このページの批評は終了しました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの周辺は全てフェンスで囲われ、周辺地域にはカバーストーリー「土砂崩れによる周辺封鎖」の流布が行われます。周辺には常時3名の警備員を配置し、一般人が内部に侵入することを阻止してください。SCP-XXX-JPの異常性は個人の氏名に起因すると考えられているため、SCP-XXX-JPに関わる全職員は必ず自身の戸籍と登録している氏名の確認を行い、月に1度担当者に報告してください。やむを得ず氏名を変更することになる場合は即座に担当者に報告し、指示を仰いでください。またSCP-XXX-JP-1に対して不用意な接触及びSCP-XXX-JPの知識または昭和20年代以降の日本の動きに関して会話を試みることは禁止されています。
説明: SCP-XXX-JPは██県の山間部に存在する廃村を中心とした面積2.4km2ほどの領域です。SCP-XXX-JP内部は酷く荒廃しており、現存している家屋、田畑、その他建造物全てが長期間放置されていることが推測されます。過去の文献から19██年頃までは約37名の住人がSCP-XXX-JPの元となったと思われる村に居住していたことが判明していますが、第二次世界大戦終結以降の記録が消失しているため、現時点での住人の消息は不明です。
SCP-XXX-JPの異常性は内部に人間が侵入することで発現しますが、その内容は特定の条件下により変化します。内部に侵入した人間が日本国籍を所有し、尚且つ登録されている名前に「稲」もしくは「イネ目イネ科の植物を表す文字1」が含まれていた場合、侵入者の肉体は急速に周辺大気に拡散、消失します。この際に消失した人物を追跡、または消失自体を阻止する試みは現在まで成功していません。
上記の条件に該当しない人間が領域内部に侵入した場合、侵入者はSCP-XXX-JPと構造のよく似た村の内部に転移します(以降転移先の村をSCP-XXX-JP-Aと表記)。SCP-XXX-JP-Aの内部はSCP-XXX-JPと酷似していますが、SCP-XXX-JPと異なる点として、村全体が整備されていることが挙げられます。更に人間が使用した形跡のある日用品や家具なども現存しており、それらの状態からSCP-XXX-JP-Aは昭和10~20年代頃の景観を常に保っているとされています。しかし田畑や花壇、道端、さらには家屋の藁ぶき屋根など本来ならば植物が生えている、もしくは植物が使用されていると推測される場所はSCP-XXX-JPと同等もしくはそれ以上に荒廃しており、数度の調査によりSCP-XXX-JP-A内部には被子植物では最も大規模な科とされるイネ目イネ科に属する植物が一切生息していないことが判明しています。
SCP-XXX-JP-Aには知性を持った人型実体が1体存在します(以降SCP-XXX-JP-1と表記)。SCP-XXX-JP-1は20~30代の女性の外見をしており、腰丈の着物にもんぺといった太平洋戦争中の婦人標準服を身にまとっています。SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JP-A内部に存在する一軒の家屋の縁側に座っていますが、まれにSCP-XXX-JP-A内部を徘徊している場合があります。SCP-XXX-JP-1は意思疎通が可能であり、こちらからのコンタクトに対し友好的に応じます。しかしながらSCP-XXX-JP-1自身はSCP-XXX-JPの異常性を一切理解していない素振りを見せており、またSCP-XXXX-JP-1の言動は、対象の有する知識および行動規範が昭和10~20年代の水準を維持していることを示しています。
補遺: Dクラスを用いたSCP-XXX-JP-1との接触実験の際、SCP-XXX-JP-1からSCP-XXX-JPの起源に関する証言を得ることができました。以下はその際の記録の抜粋です。
接触記録XXX-JP-004からの抜粋
D-45773-JP: じゃああんたはここでずっと人を待ってるのか?
SCP-XXX-JP-1: ええ、そうね。ずっと待ってるわ。だってあの人絶対帰ってくるって約束してくれたんだもの。
D-45773-JP: あの人?
SCP-XXX-JP-1: 将来一緒になろうって約束してくれたわ。赤い紙をもらってあの人は遠くへ行ってしまったけれど、稲がこの村から無くなる頃にはきっと帰ってくるって言ってたの。みんなの手伝いができないのは残念だけど、帰ったらお弁当を持って椎の丘に行こうって。だからもう帰ってくるわ。この村には稲が無かったでしょう?D-45773-JP: え?…あ、ああ、そうだな。確かに無かった。
SCP-XXX-JP-1: そうでしょう?だからもう帰ってくるわ。もう稲は無いんだもの。れんたろうさんもきっと安心して帰ってこれるわよね。稲はもう無いんだから。
SCP-XXX-JP-1の証言と過去の文献をもとに調査を行った結果、██県出身であり19██年に陸軍へ徴兵された竹内廉太郎氏がSCP-XXX-JPの関係者もしくは起源の一人である可能性が非常に高いことが判明しました。竹内氏は終戦後日本へ帰還、その後██県行きの列車に乗車した記録を最後に消息を絶ち、現在も行方不明となっています。
ページコンソール
批評ステータス
カテゴリ
SCP-JP本投稿の際にscpタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にgoi-formatタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にtaleタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
翻訳作品の下書きが該当します。
他のカテゴリタグのいずれにも当て嵌まらない下書きが該当します。
言語
EnglishРусский한국어中文FrançaisPolskiEspañolภาษาไทยDeutschItalianoУкраїнськаPortuguêsČesky繁體中文Việtその他日→外国語翻訳日本支部の記事を他言語版サイトに翻訳投稿する場合の下書きが該当します。
コンテンツマーカー
ジョーク本投稿の際にジョークタグを付与する下書きが該当します。
本投稿の際にアダルトタグを付与する下書きが該当します。
本投稿済みの下書きが該当します。
イベント参加予定の下書きが該当します。
フィーチャー
短編構文を除き数千字以下の短編・掌編の下書きが該当します。
短編にも長編にも満たない中編の下書きが該当します。
構文を除き数万字以上の長編の下書きが該当します。
特定の事前知識を求めない下書きが該当します。
SCPやGoIFなどのフォーマットが一定の記事種でフォーマットを崩している下書きが該当します。
シリーズ-JP所属
JPのカノンや連作に所属しているか、JPの特定記事の続編の下書きが該当します。
JPではないカノンや連作に所属しているか、JPではない特定記事の続編の下書きが該当します。
JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:4428445 (29 Sep 2019 07:39)
執筆お疲れ様です。気になった点をいくつか指摘させていただきます。
批評ありがとうございます。
最初にご指摘いただいた部分に関しては指摘していただいた点を元に修正させていただきました。
二つ目にご指摘いただきました件に関しましてですが、報告書内では明記しておりませんが、竹内氏自身はこのSCPの影響により消失しています。遺留品などが村の外に残っているといった表記も考えましたが、竹内氏自身が消失したのは戦後まもなくであるため報告書内では単に行方不明、とさせていただきました。
そうだったのですね…何故か別の場所に帰ったと解釈していました……
拝見しました。
荒廃した村に往時の村の姿と幻のような女性が現れるという情感のある光景に、
トドメの脚注がげっという感じで良いですね!というか、竹もイネ科植物なんですね。
あと形式的なこととしては、ワープというのはクリニカルな用語ではありません。
SFのワープ航法からきた言葉であるので、転移などの用語に置き換えてもよろしいかと思います。
感想と批評ありがとうございます。
ご指摘いただきました件に関しまして、見返してみて自身でも違和感があると感じたため、修正させていただきました。アドバイスいただきありがとうございます。
待ち人が許嫁なのに、発生源が夫になる予定の男の人なの?ってなりました。夫についての記述が初めにないため、唐突すぎる感じがします。
男の帰りを待っていた女が、この特異な現象を起こしたなら、待っていた人の念というのが伝わりますが、突然話にでてきた男が現象を起こすの?ましていきなり行方不明になったのに?って感じです。
批評ありがとうございます。
このSCPの起源は村にいた女性と出兵した男性の二名ですが、稲が無くなってほしいと願い異常性の起源となったのはどちらかといえば女性のイメージで今回は書かせていただきました。男性のほうはどちらかといえばきっかけにはなりましたがあくまで被害者寄りとして書かせていただきましたので、今回はこのままとさせていただきます。
よく見ると原因とは書いていなかったですね・・・失礼しました。
拝読しました。
以下はrev.10時点の内容への批評です(サンドボックス下部メニューの"History"からrev.を確認しています)。
ご丁寧な感想と批評をありがとうございます。
ご指摘いただきました点を元に表現などを数か所修正させていただきました。
一部誤字などを修正しました。