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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの完全な収容は不可能とされているため、財団は収容作戦XXX-JPを中心とする情報隠蔽活動に専念してください。
京都府京都市内で、これまでSCP-XXX-JP-1が出現したことのある全ての場所には、管理スタッフや清掃員を装った財団のフィールドエージェントが配置されています。SCP-XXX-JP-1が当該場所に出現した場合は確保し、記憶処理を行った上で転移前の場所に送還してください。必要であれば、カバーストーリー「衝動的な旅行」の流布、並びにSCP-XXX-JP-1の消失/再出現に関わった人物への記憶処理を行ってください。
説明: SCP-XXX-JPは██文字からなる特定の文章形式の言葉です。SCP-XXX-JPは、全国各地の書店やコンビニエンスストアに不明な手段で出現する雑誌「████1」の表紙に宣伝文句の形で大きく印刷されており、一般人の目に付く可能性が非常に高いことから警戒が続けられています。
SCP-XXX-JPを声に出して読んだ対象(以下SCP-XXX-JP-1)は、3秒以内にその場から消失します。SCP-XXX-JPを読み上げる際、アクセントや発声方法が標準的な日本語から多少逸脱していても、同様に消失することが確認されています。SCP-XXX-JP-1の消失は周囲の人間にも知覚可能であり、突然の消失によって大きな混乱が起こる恐れがあります。
消失から5秒以内に、SCP-XXX-JP-1は京都府京都市の、一般的に観光地として知られる場所に再出現します。SCP-XXX-JP-1は観光目的で同市に来訪したことを主張しますが、移動に要した時間が一般的な公共交通機関と比較して異常に短い、旅行の為の準備を全く行っていないなどの不自然な点については、矛盾を多く含む「自然な形」で説明します。また、観光の動機については、「今すぐ京都に行きたかった」などの衝動的なものがほとんどです。これらの主張に対し、SCP-XXX-JP-1は違和感を抱いている様子が見られないことから、消失から再出現までの間にSCP-XXX-JP-1に虚偽の記憶が植え付けられていると考えられています。
19██/██/██,SCP-XXX-JPの一般人への露呈の減少を目的とする収容作戦XXX-JPが実行されました。当作戦は████鉄道の協力の下、テレビCM等で非異常性のキャッチフレーズを継続的に宣伝する形で行われました。作戦開始から██年後の20██/██/██時点で、一般人のSCP-XXX-JPへの暴露が作戦開始前から60%減少しており、当作戦はSCP-XXX-JPの収容に効果的であると評価されました。現在も宣伝活動が続けられています。
インタビュー記録XXX-JP-1-25
対象: SCP-XXX-JP-1-25。37歳男性。東京都███区在住。
インタビュアー: 鬼頭研究員
日時: 19██/██/██ 10:32
付記: 一般人にSCP-XXX-JPが漏洩するのを防ぐため、インタビューは京都市内のホテルの個室で行われた。<録音開始>
鬼頭研究員: 貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。SCP-XXX-JP-1-25: いいっすよ。すぐに終わるんだったら。早く清水寺を見に行きたいので急ぎでお願いしますよ。
鬼頭研究員: 承知しました。まず、失礼ですが、お一人で旅行をされているのですか?
SCP-XXX-JP-1-25: [数秒沈黙]一人だよ。本当は家族で行こうと思ってたけど、いろいろあって。鬼頭研究員: 詳しく聞かせていただけますか?
SCP-XXX-JP-1-25: 妻と2人で、今度の連休どこに行こうかなって話をしてたんですよ。雑誌を広げて。その時に僕は京都に行きたいなあ、[SCP-XXX-JPに該当する言葉]って言ったんです。
SCP-XXX-JP-1-25: そうしたら、今すぐ京都に行きたい!って気持ちになって、今から京都に行こう、すぐに行こうって妻に言ったんですけど、まだ連休じゃないし今すぐなんて無理だって反対されて、ちょっと喧嘩になっちゃったんですよ。
SCP-XXX-JP-1-25: で、どうしても行かなきゃ気が済まないって気持ちになったので、俺は一人でも行くぞ!って吐き捨てた後、家を飛び出して車を走らせて空港に向かって、それで京都に来たんです。今考えれば英断でしたね。[笑う]
鬼頭研究員: …成程。ところで、ここに来たのはいつ頃ですか?SCP-XXX-JP-1-25: えっと、妻と喧嘩して家を出たのが今朝の10時ぐらいだったかな。
<録音終了>
補足1: 調査の結果、SCP-XXX-JP-1-25の妻は警察に失踪した対象の捜索願を届け出ていたことが分かりました。SCP-XXX-JP-1-25は記憶処理を施した上で同区に送還され、彼の妻や警察関係者にも記憶処理が行われました。補足2: インタビュー中、SCP-XXX-JP-1-25がSCP-XXX-JPに該当する言葉を口にしたが、特に目立った異常性の発生は確認されなかった。SCP-XXX-JPは、京都市内では異常性を発現しないようだ。 -鬼頭研究員
補遺: SCP-XXX-JPが初めて発見された19██/██/██以降、交通事故に巻き込まれた車両の運転席に人が乗っていないという事案が全国各地で確認されています。「運転中に車を抜け出して京都に行った」と証言したSCP-XXX-JP-1が存在すること、そのSCP-XXX-JP-1が転移前に運転していた車両の種類及び事故が起こった時間が証言と辻褄が合っていることから、この事故はSCP-XXX-JP-1が運転中にSCP-XXX-JPを発言してその場から消失し、車両が制御を失ったことにより発生したと考えられています。現在までにSCP-XXX-JPが関わったとみられる交通事故は███件、うち死亡事故は██件です。
また、同様の理由で、操縦士の消失で発生した可能性のある旅客機の墜落事故も█件発生しており、そのすべてが京都行きの便でした。
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:4201224 (07 Jun 2018 22:47)
如来観光、良いですよね…僕も好きです。
まずコメントにある通りのオチですが、「書き方次第」かな、と。scp-010-jpのように、実験記録を工夫するなどの形で、「あっ、たしかに『souda kyouto ikou』とも発音出来てしまう」という記述を見つけ出せたら、MiscelManiacさんの"勝ち"だと思いますが、なかなか難しいかな…見つけられたら本当に強いんですけどね。
内容としては、結構序盤に隠されているものが何なのか察しが付いてしまうので、隠しているほどの効果はないと思います。これならば、もういっそ「るるぶ」や、「JR東海」などの「そうだ、京都行こう」に関連する情報はある程度明かしてしまった上で、さらなる面白さを考えていく内容面での練り込みを増やしたほうがいい記事になると思いました。
例えば、2016年から新しく、これに加えて「そうだ、京都は、今だ。」という新シリーズのキャッチコピーが使われ始めたことはご存知でしょうか。これなんかはさらなる掘り下げに使えそうな情報です。原稿の内容だと、scp-566-jpの同型再販という感を出ないので、新たな切り口などを書いていけると面白味が増すと思います。
個人的には、如来観光の面白いところは「異常性を使いつつも、観光という部分については普通にちゃんとやっている」という部分だと思っていて、566-jpであればミーム効果に加えて「なぜそれを食べてしまうのか?」という部分は単純なお菓子タイプのお土産としての価値の高さ、820-jpでは「何が発生するか?」の部分は異常性を使いますが、そこから町が発展していく過程については異常性の影響を受けた人間のマンパワーに委ねます。この「ある程度人間の力や単純な魅力で勝負する」部分が如来観光の良いところだと思うので、その辺が書き込まれていくとUVしたいなと思います。
投稿楽しみにしております。諸般の事情により、如来観光については詳しいので、何かありましたらPMやDiscordなどでご連絡ください。
「そうだ、京都行こう」、懐かしいフレーズですね。
評価としてはdvです。この記事の問題は、異常性が「瞬間移動」とかなり単純なことだと思います。これにより、面白味が「そうだ、京都行こう」のフレーズだけになってしまっています。言ってしまえばこれは、知っているネットミームが漫画に出てきてクスッと笑ってしまった、くらいの面白味なので、メインに据えるには弱いと思います。
boatOBさんが提案されている通り、もう少し展開が必要だと思います。どんな展開を用意すれば読者の意表をつけるか考えてみるといいかもしれません。読者からすると「ああ、これどうせ『そうだ、京都行こう』だな」という予想が立つので、これが逆にチャンスだと思います。「いや違うんかい!」という展開を後ろに持ってこられれば、読者を驚かせることができると思います。ただし、これには説得力が重要です。この構成にするならば、「驚きはするけど、確かに書いてあることをもう一度読んでみれば「そうだ、京都行こう」ではなくて別のフレーズの方が適切だ」、と読者を黙らせる伏線を入れておく必要があるでしょう。
批評に対するご意見・ご質問で返信が必要なものにつきましては、ディスカッションで返信の形で投稿いただいたうえで、PMにご一報ください。SB3のフォーラムは追っていませんので、ディスカッションへの投稿だけだと気づけない場合がございます。
お二人の丁寧なアドバイスに感謝致します。