SCP-XXX-JP タイトル未定(転生のやつ)

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クレジット

タイトル: SCP-XXX-JP - AAA
著者: ©︎Mistertako
作成年: 2021/XX/XX

アイテム番号: xxx-jp

レベル5

収容クラス:

safe

副次クラス:

none

撹乱クラス:

ekhi

リスククラス:

critical

link to memo

建造物外観。内部にSCP-XXX-JPが存在する。

特別収容プロトコル: 現在、SCP-XXX-JP-1において得られた情報をもとにSCP-XXX-JPの収容計画を検討中です。

収容計画の立案まで、カバーストーリー「私有地」を適用することで民間人の接近を禁じます。監視カメラ・カント計数器・シャンク式時間流測定装置、およびそれらに接続された警報装置を設置することで監視を行ってください。また、SCP-XXX-JP-A(エージェント・猪力)は現在セクター-81██の人型実体用高強度収容室に収容されていますが、Eクラス職員としての再雇用と業務への復帰が検討中です。

説明: SCP-XXX-JPは別宇宙(SCP-XXX-JP-1)に接続しているポータルです。外見上は三次元的に投影された半透明の亀裂として観測でき、あらゆる物体を透過する性質を持ちます。これによって基底宇宙側からの侵入は不可能となっており、SCP-XXX-JP-1から基底宇宙へのみ宇宙間の移動が可能です。

SCP-XXX-JPは1998/██/██に発見されました。当時は研究価値の低いポータルとして未解明領域-JPに指定されており、特別収容プロトコルの策定を必要視されていませんでした。

+ アーカイブ済み未解明領域記録-████-JP

2021/█/██、前触れなくSCP-XXX-JP内部から、当時MIA指定¹を受けていたエージェント・猪力が出現する事案が発生しました。タバタ=ヤガサキ式合一精神性検査・ヌバタマ2型肉体俯瞰検査・ミルグラム従順性審査を含む複合検査により、99.8%の確度でエージェント・猪力本人であると確認されています。エージェント・猪力は急行した機動部隊によって問題なく拘束され、現在はセクター-81██に収容されています。

+ アーカイブ済み人事ファイル-██████-JP 猪力小瓜より抜粋

- アーカイブ済み人事ファイル-JP-████ 猪力小瓜より抜粋

Name: 猪力小瓜 (Kouri Iriki)

Staff Class: C A B

Clearance Level: 2 3 2

Position: Research Assistant Ethics Committee Field Agent

Work Place: Sector-81██

Age: 20

Gender: Female

Career:

日付出来事

20██/██/██ 財団に入団。当時は研究助手としての採用。

20██/██/██ 倫理委員会員採用手順-JP-█に沿って倫理委員会へ転属。

2010/█/██ より直接的な収容活動への参加を目的として、フィールドエージェントへの転属を申請、承認され転属。

2010/██/██ SCP-███-JPおよびSCP-████-JPの同時収容違反への対応としてサイト-81██へ派遣された際、大規模な時空間歪曲が発生。これに巻き込まれ、以降はMIAに指定される。

Personality: エージェント・猪力は、極めて強い正義感・倫理感を持つ人物として知られています。財団への入団以降たびたび「収容を介して世界の正常性を守る」「人々を守るために職務を全うする」等と公言・誓約しており、それらの発言に則して精力的に職務へ向かう姿勢を示しています。

一般教養を問題なく修め、収容技能・格闘技術等を高い習熟度で体得している反面、一般に知られる娯楽・サブカルチャーに関連する知見に乏しいことも特徴として挙げられます。例として、エージェント・猪力は幼少期の絵本・教科書等を除いて創作物に触れる機会をほとんど持っておらず、文書等からルールは把握しているものの学校における体育と生家における空手を除いてスポーツに触れる機会もほぼ持っていません。当人はこれについて「学業・職務に不必要であるため」としています。

一方で、彼女の振る舞いは一部の職員から強い反感を買っています。これらは主に「極めて直情的であり、融通が利かない」といった評価から来るものであり、状況によって他部署・別施設への異動などの措置が取られた経歴も持ちます。

日付	出来事
20██/██/██	財団に入団。当時は研究助手としての採用。
20██/██/██	倫理委員会員採用手順-JP-█に沿って倫理委員会へ転属。
2010/█/██	より直接的な収容活動への参加を目的として、フィールドエージェントへの転属を申請、承認され転属。
2010/██/██	SCP-███-JPおよびSCP-████-JPの同時収容違反への対応としてサイト-81██へ派遣された際、大規模な時空間歪曲が発生。これに巻き込まれ、以降はMIAに指定される。

補遺XXX-JP-1: 映像記録

以下はエージェント・猪力の出現時に撮影された映像記録の書き起こしです。

+ 映像記録-XXX-JP

- 映像記録-XXX-JP

映像記録XXX-JP
日付: 20██/██/██

<記録開始>

05:49 00:00: カメラは通常通りSCP-XXX-JPを映し続けている。建造物は沿岸部に位置しており、未明であるこの時点での周囲は薄暗いものの、SCP-XXX-JP以外にも海風に揺れる雑草などが確認できる。

05:51 32:56: SCP-XXX-JPが発光し始める。ポータルが接続されたことによって異世界を起源とする光が流入したことによるものと推測される。カント計数機がなんかこんなかんじの表記の^{すごい数値}Hm/hを検知したのち、計測エラーが発生。異常事態の発生がセクター-81██に通達され、収容チームが急派される。

05:52 00:20: SCP-XXX-JPを突き破るようにしてエージェント・猪力が出現する。飛散したSCP-XXX-JPの投影像の破片は消散し、新たに亀裂上の投影が発生する。

05:52 04:30: エージェント・猪力は周囲を見回し、安堵の表情を見せる。

05:52 04:32: SCP-XXX-JPから不明な生物の腕が出現。人型実体のものらしき輪郭を持つが、人間のものに比べて極端に細く、不明な黒色の物質で構成されている。

05:52 04:32: 1フレーム²のみ画面全体がホワイトアウトした。この際カント計数機・シャンク式時間流測定装置は共に測定限界量を超える現実性濃度・P/F時間流交錯を記録している。

05:52 04:32: 微小な排気音とともに不明な生物の腕が消滅。エージェント・猪力の姿勢はSCP-XXX-JPに対し打拳したと思しきものに変化しており、打撃によって実体を押し戻したものと思われる。これによって各計器の観測結果も平常時のものに復帰する。

05:52 07:25: エージェント・猪力は深く嘆息し、荒い呼吸とよろめく足取りでその場を離れる。

05:52 10:00: 付近の石材に腰を下ろし、待機する。

05:53 20:50: 収容チームが現場に到着。エージェント・猪力は無抵抗で勾留される。

<記録終了>

補遺XXX-JP-2: 関連物品一覧

以下はエージェント・猪力が収容後に提出した物品のリストです。その多くがSCP-XXX-JP-1由来の物品である点が注目されています。

+ 関連物品一覧

補遺XXX-JP-3: インタビュー記録

以下はエージェント・猪力の確保・収容・身元確認後、帰還報告および事情聴取を目的として行われたインタビュー記録の抜粋です。インタビュアーはエージェント・田郷でした⁴。ただし、エージェント・田郷は審問官としての技能を習得しておらず、インタビュー手順や発言内容に不適切な部分がある点に留意してください。

+ インタビュー記録-XXX-JP

- インタビュー記録-XXX-JP

インタビュー記録XXX-JP
日付: 20██/██/██

<記録開始>

エージェント・田郷: お疲れ。

エージェント・猪力: お疲れ様です。田郷さん。

エージェント・田郷: [エージェント・猪力とデスクを挟んで対面に着席] 久しぶりだな。失った仲間が五体満足で帰ってくるってのはレアな経験。異世界転生してたんだって？

エージェント・猪力: インタビュー手順からの逸脱は懲戒の対象になり得ますよ。

エージェント・田郷: 真面目なのは俺と働いてた頃と変わらんな。安心。まぁ大丈夫、聞くことはちゃんと聞くからな。

エージェント・猪力: 相変わらずですね。

エージェント・田郷: おうとも。まぁ、事が事だから多少は真面目にやるが。

エージェント・猪力: [沈黙]

エージェント・田郷: あ、始めろと？じゃあ聞こう。何があった？

エージェント・猪力: はい。こちらの世界を離れた日、私は峰浜村⁵で発見されたAnomalousアイテムの回収に向かい、トラック型のアイテムに触れたことでP-D/U-漂流イベント⁶を発生させました。

エージェント・田郷: 記録通り、というか俺が見た通りだな。

エージェント・猪力: はい。ご迷惑おかけしました。その後、召喚型C-II式に類似する歓待を受けました。

エージェント・田郷: 別宇宙の上位存在による召喚って形で、固有の目的で異常性を付与される流れになったわけだな。"類似する" ってのは？

エージェント・猪力: 彼の対応後すぐに宇宙内に投入されることはなく、さらに別宇宙の財団職員によって当該宇宙の説明を受けました。神格と同等の権能による干渉です。

エージェント・田郷: ほう、すげえ。そんなことできる世界もあるのか。それともその宇宙で獲得したものかな。その後交流はあったか？

エージェント・猪力: ありました。後天的に獲得したものと確認できています。また、あちらの世界には様々な宇宙から多様な経歴・地位・特性を持つ財団職員が漂着していました。

エージェント・田郷: ふむ、財団職員ではない漂着者は？

エージェント・猪力: 文献以外では確認できませんでした。

エージェント・田郷: じゃあ、何かの要因で偏ってるんだな。

エージェント・猪力: はい。交流した財団職員から記録機器を譲渡されています。別宇宙由来の物ですので精査の必要はあるかと思いますが、提出済みですので必要であればご確認ください。

エージェント・田郷: ふむふむ、了解。その件はあとで掘り下げよう。話を戻して、上位存在に異常性を付与されたんだったな。どんなものだ？

エージェント・猪力: 彼は私に、求める異常性を与えると言いました。私は異常性を欲していないため拒否しましたが、その場合は現時点で肉体から剝離した状態にある私を戻すことができず、そのまま死亡すると言い渡されました。私が答えに窮すると、"漫画やアニメに登場するような力" でも良いと言われました。

エージェント・田郷: え、でも猪力ちゃんそういうのわかんないじゃん。ていうか妙にフランクっていうか世俗的な上位存在だな。

エージェント・猪力: はい。

[沈黙]

エージェント・田郷: ん？それで？

エージェント・猪力: [沈黙]

エージェント・田郷: 猪力ちゃん？

エージェント・猪力: その [沈黙] SCP-710-JP-Jを要求しました。

エージェント・田郷: は？

エージェント・猪力: [沈黙]

エージェント・田郷: え。本気か？

エージェント・猪力: はい。その [沈黙] 転移の数日前に財団神拳が話題に上っていたので、咄嗟に出てしまいまして。

[沈黙]

エージェント・田郷: その [沈黙] え、現在進行形？

エージェント・猪力: [沈黙] はい。

エージェント・田郷: やってみて。

エージェント・猪力: [沈黙]

[エージェント・猪力が無言のままデスク中央を指で小突く。デスクは打撃部分から半分に分割され、倒壊する。]

エージェント・田郷: [沈黙]

エージェント・猪力: [沈黙]

エージェント・田郷: マジか。

<記録終了>

補遺XXX-JP-4: 映像記録

以下はエージェント・猪力が転移先の宇宙から回収した機器に保存されていた映像記録の書き起こしです。

財団記録・情報保安管理局より通達

当記録は容量が膨大であることから依然とて解析が終了しておらず、現時点では原文の書き起こしとなります。記録全体に主観的な情報・オノマトペ・比喩表現等が散見されており、別宇宙由来の不明な技術で記録されたことからも信憑性等が疑問視されています。解析および情報の精査が完了し次第、当文書は適切なものに差し替えられる予定です。

— 財団日本支部RAISA管理官、上手真理亜