初期収容のオリエンテーション素材

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「こいつは初期収容のオリエンテーションのひとつ話なんだけどよ、Safeオブジェクトだからといっていい加減に取り扱うと地獄を見る」
「俺は寡聞にして聞いてないなその話。ちょっと教えてくれないか」
「ああ――あれは数年前に新人と組んで遂行した初期収容だった」
「写真家の一家が行方不明になって、立ち入った警察官も行方不明になった、そんな事件が始まりの初期収容だった。俺らはまず、写真家の所持する機材一般がアノマリーである可能性を第一に考えた。そこで特事課の案件に割り込んでアノマリーの確保・収容・保護に出かけたわけだ」
「一番怪しいのはカメラだった。存在そのものを写し取るカメラってよくあるだろ。だから写真家の住居に押し入った際、機材一式を置いている作業室にはまず遠隔操作ロボットを入らせて、間取りとカメラの位置を把握した。で、カメラのレンズキャップが全部外れてないことを確認して、作業室に入った」
「次に怪しいと思ったのはフィルム類だった。やはり同様の異常性を持つアノマリーとして考え得たからだ。だがフィルムも全て巻き取られていた。ならなんだ? 印画紙か? 俺はそう考えて、新人に注意を促そうとした。だが、新人は無造作に印画紙を手に取り、それを見つめた」
「その途端、新人は姿を消し、印画紙がはらりと床に落ちた。俺はすぐさま目を閉じ、作業室の外に出て、遠隔操作ロボットで印画紙を不透明の袋に入れて回収した。研究班には”印画紙を絶対直視するな”と告げて。案の定だったよ」
「後で研究班から聞いた話によると、像が映し出されていた印画紙には、写真家、家族、警官、そして新人エージェントの、恐怖と苦悶に満ちた表情が印画されていた。印画されてない印画紙は全て異常性を発揮していた――印画面を直視すると存在を”転写”される異常性がな」
「管理方法は安全だ、印画面を下にして、低度危険物収容ロッカーに入れておくだけ。だが、少しでも印画面を直視すると、そいつは存在を転写されて写真の中で永劫の苦痛を味わうってわけだ。無論、そいつらを助けてやることはできん。立派なアノマリーの一部だからな」
「俺はこの件で懲戒降格処分を食らったよ。予期していながら注意善管義務を怠ったと。実際俺も後悔している。あの時あの若造に注意するのが一瞬でも早ければ、犠牲はひとり少なく済んでいたんだから」
「そして俺は現場を外され、このおっかない話をSafeクラスオブジェクトの初期収容オリエンテーションでひとつ話として語る役割に左遷されたわけだ。注意一秒怪我一生。あいつは終わり、俺のキャリアも終わりだ。Safeクラスオブジェクトの初期収容だと言っても油断禁物って訳さ」

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  1. portal:4330160 ( 20 Aug 2018 03:25 )
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