのか。
兄の死の一因が自分にあったと気づいた事、そして隠したかった全てが明るみになった事で、自分の中のある選択肢が急激に膨れ上がるのを感じた。
死ぬべきだ。自分は。
色んな自殺サイトを巡って調べ上げた。自分は首吊りを選んだ。あぁ、五月蝿い五月蝿い。両親から、また電話がかかってきた。出るわけが無い。何も知らない癖に、止めようとしてくるな。歩み寄って理解していると思い込んで話す内容の節々から、無自覚な差別が滲み出ている。
でも、ありがたくもあった。それを言ってくれるから湧いてくる怒りと申し訳なさの感情で、深く考えずに済む。勢いよく決心する事が出来た。後はもう、この縄を顎に沿って締めて、台から飛び降りるだけ。あぁ、そうだ。部屋は暗い方がいい。
紐を引っ張り電気を消した。
その時、その虫は現れた。自分の咽喉の薄皮1枚内側を這い、口から出てきたそれは、前見た時と同じような姿かたちだった。蛆虫にしては大きく、しかし蚯蚓ほど太くはない。
と同時に急激に苦しさが襲ってきた。頭が熱くなり耳鳴りが凄い。必死に準備を
その時、その虫は現れた。兄の喉の薄皮一枚枚内側を這い、口から出てきたそれは、真っ白く、黄色い産毛の生えた芋虫のように見えた。蛆虫にしては大きく、しかし蚯蚓ほど太くはない。
それは「長く」なった。短く見えたそれは縮み潜んでいただけで、するすると兄の顔の何倍もの長さまで伸び、うねりながら自分の方に向かってきている。それでも尚、もう一端は見えない。
自分の足元に来て止まると、それは「短く」なった。質量保存の法則を無視しながら、プチャプチャと部屋にある蛆虫の蛹にぶつかりながら収まっていく。薬指くらいの長さになった所で、ようやくもう一端も頭部であること、つまり虫が二つの頭を持つことが分かった。
その後、虫は何をするわけでもなく兄の体に戻っていった。片方の端が首筋をくるりと見せつけるように巻きながら、自分を差し置いて破けた唇を通って兄の体の中に入っていく。もう一端は下半身の方へと伸びていく。
、眼に光を感じた後、意識が薄れる。(約1分)
全身に痙攣が起きた後、両手足がひきつる。男性の場合、陰茎の勃起や精液の漏出が見られることがある。(約1~1.5分)
仮死状態となり、大小便を漏らし、目が飛び出し、呼吸が止まる。(約1分)
心停止する。以降は救助されても、ほぼ助からない。(約10分)
この虫は自分に甘えるように寄り添うに、自分を肯定し続けてくれる。
自分に何度も酷い事をされ、中も開かれたのにも関わらず想って居てくれる。
まるで、弟みたいに。
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- portal:4697631 (05 Dec 2018 09:08)
……兄が居た。部屋の奥、布団の上で内側から溶けて流れて噴いていた。
ザックリまとめると、まず二頭虫は、単にそういう実際に存在する、突然変異で産まれた虫です。
→
そう思うと、二頭虫って情報が少ない分、逆にそういう目撃情報が本当にあったんじゃないかって気もしてきますね。
何らかの概念に形を与えた存在ではないというか。
情報が少ないものはとりあげられてもすたれてしまいますからね
妖怪「二頭虫」は実在したんだろうなと言う事だ。妖怪「二頭虫」に関する情報は少ない。それでも廃れず現代まで伝わったのは、そういう目撃情報が本当にあったからじゃないだろうか。
ふと
当然、短命なのですが、極端に死を恐れる主人公が二頭虫の事を考える内に、二頭虫にそういう性質を与えてしまうというイメージですね。
先程、二頭のイメージを述べましたが、主人公はそこに「補完し合う」というものを見いだしてしまった。という概念です。補完しあうから、完全で滅びることの無い生物。
信仰が本体に影響するイメージですね
奇妙な虫をウロボロスと重ねる、ぞくぞくしますね
あ、ウロボロスは一頭でしたか
この展開から、最終的に食物を食べては排泄せずに溜まり続け、長く伸び続けた二頭虫を発見し、自分もその腹の中におさまりたいという狂気を全体を通して描きつつ、繋げていく。
きっと今よりずっと真実性をもって語られていたものだろうと思われます
わたしもそうした今は失われてしまった存在の姿を想像すると楽しいです
そう思うと、二頭虫って情報が少ない分、逆にそういう目撃情報が本当にあったんじゃないかって気もしてきますね。
何らかの概念に形を与えた存在ではないというか。
情報が少ないものはとりあげられてもすたれてしまいますからね
取り繕って、言っている。でも、今の自分には、
あんな、出来損ないの駄目な兄の後を追うのは馬鹿らしい、やめろと言っているようにしか聞こえない。
自分と兄の関係にすら気づいて無かった癖に、自分の未来を心配するのか。
自分を愛してくれていたわけでは無かった、死恐怖症ゆえ。
布団の中で兄の暖かさを感じていた。
情報が少ないのに廃れず現代まで伝わったのは偶然ではない。
★死恐怖症
あの虫が兄を殺したのではないだろうか。
死体は怖い、だが怖くない死体がある。
あの虫が兄なのではないかという思想
★双頭の頭は短命、しかし、排泄物が無い存在ならば?
同じ胎から産まれたのに、差があるという思想
★自殺の具体的な練習
実行、虫虫虫虫虫
結果的に選んだ行動が「覚悟を決めて普段通り」だったとしても、
人は「無になる」ことを恐れているのではなくて、
「わからない」ことを恐れているのです。
死んだらどうなるか分からない、本当はこのことが怖いのです。
いつ死んでも構わない。
キューブラー=ロスは、他人の死は受容できたのですが、
自分の死に直面した時は、
今まで頭で考えていた死とまったく違い、
とても受け入れることはできなかったのです。
「自分はこれをやって死ねるなら本望だ、
これさえ成し遂げればいつ死んでも悔いはない」
という人がありますが、それは、
死を遠くに見ている間だけのことです。
人はなぜ、死体を怖がるのか。仕事で触れる機会の多い私たちでさえ、怖さに慣れないのはなぜか。その理由が知りたくて、友人の禅僧を訪ねた。彼も私たちと同じく、葬儀で年中死体に接しているが、やはり遺体と対面した日は、普段の何倍も疲れるそうだ。死体を見るのは怖いし、対面するときにはいつも緊張するという。
さらに禅僧は、私たちが死体を怖いと感じる理由について、無意識に「自分の死を遠ざけたい」「自分の死の恐怖と対峙したくない」という気持ちの表れではないかと教えてくれた。恐怖心は、目の前に横たわる死体そのものに対してではなく、遺体から自分の死を連想することで生まれるもの。怖がる理由は、常に自分の心の中にあるのだと。死が怖くなければ、死体を見ても、幽霊を見ても、怖いと感じることはないのだ。
「修行を積んで、死への恐怖を乗り越えた人は、生々しい死体を見ても、何も感じないだろう」と、彼が付け加えたこの言葉にも、私は深く納得した。死んですぐの死体は、自分の死を連想させる鎖が太いから怖い。だが、その死体が5000年前の干からびたミイラだったなら、自分と違いすぎて死を連想しにくいから怖くないのだ。
私は人一倍、病気の痛みや苦しみ、死ぬことが怖くて医者になった。医者になったら、その怖さが少しは軽減するかと思ったが、残念ながらそうでもなかった。当たり前のことだが、医学部では、死んだ後のことは教えてくれない。体や病気のメカニズムと治療法は学んだけれど、その先に待つ全員に平等に訪れる死については、まったくわからないままだった。多くの知識を身につけても、死の恐怖を乗り越えることはできなかった。
世の中には、死と同じく、たくさんの未知の怖いことが転がっている。どうしたらそれを克服できるのか、さらに禅僧に聞いてみた。返ってきたのは、「自分の目を鏡で何度も見つめろ」という言葉。己を知れば、怖いものはなくなるということなのか。怖がりの私には難しいと思ったが、自分を変えるヒントに、少し近づいた気がした。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%BB%E6%81%90%E6%80%96%E7%97%87
精神を病んで引きこもりがちになっていた兄に呼ばれていた。自分と兄は一卵性の双子で、同じ日に同じ胎から産まれた。それなのに酷く差が生まれたように感じられて、それが自分は違和感があって、何となく忙しさを理由に帰らずに居た。
https://president.jp/articles/-/40633
https://seesaawiki.jp/w/livedoor3432/d/%A5%ED%A1%BC%A5%D7%A4%CE%CA%AC%CE%E0
「殻に閉じこもるのは良くない」と以前に成瀬が一度言ったことがあるらしいが、すると田中は、「違うんだよ」と怒ったという。「僕が世界を閉じ込めているわけ。僕の部屋の壁が世界を囲んでいるんだよ。閉じ込められているのは、僕以外の全員で、外にいるのは僕だけってわけ」
漸層-立ち消え型
〇冒頭部(比較的穏やかな冒頭、状況設定に留まる、登場人物は普通の人)
・二頭虫の解説
・普通の兄弟、日常に関連付ける
・兄に呼ばれて、家に向かった。
・過去、襲われた。自分は嫌では無かった。
・兄にとっては暴力だったが、自分にとってはそうでは無かった。
・一戦を越えた時、だからこそ繋がりが絶たれるのを怖がった。
・兄が死を極端に恐れている事、弟と肉体関係を持っている事を違和感なく伏線貼りたい。
〇展開部(散在する小サスペンスの発端→解消、不安の蓄積)
・兄は不在のようだった。合い鍵を使用し、家に入る。
・布団の中で死んでいた兄を「踏む」
・枕の位置的に反対に寝ていた兄の、胸の辺りを自分は踏んでいたようだった。
・兄はうまく言えないが、どこか安らかな表情で自分を見つめていた。
・白い蛆虫、真っ白い、そして産毛が生えた蛆虫が目の辺りに居る。
・それは「長く」なった。小さく見えたそれは縮んでいるだけで、伸びたそれは兄の左目から、唇を通って滑らかに首筋の辺りまで伸びていた。
・いや違う。まだ伸びている。二つの端が別々に自在に動いて、それに合わせて真ん中の体が継ぎ目なく、するすると伸びている。片方の端が首筋をくるりと見せつけるように巻きながら、自分を差し置いて破けた唇を通って兄の体の中に入っていく。もう一端は下半身の方へと伸びていく。
・ずるい
・双頭の虫に対して、自分は嫉妬していた。
〇クライマックス(事件の発生、大サスペンスの発端、不安の頂点)
・双頭の科学的視点、短命である
・いつのまにか、自分はあの虫の事を調べていた。兄の部屋を清掃した業者にも話を聞いた、図鑑を見て、ネットで検索したりもした。
・何故、自分はあの虫を忘れていたのか、そして今になってここまで強い関心が湧いたのか、自分でも分からない
・
・ムカデ人間という映画を見た。前々から思っていた。居ないから苦労しているのだろうが、双頭の縦に細長い内蔵袋みたいな人間が挟まれば、容易に完成するのだろうなと思った。率直な、監督の意図や狙いを全て無視した無粋な感想としては。
・ウロボロスは永遠だ。尻尾に噛みつく。その尻尾を自ら噛み千切ったあとに再生するのは、尾か頭か。
・真に自己完結した生物は、繁殖する必要の無い生物で、自分を複製する必要もなくて、単に性行為が性的なものでなく、単なる快楽を求める行為でしかない。
・あの虫は、
〇終結部(大サスペンスの結果は「立ち消え」、日常に関連づけられ読み手が結果を想像)
・あぁ、まだ死なないのか。こんな、丈夫なのか。こんな、こんな。痛くないなんて、嘘じゃん。痛い、痛いなぁ、苦しい、苦しい、いつ終わるんだ。あぁー痛い、いいい這うな、這うなー入るな、這うなー中這うなぁー
〇読後(読み手が恐怖のクライマックス・結果を形成、恐怖)
立ち消え
…サスペンスが発端だけに終わり、結果がどこにも述べられない。はぐらかされた印象を与えるが、一方ではそれが余韻となって作品の緊張感を高める。
些細な事でも実際に遭遇してみると、これは相当に薄気味悪い
・現実と非現実が交錯し、作品の中の「恐怖」だったものが作品の外で、読み手の意識の中で独り歩きを始める。
・読み手が簡単に想像のつく、普通の人々が現実的に想像可能な小サスペンスを解消する。
・それに対して、大サスペンスの発端は、やや現実離れしている。日常生活では経験できないような大事件に主人公は遭遇する。
・そしてその結果はクライマックスを過ぎても終結を迎えても記述される事は無い。
・読み手は気付いてないだけで、実際に今もどこかでその事件が起こっていて、いつかその事件に遭遇するのではないかという不安が発生する。
・冒頭から現実、日常を演出し続けたのは、普通ならば決して交錯する事の無い、現実と非現実の境界を曖昧にさせるためだったのである。あまりに現実的な展開だったために、読み手は自分の日常と重ねる。そして、作品の中でのみ効果を発揮するはずの「不安」が作品外に持ち越され、「恐怖」の感情に発展していくのである。
兄と弟
布団の中で亡くなった兄を踏んでしまう弟
踏む
白く細い蛆虫
自分を差し置いて兄の中に入っていく無視への嫉妬
子どもがアリを踏んだり、ダンゴムシをつぶすなど、残酷ともいえる行動をとるのはなぜでしょうか?
「3歳くらいまでの子どもは、ちょこちょこ歩き回るアリも、電池で動くおもちゃも区別しておらず、同じ興味の対象なのです。遊びの中で虫を殺してしまうこともありますが、それは残酷な心を持っているからではなく、『虫に命がある』ことを理解するのがまだ難しいのです」
「好奇心から起こる行動を大人の価値観で『うちの子は異常なのかも』ととらえてしまうこと自体が間違いなんです」
やっていいこと、いけないことを全く知らない状態で生まれてくる子ども。それに対して、親は一つひとつ分別を教えていくことが仕事だと言います。
記事案「二頭虫」(依談)
(掴み)姫国山海録にある、虫の一種の解説。
(展開1)この話を聞いた時、主人公はその虫を見たことがあることを思い出す。
(幕間閑話1)これまでの事例において、二つの頭を持つ生物は実際に確認されている事の説明。科学的に、具体的な事例の説明。
(展開2)主人公は二頭虫の事をもう一度見ようとしている。どうして二頭虫の事を調べ、見ようとしているのか?主人公は死ぬのが怖い。
(幕間閑話2)二頭を持つ生物は基本的に短命である事の科学的な説明。事例の説明。
(展開3)二頭虫は、どんな生物なのかの想像。
→この展開から、最終的に食物を食べては排泄せずに溜まり続け、長く伸び続けた二頭虫を発見し、自分もその腹の中におさまりたいという狂気を全体を通して描きつつ、繋げていく。
野生動物センターは、「解剖学上は右の頭が物を食べることに向いているが、左の頭の方が支配的に動いているように見える」と説明しています。
2つの頭を持つ生物は早い時期に死亡することが多々あります。これは、獲物を得た時にどちらの頭が獲物を飲み込むかで争いが起こったり、危機に面した時に別々の行動をとろうとしたりするため。双頭の野生動物を見つけることは非常にまれであり、ましてや生きたままの保護には、細心の注意と幸運を要するとのこと。
2018年9月24日時点で既に6人が州からヘビを購入するためのオファーを送っていますが、双頭のヘビは、ヘビの繁殖と飼育経験が豊富なハ虫類学者の元へと預けられています。今後、十分にヘビが生きながらえることができたなら、動物園などで一般公開することも視野に入れているそうです。
なお、双頭の野生生物が生きたまま発見されることはまれですが、双頭生物自体はこれまでにも報告されています。2018年5月には「2つの頭を持つ鹿」が話題になりました。
子鹿の種類はオジロジカであり、ダンジェロ准教授らはCTおよびMRIスキャンを行い、結合双生児の子鹿について調査したとのこと。MRIスキャンの結果、子鹿は2つの頭が1つの脊椎を共有しており、脊椎は2つの首に向かって途中で枝分かれしていることが判明しました。
また、内臓の構造を調べるために解剖を行ったところ、子鹿は1つの心膜の中に2つの心臓を保持していることもわかりました。加えて2つの首にはそれぞれ別個の食道と、食物を反すうするための前胃も2つ有していたとのことですが、前胃から続く消化管のうち片方は閉鎖されていたそうです。
ダンジェロ准教授によれば、「子鹿の肺には空気を吸った痕跡がないため、子鹿は生まれてすぐ、もしくは生まれる前に死亡したと考えられます。しかし、しっかりと毛繕いがされていたことから、親鹿の母性本能が強いものであるということがわかります」と語りました。
自然界で哺乳類の結合双生児が生まれることは非常にまれであり、1671年から2008年に収集されたデータによれば、哺乳類の結合双生児はわずか19件しか報告されていないとのこと。その中で今回発見された個体と同じオジロジカは2件の報告がありますが、いずれのケースでも結合双生児の子鹿が子宮の中にいる時に、親鹿も子鹿も死亡していたそうで、「結合双生児が通常通り出産され、親鹿も生存していた今回のケースは非常にレアです」と、ダンジェロ准教授は述べています。
2016年5月、ミネソタ州ミシシッピ川付近の森林でキノコ狩りを行っていた男性は、草の下に横たわった1体の子鹿の死骸を発見したとのこと。子鹿の死骸を発見するだけであればそれほど珍しいことではありませんが、なんとその子鹿は2つの頭を持っていました。
目が3つ、鼻が2つ、頭から触覚が1本生えている生き物がニュージーランドで見つかった。8月に「Arthropod Structure & Development」誌で紹介されたヤワラガニの一種で、学名Amarinus Lacustrisと呼ばれる沢ガニの珍しい奇形だ。「3つ目」のカニの奇妙な体と脳の異常は、複数の奇形が重なった結果だと思われる。まず、体の一部が2匹分存在するというシャム双生児(または結合双生児)の特徴として、第3の目がついている。また、カニは目を損傷すると新しい目を再生する能力があるが、それがこの場合はうまく再生できずに触覚となって生えてしまった。
自然界は完璧ではない。普段とは違ったことが起こる場合もある。科学者にとってこうした異常は、ただ興味深いだけでなく、貴重な研究資料となる。
3つ目ガニの筆頭研究者で、ベルリンにあるフンボルト大学のゲアハード・ショルツ(Gerhard Scholtz)氏は、「自然界で発生した奇形は何が可能であるかを我々に教えてくれる」と話す。「これらを研究することは、過去の失敗から学ぶようなものだ。なぜ奇形が発生したか、その原因と構造を理解すれば、通常の発達についても原因と構造を理解することができる」。
ハッキリ言っておくと、現実において多頭の動物「種」は存在しない。
ただ、双子の亜種である結合双生児や奇形による双頭生物、放射能汚染による遺伝子異常などで、ごくごくまれに双頭の生き物が生まれることはある。
先述の通り、生物としては強力どころかむしろ虚弱体質なためそのまま死んでしまうケースも少なくない。
なお、極めて珍しいケースだが結合双生児の中に「二頭体」というものがあり、これがいわゆる「多頭」に近い。
現在確認できているのはアメリカで一例、ブラジルで一例だけだが、双頭のまま普通に生きていたりする。
詳細は結合双生児にて。
なんか考えていくか…。
二頭虫
http://tyz-yokai.blog.jp/archives/1021229162.html
胎虫譚「二頭虫」
『針聞書』
https://www.kyuhaku.jp/collection/collection_harikiki.html
文字通り鍼灸の本、イメージは医療書なのですが虫の図解が印象的です
虫下し、の虫ですね
昭和のころまでは日本人の8割はなんらかの寄生虫がいたと聞きかじったことがありますが、それら虫への対応は昔の人にとっては命に係わるようなものだったんでしょうね
虫の居所が悪い、といったりもしますね
ですね。そういう概念的な存在の在り方は、考えていくと楽しくなっちゃうタイプです。
きっと今よりずっと真実性をもって語られていたものだろうと思われます
わたしもそうした今は失われてしまった存在の姿を想像すると楽しいです
そう思うと、二頭虫って情報が少ない分、逆にそういう目撃情報が本当にあったんじゃないかって気もしてきますね。
何らかの概念に形を与えた存在ではないというか。
情報が少ないものはとりあげられてもすたれてしまいますからね
せきみちくんのモデルは朱の盆っておっしゃってましたっけ
朱の盆も江戸の黄表紙では見越し入道よろしく妖怪の親玉とするものもあるんですが、伝承がなさすぎてすたれてしまいました
なんだかいとしいですね
個人的には、伝承が廃れた=何らかの形で別のものに変更されたor伝承より一歩上をいった無意識の概念になったみたいに、素人的に考えちゃうんですが、その辺はどうなんですかね?
話がそれましたが、生物学的に二頭のものは短命というのは奇形的なイメージですかね
きっと本当はもっと適当なんだと思います
似てるものはいっしょくたにして、落とし込んでしまう
なるほど…。思ったより、ざっくりしてるんですね。ありがとうございます。
私は無意識の概念だったものを、わかりやすいものに落とし込んで解釈したようなイメージが、少なくとも江戸期のおばけにはあるように思います
京極夏彦は「ひっ算」と呼んでましたね
視覚的にわかりやすい、わかるものにしてしまおうという魂胆です
面白いですね。理解可能なものに近づけてしまおうという思考に近い感じですかね。
まさしくそのとおりです。
ありがとうございます。すみません、私の方で別の話に逸らしちゃいましたね。
次に、二頭が短命という話でしたね。
二頭の亀のニュースを先日見ましたね
とてもめずらしいとか
了解です。
ただ、それらは様々な動物で事例がある、科学的に存在が証明されている存在でもあるのが面白いところです。
三足烏は神の使いですが、二頭の存在はどうなんでしょうね
どうなんでしょうね~。個人的には、二頭ってイメージには、どちらかが主導権を握っている支配・従属・寄生等のイメージ、または全く違うものを結びつけた存在。という感じがしてます。3つと違い、アンバランスというか。
うすばさんのプロットですと、二頭虫にのまれたいと主人公は望みますが
これは不死、永遠にそこで生きながらえるイメージですか?
はい、そうですね。
ザックリまとめると、まず二頭虫は、単にそういう実際に存在する、突然変異で産まれた虫です。
当然、短命なのですが、極端に死を恐れる主人公が二頭虫の事を考える内に、二頭虫にそういう性質を与えてしまうというイメージですね。
先程、二頭のイメージを述べましたが、主人公はそこに「補完し合う」というものを見いだしてしまった。という概念です。補完しあうから、完全で滅びることの無い生物。
信仰が本体に影響するイメージですね
奇妙な虫をウロボロスと重ねる、ぞくぞくしますね
あ、ウロボロスは一頭でしたか
イメージ的には近いですね。ウロボロスの尾が何らかの形で千切れた後、再生するのははたして尾なのか?という疑問が自分の中にあり、その辺も上手く繋ぎたいな~と思っていました。
少し、自分のアイデアばっかり話してしまって悪いので、うぶすなさんのアイデアの話もしていきたいかもしれないですね。
なるほど 納得感のある展開にするのか、謎のまま終わるかで構成が変わってきそうですね
すみません、私もつい横道にばかり
いえ、自分こういう話好きで無限に話してしまうので、何時間も二頭虫の話しそうになってしまったので。
記事案「二頭虫」(依談)
(掴み)姫国山海録にある、虫の一種の解説。
(展開1)この話を聞いた時、主人公はその虫を見たことがあることを思い出す。
(幕間閑話1)これまでの事例において、二つの頭を持つ生物は実際に確認されている事の説明。科学的に、具体的な事例の説明。
(展開2)主人公は二頭虫の事をもう一度見ようとしている。どうして二頭虫の事を調べ、見ようとしているのか?主人公は死ぬのが怖い。
(幕間閑話2)二頭を持つ生物は基本的に短命である事の科学的な説明。事例の説明。
(展開3)二頭虫は、どんな生物なのかの想像。
→この展開から、最終的に食物を食べては排泄せずに溜まり続け、長く伸び続けた二頭虫を発見し、自分もその腹の中におさまりたいという狂気を全体を通して描きつつ、繋げていく。
失敗した時の覚悟、身辺整理、遺書、場所と道具、全部揃っている前提で話す。
最近、自殺サイトを法的に規制しようと言う動きがあるようですが、
「人間はどうせいつか死ぬ。ならば、可能なかぎり苦しまずに死にたい」というのは、
人類共通の願望です。これは、反社会的でも、不道徳的でも、病的な願望でもありません。
その願望に誠実に答えようとすることが、この首吊りスレの主旨です。
究極の安楽死方法である首吊りの情報を規制すれば、
不適切な方法で実行してしまい、不具になった自殺未遂者を増やしかねません。
それは、かえって社会的荒廃や負担を増大させることになるでしょう。
このスレを読んで、「何だ、死ぬのはこんな楽で簡単なことなのか。
だったら、気負って死に急ぐこともない」と、生存の意志を持った人も大勢います。
喉仏の少し上を軽く手でおしたら少し気持ち悪くなったんですが、吊る時みたいに強い体重がかかったら気持ち悪くならないものなんでしょうか。
30 優しい名無しさん[sage] 2012/01/12(木) 22:47:56.86 ID:uZf6Vzrx
気道押したらいかんよ
31 優しい名無しさん[sage] 2012/01/12(木) 22:51:28.55 ID:YzYtccz1
喉仏の両脇の頸動脈を圧迫すれば、大丈夫でしょうか?
32 優しい名無しさん[sage] 2012/01/13(金) 01:10:39.76 ID:DUZBfdSS
左右のアゴ下の頸動脈
33 優しい名無しさん 2012/01/13(金) 01:14:31.76 ID:7arc5FHx
普通にロープに首かければ同じだろ
34 優しい名無しさん 2012/01/13(金) 01:30:59.15 ID:HSrYUjas
アゴのラインに沿って吊る。
7秒で意識喪失にいたります。
Q:首吊りは本当に苦しくないの?
A:首吊りは医学界では「首吊りに苦痛なし」が定説となっています。
逝く寸前を疑似体験(ナンチャッテ)したい香具師は、まずハイパーベンチレーション
(深く早く呼吸する)を1分くらいやって血液中を過酸素状態にしてから、足のつくと
ころで首吊ってみる。ほんの数十秒かで息が苦しくなる前に、意識が薄らいで手足が
ガクガクになる感覚を味わえる。ただし、本当に逝ってしまっても責任は持ちません。
まだ嘔吐反射と呼ばれる反応の原因、対策は見つかってないんですかね?
どう吊ってみても苦しい事に気がちって、楽に死ぬと呼ぶにはほど遠い感じがします
グエグエするんだけど
→ 現在進行形で試行錯誤を重ねています。正式な名称で“嘔吐反射”といいます。
「勢いを付けて定型でヤれば、グエグエする暇もなく失神するだろ」との声が強いようです。
……兄が居た。冷たくなって部屋の奥、布団の上で内側から溶けて流れて噴いていた。
突き昇ってくる熱の魅力に 抗えない
生徒があやまったのは心から後悔してあやまったのではない。ただ校長から、命令されて、形式的に頭を下げたのである。商人が頭ばかりさげて、ずるいことをやめないのと一般で生徒も謝罪だけはするが、いたずらはけっしてやめるものでない。よく考えてみると世の中はみんなこの生徒のようなものから成立しているかもしれない。人があやまったりわびたりするのを、まじめに受けて勘弁するのは正直すぎるばかというんだろう。あやまるのもかりにあやまるので、勘弁するのもかりに勘弁するのだと思ってればさしつかえない。もしほんとうにあやまらせる気なら、ほんとうに後悔するまでたたきつけなくてはいけない。
会えなかった時間を埋めるかのように激しく愛し合う
僕は今君と性交している。僕は君の中に入っている。でもこれは本当に何でもないことなんだよ。どちらでもいいことなんだ。だってこれは体のまじわりにすぎないんだ。我々はお互いの不完全な体を触れあわせることでしか語ることのできないことを語りあっているだけなんだ。こうすることで僕らはそれぞれの不完全さをわかちあっているんだよ
(愛のないセックス)彼が彼女の膚に触れているとき、そこにはなんの感動もなく、いつもある白しらじらしい気持が消えなかった。生理的な終結はあっても、空想の満足がなかった。
水島は射精の瞬間を少しでも先にのばしたがっている。何度か動きを止め、あるいは身体を離し、鎮まるのを待つ。
それからまた二人はしゃべらなくなる。あらゆる種類の体液で互いを汚し合いながら、離脱のための激しいダンスを踊る。さっきよりもっと強い刺激を必要としている水島の、あらゆる望みをかなえようと夢中になる。十和子なしでは生きられないと、水島に骨の髄までそう感じさせるためには、どんなことをすればいいのか? 二つの肺から吐き出される湿った息で、部屋全体が白く霞んでいく。
柿村の手や唇や性器で溶かされていきながら、
(猫の交尾)アオン、とスカーレットが声を上げる。体の奥底から熱い塊を吐き出すような声。
快楽にのけぞった顎の可憐さ 稚拙な動作で体を交えた。