SCP下書き「黄泉開き」

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3/XXX-JP LEVEL 3/XXX-JP

CLASSIFIED

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Item #: SCP-XXX-JP

Object Class: Euclid Keter

警告

SCP-XXX-JPに関する情報は当セキュリティクリアランス以上を保持する職員でのみ扱われます。当セキュリティクリアランス以上を保持していない職員への情報漏洩は、降格及び部署異動などの懲戒処分の対象となります。

— サイト-81██管理官

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1は、サイト-81██の人型オブジェクト収容セル内に収容されます。サイト管理官の許可があれば、適時嗜好品が供給されます。収容中のSCP-XXX-JP-1が脱走などを試みた場合、非殺傷兵器による鎮圧措置を行なってください。但し、機動部隊に対し敵対的な行動及び危害が及ぶ場合、殺傷兵器による鎮圧が許可されています。

SCP-XXX-JP-1に関する実験は、倫理委員会の許可を得た上で、セキュリティクリアランス3/XXX-JP以上を保持する職員によって行なわれます。サイト-81██の警備及び未収容のSCP-XXX-JP-1の捜索・処分・事後処理は機動部隊は-5(“アスクレピオスの納棺師”)によって行なわれます。また、旧蒐集院の離反勢力「花菱流はなびしりゅう」及びその当主であるPoI-1190(“徳大寺実清とくだいじ さねきよ”)の捜索は継続されます。

説明: SCP-XXX-JPは、異常なプロセス(以下、プロトコル「反魂」と呼称)と、それにおいて発生した人型実体(SCP-XXX-JP-1と呼称)の総称です。

プロトコル「反魂」は、SCP-XXX-JP-1の製造を行う上で最も重要な過程です。SCP-XXX-JP確認当時の蒐集院の資料や複数の文献によると、一連のプロトコルは、西行1が行なったものの失敗した「反魂の秘術」の完全な方法に一部改変を加えたものとされています。現在まで一般的に流布している、西行やプロトコル「反魂」に関する史料は全て、蒐集院によって記載の削除や改変が加えられたものです。
プロトコル「反魂」を行なって製造されたSCP-XXX-JP-1の外見や記憶などは日本人もしくは東アジア系の民族のものに限定されています。プロトコル「反魂」の過程に、製造する対象の体組織や縁のある物品を使用することで、その持ち主の外見や記憶を完全に保持したSCP-XXX-JP-1が製造されます。
これ以上のプロトコル「反魂」の詳細を閲覧するには、倫理委員会に申請し許可を得る必要があります。

SCP-XXX-JP-1は栄養の摂取や呼吸、睡眠などを必要としませんが、「人間らしい振る舞い」や自らの意思でこれらの行動を行うことが確認されています。この性質のために、SCP-XXX-JP-1であるかを見分けることは困難ですが、皮膚表面の一箇所に花菱流の記章が必ず存在するため、それを利用することで見分けることが可能です。

花菱家紋

花菱流の記章

SCP-XXX-JP-1は自我を保持していますが、自らの特性を理解していない場合がほとんどであり、異常な存在であることを認識していません。しかし、プロトコル「反魂」を行なった人物によって製造されたSCP-XXX-JP-1は、その人物の任意のタイミングでSCP-XXX-JP-1の意思に関係なく使役されます。

補遺1: 最初に発見されたのはSCP-XXX-JP-1であり、12██年に当時の紀伊国高野山中で発見されました。徳大寺家の関与が疑われましたが、徳大寺家側はこれを否定しています。蒐集院は研儀の上、高野山中に封印施設を建設2し、収容していました。

しかし、1221年に発生した承久の乱において、朝廷側が派兵した軍勢の一部がSCP-XXX-JP-1であることが確認され、その軍勢を提供した朝廷側の公家である徳大寺家が深く関与していたとして、蒐集院は徳大寺家を監視下に置きました。この過程で、蒐集院側にプロトコル「反魂」が認知されたとされています。情報の漏洩を懸念した蒐集院は、徳大寺家に新たな分家を創設、吸収し、「幕府からの処分を免除する代わりに、SCP-XXX-JPに関する情報の口外禁止及び共同管理に協力する」との取引を持ちかけ、分家がそれに応じたため、SCP-XXX-JPに関する情報は蒐集院上層部及び分家にのみ伝わることになりました。

実清

PoI-1190、徳大寺実清。193█年頃、当時38歳の写真

補遺2: 1945年、財団が蒐集院を吸収合併する過程において、当時の当主、徳大寺実清を中心とした分家が合併の方針に強硬に反対し、SCP-XXX-JPに関する資料を強奪、SCP-XXX-JP-1の封印施設を占拠しました。財団は機動部隊を投入し、直ちに封印施設に突入、制圧に成功しました。いくつかの資料は回収に成功しましたが、強奪された資料の大半が持ち去られました。封印施設からは、プロトコル「反魂」を行なった形跡や、分家の構成員及び複数のSCP-XXX-JP-1が施設外へ逃亡した痕跡が発見されています。ほぼ同時刻に、別働隊が突入した分家の邸内から次の声明文が発見されました。

我々徳大寺家分家は蒐集院を離反し、以後は「花菱流」と名乗るものとする。

古来より、当該蒐集物は我々の一族に代々管理を任されていた物品である。その管轄権を何処の馬の骨とも分からぬ「財団」なる組織に明け渡すなど到底容認できるものではない。そのような組織に、自らの蒐集品、引いては連綿と受け継がれた歴史を売り渡すような蒐集院には失望し、これ以上協力はできない。以上が、我々が蒐集院を離反した理由である。

これに伴い、そちらで管理している当該蒐集品を当派に引き渡すよう要求する。我々は800年近くこれを保管してきた実績があり、我々が管理するのは当然のことと言える。不毛な争いを仕掛ける気はないが、そちらの返答次第では望まぬ手段を取らざるを得なくなるだろう。

良い返答を待つ。

花菱流当主 徳大寺 実清

補遺3: 199█/██/██に発生。武装勢力が██市に本社を置く財団フロント企業の建物を襲撃し、建物内に立て籠もる事案が発生しました。直ちに財団の機動部隊が展開し、制圧作戦が行なわれました。武装勢力は銃火器などで武装し、激しく抵抗しましたが無力化に成功し、機動部隊員及び建物内にいた従業員に死傷者を出すこと無く作戦は成功しました。
現場検証において、武装勢力のほとんどがSCP-XXX-JP-1であることが確認され、さらに身元の調査を行なったところ、戸籍などの社会的な記録が一切存在していないことが確認されました。また、建物内部の監視カメラの分析の結果、PoI-1190と思われる人物の姿が確認されています。

更なる調査の結果、同市郊外の山中において、花菱流の廃棄された隠れ家が発見されました。隠れ家からは、多数の銃火器や、プロトコル「反魂」の形跡が発見されました。以下の文書は、花菱流の隠れ家で発見されたものです。

50年近く待ったのは無駄であったらしい。これより、当該蒐集品の奪還及び攻撃に対する抵抗に際し、如何なる手段も辞さないことを警告する。
但し、当該蒐集品を直ちに引き渡すのであれば、我々はそちらに対する一切の攻撃及び干渉を停止することを確約する。

良い返答を待つ。

花菱流当主 徳大寺 実清

これらを受け、オブジェクトクラスのKeterへの再分類が行なわれました。それに連動して、機動部隊は-5の装備拡張や財団フロント企業への武装警備員の増員が行なわれました。

補遺4: 200█/██/█に確認。「検査入院中だった衆議院議員の██氏の首筋に奇妙な痣がある」との報告が同病院に潜入していたエージェントによってもたらされました。直ちに財団の医療チームが派遣され、同氏の確認を行なったところ、痣は花菱流の記章であることが確認されました。財団は直ちに同氏を隔離し、病院関係者に対しAクラス記憶処理を行なった後、██氏の所属する政党を通じ、カバーストーリー「難病に伴う政界引退」を流布しました。
これを受け、衆参両院の議員に対し調査を行なった結果、█人がSCP-XXX-JP-1であることが確認され、いずれも適切なカバーストーリーを流布し、隔離・収容しました。花菱流が政治への介入を行なった理由は不明ですが、いずれの議員も全国各地の選挙区から選出されており、花菱流の拠点及び協力者が全国各地に存在する可能性が指摘されています。

SCP-XXX-JP-1は限りなく一般人に近い存在であるが、同時に脅威となり得る存在である。現在、SCP-XXX-JP-1を使役可能な人物はPoI-1190とその周囲の人物のごく少数であるため、彼らを終了することでその軛から解放可能であると推測されている。既に政財界にまで花菱流の手が伸びている以上、一刻の猶予も無い。彼らを排除し、脅威を取り除くべきである。

機動部隊は-5隊長

保留。少なくとも我々は、プロトコル「反魂」を行なった人物が死亡した時、その人物によって作られたSCP-XXX-JP-1がどうなるか確認できておらず、資料も残されていない。最悪の場合—使役者の死亡と同時にSCP-XXX-JP-1も死亡するケースだが—、数次第では社会機能の混乱ないし麻痺が発生する可能性がある。しかし、機密情報や倫理的な観点から、気軽に検証できる内容でもない。行動は慎重に行うべきであり、機動部隊は-5は花菱流及びPoI-1190の捜索を続行してほしい。

—██研究主任

タグ案: 蒐集院 kerer scp-jp 人間型 歴史 儀式 自我 蘇生


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