SCP案「推定標準Euclidクラス会議」
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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid(暫定)

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1内には常に最低3名以上の人物が存在するようにし、その内の1人をSCP-XXX-JP-2に指定してください。また、SCP-XXX-JP-1内にいる人物はSCP-XXX-JPのSCP-XXX-JP-Aを制定し、それに基づきSCP-XXX-JPを継続してください。SCP-XXX-JPの終了を防ぐために現在サイト-8157に収容されている他のオブジェクトは可能な限りサイト-8157以外の収容施設に移送してください。SCP-XXX-JP研究チームはSCP-XXX-JPの異常性解明のために、特定計器の数値の観察や、SCP-XXX-JPの観察を常時行ってください。研究チームは必要に応じた機器の要請が認められます。

説明: SCP-XXX-JPはサイト-8157の第15番棟の3階、第6会議室内(SCP-XXX-JP-1に指定)で行われている会議のことです。SCP-XXX-JPはかつて行われた"ゑ-三号計画(新しき羅針盤)"において試作されたプロビデンス・システム1がSCP-XXX-JP-1の存在する座標に“推定Euclidクラスのオブジェクトが発生”と表示したため、該当会議はSCP-XXX-JPに指定され、収容が継続されています。SCP-XXX-JP-2はSCP-XXX-JPの議長にあたる人物であり、SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JPにおける議題のことです。

現在SCP-XXX-JPの異常性は一切判明していません(過去に行われた異常性解明のための実験については後述)。SCP-XXX-JP-2並びにSCP-XXX-JP-Aの必要性は不明ですがSCP-XXX-JPの終了の詳細な条件が不明なためそれれぞれの任命、制定が特別収容プロトコルに定められています。

補遺1(SCP-XXX-JPの特別収容プロトコルの経緯): プロビデンス・システムによってSCP-XXX-JP-1の座標が指定された際、緊急即応部隊が出動し、サイト-8157の第15番棟に向かいました。サイト-8157において未知の実体が発見されなかったため、対応チームは元々第15番棟内に存在していた人物及び事象、物品のいずれかに新たな異常性が付与されたと結論付け、手順-███に基づき第15番棟内の状況を保存しつつの調査を行うことを決定されました。

その後、緊急即応部隊及び対応チームの調査によりプロビデンス・システムが異常性の発生を示した時間と第6会議室における会議の開始時刻が同時だったことが判明し、これに基づき該当会議がSCP-XXX-JPに指定され、サイト-8157高級職員会議においてSCP-XXX-JPの特別収容プロトコルはプロビデンス・システムの発動時の状況を保存する事と暫定的に決定されました。

補遺2(SCP-XXX-JPの異常性を明らかにする為に行われた実験の結果):

実験記録XXX-1-JP - 19██年3月12日より現在まで継続

実験内容: カント計測器によるSCP-XXX-JP-1のHm値の計測

最低値: 0.9999999999999983

最大値: 1.000000000000012

分析: このHm値の変化は何らかの異常性があることを証明するものではなく誤差の範囲内のものとされています。

実験記録XXX-2-JP - 19██年3月15日より現在まで継続

実施内容: Binahパターン認識システムによるSCP-XXX-JPの異常性の評価

結果:
異常確実性 1.9(±5)%(最高値) 0.7(±5)%(最低値)
潜在的カテゴリー None("懸念性不在")信頼度98.8%±5%(最高値) 97.7±5%(最低値)
潜在的Keter度 0.7%±5%(最高値) 0.1±5%(最低値)
潜在的封じ込め不能度 0.3%±5%(最高値) 0.1±5%(最低値)

分析: これらの値の最低値が0.1%であることから、SCP-XXX-JPに異常性が存在しないことがほぼ確実であることを示されています。

実験記録XXX-3-JP - 19██年2月3日〜2月21日にかけて実施

実施内容: Dクラス職員20,000人に対するSCP-XXX-JPを終了すべきかどうかのインタビューを行い、その後自身の意見をレポートとして提出させ、最後にクラスA記憶処理を施す

結果: 有効な回答を行ったDクラス職員の98%が"終了すべき"、残りの2%が"終了すべきでない"と回答しました。またレポートも有効な回答を行なったDクラス職員全員がインタビューにおける回答と同じ回答のレポートを提出。また、"終了すべきでない"と答えた人物に有意義な共通点は認められませんでした。

分析: 少なくとも誰にでも作用する「終了すべきでない」という情報災害の類では無いようです。

実験記録XXX-4-JP - 19██年3月2日実施

実施内容: SCP-XXX-JP終了の権限を与えたという虚偽の情報を与えられたレベル3職員の5人によってSCP-XXX-JPを終了すべきかどうかの議論を行わせた。

結果: 会議の結果"終了すべきである"という結論に至った。

分析: これによってSCP-XXX-JPの終了の責任を持っていると想定される人物にのみ発生する情報災害でもない事が判明しました。また、"出力"に当たって異常性を発生させる情報災害ではないという事は"入力"に当たって異常性が発生する認識災害でもないと考えられます。

実験記録XXX-5-JP - 19██年3月15日実施

実施内容: SCP-XXX-JPを認知した人物に対するミーム汚染が行われていないかの検査を行う。

結果: 一切のミーム汚染は検出されなかった。

分析: SCP-XXX-JPにはミーム汚染を引き起こす異常性は無いようです。

実験記録XXX-A-JP - 各実験の後に実施

実施内容: Tiphereth絶対性試験機2を用いた各実験結果にに対する改変が行われていないかの検査を行う。

結果: 実験結果に対する改変は行われていなかった事を確認。

分析: SCP-XXX-JPに対する実験の今までの結果は全ては"異常では無い"と認識させる異常性によるものでは無い事が確認されました。

補遺3(SCP-XXX-JP-Aの一例):

番号 内容 備考
SCP-XXX-JP-A-1 SCP-████-JPの報告書の報告書の内容をどのようなものにするか
SCP-XXX-JP-A-32 サイト-8157の次年度の予算の見積もりについて
SCP-XXX-JP-A-137 財団職員寮内の購買に新たに追加してほしい物品は何か SCP-XXX-JP-2であった下村博士は会議の内容はより有意義なものにすべきであるという注意を受けた。
SCP-XXX-JP-A-261 SCP-XXX-JPの継続を確実なものにするための第15番棟の改修
SCP-XXX-JP-A-723 SCP-████-JPの移送によって用途がなくなったサイト-8157、第7番棟の用途について
SCP-XXX-JP-A-1055 美味しいクッキーの作り方について SCP-XXX-JP-2であった下村博士は先に注意があったのにも関わらず、反省のみられない行動を行なったとして上級研究員に降格されました
SCP-XXX-JP-A-1378 SCP-024-JPの新規実験に関して
SCP-XXX-JP-A-1902 SCP-XXX-JPの収容の継続について
SCP-XXX-JP-A-2731 佐川研究員のコーディネイトについて SCP-XXX-JP-2である高橋研究員への注意が検討されましたが、今後のSCP-XXX-JPの継続的な収容のためこれ以降SCP-XXX-JP-Aの内容についての是非は問わないことを決定しました。

補遺4:(サイト-8157管理官 舛添 管理官の通告):

今までのこの報告書を見てきた財団に忠実な職員であればこのような異常性が有るのか無いのかもわからないオブジェクトに対してわざわざ何人もの人員をかけ、無意義な会議を継続し、他のオブジェクトを移送し、第15番棟の改修を行い、無駄なリソースを割くことに対して疑問ないしは憤りを感じているだろう。異常性がわからないのなら実験を行い異常性を解明するべきだと考えるだろう。私はそれは当然のことだと思う。たった今この瞬間にも異常なオブジェクトどもによって私たちの同僚、友人、家族、恋人が死に、無限に近くはあるものの有限の財産が一瞬で底を尽きるのでは無いかと言う勢いで消費させられている。このような状況なのだからもっと他のオブジェクトにリソースを回すべきだと言う思考は素晴らしいものであると思うし、未知を既知にすることは私も重要な事の一つであると考える。しかし、私達の理念は収容、確保、“保護”なのである。私達は異常性を“保護”しなければならないのであり、決してそうしないと人類の“保護”に対して著しい障害が発生しない限り意図的にNeutralizedすることなどあってはならないのだ。しかし、言ってしまえばこれは建前だ。私は「このオブジェクトに異常性などなかった」と言う結末や「オブジェクトをNeutralizedにさせてしまった」と言う結末はあまり恐れていない。正直に言うと私を含めたサイト-8157の高級職員の全員がSCP-XXX-JPは異常性のないただの会議だと考えていた。この報告書の補遺3にも書いてある通り我々はSCP-XXX-JPを終了するかどうかの会議をSCP-XXX-JPで行っていた。一応いちオブジェクトの終了に関わる会議であるから3時間程話し合いはしたが最初っから「終了すべき」と言う結論になることは決まっているようなものだった。全員が異常存在を収容する為ならどのような量であっても投資を惜しまないが、必要のない投資は絶対に行うべきではないと考えていたからだ。結局、私達はSCP-XXX-JPを終了するという事を満場一致の評決で決定した。そして私はSCP-XXX-JP-2として終了する前に形式上ではあるが「終了に際して皆様から何か最後に言いたい事はありますでしょうか」と聞いた。誰も何も言わないと思っていたが参考人として呼んでいた研究主任について来ていた研究主任助手が手を挙げた。そうするとこう言った、「もしこのSCP-XXX-JP自体には異常性はなく、SCP-XXX-JPの終了をトリガーに何らかの異常性が発現すると言った場合プロビデンス・システムの挙動はどのように解釈されるのでしょうか。」と。私たちは全員度肝を抜かれた、恥ずかしながら全員が眼前のSCP-XXX-JPにばかり気を取られその発想には至らなかった。さらに主任研究員の携帯が鳴った。内容は“Binahパターン認識システムの潜在的Keter度と潜在的収容不能度の最高値が僅かながらも更新された”というものだった。それを聞いて私達は先程の決定を覆しSCP-XXX-JPの継続を決定した。後で機器の担当技師に聞くと財団の施設内であればその程度の数値は出ると言っていた。しかし、だからと言ってそれがSCP-XXX-JPを終了しようとしたまさにその時に起きて偶然という言葉だけで片付けられるのか?私達はこれらを理由にSCP-XXX-JPを終了しないと上層部に報告したが、そしたら“終了させようとしない異常性があるのではないか”と言われたのでその調査を行った。だが今この報告書を見ている君ならわかると思うがそのような異常性もなかった。最終的にSCP-XXX-JPの継続は認められたが、これは私達がただ臆病が為に無駄に投資されている可能性も内包している。しかし、SCP-XXX-JPは異常性が不明確である、それ即ち無限の可能性を持つのである。君は目の前にある箱がものすごく小さい確率であってもありとあらゆる災厄が詰まっているかもしれないパンドラの箱であるかもしれないという時にわざわざ開けようとするのか?私達はその選択をするぐらいなら何も起きていないであろう現状を維持することにした。故に他愛もない内容のない会議は今日も続けられなければならない。

サイト-8157管理官 舛添 高広
収容 確保 保護


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