#740A00 改稿前参照用

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アイテム番号: SCP-2850-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2850-JPが民間人の手に渡ることを防ぐため、SCP-2850-JP担当職員は埼玉県内のゴミ置き場に指定されている箇所の調査を毎日行ってください。SCP-2850-JPを発見した場合は即座に回収を行い、処分を行ってください。

現在、SCP-2850-JPは研究用の3本がサイト-81██の低脅威度物品収容ロッカーに保管されています。研究目的での再生等には、担当職員2名以上の許可が必要です。

説明: SCP-2850-JPは、5分間の映像が記録されているビデオテープです。全てのSCP-2850-JPの背面のラベルには「#740A00¹」と記入されていることが確認されています。SCP-2850-JPは埼玉県内のいずれかのゴミ捨て場に、白いビニール袋に複数本²封入された状態で不定期に出現します。ビニール袋が出現した瞬間は、撮影機器の原因不明の不調等により確認されていません。

SCP-2850-JPは通常のビデオテープと同様の方法で映像を再生することが可能です。しかし、通常のビデオテープと異なり、再生中の一時停止・巻き戻し・早送り・スキップが不可能であることが確認されています。この異常性と下記の異常性は、オブジェクトを複製したものや再生中の映像を異なる機器によって記録したものを再生する場合には発現しません。

SCP-2850-JPには30秒間の連続した映像が10種類記録されています。これらの映像には共通して、「視聴した人物に赤、またはその類似色に対する忌避感を抱かせる」という異常性が存在しています。この異常性の進行・抱かせる忌避感の程度は、各映像の種類によって差異があることが確認されています。また、これらの映像のいくつかは撮影場所が判明しており、全ての該当地点は過去の何らかの事故・事件と関連していることが確認されています。

以下は各映像の詳細です。映像の内容については、記録者の異常性への曝露を防ぐためにオブジェクトを複製したものを用いて記録を行っていることに留意をしてください。

再生時間	撮影場所	内容	異常性
0:00	埼玉県 東松山市 美土里町 1丁目交差点	一時停止の標識が映し出されており、15秒時点からはブレーキ音に似た高い音が継続して鳴り始める。撮影場所では過去に三谷 杏子氏(当時2歳)が交通事故で死亡している。	映像を15秒程継続して視聴した場合、赤、またはその類似色に軽度の忌避感を抱くようになる。この影響は時間の経過、またはAクラス記憶処理の実施によって消失することが確認されている。
0:30	埼玉県 秩父市 大滝 旧送電鉄塔付近	旧送電鉄塔を背景に、上空から柘榴らしき果実が降り注いでいる。撮影場所では過去に田中 日向氏(当時7歳)が転落死している。	同上
1:00	埼玉県 秩父市 荒川河川敷	荒川上流から全体的に赤みがかったゼラチン質の物体が流れてくる様子が映し出されている。撮影場所では過去に付近で家族と水遊びをしていたとされる小高 佑馬氏（当時6歳）が行方不明となる事件があった。	同上
1:30	埼玉県 さいたま市 浦和区 常盤町 ███マンション███号室	赤い服を着た西洋人形が椅子に座り、こちらを向いている。また、オルゴールで「Good Morning to All3」が流れている。撮影場所では大竹 恋氏(当時3歳)が育児放棄による栄養失調で死亡している。	映像を8秒程継続して視聴した場合、赤、またはその類似色に重度の忌避感を抱くようになる。この異常性の影響を受けた対象は自発的に赤、またはその類似色を視認することが困難となり、強制的にそれらの色を視認させ続けた場合、対象は正常な思考が不可能となる。この影響はBクラス記憶処理の実施によって消失することが確認されている。
2:00	埼玉県 所沢市 三ケ島 田崎氏宅	薄暗い部屋の中にサイズの小さいマネキンが横たわっている。2分10秒にマネキンの口が開き、高い悲鳴のような音声が流れる。同時に腹部から赤い液体が噴出される。撮影場所では高梨 優氏(当時5歳)が田崎 太氏(当時42歳)に自宅に連れ込まれた後、殺害されたという事件があった。なお、この映像の撮影場所は事件当時の資料から特定が行われたものであるが、オブジェクトが初めて回収された時点で田崎氏宅は取り壊されており、その跡地は現在空き地となっている。	同上
2:30	埼玉県 狭山市 入間川 ██神社	大勢の人々が行きかう中、その間から肌部分が赤く着色されたひょっとこ・おかめの面と赤い法被を着用した複数名の人間の姿が確認できる。撮影者は面を着用した人間に接近を行うが、突如画面が激しく揺れ、そのまま3秒後に映像が切り替わる。撮影場所では2003年に行われた夏祭り中、後藤 塁氏(当時4歳)が行方不明となるという事件があった。	同上
3:00	特定中	画面全体に赤い物が映っているが映像の乱れが激しく、それが何であるのか判別ができない。また、粘着質な水音が常に鳴っている。	映像を3秒程継続して視聴した場合、赤、またはその類似色を視認した瞬間に対象は正常な思考が不可能になる状態となる。赤、またはその類似色を視界に入れないように行動することを最優先とし、そのための破壊・傷害・自傷行為を問題としなくなる。この影響はCクラス記憶処理の実施によってある程度軽減させることが可能であると確認されている。
3:30	特定中	大量のビール瓶が置かれた和室の中で、頭部がミズダコ(Enteroctopus dofleini)に置換された成人男性のように見える実体が、西瓜を食している。	同上
4:00	埼玉県 秩父郡 皆野町 青城クリニック	青城クリニックの手術室内が映し出されている。常に一定の高さの電子音が鳴っている。この映像では、唯一映像内に赤い物が映らない。撮影場所である青城クリニックは産婦人科医院として2008年まで営業していたが、院長である青城 伸也氏(当時57歳)の判断で廃院した。また、氏は同年中に行方不明となっている。青城クリニックとして使用されていた建造物とその中の手術室は現存しているが、映像中で確認できる手術台などは残されておらず、壁面・床面の劣化の度合いなども全く異なっている。	映像を視聴した瞬間に対象は正常な思考が不可能になる状態となる。多くの場合、対象は赤、またはその類似色を嫌悪する旨の発言を行いながら自傷を行い死に至る。記憶処理などで、対象が通常の生活が可能となる程までにこの異常性の影響を消失・軽減させる試みは現時点まで成功していない。
4:30	特定中	暗い室内に、8人の子供がこちらを向いて横並びに立っている。年齢・性別はそれぞれ異なっているように見える。また、現在まで全員の身元が不明である。4分38秒時点から全員の身体が融解・他者との融合を始め、4分55秒時点で一つの肉塊のような形状へと完全に変化する。最後の3秒間は、黒地に白文字で「忘れないで」というテロップが表示され、映像が終了する。	同上

補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]:

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利用ガイド

1. portal:3981783 (04 Jun 2018 13:25)

Footnotes

1. 暗い朱色にあたるカラーコードと一致する。

2. 最少12本、最多34本が封入されていた事例が確認されている。

3. 「ハッピーバースデートゥーユー」の替え歌でよく知られる。