SCP下書き「カモホアリイ計画」

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SCP-XXXX-JP

収容当時のSCP-XXXX-JP

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは現在までにサイト-81██のドックにて停泊している状態にあります。内部には常に警備員が2名駐在してください。

収容されているSCP-XXXX-JP-A個体は同サイト-81██の5m×5m×5mの強化ガラス格納水槽にて収容されています。1日に3度給餌として、5kg分の生肉及び魚肉または魚類を与えてください。SCP-XXXX-JP-1への接触は禁止されています。

未収容のSCP-XXXX-JP-A個体を発見した場合、周辺に適宜カバーストーリーを流布した上で、不導体の素材を用いた漁網を使用し、捕獲して下さい。

追記(1984/02/21): サメ殴りセンターとされる団体によるSCP-XXXX-JP-Aへ、不導体の素材を用いた装備で殴打を試みる機会が増加してきました。これは未収容個体のみならずサイト内に収容されているSCP-XXXX-JP-A個体にも発生しています。財団職員以外でSCP-XXXX-JP-Aへ近づく人物を発見した場合直ちにその人物を拘束及びAクラス記憶処理を施した上で解放してください。また、SCP-XXXX-JP-Aの収容施設の移送は現在までに検討中です。

説明: SCP-XXXX-JPは全長35m、排水量約120tの漁船です。所属を示す痕跡として「JOICL 日本生類創研所有」と側面に白抜きで塗装されている箇所があります。

SCP-XXXX-JPの外装は特殊合金及び樹皮素材で成り立っており、いずれも損傷しにくい素材で構成されている事が判明しています。

SCP-XXXX-JP内部には非異常性のサメ捕獲用の投擲網及び鮫のみに反応する魚群探知機、SCP-XXXX-JP-1に指定される機械が存在します。

SCP-XXXX-JP-1は縦5m×横5m×高さ5mの装置です。SCP-XXXX-JPに接合されるように作成された痕跡が発見されています。また、SCP-XXXX-JP-1は非常に高い破壊耐性を有しており、構成物質の検査は行われていません。

SCP-XXXX-JP-1には上部にセンサーが取り付けられており、捕獲した魚類をセンサーに通し、生物学的にサメに分類される魚類かどうかを判断します。

センサーがサメとして分類される魚類に反応した場合、「シビレザメ用」とラベルされている液体物質1が注射器を介してサメに投与されます。その後、投与されたサメはSCP-XXXX-JP-Aとして、海へ放流されます。

SCP-XXXX-JP-Aは外観は一般的なネズミザメ上目またはツノザメ上目の魚類と変わりませんが、人間が触れた場合、SCP-XXXX-JP-Aは触れた対象に触れた箇所から1mA~30mAまでの電流を流します。結果として、軽微の場合対象は一時的に全身が痺れるのみですが、SCP-XXXX-JP-Aの接触箇所によっては感電死します。

補遺XXXX-JP-1: 発見経緯

1984/01/23、SCP-XXXX-JPは神奈川県横浜市にあるPoI-3568「吉井睦美」の別荘から回収されました。別荘にはPoI-3568「吉井睦美」の死体2及びSCP-XXXX-JP-1に類似する装置が各種3台、作成途中の状態で発見されました。

以下は別荘内にて発見された「カモホアリイ計画概要」と記されている文書及びPoI-3568の日記の内容です。尚、1984/01/19以降日記はつけられていません。

「カモホアリイ計画」関連文書-1

カモホアリイ計画概要

本計画を行うにあたり: 今回の計画は東弊重工の協力及び日本生類創研傘下にある株式会社からの株主の援助に感謝の意を表す。

背景: 今日、サメの個体数減少により、いずれ来るネズミザメ上目及びツノザメ上目の魚類の絶滅及び海の生態系のバランス崩壊の危機が訪れている。また、減少による原因が人間による鮫の乱獲が挙げられている。多くの場合、食用に用いられる事が多い。また、人間による乱獲の背景として、サメ自身の自衛手段が存在しない事が判明した。

目的: サメの個体種の増加を最終目標とし、当該計画による要因を以下の2グループに分類する。

  • 遺伝子工学班: サメ自身の自衛手段を増やす為、サメに遺伝子工学の力を用いて更なる改良を加える。
  • 生殖工学班: サメの個体種の増加の為、サメの更なる繁殖方法を考案し、実行する。

「カモホアリイ計画」関連文書-2

自衛手段案

  • 火炎 → 海中では無意味。
  • 重力方向変換 → 地球全体に影響を及ぼす為、我々にも危険が及ぼす。
  • ヒューム値の変化 → 1体作成するだけで、資産が尽きる上に、サメ自身の身体がヒューム値の変化に耐えられない恐れがある。
  • 電撃 → 海中だと広い範囲に影響を及ぼす上に、サメ以外の魚類が電撃によって死滅する恐れあり。 → 接触範囲に直接電流を流すことにより解決。→ 可決。
  • 海水を使用し、何らかの攻撃を行う。 → 鯨と間違われる恐れあり。更なる乱獲が予想される。
  • 自爆 → 身体組織の再生に時間がかかる。

PoI-3568の日記の内容

1983/08/05
日本生類創研に入社してから早5年が過ぎた。大学、はては日本生類総研で遺伝子工学を学んだ私は、これからカモホアリイ計画に着手しようと思う。この計画には東弊重工にも協力を仰がなければならない為、少々面倒だが、サメ目の生物が減少している今日、海の生態系のバランスを守る為にもこの計画は成功させなければならない。

1983/08/21
東弊重工から試作品が届いた。相変わらず仕事が早く助かっている。試作品S-001は完成したのだが、海に放流した途端に、放流した衝撃で放電をし、その電流を自身に浴びてしまい、亡くなってしまった。このサメには悪いことをした。

1983/09/01
最近生殖工学班からプランクトンを用いて、サメを発情させるというプランが進行しているようだが、一つだけ分からない点がある。確かにサメはプランクトンを接種する魚類だが、発情したサメと交尾し、産まれた胎児が何故ヒトである必要がある?それならば普通にサメを増やせば良いだけの話なのでは?
まぁ、あんな電灯を考案しようとしている奴らだし彼らなりの考えがあるのだろう。気にしたら負けだ。私は自分なりにこのプロジェクトを進めよう。

1983/10/02
カモホアリイ計画はいよいよ佳境を迎えている。放流も行なったが、放流の衝撃で電流を浴びること無く、ちゃんと機能している様だ。これでサメも人間の手から脅かされること無く、個体数を増やすだろう。これでこの計画も一段落だ。

1983/12/01
トラブルが起きた。どうやらシビレザメが何者かに殴打されている様だ。現在までに放流したシビレザメ100例の内、51例の被害が出ている。しかもプランクトンの計画の方も殴打されている様だ。原因を特定中の様だが、一体誰がこんなことを。

1983/12/29
犯人が分かった。どうやら「サメ殴りセンター」なるふざけた団体が我々が開発したサメを殴打しているようだ。プランクトンの方もその団体が行なっている様だ。

1984/01/03
現在、上層部は「サメ殴りセンター」に抗議文を送付する予定だが、彼らがそんな事で辞めるはずがないだろう。今でも我々が放流しているシビレザメが殴打されている様だ。こちらも何か手を打たなければ。

1984/01/05
シビレザメが流す電流の上限を15mAから30mAに引き上げた。結果は成功。20例程放流した。殴打すれば箇所によっては感電死する程の電流だが、果たしてこれで殴打される事例が減るだろうか?

1984/01/06
WWS3から連絡があり、私たちが作成したプランクトンとシビレザメを引き取った上で、カモホアリイ計画の引き継ぎを提案してきたらしい。電流の量を増やしても殴打事例が減らず、プランクトンの方は提案に賛成している様だ。しかし、シビレザメは私たちが作った生物だし、この計画をここまで進めてきたのも私たちだ。そう簡単に引き取ってもらってたまるか。

1984/01/19
畜生。多くの人員がカモホアリイ計画から外された。しかも、WWS派の連中が私に計画から離れるよう要求してきた。だが、この計画を頓挫させてなるものか。私だけでも、何としてでも成功させてやる。

補遺XXXX-JP-2: 以下の文書がPoI-3658の別荘の自室にて発見されました。

文書

拝啓 サメ殴りセンター様

何故あなた方はサメを殴ろうとするのですか?
サメに何か恨みがあるのでしょうか?
サメはただこの雄大なる海を泳いでいるだけです。

殴られたサメの気持ちになって考えて見て下さい。いきなり殴られたサメはどう思うのでしょうか?

本当はサメは臆病な生き物です。実際に私たちはサメと触れ合い、観察することでサメの本質に触れる事が出来ました。

サメが私たちと触れ合ったとき、彼ら自身は我々が近づいた時に速やかに逃げ出しました。我々が怖かったのか、それとも我々を餌とは思わなかったのかそれは分かりませんが、少なくとも我々が認識しているサメと本物のサメは少々違っているのではないのでしょうか?

1度我々と話し合いましょう。我々もこのような過激な手段を用いて、あなた方との対立はしたくありません。

少なくとも我々はあなた方に、本当のサメについて分かってもらいたいだけですから。

-日本生類創研 シビレザメ開発研究員主任
吉井睦美


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