クレジット
タイトル: SCP-2525-JP - こちら多元宇宙超次元電話交換局
著者: ©︎
Mistertako
作成年: 2021/01/16
アイテム番号: SCP-2525-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 日本国内で発売されている全ての電話機には監視装置が埋め込まれており、電話通信を各地の財団施設で監視することが可能となっています。SCP-2525-JPへの接続条件が満たしやすい天候の地域における通話は特に注意深い監視の対象となり、受話者に着信が通知されずに通話が開始された時点でSCP-2525-JPとの通話が疑われます。上記の事例が確認された場合は近傍の財団施設から収容チームを急派し、SCP-2525-JPへの発信が確認された場合は発信者に記憶処理を施して開放してください。
説明: SCP-2525-JPは、極限定的な環境においてのみ通話を行うことができる電話交換局です。以下の8つの条件を満たした状態で電話を発信した場合、およそ8~9%の確率でSCP-2525-JPに接続すると考えられています。
- 発信者が何らかの建築物内部に存在する。
- 建築物は、木造であり屋根材が金属である。
- 発信者が建築物の開口部からおよそ半径3mの範囲内に存在する。
- 上記範囲内に、ティーカップに淹れられたコーヒーが1杯存在する。
- 室内に発信者以外の人物が存在しない。
- [編集済み]
- 屋外が1時間雨量4~6mmの雨天である。
- 発信する時期が7月上旬から中旬である。
SCP-2525-JPへの発信に成功した場合、電話交換手を自称する実体(SCP-2525-JP-A)が応答します。3種類のSCP-2525-JP-A実体(SCP-2525-JP-A-1~3)が確認されており、SCP-2525-JP-A-2およびSCP-2525-JP-A-3は財団に協力的な姿勢をとりますが、SCP-2525-JP-A-1は事務的な対応を徹底する傾向にあります。各通話試行において、応答するSCP-2525-JP-A実体はランダムで決定されると考えられています。
補遺2525-JP-1: SCP-2525-JP-A群の一覧
以下にSCP-2525-JP-A実体の特徴を列挙します。外見はSCP-2525-JP-A-3による証言を基軸として描写していますが、通話で得られた音響情報から一定の裏付けは取られており、信憑性の高いものと判断されています。また全ての個体に共通する点として、地球上で使用される全ての言語を使用できると確認されています。古語・死語・[編集済み]・地球近傍に生息する知的生命体が用いる言語の使用を確認する実験は現在検討中です。
SCP-2525-JP-A-1:
特徴: 30代前後とみられる女性の声で発話し、SCP-2525-JPの局長兼交換手長を務めるとされる実体。極めて事務的な対応を行う実体であり、他の実体へのインタビュー中に発言した場合も含めて、協力的な姿勢を見せた例は確認されていない。時おり出生宇宙由来と見られる特徴的な語句を用いる様子が確認されている。SCP-2525-JP-A-3の証言によれば、なんらかのキネトグリフを介した物体転移を利用して電話交換手としての業務を遂行するほか、他の実体に顔を触れられることに強い抵抗を示すとされている。
外見: 30代前後の女性型実体。ブラウスとスラックスを着用し、日によっては暗い色調のカーディガンやエプロンを着用している場合もある。
SCP-2525-JP-A-2:
特徴: 20代前後とみられる女性の声で発話し、最も若いSCP-2525-JPの職員である実体。財団に対して協力的であり、"丁寧"と形容される口調で対話を行う様子が確認されている。種族共通のものであるとされる極めて高い俊敏性を持ち、それを利用して電話交換手としての業務を行う。肉類を好んで接触する傾向があり、SCP-2525-JP-A-3や未知の人物から頻繁に差し入れを受けている。また、右触覚の先端に鈴型のアクセサリーを着用しており、移動中は鈴の音が残響する。
外見: 7対の脚を持つ、体長2mほどのゴキブリ型の実体。受話器を取る動作以外では基本的に14足走行を行う。体表色は無色~白色を呈し、腹部両脇に3対存在する孔状の器官から声を発する。大顎と口腔が胸部下側に存在し、その部分から食物を摂取する。
SCP-2525-JP-A-3:
特徴: 60代前後とみられる女性の声で発話し、最も長くSCP-2525-JPに就労しているSCP-2525-JP-A実体。財団に対して極めて協力的な姿勢をとるが、話題の逸脱や不必要な情報提供が多く見られるため、情報の純度が低い。通話の過程で、頻繁に高音域の笑い声を発する。また、短期間ではあるものの基底宇宙の地球に居住していた経歴があると主張しており、地球および人類に関連する広範な知識を持つ。
外見: 身長およそ3mの概ね人型の実体。頭部の構造はインドキョン(Indian muntjac)に類似しており、頸部より下は概ね円錐形をしたイソギンチャク目(Sea Anemone)の足盤に類似した構造を持つ。体表面には粘液に覆われているほか、細かなスリット状の器官が無数に存在し、それぞれから強い筋力を持つしなやかな触手を伸ばすことができる。これらの触手は50m以上の長距離にわたって延長することができ、繊細な作業や自身の移動のために用いられる。
補遺2525-JP-2: インタビュー記録
以下に、SCP-2525-JP-A実体に対して行われたインタビュー記録を添付します。すべてのインタビューはSCP-2525-JPとの接続条件を特定する実験と並行して行われており、エージェント・猪力からエージェント・田郷への電話連絡という形で行われています。情報は得られたものの解析に直接寄与しなかった場合、及び情報がほとんど得られなかった場合の記録は省略しています。閲覧を希望する場合はアーカイブ済みインタビューファイル: 2525-JPを参照してください。また、SCP-2525-JP-Aとの通話ではない部分もあらかじめ省略しています。
インタビュー記録2525-JP-1
日付: 2019/10/1
インタビュアー: エージェント・猪力
対象: SCP-2525-JP-A-3
<記録開始>
SCP-2525-JP-A-3: はいー。どちらにおかけですか？
エージェント・猪力: あ、もしもし？
SCP-2525-JP-A-3: はい。
エージェント・猪力: 少しお伺いしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか？
SCP-2525-JP-A-3: はい？ えー。[沈黙]もしかして、初めてのご利用ですか？
エージェント・猪力: はい。利用法も含めて、いくつかお伺いしたいことがあります。
SCP-2525-JP-A-3: あら、そうなんですか？ ええ、ええ。大丈夫ですよ少しなら。
エージェント・猪力: ありがとうございます。お名前を伺ってもよろしいでしょうか？
SCP-2525-JP-A-3: え？ ああ、ここの名前？ それとも、私の？ [笑い]
エージェント・猪力: 組織名があるようでしたら、そちらからお伺いしたいです。
SCP-2525-JP-A-3: あらそう？ [笑い] こちらは、多元宇宙超次元電話局。通信技術が未発達な宇宙同士を接続するために造られた、中継地点のような場所よ。
エージェント・猪力: ありがとうございます。もう少し詳しく伺ってもよろしいですか？
SCP-2525-JP-A-3: ええ、ええ。いいですよ？ ここはさっきも言ったように電話局で、もともとは多元宇宙間での通話を行う時、技術が未発達な宇宙を介助するために造られたの。最近はめっきり利用者も減っちゃったけど、時々お客さんみたいに電話をかけてくる人がいると私たち交換手が電話に出て、話したい相手を聞いて、電話を繋ぐのよ。
エージェント・猪力: なるほど。我々は意図してそちらに連絡したわけではないのですが、この現象に何か心当たりはありますか？
SCP-2525-JP-A-3: あらそうなの？ あぁー、じゃあきっと通信が不安定だったのね。電波が変なふうに飛んじゃって、時々原始的な宇宙から電話がかかって来ちゃうことってあるから。でも大丈夫よ。ちゃんとお相手に繋いであげられるから。
エージェント・猪力: こういった事例はよくあることなのですか？ それと、先ほど "私たち" と仰いましたが、貴方の他には何人ほど働いていらっしゃるのですか？
SCP-2525-JP-A-3: まぁ、こういうことは時々あるわね。本当に時々だけど。[笑い] 私たちはそうねぇ、近頃は技術も進んでだいたいの宇宙が自力で宇宙間通信技術を確立しちゃうし、それで私たちの仕事全体が減ってしまったものから、おかげで交換手の人数も3人まで減らされちゃ
[粘着質な数回のノック音と、不明な人物が、SCP-XXX-JP-A-3に微かな声で「先輩、長いですよ」と話しかける]
SCP-2525-JP-A-3: あぁ、ごめんなさいね。お仕事に戻らないといけないみたいで。[笑い] ここに直接電話をかけたいときは[編集済み]に電話すると局長さんに繋がるから、そっちに掛けると良いわよ。それで、どちらにお掛けですか？
エージェント・猪力: お時間を取らせてしまい申し訳ありません。[編集済み]の、田郷さんにお願いします。
SCP-2525-JP-A-3: はーい、わかりました。[操作音]あ、ちなみに今度からはお名前だけで大丈夫よ。番号は私たちで探すから。じゃあお繋ぎしますね？ ありがとうございましたー。
<記録終了>
終了報告書: SCP-2525-JP-A-3より提供された電話番号に連絡したところ、該当する番号ではSCP-2525-JP発生条件を満たさない限りSCP-2525-JPと通話することはできず、番号は使用されていませんでした。後日行われたインタビュー試行2525-JP-2においてSCP-2525-JP-A-1にこの点を確認したところ、「お客様がご利用なさっている通信機器では技術的な問題で当局に接続できないものと思われます。より先進的な技術をご活用ください」との証言が得られました。
インタビュー記録2525-JP-3
日付: 2019/10/10
インタビュアー: エージェント・猪力
対象: SCP-2525-JP-A-2
<記録開始>
SCP-2525-JP-A-2: はい。どちらにおかけですか？
エージェント・猪力: もしもし。申し訳ありません、先日インタビューさせていただいた者ですが、また少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか？
SCP-2525-JP-A-2: あっ、はい。先日の方ですね、[不明な高音域の音]さんから伺っております。
エージェント・猪力: その節はご協力いただき、ありがとうございました。
SCP-2525-JP-A-2: いえいえ。大丈夫です。[沈黙] あの、もしかして財団の方ですか？
[沈黙]
エージェント・猪力: はい。そうです。
SCP-2525-JP-A-2: やっぱり財団の方なんですね！
エージェント・猪力: なぜ我々をご存じなのですか？
SCP-2525-JP-A-2: [不明な高音域の音]さんが "質問攻めだったから財団の人かもしれない" と言っていたので。それに私自身、財団の方に対応させていただく機会がありますから！
エージェント・猪力: 他にも財団を名乗る組織が存在するということですか？ [操作音] ちなみにお聞きしたいのですが、いくつほど財団を把握していますか？
SCP-2525-JP-A-2: そうですね、[沈黙] 私が担当しているだけで12件、たしか局長さんが70件ほど、[不明な高音域の音]さんも40件以上の宇宙の財団さんに対応しているはずです！ ほとんどの財団さんたちは私たちに危険はないと認めて下さって、良くしていただいていますよ。何件かの財団さんは積極的にここを利用してくださっていますし！
エージェント・猪力: なるほど。様々な並行宇宙とのやり取りがあるのですね。[操作音] そのうちの一件と繋いでいただくことはできますか？ 心当たりのある宇宙なのですが。
SCP-2525-JP-A-2: ごめんなさい。ほとんどの財団さんが ”他の財団が自分たちに連絡を求めても拒否するように" とのことで、各財団間の通話は特別な認可が無い限りお断りさせていただいているんです。
エージェント・猪力: [沈黙] いえ、こちらこそ突然申し訳ありません。
SCP-2525-JP-A-2: いえいえ。ところで、他の財団さんにも伺おうかと思っているんですが、そ
SCP-2525-JP-A-1: [靴音を響かせ、SCP-XXX-JP-A-2の背後から] グクグヅさん。
SCP-2525-JP-A-2: あっ、[小声で] ちょっとすみません財団さん。
[SCP-2525-JP-A-1とSCP-2525-JP-A-2が短く会話を行うが、大きく声量を落としているためこの時点では判読不能であった。後の解析で判明した会話の内容は以下]
SCP-2525-JP-A-1: [不明な高音域の音]さんといいグクグツさんといい、近頃は２人とも卑しいゴネーバです。 ガガフテ代で言うならお2人はもうX5にあたるんですから、もっとルガンチャ爬のように推仰してください。
SCP-2525-JP-A-2: すみません。気を付けます。
SCP-2525-JP-A-1: お願いしますよ？[靴音]
SCP-2525-JP-A-2: [声量を戻して] ごめんなさい。お仕事に戻らないといけないみたいです。どちらにおかけですか？
エージェント・猪力: ご協力ありがとうございました。お手間を取らせてすみません。田郷さんにお願いします。
SCP-2525-JP-A-2: 大丈夫です！ 承りました！ [走行音・鈴の音] お繋ぎします。ご利用、ありがとうございました！
<記録終了>
終了報告書: SCP-2525-JPは複数の宇宙を繋ぐ、空間分布学的な要所として機能している可能性があります。次回以降のインタビューでは、SCP-2525-JPの次元的所在地について段階的に質問していこうと思います。また、SCP-2525-JP-A-2が何らかの質問を行う様子を見せていました。次回以降の実験でSCP-2525-JP-A-2が応答した場合は、質問の続きを促そうと思います。
インタビュー記録2525-JP-7
日付: 2020/2/18
インタビュアー: エージェント・猪力
対象: SCP-2525-JP-A-2
<記録開始>
SCP-2525-JP-A-2: はい。どちらにおかけですか？
エージェント・猪力: こんにちは。今はお時間いただいてもよろしいですか？
SCP-2525-JP-A-2: あ、財団さんですね。はい [沈黙・小声になって] あんまり長くお話ししちゃうとまた怒られちゃいそうなんですけど、少しなら大丈夫ですよ！
エージェント・猪力: ありがとうございます。今回は2つほどお伺いしたいことがあります。まず1つ目ですが、皆さんは放送局に泊まり込みで務めていらっしゃいますか？ それともどこかから通勤しているのでしょうか？
SCP-2525-JP-A-2: 局長さんは3"かい"に住んでるみたいですけど、私と[不明な高音域の音]さんは通勤ですね。毎朝自分の宇宙から通ってます。
エージェント・猪力: 3階ということは、建物は3階建てなのですか？ それともどこかの建造物にテナントを借りている状態でしょうか。
SCP-2525-JP-A-2: かいだて？ [操作音] ああ！ いえいえ違います！ "かい" というのは、ええと、そちらの日本で言う世界の界です。この電話局がある宇宙は5層構造になっていて、その一番上の界に住んでいるんですよ。 この電話局はそこから2つ、ええっと、右の界にあるんです！
エージェント・猪力: [沈黙] なるほど。わかりました。その件についてはまたいずれ伺おうと思います。次に、先日のインタビューの最後にあなたが仰っていた件についてですが、続きを伺ってもよろしいですか？
SCP-2525-JP-A-2: えっ。
[沈黙]
エージェント・猪力: どうかされましたか？
SCP-2525-JP-A-2: [沈黙] いえ、大丈夫です。なんでもありませんから。忘れてください。
エージェント・猪力: 何か我々に問題がありましたか？
SCP-2525-JP-A-2: いいえ！ そんなことないです。ただ、その、いえ、局長さんに、このまえ財団さんとお話ししている時に局長さんに怒られたことがあったでしょう。とのあと、「最近のあなたは業務時間内にプライベートな話をしすぎです。少し慎むように」と言われてしまいまして。だからその、大丈夫です。
エージェント・猪力: 我々はすでに貴方たちを協力的、ないしは危険ではない存在と判断しています。まだかなり限定的ではありますが、可能なことであればお答えしますよ。
[沈黙]
エージェント・猪力: どうかしましたか？
SCP-2525-JP-A-2: [沈黙] いえ。やっぱり大丈夫です。財団さんは沢山いて、それぞれお仕事の内容や雇用の形に違いがある事も伺っていますから。私が聞こうとしたのは他の宇宙の財団さんについてだったんです。たぶん、そちらの財団さんとは違っているはずですから。とても個人的な質問でもありましたし、[沈黙] 大丈夫です。
エージェント・猪力: そうですか。[沈黙] では、今回のインタビューは以上となります。ご協力ありがとうございました。
SCP-2525-JP-A-2: いえ。[沈黙] 田郷さんで大丈夫ですか？
エージェント・猪力: はい。よろしくお願いします。
<記録終了>
終了報告書: 質問を繰り返すたびに、SCP-2525-JP所在地の構造や位置は不明瞭になっていくが、情報は確実に増えているので、解析班は着実に答えに近づいていると考えたい。SCP-2525-JP-A-2からの質問については、明確な問いが得られなかった。別宇宙の財団に関連する事項と推測されるため優先度は低いと見積もられるが、以降のインタビューでも間隔をあけて質問するものとしたい。
補遺2525-JP-3: 事案記録
インタビュー記録2525-JP-7以降10回にわたって、インタビュー試行に対してSCP-2525-JP-A-2の応答が確認されませんでした。インタビュー試行2525-JP-17において、SCP-2525-JP-A-1に対してSCP-2525-JP-A-2の近況を質問したところ、「彼女は辞職しました。彼女の個人情報ですので、これ以上の回答は差し控えさせていただきます」との証言が得られました。
財団が、予期しない要因や過去のインタビューの不手際によってSCP-2525-JP-A-2に悪影響を及ぼした可能性が懸念され、またSCP-2525-JPの構成要素が部分的に欠如したとも判断されました。原因解明のため、より協力的なSCP-2525-JP-A-3に対してSCP-2525-JP-A-2の現状を問うインタビューの実行が審議され、可決されました。以下はその際の記録です。
インタビュー記録2525-JP-18
日付: 2021/01/21
インタビュアー: エージェント・猪力
対象: SCP-2525-JP-A-3
<記録開始>
SCP-2525-JP-A-3: はいー。どちらにおかけですか？
エージェント・猪力: こんにちは。少しお時間いただいてもよろしいでしょうか？
SCP-2525-JP-A-3: あら！ 財団さんじゃない！ お久しぶりね。
エージェント・猪力: お久しぶりです。今回はグクグツさんについてお伺いしたいのですが、可能でしょうか？
SCP-2525-JP-A-3: え、グクちゃん？ [長い沈黙] 大丈夫だけど、どうかしたの？
エージェント・猪力: ここ数回、グクグツさんに電話が繋がらないもので。もしもこちらの不手際で、何か失礼なことを
SCP-2525-JP-A-3: えっ。
エージェント・猪力: どうかされましたか？
SCP-2525-JP-A-3: [高笑い] やだちょっと、何？ 財団さんったら勘違いしてるわよ！ [笑い]
エージェント・猪力: は。
SCP-2525-JP-A-3: [笑い] あの子、ここを辞めちゃったのよ！ 結婚して！
エージェント・猪力: 結婚、ですか？
SCP-2525-JP-A-3: ええ！ ええ！ なんかね？ 最近1876975[沈黙] あっ、その、大したことじゃないんだけど、これ一応秘密だから、絶対に別の財団さんに話しちゃだめよ？
エージェント・猪力: [沈黙] ええ。続きをお願いします。
SCP-2525-JP-A-3: でねー？ [笑い] そうねぇ、詳しくは言わないでおきましょうか。別の宇宙なんだけど、最近その宇宙の財団さんの担当くんと、あの子仲良くしてたのよぉー！[笑い] しかもあの子の地元とその財団さんの宇宙が近いところにあったみたいで、お互いに会ったりとかもできたみたいなの！ しかもお相手の彼ったら時々お肉とか差し入れしてくれたり、ホントに気立てが良い子なのよー！ [笑い] あっ、そうそう、グクちゃん触手の先に鈴をつけてるって前に言ったじゃない？ あれも彼から貰ったプレゼントらしいのよー？[笑い]
エージェント・猪力: えっと、その、[沈黙] そのですね、お相手の彼は財団の職員でしょう。周囲の職員の反対もあったのでは？
SCP-2525-JP-A-3: そこまでは私にもわからないわねぇー！ でもたしかに、財団さんって確保・収容・保護とかいっつも言ってておカタいイメージはあるわね？ 彼の宇宙の財団さんについて確かなことは言えないけど。[笑い] 駆け落ちっていうやつじゃなーい？ [笑い]
エージェント・猪力: それでその、結果的に他宇宙の財団職員と結婚したと。
SCP-2525-JP-A-3: そう！ 寿退社って言うのかしら？ 良いわよねぇ～若いって！ [笑い]
[沈黙]
エージェント・猪力: なるほど。
<記録終了>
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利用ガイド
拝読しました。
率直な感想
雰囲気がいいと思いました。-3と-2がいい感じに大正、昭和のキャラを出していて面白かったです。
ただ、現状NVです。中盤の盛り上がりに欠けている気がしました。-2が結婚していなくなったというオチは-3のキャラも相まって良いものとなっていると思うので、-2の応答がなくなった件についてもう少しシリアスなイメージを持たせると綺麗にオチるのでは無いかと思いました。
また、-1のキャラがあまり活かされていない気がします。上の問題点と合わせ、例えばですが「A-1がA-2に不満を持っている」という描写をつけた上で「A-1によって事務的にA-2の辞職が示される」と落としてから「実は駆け落ちであった」という流れにしてみてはどうでしょうか。あくまで提案ですので、中盤の盛り上がりができればこれ以外でも全く構いませんが。
コンセプトについて
もしかして元ネタがあったりするのでしょうか。（どこかでそのような記述を拝見した気がします）しかし、それが分からずとも十分面白かったです。
細かい点
誤字です。
ここ以降、会話文の話し手が反対です。
以上、参考になれば幸いです。
確率
色相はこの使い方を一般にしない語です。色相はいわゆる"色の違い"のうち、明るさと鮮やかさに依存しない部分のことです。赤とピンクは明るさ・鮮やかさが異なりますがそれを揃えれば同じ、逆に赤と黄色は明るさと鮮やかさを揃えた場合でも根本的に違う色というやつです。色の系統、あるいは可視光の波長に基づく変化とも表現できます。
すなわち「無色~白色の色相」という言い方は変です。代替表現としては「体表色は無色~白色を呈し」とかでしょうか。それから、そもそも"無色"とはどういうことなのでしょう、透明ということでしょうか？であればそのように書いた方が良いと思います。
協力
流体静力学的ってどういうことを指してるんでしょう…というのがちょっと気になりました。1972からの引用だと思いますが、ここは触れなくてもいいかもしれません。
エージェントが頻繁に登場する都合上、黒塗りが多くなってしまって若干見づらいので、名前をつけてしまってもいいかもしれません。
このままでも嫌いではないんですが、もう1つか2つくらいパンチが欲しいところではあります。