暗雲低迷のお祭り、あるいは奇跡的なエンディング

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「ごめん、ごめんよ」
 ──それでも。
 ここで泣いている場合ではない。大事なひとを、探しに行かないと。

「よく聞いてください金崎さん」
「あなたがいなければ、僕は頑張れなかった。あなたがいたから僕は強くなれた」
「それだけじゃない」
「身体はこんなになっちゃったけど、それでもあなたのおかげで僕は生きていく術を知りました。あなたみたいな人が生きてるって知って、それなら僕もって、勇気を出せたんだ!」
「わかってください金崎さん、あなたは、あなたは僕の──」


「ごめんね」
「行かないといけないみたい」
「男とか女とか、年上だとか年下だとか。こっちとかどっちとか、そういうのはどうでも良くて。私は──」
「私は、あの人のそばに、いたい」
「1人じゃないって思った。誰かと手を繋ぐってことを、あの人に教わった」
「あの人がいなければ、知らなかったことが沢山ある。これからも、色々なものを見せてくれると思う。私は、それが見たい。どこまでも一緒に、あの子が見るもの感じるものを確かめに行きたい」
「だから。あの子がいる場所に、私もいたい」


相似なるものは相似なるものを生ず。
奇跡論と呼ばれる、超常科学の一分野で謳われる、この世界をそれと知られずに動かす原理。
この東国の地でも、藁人形で有名な見立て式の呪術をはじめとして、その法則は有効である。
金崎瑞希――かの研究員がそれを知ってか知らずかはさておいて、あの時確かに「似ている」と口にした通り、それそれは在り方としてよく似ていた。
だから。
人の胎より生まれ、人でない者として扱われ、そして闇の中で生きる者。
他人からの認識をのように反映する性質を持ったそれが、鏡の前に立った時。

「楽しい?」
「うん。とっても」
 満面の笑みで、そう応える。

「そう。よかった」
 そして、少女はあの祭りで何度もそうしたときのように消えようと──

「待って」
「あなたも、良かったら来る?」
「世界はね。案外あやふやなんだよ」
「一緒に確かめに行こう。何が好きで何が嫌いで、何に怒って笑うのか。生きるのが楽しいかどうか、世界は生きるに値するかどうかを、一緒に。どうかな?」

「金崎さん、その子は……?」
「なんか……子供、できちゃった」

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