SCP下書き「順わぬ神」

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001-JP

5/001-JP LEVEL 5/001-JP CLASSIFIED

アイテム番号: SCP-001-JP オブジェクトクラス: Keter

特別アクセス指定: CODE NIGHTMARE MYTHICAL YELLOW

特別収容プロトコル: SCP-001-JPの情報の完全な根絶はSCP-001-JP-1の異常活性という結果を齎す為、カバーストーリー「日本書紀」の下、「“天津甕星”と呼ばれる日本古来の神」という誤った認知が保たれた状態で保持されます。SCP-001-JPの正確な情報を認知した人物は対象職員を除き即刻終了されなければなりません。SCP-001-JPへの強い信仰心やSCP-001-JP-1の存在認識が不特定多数の人間に拡散してしまった場合、クラスD記憶処理による被害の拡大阻止と日本国内における一般的な神道的宗教観の流布が行われます。

超常精神抵抗指数160以上の人物は、SCP-001-JPの影響に耐性を有する事が判明しています。正確な情報を保存する為、精神テストで規定値以上の数値を出したDクラス職員が常に1人拘留されSCP-001-JPの影響下に置かれます。担当職員が対応するDクラス職員とのインタビューを行う場合、日本支部理事・獅子の認可を得た上で行なってください。

SCP-001-JP-1の顕現はSCP-001-JP-2の改宗イベントによる影響範囲の拡大と密接な相関関係にあることが判明しています。改宗イベントに伴う過去改変を阻止するためSCP-001-JP-1周辺には3機のXACTS(シャンク／アナスタサコス恒常時間溝)を設置し常時70W前後の出力レートを保持してください。SCP-001-JP-2-Aに新たな損傷が見られた場合、機動部隊ひ-3「星詠み」を招集し24時間体制で金星の観測を行います。また二十二社、特に上七社に指定されている神社と速やかにコンタクトを取り以下の祭儀を執り行って下さい。この際、各神社への人員配備は最も優先される事項の一つです。一般市民の動員はカバーストーリー「祭祀」を適用して下さい。

説明: SCP-001-JPは異常な宗教的概念です。具体的な起源や発生場所は不明ですが、財団以前にSCP-001-JPを収容していた蒐集院が創設時に遺した文献によると、紀元650年(日本における古墳時代)頃には既に存在していたとされています。SCP-001-JPの宗教形態は自然信仰の流れを汲むモノセイズムであり、後述するSCP-001-JP-1を唯一にして絶対の存在として崇拝の対象としています。また教義において、夜空や星 取り分け金星を重要なファクターとして認識していますがSCP-001-JP-1との具体的な関係は不明です。

SCP-001-JPを知的生命体が正確に認識した場合、それらの情報は非常に強力なミーム汚染を引き起こします。財団統計部の調査によると異常性の影響を受けた人物の85%は過去の宗教観に関わらずSCP-001-JPを信仰する様になります(以下、SCP-001-JP信仰者を対象と呼称)。対象は前述の教義に基づいて夜間を中心とした生活サイクルの下活動し、対象には日光量不足による筋力低下や骨の変形が見られます。通常であればそれらの症状は日常的な動作に支障をきたしますが、対象は不明な原理で通常の人間以上の身体能力を有しています。対象はSCP-001-JP以外の宗教に対してとても否定的であり、他者を積極的にSCP-001-JPへ改宗させようと試みます。この際対象から発せられる言葉は強いミーム的性質を有し、対象と会話した人物は多くの場合SCP-001-JPへの改宗という結果に終わります。また、この会話によってSCP-001-JPへの改宗が成されなかった場合、対象は非常に攻撃的になり会話した人物を殺害しようと試みます。

SCP-001-JP-1はSCP-001-JPの神体として信仰を集める存在で「五つの頭と腕を持つ人型の夜空」の様な姿であると記述されています。SCP-001-JP-1は通常、基底現実に存在することが出来ず、複数の次元に分断された状態で存在しています。この事は他次元の財団との交信記録からもSCP-001-JP-1とほぼ同一と見られる実体の存在が示唆された為に信頼度の高い情報であると言えます。

SCP-001-JP-1はレベル5ピスティファージ実体であり、強い自己喧伝性と自己変質性を有しています。これはSCP-001-JP-1が自由に異常性を変化させられる事を意味しますが、その原動力の多くをSCP-001-JPに依存している為、SCP-001-JPに関する情報の流出を完全に抑える事で完封が可能です 情報を遮断する試みは全て形態の変質したSCP-001-JPを発生させるという結果に終わっている為に永久に凍結されています。しかしながらこの喧伝性はSCP-001-JPに関する正確な情報が全く記されていない場合には無効である事が判明しています。SCP-001-JP-1が顕現した際の異常性の変質は記録上、過去改変によるその地域の宗派の上書きや現実改変による極夜現象。視認した他の宗教の信仰者・無神論者に関わらずSCP-001-JPの信仰者と変化させるミーム汚染等が報告されています。また、発生地点には基底現実と複数の並行次元が一点に接続される程の時空間異常が発生すると以上の点から、SCP-001-JP-1の完全な顕現は物的な段階に留まらず世界各地に不可逆の影響を及ぼすことが推測されています。

蒐集院関係者による情報と文献から、SCP-001-JP-1はその強大な力とSCP-001-JPの信者をもって現在の関東地方以北を中心に文明を築き、大和朝廷と対立関係にあった事が判明しています。詳細は補遺2を参照してください。

補遺1: 200█年█月 茨城県日立市付近で土着信仰及びSCP-001-JPの編集された信仰が根付く地域の監視を行っていたエージェント・天宮が、現地住民の信仰心の活性化の兆候が見られることを報告しました。
SCP-001-JP-2は茨城県日立市で発見された全長3m、最大直径65cm、推定重量2tの楕円形の石柱です。表面の結晶構造を解析した結果から花崗岩であると推測されていますが、オブジェクトには凡ゆる破壊行為に対する耐性が備わっており、正確な組成は判明していません。SCP-001-JP-2は周辺に存在する宗教的要素を有する物体を自身の分身体に変化させる異常性を有しています。この変化には過去改変が伴い、変化した物体は「元来SCP-001-JPの宗教的意義を有する石柱であった」という形に改変されます。
(これは茨城県日立市にある天津甕星を奉る神社(実際に存在しています)にあり、SCP-001-JPの信仰者を増やすために第五フィフスコレクティブがサイクを加えたものです。第五フィフスコレクティブは第五教会とオネイロイの一部が共謀して出来た要注意団体［既に存在自体はあります］です。夢の概念と5に関連するもので世界的に暗躍している要注意団体という訳です。この団体がこのオブジェクトに目をつけたのはその強力な異常性、そして親和性です。星の神である001-JP実体は夜にその力を発揮します。多くの人類が夢を見るのは夜。そして星は五芒星という形で日本でも古くから占術などに使われている事もあり、目をつけるのはおかしくないと考えます)

以下は大まかな流れです

日本支部設立以前、蒐集院による管理の下処置が行われてきた。
蒐集院は天皇の有する強大な権能(SCP-1111-JP)や神格により、SCP-001-JPという存在を封印してきた。
財団の台頭により低下傾向にあった日本の信仰に更なる揺らぎが生じ
そこを第五フィフスコレクティブが刺激
SCP-001-JPが復活する危険性が高まった

SCP-001-JPが日本中に波及すれば、次は世界各国に手を伸ばす
世界に波及させるわけにはいかない
世界がSCP-001-JPの下に屈するわけにはいかない
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