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アイテム番号: SCP-2094-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 存命中の全てのSCP-2094-JPはサイト-8155のそれぞれのヒト型実体収容ユニットに収容されています。基本的な収容業務には標準ヒト型実体収容手順が適用されます。SCP-2094-JPの収容に際してはそれぞれのSCP-2094-JPに対して専属医療福祉チームが配置され、症状の緩和ケアを行います。
鎮静時のSCP-2094-JPに新たな名前が出現した場合は、直ちにSCP-2094-JP-Aと推測される人物を特定してください。SCP-2094-JP-Aに対する特段の措置は講じられませんが、フィールドエージェントにより継続監視されます。
SCP-2094-JPの異常性を利用したSCP-2094-JP-Aへの加害による症状緩和策については現在倫理委員会において議論中です。
説明: SCP-2094-JPは埼玉県立██高等学校平成14年度卒業生のうち3年D組生徒31名、同校教員2名の総称です。それぞれSCP-2094-JPはSCP-2094-JP-1〜33に指定されています。
SCP-2094-JPの左右いずれかの手の甲に不定期にSCP-2094-JPの周囲の人間を示す名前が黒色のインクで筆記されたような状態で出現します。この名前は通常の手段で容易に払拭することが可能ですが、その場合は10分程度の時間をかけて再出現します。出現部位を切断した場合には、出現部位に近い体表面上に再出現します。この出現した名前に相当する人物はSCP-2094-JP-Aに指定されます(どのSCP-2094-JPに出現したかにより、SCP-2094-JP-〇-Aとして識別されます。)。一部例外はあるものの、多くの場合においてSCP-2094-JP-AはSCP-2094-JPの友人、親族等から選択される傾向にあります。成分分析の結果からこれらの名前はゼブラ株式会社の黒色ボールペンと同一成分のインクによって書き込まれていることが確認されています。
名前の出現から5〜10分程度で、SCP-2094-JPは左右いずれかの一側性の前頭部及び側頭部の激痛、眼球周辺の激痛、眼球の充血、鼻詰まり等の慢性群発性頭痛に類似した症状に見舞われます。これらの症状は時間経過と共に徐々に悪化し、SCP-2094-JPが意識を失うまで継続します。これらの症状はスマトリプタンコハク酸塩の皮下注射によって一時的な緩和が期待できますが時間経過による症状の悪化は進行し続けるため長期的には無意味です。通常の群発性頭痛に対する予防効果が認められるカルシウム拮抗薬、副腎皮質ステロイド等の薬物投与が若干発症を遅滞させることが認められていますが発症の完全な予防には成功していません。
SCP-2094-JPの覚醒後一連の症状は急速に再発し、より早い時間で悪化します。これらの症状はSCP-2094-JPがSCP-2094-JP-Aに対して物理的・肉体的・精神的・金銭的・性的な加害行為を実行することで一時的に緩和します。以下はSCP-2094-JPの症状緩和が確認された行為の例です。
- 明確に侮辱的な意図を含んだニックネームの付与及び日常的な使用
- 暴行
- SCP-2094-JP-A所有物の隠匿、破壊、強奪
- SCP-2094-JP-Aに対する実現不能な要求及び実現出来なかったことに対する制裁
- 金銭的搾取
- 無視
- ネグレクト
- 異物を飲食することの強要
- 性的暴行
加害行為によってSCP-2094-JPの症状は一時的に緩和されますが、特定の加害行為のみを継続した場合は症状の緩和が次第に見られなくなります。そのため、多くのSCP-2094-JPは継続的に症状を緩和し続けることを目的としてSCP-2094-JP-Aへの日常的かつ様々な加害アプローチを試みます。症状はSCP-2094-JP-Aが何らかの要因によって死亡するまで継続し、死亡後は急速に回復します。SCP-2094-JP-Aの死亡後は49日以内にSCP-2094-JPに新たな名前の出現が発生し、SCP-2094-JPはこの一連のイベントを繰り返します。
SCP-2094-JPは「群発性頭痛様症状を伴う強迫性障害及び反社会性パーソナリティ障害」の事例として2008年頃から複数の精神、神経医療機関から報告されていました。2010年7月に██医療福祉大学の研究者の事例研究において患者が共通して埼玉県立██高等学校平成14年度卒業生3年D組生徒であることが発見・報告されたことで、財団が関知しました。独自の追跡調査により埼玉県立██高等学校平成14年度卒業生3年D組生徒31名、当時の担任教員1名、当時の学年主任教員1名に共通の異常性が発覚し、SCP-2094-JP-1〜33として財団に確保されました。財団介入に伴い、██医療福祉大学の研究者によるSCP-2094-JPの研究は改竄されたものと差し替えられました。また一部のSCP-2094-JPはその異常性に基づいた加害を原因として児童福祉法違反、暴行、傷害、自殺教唆、殺人等で逮捕、起訴されていましたが財団の介入により虚偽の情報が流布され問題なく回収されました。SCP-2094-JP-1〜33のうち、SCP-2094-JP-4、11、13、28、33は調査時には既に死亡1していましたが生前の行動から異常性を有していたと推測されるためSCP-2094-JPに指定されています。
補遺1: SCP-2094-JPの異常性の全容把握を目的としたインタビューにおいて、異常性獲得に至った経緯を質問したところ、複数のSCP-2094-JPが金畑麻依という人物の関与を主張しました。大部分は論理的な根拠を欠くものでしたが、これらのSCP-2094-JPは一貫して「自分たちは金畑麻依に復讐されていると確信している」と主張しました。
金畑麻依氏はSCP-2094-JP群と同じ埼玉県立██高等学校3年D組の生徒でした。2002年9月2日に校舎二階東側女子トイレ個室内で縊死しています。金畑麻依氏の遺族は2003年に金畑麻依氏の自殺はクラスでのいじめが原因であり自殺といじめとの間に因果関係があるとして学校側に損害賠償を求める裁判(平成15(█)███ 損害賠償請求事件)を起こしていますが、第三者機関が「学校でのいじめは無かった」との見解を示したことで自殺といじめとの間に相当因果関係は無かったと判断され、請求は棄却されています。
補遺2: 金畑麻依氏の遺族から押収した金畑麻依氏の直筆文書を鑑定した結果、イベント時にSCP-2094-JPに出現する文字の筆跡と金畑麻依氏の筆跡が一致することが確認されました。以下は、鑑定に使用された金畑麻依氏の直筆文書です。
みんな、今まで毎日たくさん遊んでくれてありがとう。ごめんなさい。もう疲れちゃいました。
葛西先生2、いつもただ笑って私たちが遊んでいるのを見てくれてありがとう。砂川先生3も私が相談に行った時にスキンシップは我慢しなきゃって励ましてくれてありがとう。きっとみんなのことだから私がいなくても別の人で遊ぶと思うし、寂しくないと思います。
これからもみんなは私の代わりの人とずっと楽しみ続けてください。
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:4589204 (29 Oct 2018 15:23)
拝読しました。
バックストーリー自体はよくあるいじめの復讐劇で読んでいて新規性を感じず、面白い以前に既視感が勝りあまり楽しむ事ができませんでした。いじめの復讐として「いじめさせ続ける」のは珍しいと思いましたが、それ自体に驚きやパンチは無く、全体的に味気ない印象を受けました。
ですので、後半のクラスメイトと金畑氏の関係性よりも、前半の-Aの名前の出現の仕方など、異常性の説明に重点を置き、異常性自体の不穏さや不可解さで差別化を図ってみれば如何でしょうか。-Aの名前がびっしり書かれた手の写真を添付したりするとインパクトがあって良いかもしれません。
具体的な改稿案を出せず申し訳ないです。
ご批評ありがとうございます。頂いたご意見を元に改稿を試みます。ありがとうございました。