≪改稿案捻出して≫ SCP-XXX-JP お風呂場に

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP出現事案の発見及び情報の検閲・処理のため、財団webクローラーには関連情報を抽出するアルゴリズムが組み込まれています。SCP-XXX-JPの出現が確認された場合はエージェントを現場に急行させ、被害者にインタビューを行ったのち記憶処理を施してください。また、SCP-XXX-JPを記録した写真や映像が存在した場合には適切な偽情報への置き換えを行ってください。

日本国内のD-クラス職員用宿舎において、D-クラス職員は1名ずつ入浴するものとします。この際利用する浴場は脱衣所に1台以上、浴場内には2台以上の監視カメラを設置しているものとし、それぞれ1台以上が脱衣所と浴場をつなぐ出入り口を撮影していなければなりません。これらのカメラにSCP-XXX-JPが記録された場合は担当職員に連絡してください。

説明: SCP-XXX-JPは日本国内の脱衣所に出現する女性型実体です。身長150cm程度、体重は45kg程度とみられ、衣服は身に着けていません。体毛・指・鼻・耳が存在せず、全身が蒼白色の物質で構成されています。目と口にあたる位置には直径2cm程度の穴が開いており、穴の内側には赤い長方形の発行体が点滅しています。

SCP-XXX-JPは1人の人物(以下、被害者)の入浴中、不定期なタイミングで隣接する脱衣所に出現します。このとき被害者は極めて強い恐怖感・不安感を感じます。これらの感覚は必ず、目をつぶる・手で目を覆うなどして視覚を遮断する行動に繋がります。これらの情動は被害者の性格や普段の振舞いに関わらず発生することから、SCP-XXX-JPによる精神影響だと考えられています。この影響からか、現在まで被害者がSCP-XXX-JPを視認した例は確認されていません。

出現したSCP-XXX-JPは浴室内に侵入し、被害者を執拗に観察します。観察は至近距離まで接近して行われる場合や、やや離れた位置から被害者に追随する場合、浴室の隅で直立したまま移動しない場合などいくつかのパターンが確認されています。観察は最短で3分、最長で12分ほどで終了し、SCP-XXX-JPは浴室の出入り口付近に移動して消失します。

SCP-XXX-JPの出現は1~3日おきに一度、日本国内でのみ確認されています。しかし被害者はSCP-XXX-JPの出現を心霊的体験やストレスによる幻聴・幻覚として認識してしまう場合が多く、正確な発生回数は確認できていません。

映像記録:

付記: 以下の映像はサイト-81██にSCP-XXX-JPが出現した際、D-クラス職員用の浴場で撮影された映像の抜粋です。被害者のD-5454は所用によって帰寮が遅れており、当時の入浴者は彼女のみでした。

<記録開始>

20:55:38: [D-5454は洗面台の前で髪を洗い流している。]

20:55:43: [SCP-XXX-JPが出現。同時にD-5454は動揺した様子を見せ¹、目をつぶる。]

20:56:22: [SCP-XXX-JPがゆっくりとした速度で扉を開閉²し浴室に侵入。D-5454に接近しはじめる。]

20:56:32: [SCP-XXX-JPがD-5454の至近距離まで接近する³。SCP-XXX-JPは洗面台に触れることで手を濡らし、D-5454の肩に水滴を落とす。D-5454は小さく悲鳴を上げる。]

20:58:13: [D-5454が這うような姿勢で浴槽への移動を試みる。この間SCP-XXX-JPはD-5454と並行して移動し、D-5454を注視する。]

20:58:24: [D-5454が浴槽に到着し、口元まで湯に浸かる。D-5454は震えているように見える。SCP-XXX-JPはその後を追って浴槽に侵入し⁴、D-5454の対面約20cmの位置で静止。D-5454を見下ろす。]

21:00:55: [SCP-XXX-JPが風呂桶置き場を一瞥し、そちらに向けて移動を開始。移動中もD-5454を注視し続けている。]

21:01:06: [SCP-XXX-JPが風呂桶置き場に到着。1番上に置かれた風呂桶が前触れなく落下する。大きな音が鳴り、D-5454は激しい動揺を示す。]

21:01:17: [D-5454がすすり泣き始める。]

21:02:49: [SCP-XXX-JPが浴場の入り口に向けて移動を開始。この間もD-5454を注視し続ける。]

21:03:00: [SCP-XXX-JPが浴場の入り口に到着。ゆっくりとした速度で扉を開閉し浴室を離脱。]

21:03:05: [SCP-XXX-JPが消失。D-5454は浴槽ですすり泣き続けている。]

<記録終了>

補遺: 昨今、動画投稿サイト”YouTube”において、SCP-XXX-JPに関連した動画が発見されています。動画の内容はSCP-XXX-JPの主観映像であり、SCP-XXX-JP出現時の動作に対応しています。動画名は「今日は[被害者の本名]ちゃんのお風呂場にお邪魔しちゃいましたwww」で共通しており、投稿者名は「███ █@Vtuber」とされています。これらの動画はこれまで███本確認されており、再生数は最大で8回でした。この再生数の少なさは、該当する動画が投稿後まもなく「性的な内容である」として運営側に削除された結果だと考えられています。しかし、度重なる投稿規約違反にも関わらずアカウント凍結などの手続きは行われておらず、現状では財団側の投稿妨害の試みも全て失敗しています。

今後、これらの動画群をSCP-XXX-JP-1として指定し、関係者の記憶処理と追跡調査を行う予定です。

▲記事ここまで▲

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▽以下メモなど▽

タグ: scp-jp euclid 人間型 オンライン 精神影響

+ あらすじ

風呂で視野外になんらかの存在を感じて怖くなる現象は、実は不気味な実体が実際に現れていて、その実体はYoutuberを目指している。内容はRedTube向きだけど。

+ ネタ

・目の中の光は●RECの表示です。

+ 気になる点

・面白くできているか？
・ホラーを煽って補遺でオとす形式は成功しているか？
・SCP-1570-JPとSCP-1571-JPを参考に作ったが、差別化できているか？（この文を読むまで気づかれなければOKか？）

+ 現状

上記の内容で、以下の指摘(批評)を受けて再考中。

落差は感じましたが、あまり大きくは感じませんでした。前半に恐怖を煽る描写が少なく伏線も不足しているのはありますが、オチでそれほど突き放せていないのが問題でしょう。「フーフーで突風を起こす」や「脱糞する」に比べるとインパクトには欠けており、罰を受けずに犯罪行為をしている描写でもあるので素直には笑いに転換しづらいな、と個人的に思いました。

前半に恐怖を煽る描写が少なく伏線も不足しているのはあります

ここに関してはなんとか対応可能と考える。「風呂場で頭洗ってるときふと感じるあの恐怖感」「前半で恐怖させ、補遺で笑いなどにオとす」以外に絶対的な要素が無い以上、実体の外見・行動・動機などすべてを再考可能であるため。
改稿方針は後述の理由により未定。改稿に際しての指針は"凡人執筆"p.51~p.52などを参照。とりあえず実体から得られる情報をある程度制限するか(？)

オチでそれほど突き放せていないのが問題でしょう。「フーフーで突風を起こす」や「脱糞する」に比べるとインパクトには欠けており、罰を受けずに犯罪行為をしている描写でもあるので素直には笑いに転換しづらいな、と個人的に思いました。

ここが問題なんだよなぁ。補遺を全て消してオチを刷新することは、先述のとおり問題ない。しかし、「インパクトが強く」「テーマと喧嘩しないよう、伏線を前半部分にばらまけるものであり」「ネガティブな感情を喚起しない」オチを「俺の感性のみで考え出さなければならない」と、複数の制約がある。
思いつくのに時間がかかっているため、何かの拍子に思いつくか、他のネタと合体出来ることに気付くか、誰かに投げる(リサイクルコン？)までお蔵入りとする。

Footnotes

1. 浴場の扉は不透明であり、D-5454のいる位置からSCP-XXX-JPは視認できない。

2. 音を立てないための配慮と考えられる。

3. 足音は発生しなかった。

4. 水面に波紋は確認できない。

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  批評コメント批評コメント

  
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  aisurakuto 16 Mar 2020 05:44

  落差は感じましたが、あまり大きくは感じませんでした。前半に恐怖を煽る描写が少なく伏線も不足しているのはありますが、オチでそれほど突き放せていないのが問題でしょう。「フーフーで突風を起こす」や「脱糞する」に比べるとインパクトには欠けており、罰を受けずに犯罪行為をしている描写でもあるので素直には笑いに転換しづらいな、と個人的に思いました。

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