数学者への訓示
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さて、研究員としての研修を終えた君達は、いよいよ来月から各自の研究室で任に就き、オブジェクトとの戦いに身を投じることとなる。研究員としての資質について、今更私から長々と講釈を垂れる必要はないだろうから手短に話そう。

私は財団に雇用されて以来オブジェクトに関する数理模型を作り続けて久しいが、その数だけ数多の異常存在と対峙してきた。自前の論理を駆使してもそれらの全貌を暴き切れず、自らの力量の不足に喘ぎ、果ては数学の非力さを呪い、今まで散々熱を上げてきた数学に対して絶望し、悲嘆に暮れたこともなかったわけではない。残念ながら恐らく君達もこの先同じ道を辿るだろう。そんな場面に出くわした時、思い出してほしいことがある。それは、君達が数学の僕となったのは己の、人間の限界を測るためではなく、数そのものが雄弁に語る可能性を追求するためではなかったか。君達は異常存在を各々の領域に引きずり下ろし、人類と自然とが手をとり作り上げた数学を用いて格闘する運命の途上にある。かつてのマクスウェルの悪魔と剣を交えることとなるのだ。しかし恐れることはない。時には自然界で存在し得ない虚数をも平然と形而下に措き、また時には酔っ払いの千鳥足のパターンを予測する難問に取り組んだ君達だ。どのような局面であろうと数学が君達の背中を守ってくれるはずだ。

最後に、この場にいる各々が数理の美しさと人智を超えた整合性に取り憑かれた狂人であることをいついかなる時も忘れるな。異常存在も、数の前では数えられるものに過ぎない。数こそが正常性の砦なのだ。君達の活躍に期待する。

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