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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは10m×10m×10mの収容室に、サーモグラフィーおよび無線機を常に設置した状態で収容してください。SCP-XXX-JPから半径1km以内にはエジプト国籍を保有する人物を侵入させないでください。SCP-XXX-JPとの交信は必要に応じて行ってください。SCP-XXX-JPの半径1km以内にエジプト国籍を保有する人物を侵入させる場合はレベル3職員2人以上の許可を取ってから行ってください。
説明: SCP-XXX-JP直径4mの酸化した金合金の球体とそれにぶら下がった先端が手の形をした3mの金合金の装飾品で構成されるオブジェクトです。SCP-XXX-JPは常に装飾品の先端から1m離れている地点に浮遊しており、SCP-XXX-JPを着地させる試みは全て失敗しています。SCP-XXX-JPはエジプト国籍を保有する人物を除いては非常に友好的であり、無線機を通すことによってSCP-XXX-JPの交信を行うことが可能です。
SCP-XXX-JPの異常性はエジプト国籍を保有する人物がSCP-XXX-JPの半径500m以内に侵入することで一段階目の異常性が発生し、視認することで二段階目の異常性が発生します。
一段階目は球体の内部で核融合反応を起こし、それによって発生したエネルギーを蓄積することです。二段階目はSCP-XXX-JPが生成したエネルギーを熱・音・光エネルギーに変換することです。SCP-XXX-JPは変換した熱エネルギーを周囲に放出し、周囲の気温を上昇させます。SCP-XXX-JPが発生させた最高温度はSCP-XXX-JPの球体の中心部で確認された1024℃です。変換された音エネルギーは「ダビデの村に(Once in Royal David's City)」の音声を発生させる為に使用されます。光エネルギーは映像をSCP-XXX-JPの近くの壁面に投影する為に使用されます。
SCP-XXX-JPはエジプト国籍を保有する人物に対して非常に攻撃的な反応を示します。これは、SCP-XXX-JPが自身をエジプトの神であるアテン(Aten)であると認識していることに由来しています。SCP-XXX-JPのエジプト人に関する認識は交信記録-XXX-JPを参照してください。SCP-XXX-JPがエジプト国籍を保有する人物を判断が可能である原因は判明していません。
SCP-XXX-JPはエジプトのアマルナの遺跡の調査中に発生した爆発事故の際に発見されました。SCP-XXX-JPは爆発事故の後カイロに向かっていましたが途中で現地に派遣された財団職員によって保護されました。
交信ログ-XXX-JP:
対象: SCP-XXX-JP
インタビュアー: 多家良博士
<録音開始>
インタビュアー: こんにちはSCP-XXX-JP。
SCP-XXX-JP: ああ、御機嫌よう多家良君、久しいね。何かご用でございますかな。
インタビュアー: あなたに対してのいくつかの質問を行います。問題ないですか。
SCP-XXX-JP: ええ、問題はございません。インタビュアー: それではSCP-XXX-JP。なぜあなたはエジプト人をあのような態度を取るのでしょうか。
SCP-XXX-JP: うむ、それは当然彼らがこの私を捨てたからである。勝手に神に祀りたておいて勝手に太陽という天体そのものにして、全く礼儀というものを知らないのかな。[以後、罵倒が続く。]インタビュアー: よくわかりましたSCP-XXX-JP、落ち着いてください。それでは次です。あなたはどのように体内で核融合反応を行なっているのですか。
SCP-XXX-JP: 核融合反応だって?あれは私の聖なる力だ、太陽神の名に相応しくあのエジプト人どもを焼き尽くす天誅であり、地獄の業火である。これは当然の裁きであり[多家良博士がSCP-XXX-JPの発言を遮る]
インタビュアー: わかりました、わかりました。それではインタビューを終了します。
<録音終了>
実験記録XXX-JP - 日付2008/08/12
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: SCP-XXX-JPの正面にエジプト国籍を保有するD-42446を配置する
収容室状況: 室温25℃ 湿度61%
タイムログ
<記録開始[13:30:00]>
[13:30:08]: D-42446がSCP-XXX-JPの500m以内に侵入する。
[13:30:14]: SCP-XXX-JPの核融合反応を確認。
[13:31:23]: D-42446がSCP-XXX-JPを視認する。
[13:31:24]: SCP-XXX-JPが轟音を発しながら発熱を開始する。
[13:31:26]: 室温が30℃に到達する。
[13:31:31]: 室温が40℃に到達する。
[13:31:38]: 室温が50℃に到達する。
[13:31:42]: 室温が60℃に到達する。
[13:35:35]: SCP-XXX-JPから「ダビデの村に」の音声が発生する。
[13:37:21]: SCP-XXX-JPが収容室の壁面にイスラム教徒と思われる人物がビールを摂取しながら豚肉を食べる映像が投影される。
[13:42:51]: 室温が70℃に到達する。
[13:51:31]: 「ダビデの村に」の再生が終了する。[13:59:17]: 収容室の壁面に投影した映像の投影を終了する。
[14:02:38]: 室温が60℃に到達する。
[14:12:56]: 室温が50℃に到達する。
[14:24:27]: 室温が40℃に到達する。[14:35:45]: 室温が30℃に到達する。
<記録終了[14:36:00]>
<実験終了後のインタビュー>
対象: SCP-XXX-JP
インタビュアー: 多家良博士
<録音開始>インタビュアー: お疲れ様です、SCP-XXX-JP。本日は突然このようなことをしてしまい誠に申し訳ございません。
SCP-XXX-JP: いいや!とんでもないよ多家良君。どうやら、彼は私の同志だったようですからね。
インタビュアー: どう意図でしょうかSCP-XXX-JP。
SCP-XXX-JP: いや、彼はどうやら私の本気の裁きを耐え切ったようだ。要するに彼は私に楯突くものではない。彼もまた反エジプト主義者だったのだよ。
インタビュアー: そうですか。
SCP-XXX-JP: ああ、そうだよ。一杯でも酒を飲みたいぐらいだよ。
インタビュアー: 残念ながら我々はあなたに嗜好品の類を渡すことはできません。
SCP-XXX-JP: 冗談だよ、多家良君。インタビュアー: それではインタビューを終了します。
<録音終了>
追記: D-42446は実験後に一切の後遺症を追うことなく現在でも業務を行なっています。
補遺1: 多家良博士によるSCP-XXX-JPに関する考察。
SCP-XXX-JPから発生するエネルギー自体は確かに、人一人を焼き殺すには十分なエネルギー量を保有していることは間違いないだろう。それはSCP-XXX-JPが発生させた最高温度を見れば明らかである。しかしながらSCP-XXX-JPは非常にエネルギーの変換効率が悪いと考えられる。SCP-XXX-JPは熱を放出させる際に凄まじい轟音が発生するが、それはSCP-XXX-JPが熱を放出しようとしていると考えると著しい無駄なエネルギーの消費であると考えられる。また、SCP-XXX-JPから発生する音声及び映像はイスラム教徒が大半であるエジプト人であるからあのようなものを発生させたの考えられるが、精神攻撃にしては幼稚であるし、当初は何らかの精神汚染が発生するかと考えられていたがそうではなく本当にただ音声、映像を流しているだけなのである。そう考えるとSCP-XXX-JPの行なっている行為は陰湿な嫌がらせの域を出ないものである。もし昔からこのような能力であり、このような性格であったならば、なぜ神から引き摺り下ろされたのかは容易に想像できる気がする。
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- portal:3791869 (10 Jun 2018 06:53)
この記事はとても強いやつかと思わせといて、ポンコツなオブジェクトであるという流れの記事です。ですので、①最初は「こいつ強そうだな」と思えて、最後にちゃんと「こいつポンコツだな」の思える流れになっているか。②インタビューや実験記録が冗長になっていないか。③そもそも核融合反応が記事のレベルの少しのエネルギーだけを生成することが可能か。の3点を見て欲しいです。
Safeで敵対的でポンコツというと、どうしても http://scp-jp.wikidot.com/scp-1370 が連想されてしまいます。もう少し突き抜けた感じが必要だと思います。
1.錆びた金属という時点で強そうに思えませんでした。竜頭蛇尾に仕上げるならば、例えば、外見は立派な装飾がされた、金色に輝く古代エジプト文明の太陽神の像。しかし、実は金メッキが剥がれかけていて内部は腐食が進んでボロボロ…みたいな、描写が良いと思います。
2.なぜ讃美歌を歌うのか、謙譲語と尊大さが混じったような喋り方をするのかなど、細かい違和感がありました。
3.例え現実的ではないとしても、それが異常性なら、特に問題ないと思います。
サンドボックス3オペレーターです。
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